サーヴァント銀河打者   作:個体識別番号0111

2 / 11
特異点F 炎上汚染都市 冬木

 

「キュウ……キュウ。フォウ……フー、フォーウ……」

 

「この鳴き声は……」

 

「先輩。起きてください、先輩。……起きません。ここは正式な敬称で呼びかけるべきでしょうか……―――マスター。マスター、起きてください。起きないと殺しますよ。」

 

「………、―――」

 

「良かった。目が覚めましたね先輩。無事で何よりです。」

 

「いま、殺しますよ、とか言わなかった!?」

 

「……言い間違えました。正しくは殺されますよ、でした。……その想定外のことばかりで混乱しています。落ち着きたいところですが、今は周りをご覧ください。」

 

 マシュに言われたとおりに辺りにを見渡してみると、そこは先程と同じように火の海ではあるけれど開けていて管制室とは別のところにいるみたいで……

 

「(形容しがたい叫び声)」

 

「―――言語による意志の疎通は不可能。―――適性生物と判断します。マスター、指示を。わたしと先輩の二人で、この事態を切り抜けます!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 戦闘の後Dr.ロマンと通信ができ短い時間ではあったが状況と目標はわかった。まず、オレたちは特異点Fにレイシフト?したらしい。それと、マシュがサーヴァントというなんか強い女の子になったということがわかった。次に目標としてはオレたちは2キロ移動した先にある地脈?が強いポイントに辿り着くこと。そうすると通信も安定し、助っ人も来てくれるそうだ。………どうやって助っ人は来るのかな……

 

「さて、移動しよっかマシュ。」

 

「はい。頼もしいです、先輩。実はものすごく怖かったので、助かります。」

 

「キュ。フー、フォーウ!」

 

「フォウさんも応援、ありがとうございます。フォウさんも一緒にレイシフトしてしまったようです。……あ。ドクターに報告していませんでしたね……」

 

「キュ。フォウ、キャーウ!」

 

「ドクターなんて気にするなだってさ」

 

「そうですね。フォウさんのことはまた次の機会に報告しましょう。行きましょう先輩。ドクターの仰ったポイントならベースキャンプも設置できるはずです。」

 

 

 

 

 

 

 

 

「先輩。もうじきドクターに指定されたポイントに到着します。しかし……見渡すかぎりの炎ですね。資料にあるフユキとはまったく違います。資料では平均的な地方都市であり、2004年にこんな災害が起きた事はない筈ですが……大気中の魔力濃度も異常です。これではまるで古代の地球のような……」

 

「キャアーーーー!」

 

「どう聞いても女性の悲鳴です。急ぎましょう、先輩!」

 

 悲鳴が聞こえて来た方向に走って行くとそこには所長の姿があった

 

「何なの、何なのよコイツら!?なんだってわたしばっかりこんな目に遭わなくちゃいけないの!?もうイヤ、来て、助けてよレフ!いつだって貴方だけが助けてくれたじゃない!」

 

「オルガマリー所長……!?」

 

「あ、貴方たち!?ああもう、いったい何がどうなっているのよーーっ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 所長を助けた後、所長と状況を共有したことで、コフィンに入っていなかった所長とオレだけが転移(レイシフト)したということがわかった。生身のレイシフトが成功率が低い中成功してくれたのは良かった。今からはマシュの盾を使って召喚を行うらしい。

 

「これは……カルデアにあった召喚実験場と同じ……」

 

「シーキュー、シーキュー。もしもーし! よし、通信がもどったぞ!ふたりともごくろうさま、空間固定に成功した。これで通信もできるようになったし、補給物資だって」

 

「はぁ!? なんで貴方が仕切っているのロマニ!?レフは? ヘルはどこ? レフを出しなさい!」

 

「うひゃあぁあ!?」

 

「もうマリー。いきなり大きな声出さないで。レフがいなくて不安なのはわかるけどさあ。所長なんだからしっかりしてよね。」

 

「オルガマリー。今は緊急事態なんだ。他に人材がいない現在、活動ができるカルデアの正規スタッフはぼくを入れて二十人に満たない。ボクが作戦指揮を任されているのは、ボクより上の階級の人が活動不能もしくは死亡したからです。レフ教授は管制室でレイシフトの指揮をとっていた。あの爆発の中心にいた以上、遺体すらも残っていなくても不思議じゃない。」

 

「そんな―――レフ、が……?いえ、それより待って、待ちなさい、待ってよね、活動できるのが二十人に満たない?じゃあマスター適性者は?コフィンはどうなったの!?……47人、全員が危篤状態です。医療器具も足りません。何名かは助ける事ができても、全員は―――」

 

「ふざけないで、すぐに凍結保存に移行しなさい!蘇生方法は後回し、死なせないのが最優先よ!」

 

「なのー、マリーが皆をとりあえず凍結させといてだってー」

 

「はーいちょっと待ってね。ねーロマンここにいる人たち皆凍らせちゃえばいいの?」

 

「待て、三月、お前の六相氷は確かに人を冷凍保存できるがここは少し手狭だ移動できる者は移動させてからがよいだろう。」

 

「ちょっと待って!コフィンは凍結機能があるからそっちで凍結させるから!待っててば!」

 

 ?ナナシビトさんの後の2人は誰の声だろう初めて聞いた人の声だったな。カルデアのスタッフさんかな。

 

「……驚きました。凍結保存を本人の許諾なく行う事は犯罪行為です。なのに即座に英断するとは。所長の責任を負う事より、人命を優先したのですね。」

 

「バカ言わないで! 死んでさえいなければ後でいくらでも弁明できるからに決まってるでしょう!?だいたい47人分の命なんて、わたしに背負えるハズがないじゃない……!死なないでよ、頼むから……!……ああもう、こんな時レフがいてくれたら……!」

 

 

「……報告は以上です。現在カルデアはその機能の八割を失っています。残されたスタッフではできることにかぎりがあります。なので、こちらの判断で人材はレイシフトの修理、カルデアス、シバの現状維持に割いています。外部との通信が回復次第、補給を要請してカルデア全体の立て直し……というところですね。」

 

「結構よ。わたしがそちらにいても同じ方針をとったでしょう。……はあ。ロマニ・アーキマン。納得はいかないけど、わたしが戻るまでカルデアを任せます。レイシフトの修理を最優先で行いなさい。わたしたちはこちらでこの街……特異点Fの調査を続けます。」

 

「うぇ!? 所長、そんな爆心地みたいな現場、怖くないんですか!? チキンのクセに!?」

 

「……ほんっとう、一言多いわね貴方は。今すぐ戻りたいのは山々だけど、レイシフトの修理が終わるまでは時間がかかるんでしょ。この街にいるのは低級の怪物だけで、デミ・サーヴァント化したマシュがいれば安全よ。事故というトラブルはどうあれ、与えられた状況で最善を尽くすのがアニムスフィアの誇りです。これより藤丸立香、マシュ・キリエライト両名を探索員として特異点Fの調査を開始します。とはいえ、現場のスタッフが未熟なのでミッションはこの異常事態の原因、その発見にとどめます。解析・排除はカルデア復興後、第二陣を送り込んでからの話になります。キミもそれでいいわね?」

 

「発見だけでいいんですか?」

 

「まあまあ。マリー、藤丸、マシュもうしばらくしたら私もそっちにいくから待っててね。」

 

 レイシフトができないのにどうやってこっちにくるつもりなんだ?

 

「了解です。健闘を祈ります、所長。これからは短時間であれば通信も可能ですよ。緊急事態になったら遠慮なく連絡を。」

 

「通信を切ります。そちらはそちらの仕事をこなしなさい。」

 

「所長、よろしいのですか?ここで救助を待つ、という案もありますが。」

 

「そういう訳にはいかないのよ。……カルデアに戻った後、次のチーム選抜にどれほどの時間がかかるか。人材集めも資金繰りも一ヶ月じゃ効かないわ。その間、協会からどれほど抗議があると思ってるの?最悪、今回の不始末の責任としてカルデアは連中に取り上げられるでしょう。そんな事になったら破滅よ。手ぶらでは帰れない。私には連中を黙らせられる成果がどうしても必要なの。……悪いけど付き合ってもらうわよ、マシュ、藤丸。とにかくこの街を探索しましょう。この狂った歴史の原因がどこかにあるはずなんだから。」

 

 

 

 

 そしてこの都市冬木を探索することとなりまず始めにオレは所長に管制室での出来事を謝罪していると、聞き覚えのある声が聞こえて来た。

 

「フッフッフ。待たせたね。三人共、今、ここに、銀河打者見参!」

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。