俺が死んだと思っている仲間と会うのが気まずい   作:guruukulu

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ちょっと曇らせたくなった。

原作との差異が多々見受けられると思いますが、何卒温かい目で見てくださると幸いです。


プロローグ やらかした☆(定期)

「えっ本当に死んだの?」

 

 分身の魔力が感知できなくなった。ゼーリエ様から命じられた北部高原での緊急の討伐要請。

 

 なにか嫌な予感を感じたのと、一級魔法使い試験で見たラント君の分身魔法。俺はそれに非常に興味を持っていた。

 

 ちょうどいい機会だと思って、友人である分身魔法のスペシャリストに頼み込んで、分身を作ってもらった。

 

 いやぁ最初見たときは感動したよね! ラント君の分身魔法も十分凄かったけど、その数段上を行く出来栄え! 

 容姿も、魔力も、本物と瓜二つだ! 

 

 そんな感じで勢いに任せて分身くんを北部高原に送り出した。

 まぁ結局、死んでるんだから分身くんに任せて正解だったな。ふぅ〜危ない危ない。

 

 ……まぁ信じられないほどのお金を請求されたからもう二度とやらないけど。

 

 

 というか、分身くんはちゃんと自分が分身だって言ってくれただろうか? いや、分身くんは俺なわけで、俺と同じ思考回路を持つということ。

 同じ状況に陥ったとして俺なら……

 

 

 

 

 

 うん、言わないな。

 

 だってせっかく高い金払って作った分身体だよ! できるだけ活用したいじゃん! 

 

 分身くんと協力したりしてみんなにいたずらとかしたいじゃん!! 

 

 それに俺はこう見えて一級魔法使いだから、そこそこ実力はあるわけよ。

 それに今回の任務は、同じ一級魔法使いのゲナウさんやメトーデさん。加えて、あのフリーレン一行という万全の布陣だったから、大丈夫だと思ってたんだよ〜〜

 

 でも本当に分身のことを話していないなら、なんて謝れば良いのか分からない。

 人の気持ちを弄んだ鬼畜です。私は。

 

 なんとか死ぬ直前に告白していないだろうか……そしたらまだ拷問程度に済みそう。

 

 何も言わずに死んだならきっとお咎めなしというわけにはいかないだろうな。少なくとも一級魔法使いの権利は剥奪されるだろうな。

 

 

 あ〜〜あ。こういう時に分身くんと視覚共有とかできればな〜

 他人の作った分身だから、そこまで融通が利かなかったんだよ。トホホ……

 

 

 

 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

「一級魔法使いトゥーリ北部高原での依頼により死亡」

 

 魔法都市オイサーストでは俺の訃報が広まりきっていた。どこか空気が重く、街のみんなの口数が少ないように感じる。

 

 

 

 

 

 

 何っっっっっっっっっっっでだよ!!!!!!! 

 

 

 珍しくないだろ! 魔法使いが死ぬことくらい! 

 一級魔法使いはもちろん強力だが、その分与えられる任務も危険なものばかり。いつだって死と隣り合わせだ。

 

 だから大丈夫だと思っていた。きっとみんな笑って受け入れてくれるって。

 

 だけどこの空気だ。言ったらワンチャン殺されそう。

 

 

 疑問に思った人もいるだろう。「じゃあなんで今バレてないの?」と。

 これはゼーリエ様から授かった「姿を装う魔法(フェバンディン)」の魔法のおかげだ。この魔法を使えば声や容姿、体型も自由に変えられる。その効果はフリーレンのお墨付きだ。

 

 なので俺は今「イデアール」としてオイサーストに滞在している。

 これ持って無かったら、詰みだったから助かった〜。

 

 

 ……え? 何でそんな魔法を持っているのかって? ちょっとした趣味だよ。詮索するな。

 

 

 

 

 

「よし、ひとまず情報を集めよう」

 しばらく思考して行動に移す。何事もまず現状を知らなければ、何も始まらない。

 

 俺は道端に落ちていた新聞を拾う。見出しは当然のように俺の訃報。もうツッコまないぞ。

 

 どうやら分身くんを殺したのは、あの「神技のレヴォルテ」らしい。

 俺の先輩で、ゲナウさんの相棒を殺した魔族だ。

 

 なるほど、確かに想像以上に強力だ。その上レヴォルテは、他に数人の強力な魔族を連れていたらしい。俺が死ぬのも納得だ。

 他のメンバーは怪我こそ負ったものの、死人は出なかったらしい。現在は完全に回復しているようだから、本当に良かった。

 

 というか何で分身ってことに気づかなかったんだろう? いくら似ていると言っても、ゼーリエさんとかなら流石に気付くと思うんだけど……

 

 

 

 あッ遺体回収できなかったんですね……。そりゃそうか、レヴォルテとの戦闘、きっと俺の想像以上に壮絶だったはずだ。そんな中、戦場の遺体を守る余裕はなかったんだろうな。仕方ない。

 

 

 アレ? もう葬儀終わってんじゃん。早いな。おっ写真も載ってる。どれどれ……

 

 

 ……すごい大規模だな、大げさすぎない? 

 一級魔法使いになってまだ4年の若造だぞ? 

 

 それに参加者もすげぇ、一級魔法使いが半数以上も来てんじゃん。珍しい。

 何かと変人が多いけど、やっぱりいい人たちだよな。

 

 あっこの前の一級魔法使い試験の参加者だった人たちもいる! 俺にとっては後輩みたいな感じだから、会ったらついつい可愛がっちゃうんだよな〜。うざくないよな……? 

 

 あ! ラヴィーネちゃんとカンネちゃんが泣きそうになってる! ごっごめんよぉ!!! 

 

 

 

 

 

 あ〜〜〜〜〜これバレたら一級魔法使いの資格剥奪とか、そんな生易しいもんじゃないな。

 

 どうしよう……

 

 

 俺はどうしたら良いんだぁぁぁぁ!!!! 

 

 

 

 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 迂闊だった。

 

 神技のレヴォルテとの戦闘、一時危ない場面もあったが、トゥーリが加勢してから、戦況は間違いなくこちらに傾いていた。

 レヴォルテの剣が脆くなっていることに気付き、3人で破壊していった。

 

 

 そして4本目──最後の剣を破壊して、私は勝ちを確信した。

 

 

 

 

 

 

 

 確信してしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まだだっ!!!」

 

 トゥーリの叫び声が聞こえた。

 

 気づいたときにはトゥーリは既に息絶えていた。

 

 胸には、レヴォルテの腕が突き刺さっていた。

 

「素手は武器になり得ない。人間の発想だ」

「トゥーリ!!」

(思い込みか……!)

 

 レヴォルテが強引にトゥーリから腕を引き抜く。倒れたトゥーリにはもう生気はなくなっていた。

 トゥーリの得意魔法である「」。対象を自転、もしくは公転させる魔法だ。

 

 私とシュタルクはトゥーリの魔法によって回避できたが、魔法を使ったトゥーリには腕が直撃した。

 

 

 そこから先は泥沼だった。

 私もシュタルクも深手を負いながらなんとか一撃食らわせて、なんとか倒すことができた。

 

 

 

 トゥーリの遺体は跡形もなく消え去っていた。

 

 仕方のないことだ。あの極限状態の中で遺体を守り切ることなど不可能だ。

 そう何度も自分に言い聞かせる。

 

 友人が死ぬのはいつものことだろ。

 

 ここはそういう世界だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ……トゥーリは若くして、俺よりも魔法の才能があった。

 それでいて気を配るのが上手いからか、友人が多く、人望も厚かった。

 

 時々無神経な発言をするが、それも含めてみんなから愛されていた。

 

 良い奴だった。

 

 そんな友人であり、後輩が俺を庇って死んだ。

 

 

 

 

 

 近い内にトゥーリの葬儀が行われるらしい。

 

 しばらく忙しくなりそうだな。




きっと更新は絶望的に遅いです。


Q.ヒンメルならどうする?

A.ヒンメルならそもそも、分身に依頼を任せるとかいう畜生プレイはしない

一級魔法使い選抜試験編終わったらどうする?(掲示板回は行います)

  • そのままレヴォルテ編へgo!
  • トゥーリ過去編
  • ゼン✕トゥリ
  • ゲナ✕トゥリ
  • ラヴィーネ&カンネ✕トゥリ
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