過去に戻ったので、破滅する推し箱の未来を変える。 作:1週間お休み中。次回投稿6/8(月)
「
「ええ!」
「はい!」
「いいですよ~♡」
「大丈夫っす!」
「いけます!」
配信開始時間になるやいなや俺が勢いよく言い放つと、それに応えるように活気に溢れた声が返ってくる。
予定どおりというか予想どおり。配信画面内に映った9人――司会の俺を除いて回答者となる8人のライバーに対して、声の数は少ない。
「うん。返事は5人。応答がなかったのは佐土原恭子、神海まりも、社長の3人なので、問題なしとして始めます!」
:えっ
:いいのかよ
:草
:無情
「はい」
突然、配信に入り込む声。
……?
「あっ佐土原恭子……。はい、佐土原恭子もいます」
:いや草
:裏方の声が入ったのかと
:あっ佐土原恭子
:ラグとかそういうレベルじゃないぞw
普段は普通に返事が来るのに、この大人数コラボだと時々こういうことが起こる。
機材の問題かつ、それを買い替える金がないわけではないが、そもそも配信をあまりしないから優先順位が低くなっているというのが実態。
あんまりこっちから金を使えとは言いづらいし。
まあ、ネタになる内はこのままでいいかと許容している。
「では気を取り直しまして──VNIVEARTH大喜利クイズ大会~!! 行くぞ!!!」
「おー!」「わ~!」「きゃ~♡」「うおーー!!」「おー!」
ワンテンポ遅れて気の抜けた「わぁ~」。佐土原恭子。
「改めまして企画の説明! VNIVEARTHの夏休み企画の1つとしまして、今日から毎週金曜日の夜には大喜利クイズ大会を開催します。
全4回。告知と事前の説明をした前回を含めると5回。8月30日の最終回までの獲得ポイントで競っていただき、優勝者にはなんかあります!!」
「なんか!?」
「なんか……」
「なんか」
「なんか~♡」
「なんかッ!!」
「なんかぁ」
:語彙慮終わってて草
:なんで全員なんかしか言わないんだよ
:なんか
:なんか!?
:軟化
:ゲシュタルト崩壊するわ
「はい、なんかです」
「──って、なんかって何よ!!」
萬屋ぺすとのノリツッコミである。
「はい。よくぞ聞いてくれました。優勝者にはなんと──
──なんでも1つ、夢が叶います!」
各々が『おぉ~』と無難なリアクションをして、遅れてリスナーも囃し立てるコメントを書き込んでいく。
:マジ!?
:夢の国ね
:なんでも!?
:今なんでもって……
:まずい
いや本当にまずい。コメントとはいえそんなフリをされてしまうと、黙っていられない男がこのVNIVEARTHにはいる。
「ん? 今何でもするって言ったよね?」
期待を裏切らない。言わずにはいられなかったとばかりに拳藤正義が台詞を差し込んだ。
「言って、ないです。えー、VNIVEARTHはクリーンな活動を心がけております。よってですね、あまりにも度が過ぎたそういった不適切なネットミームの乱用は減点しますので覚悟してください」
「そ、そんなー!」
:しょうがないね
:箱コラボだし
:TPOよ
:陰獣ペナルティ!?
「えー身内ネタになりますので解説いたしますが、この拳藤正義くんはリスナーに変な語録を教え込まれてしまった悲しき男。
今でもたまにこのような発作が出てしまいます」
「オレ、悲しき男なのか……」
「コメントでも挙げてくれてますが、彼のリハビリの一環として彼だけ特別ルールがあります。
怪しい語録を使ってしまったそのときにはペナルティとしてマイナス810ポイントの減点をしますので、お気を付けください」
:810も!?
:でかすぎて笑う
:デカすぎるッピ!!
:デュエルと同じ数字のままで草
「気を付けます!! それで、遠藤先輩。夢が何でも叶うって本当なんですか!?」
:ん? 今なんでもって
:やめいww
「うぅ~~ん、この際はっきり言うと、嘘です!! VNIVEARTHにできることだけに限定されます! VNIVEARTHの力を超える願いは叶えることができません!
財政事情もありますので、カップ麺をダンボール1箱くらいだと助かります!!」
:しょっぼ
:解散
:あほくさ
:それだと2000円とかか?
「まず初めに。皆さんには簡単な自己紹介と、優勝した時に要求する願い、それから意気込みを一言お願いします!
願いは肩叩きとかが個人的にはおすすめです!」
:草
:金無いんだわ
:切実
:プライスレス!!
:は? ライバーに触るな
「アンタたち! 手洗いうがいはしなさいね! アタシ以外に感染なんて許さないんだから! VNIVEARTH1期生、萬屋ぺすとよ。
アタシが優勝したら、Live2Dモデルの改修を急いでもらうわ! やるからには本気よ!」
:ぺす;;
:やさしい
「とても運営への配慮を感じられる願いでした。さすがはぺす姉、他の皆様もこんな感じでお願いします」
『まりも 優勝 社員なる』
「えー、社員は無理です」
『バイトでもいい』
「神海まりもは次回までに願いを考え直してくるそうです!」
:なんでカタコトやねん
:顔文字ないの寂しい
:(´・ω・‵) マリモ……
『社員になるぞーー!! ٩('ω')و』
:おおーー!!
:٩('ω')و
:٩('ω')و
:٩('ω')و
神海まりもをちゃんと紹介する切り抜きを投稿した影響もあって、この顔文字が増えてきていてちょっと怖い。
地味に見慣れない形で異物感あるし、たくさん並ぶと軍隊みたいな圧がある。
流行らないでくれ。
「……VNIVEARTHのお花屋さん、佐土原恭子よ。万が一わたしが優勝したら、まりもちゃんを社員にしてもらうわ」
「えっ……、思わぬ伏兵。ここ結託するんだ」
:!?
:万が一
:お花屋さんって……?
「配信に来てくれたみんな、ありがとう! VNIVEARTHの歌唱担当、2期生の詩星せるりです! 優勝した暁には、みなちゃんと夢の国に制服デートをします!! 2人で幸せになります!」
:出た
:百合はいいぞ
:幸せになれ
:それでいいのか
:てぇてぇ
「みなさまぁ♡ みなさまぁ……♡ み・な・さ・まぁ……♡
ふふふふっ♡ 黒宮院みやみですぅ♡ 優勝したらですねぇ、エンド様と夢の国で制服デートをいたします♡ 2人で♡ 幸せに♡ なりまぁす♡」
:挨拶手抜き過ぎて草
:でもこれが良いんだ
:制服で!?
:遠藤も巻き込まれるの草
:なんで遠藤なんかと……;;
なんかいつものお約束的なコメントが大量に流れてくるので目を背ける。
「みんなの鼓膜にジャスティスパンチ!! VNIVEARTH! 三期生! 拳藤正義!!
優勝して姉さんに、姉さんの友達と2人で夢の国に行ってもらいます! 俺は一緒に行かないし制服も着ません! 姉さんには幸せになって欲しいです!!」
:ええ子や
:いや反抗期では?
:シスコン
:正義くん可愛いなぁ
:俺の弟にならないか?
「VNIVEARTHの情報屋をしています、三期生の波羅劾ざくろです。
優勝したら、ですね。私も夢の国にしておこうかなぁ、と。夢の国に行ってですね、リスナーの皆様に調査報告レポートをしたいと思ってます」
:天丼いいぞ
:誰?
:今日は真面目なのね
:いつまで持つか
:そろそろボロが出るに一票
「VNIVEARTHの社長、伊能凛だ。ボクは優勝して、エンドと夢の国に行く──
──ボクたちも、制服で行こう」
:!?
:出たよ
:┌(┌^o^)┐セイフク デート イコウ
「後半何か言ってましたが聞こえませんでした。……というわけでですね、8分の5で夢の国! 前回はまだ8分の4で半分でしたが、なんでか過半数になりました!
VNIVEARTHは夢の国を応援しています! 案件お待ちしています!」
:過半数w
:ざくろわかってるなぁ
「波羅劾さん、コメントに褒められてますよ」
「えへへぇ……」
:かわいい
:もう標準語崩れる兆候が
:遠藤ナイスゥ!
「費用も1人分で助かります。夢の国チケットは7400円、2人分だと14800円です」
学生料金については触れずにおこう。VNIVEARTHにも高校生説が多少あるライバーはいるんだけど、最年少の神海まりもは喋らないし一晩中配信してることもあるしで逆に全く疑惑の声がない。
:そして8分の2でまりも社員
「あ」
:どうした
:なんだ
:?
「神海まりもさん社員……シンカイマリモサンシャイン。某配管工のゲームっぽくないか?」
:は?
:は?
:は?
こういう滑り芸の作用としてはおそらく、キャラのわかりやすい欠点として提示することで愛嬌を持たせる効果がある。せっかくだし使用感を試しておこう。
「優勝したらなんかある。本社のある東京から見て夢の国は南にあります。南に下がると書いて南下だったわけですね」
:やかましいわ
:死ね
「では気を取り直して。まずは現段階でのポイントを確認しましょう」
1位:詩星せるり 2pt
2位:神海まりも 1.7pt
3位:黒宮院みやみ 1.4pt
4位:拳藤正義 1.1pt
5位:萬屋ぺすと 1pt
6位:波羅劾ざくろ 0.9pt
7位:伊能凛 0.6pt
8位:佐土原恭子 0.5pt
「ここからどんな巻き返しがあるのか期待ですね」
:低すぎるw
:小数点だらけとか
:ぺすの点だけ0を書き足して10にしろ
:これ意味あるの?
「前回は告知兼練習回でしたからね。ですが意外とこの小数点以下の値、0.1の差で優勝が決まることもあるかもしれません。0.1でも多いほうが優勝となります」
ここで口を止め、リスナーがコメントでも入力している間にOBSを操作する。
動きの少なかった配信画面内に、変化が生まれる。
:あれ
:動いたー!!
「……あ! 私動いてますね!」
詩星せるりが笑顔で身体を左右に揺らす。
「技術的な問題で9人全員の身体を動かすのは難しいのですが、こうして暫定1位のライバーだけ動けるようにします。
この仕様上、俺は絶対に動けるようになりません!」
:かなしいね
:残当
:野郎に動く価値無し
「この大喜利クイズ大会は、その日ごとにテーマを決めて問題を出します。
今日のテーマは『流行』。皆さんは配信者です。配信者であるからには、雑談のネタにもなる流行には敏感でなければいけませんね」
「そうね!」
「はい!」
「流行~♡」
「難しく言えば時事問題ですね。皆さんなら答えられると信じています」
「そ、そうね……」
「あはは……」
「ふふふ〜……」
「あれ、芳しくない反応。とりあえずどういう感じかだけ知ってもらう為に練習問題。
第0問。今年は元号が新しくなりましたね。発表する際の画像をSNSでもよく見かけたと思います。さて、その新しい元号とはなんでしょう? 早押しクイズです!」
「はい!」
問題を言い終えると同時に詩星せるりの声が上がる。
「早い。詩星せるりさん」
「『令和』です!」
「正解!」
:マジで早いの草
:どんだけ行きたいのw
コメントを多少打てる程度の間を空けつつも、小気味良さを意識して畳みかけていく。
「――そしてそれが発表されたのはいつ? 誰か解答どうぞ」
「えっ……はっ、はい!」
「はい萬屋ぺすとさん! 月と日付までお願いします」
「4月の、1日よ!」
「そうですね。エイプリルフールのジョークなんじゃないかとネタにする人もいました。
では実際に元号が令和に代わったのは何月何日?」
「はい!!」
「波羅劾ざくろさん!」
「5月1日からです!」
「正解!」
:早い早い
:テンポいいな
「――と、まあこんな風に小さな問題はバンバン出題していきます。ボケられるような大喜利コーナーは別に用意して時間を使えるようにしますので、大喜利ポイントを狙う時は無理せずそっちで頑張ってください」
:ちゃんとクイズなんだ……
:大喜利大会って言ったじゃん
:大喜利クイズ大会ねw
出題内容の半分くらいは事前に伝えてある。さすがに全部がアドリブは無茶だろう。
ただ大喜利のお題も全部は伝えていない。というか俺のアドリブで急に大喜利になるかもしれない。
「今のはサービス問題なので、正解者にはそれぞれ0.5ptずつ付与します」
「んー……」
「えー……」
「遠藤先輩……」
:しょっぼ
:けち
:ゴミ
:クズ
:カス
「なんだお前ら! しょうがない、やっぱり1ptにします!」
「やったわ!」
「ありがとうございます」
「わーい」
:ちょっろ
:女に媚びるな
:これだから男は
:ペすには10点渡せ
:茶番?
まあこんなの俺の匙加減だ。面白くなりそうならどうとでも変更する。
どうせ最終問題で1億点とか言い出すのがこの手のクイズ番組のオチだろうし。
好き勝手に騒ぐコメント欄と、何かしらリスナーに向けて呟いてる一同を他所に、俺は手元にある予定が印刷された紙を確認する。
今日の大喜利クイズのテーマは『流行』。流行なんてサブカル関係ならいくらでもあるだろうと軽く見ていたが、問題の作成は予想より遙かに難航した。
ただ出題して答えるだけなら簡単なのだが、問題は大喜利コーナー。
例えば、直近で上映された映画は話題性のあるものが多いが賛否の別れるものが目立ちやすく、コメントが荒れる原因になる。
この時期ならラグビーを題材としたドラマの主題歌なんかが記憶に新しいけど、曲名当てには使えても、大喜利にするには実在のアーティストへの配慮なんかがあって扱いにくい。
普通の大喜利なんかと違って、俺が思っていたよりも慎重になる場面が多かった。
俺の未来の知識を使ってこの時代にないものを出さないようにも気を付けなきゃいけないし。
「では本番です。引き続き早押しクイズ、第1問。
日本では近々増税が決まっていますね。現在は何パーセントでしょうか」
「はい!」
「はい一番早かった、神海まりもさん」
『8』
「正解です。1pt。では何パーセントに変わりますか?」
「はいはい!!」
「拳藤正義くん」
「10%ですッ!!」
「正解。1pt。ではちょっと難しい問題。
税率10%、実際に変わるのはいつから……おっと、裏の管理画面では社長が一番早かったです。効果音がないので、ちゃんと声を出してください」
「……はい」
:社長ww
:なんか言えよ
:社長に声出し要求する社員
「はい社長」
「10月1日だ」
「正解! ちょっとだけ難しい想定だったので2pt」
:は?
:接待
:運営の犬がよ……
「ねぇ、エンド。ボクのことは『伊能凛くん』と読んでくれないのかい?」
「それでは次の問題です!!」
こんな調子で、リスナーにとっても身近な問題を重ねていき。
「こちらの画像をご覧ください。最近若者の間で流行し、映えを意識してSNSにも投稿されるこのドリンク。この名称をお答えください!」
「はい! タピオカです!」
「正解1pt。ではこのタピオカ、何で作られている?」
「えっ……」
「あ……」
「なんだろ」
解答に詰まる声。この問題は、事前に情報を共有していないものだ。アドリブで正解を出せるなら高得点、出来なければ俺が対応をする。
「原材料名です。もちろん検索はなし」
ふむ、とっさに出てこない。であれば方向転換。
「……皆さん回答に困っているようですので、ここで大喜利コーナーとします。このタピオカ、一体なにで作られている!?」
:大喜利やっとか
:こうなるんだ
大喜利をクッションに挟んでみて、本当の正解が出ないままだったら解説して豆知識コーナーに持ち込む。
「はい、黒宮院みやみさん」
「愛♡」
「う、うぅ~ん? コメントはどう思う?」
:知らないよw
:捨て置け
:可愛いから10点
:今の録音データ提出で500点!
「では不正解……」
「きっとぉ、タピオカだって作ってる人は愛を込めてると思うんです~。食べる人が美味しいと思ってくれるように、笑顔になって貰えるように。
原材料を作ってる人だって、愛を込めて作ってるのかもしれません。エンド様♡」
「あ゛ー、否定すると農家の方々に失礼なやつだこれ。正解です2pt!」
「やった~♡」
:テクニカル
:嫁を贔屓するな
「では他の方。拳藤正義くん!」
「『愛と勇気』!!」
「それはアンパンですね。黒宮院みやみさんの解答と被っているので0.5ptで」
「そんなぁ~」
「萬屋ぺすとさん」
「や、『やさしさ』。半分くらいは……」
「某頭痛薬の半分は優しさでできていると評判です。1pt!」
:少ない
:5ptよこせ
:古くね?
:ぺす……;;
:古くねーよ
言うほど盛り上がりもしなかったので、早めの判断で切り上げようするとそこへ神海まりもの挙手。
「神海まりもさん」
『デンプン』
えっ……急にマジレスするじゃん。
『うろ覚えだったけど、さっき農家って言ってたからたぶんこれ。イモかなんかでしょ』
「あぁ~言ってたかもしれません。よく聞いている。ちなみにそれ以上の答えは……?」
『(乂'ω')』
「むしろ良かったです。完璧に答えられたらむしろ怖かったです。ではここで正解の発表と簡単な解説を」
ここでリスナーが明日誰かに話せそうな豆知識にでもなればと解説コーナーを入れる。
「タピオカの原料はお答えいただいたように『デンプン』です。キャッサバという熱帯、えー南米の方で栽培されているイモの一種ですね。
今回のブームにはSNS映えなどが起因していますが、もっと根底には物流の整備なども影響しています。製造されたタピオカを輸送する際の品質維持や、仕入れ値の低下ですね」
「へー」「そうなんだ」「もの知り♡」「はえー」
:よく知ってるね
:タピオカに詳しいのなんでw
:調べたんだろ
:まるでタピオカ博士だな
「このタピオカが流行するのは3度目で、1992年ごろが最初、次に2008年ごろ、そして今回2019年ごろ、となります。
最初のブームではスプーンですくって食べるデザートとしての流行でしたが、2度目の2008年に今のドリンク形式になりました。ちなみに最初の1992年ブームの時は白かったらしいです。
こういったブームは大体10年ちょっとの周期で繰り返されるのが法則で、ビジネスモデルとしては……あ、もういい?」
:うん
:急に難しいこと言い出すな
:ずっと喋ってるよー
「えー、ごほん。次の問題です。夏と言えば俺たちライバーにとっても見逃せないイベントがありますね。毎年8月に数日に分けて行われる同人誌即売会、そう、コミケです。
コミケ行ったことあるってライバーはどのくらいいます?」
はーい、と黒宮院みやみだけ声で挙手があるのみ。
「あれ、意外と皆さんコミケには興味がない?」
「並ぶんでしょ? アタシにはちょっと難しいわね……」
「私は行く理由があんまりなくて……」
『ネットで買えるし』
素気無い返答をするのは萬屋ぺすとと詩星せるり。身もふたもないことを書くのが神海まりも。
俺も並んだことはないんだよな。あの未来では売る側として参加しただけだったし。
ちょうど今年の夏コミだった。並んでるのを傍目にスーッと入って行った経験しかない。苦労知らず。
「では今年の夏コミはいつでしょうか?」
「はぁ~い♡」
「さすがに早い、黒宮院みやみさん」
「今日です♡」
「正解です。8月9日、金曜日。今日から4日間の開催。この配信を見ている
:行ってきた。暑くて死ぬか思った
:この配信終わったら家出るわw
:猛者もいます
:徹夜はやめてくれ
「ルールを守って参加してね。あと水分補給だけは気を付けて」
俺があの未来で参加したのは、創作ジャンルの3日目だったなぁと思い返していると、ふとコメントが目に入る。
:VNIVEARTHで4日目参加します!!
4日目といえば、デジタル(その他)としてVTuberジャンルの参加になるのか。
参加する側だった俺が、同人誌を作られる側になるのかと思うと、少し感慨深いところがある。
まあどうせ俺は描かれないだろうけど。
コミケのマナー関係の出題をいくつかしたあとは、これから爆発的なヒットをする予定の某鬼狩り漫画にも触れたクイズも交えたりして、時間いっぱいまで大喜利クイズは続いた。
この鬼狩り漫画が明確にバズるのは、蜘蛛の鬼を相手に主人公が新たな剣術で追いつめる回。これが8月11日(日)の放送分にあたり、今日は9日だから、明後日のことだ。
ちょうどいいしそこそこに解説もして、VNIVEARTHで知りましたみたいな人が出るのを狙って便乗しておこう。
今回の配信は、まあ無難なまとまりだった。クイズと大喜利の配分だったり、俺の解説パートが長いかなだとか、課題は散見される。
コメントをどこまで見るかも少し考えものだ。ライバー同士の会話と、リスナーコメントとの会話。この両立は想定よりもすっと難しい。
そもそもライバー8人が個別の解答者になっているのも考え物で、俺1人で解答側の8人全員に偏りなく解答権を回さなくてはいけないと思い出題数を増やしてみたが、これだと無駄に忙しない。
せめて2人1組にすべきだったか、あるいは司会と解説で2人を除いて、2・2・3で3組に絞るだとか。
根本的なルールに関してはもう変更したくないので、この改善案は別の機会に活かすとして。
VNIVEARTH大喜利クイズ大会はまだ第一部だ。来週の第二部に備えて司会としての進行方針を見直そう。
出題内容も、もっと良いものが思い浮かんだら随時改善したい。
――そして余談だけど、夏コミ4日目で頒布された同人誌について。
俺はまあ描かれないだろうなと思っていたら、まさかの『伊能×遠藤』本だった。いや俺なんかい。VNIVEARTHとかいう無名の箱の、BLで参加とか心臓が強すぎる。
【誰のビジュアルを先に見たい? VNIVEARTH人気投票!!】四期生のデビューにともなって、二次投票の受付を開始します!! 現在公式Tvvltterにて公開されている画像は、制作途中のラフ段階のものです。そこで、本アンケートの結果に基づいて完成させる順番を考慮いたします。皆様の推しにぜひご投票ください!(※なお一期生については、本編では未改修のためネタバレが含まれます)
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萬屋ぺすと
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佐土原恭子
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神海まりも
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詩星せるり
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遠藤
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黒宮院みやみ
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拳藤正義
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波羅劾ざくろ
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伊能凛