新世紀エヴァンゲリオン二次創作 ヘルベルトの民   作:全々

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第四使徒戦が始まります。
お楽しみください。


第六話 シンジ、友と共に戦う!

ある日の学校の昼下がり。

シンジは学校の屋上にいた。周りには一人を除いて誰もいない。

いるのはこの時間NERVにいるはずの青葉シゲル、もといNERVに潜入しているヘルベルトの民の一人だ。

 

「シンジさん、調査隊の調べによると使徒感知数値が上昇しています」

「それはつまり•••」

「はい。数日以内に使徒が襲来する可能性が高いとのことです」

 

シゲルはヘルベルトの調査隊が最優先で調査している、使徒襲来時期についてシンジに報告していた。

先の戦闘内容の報告を受けたリュージュが、今後の使徒襲来時期や特徴について調査するよう依頼していた。

 

「なるほど。戦闘艦隊の状況はどうですか?」

「それが、まだ準備が整っていません。どうやら先日SEELEの捜索でかなり無理をしたらしく」

「そうですか。そしたらまた私一人で戦うということですね」

「申し訳ありません」

「いえ、大丈夫です。ミサトさんやリツコさんもいるし、いざとなったらシゲルさんもいますから」

「わかりました」

「ちなみに次に来る使徒の情報はありますか?」

「調査継続中ですが、どうやら光の鞭のようなもので攻撃して来るとのことです」

「光の鞭?」

「えぇ。しかも刀のように切り裂いていくみたいです」

「なかなか危険なヤツですね」

「はい。なので気をつけてください」

「わかりました。そろそろ時間なので戻りますね」

「はい。あとシンジさん。先日依頼いただいた件は後で書類でお送りします」

「わかりましたシゲルさん。ではまた」

 

シンジとシゲルのお昼の密会は終わりを告げた。

シンジは次の使徒戦に向け、イメージトレーニングを開始する。

 

(スピードで攻めて来る使徒か•••細かくプロテクトを使用して攻撃を防御しながら隙をみて攻めるしかないな。魔法を使えば遠距離攻撃もできるけど、そうするとリツコさんあたりに勘づかれそうだから、接近戦になるだろうな•••よし!)

 

シンジは師匠であるリュージュとの戦闘訓練を思い出し、使徒戦への準備を始めるとともに、教室へ戻った。

 

 

教室に戻ると、トウジとケンスケが話しかけてきた。

 

「おうシンジ!どこいってたん?」

「ちょっと屋上で風にあたってたんだ」

「なんやそれ。疲れとるんか?」

「まあ、訓練続きだしね」

「ほぅ。エヴァパイロットっちゃうのはやっぱ大変なんやなぁ」

「はぁ〜。一度でいいから生で見たいなぁ〜」

「何を見たいんだい?ケンスケ」

「決まってるだろ碇!エヴァと使徒の戦闘をだよ!」

「アホ! そんなもん見たら死んでまうわ!」

「トウジの言う通りだよケンスケ。危ないから絶対やめてね!」

「わっわかったよぅ」

(本当にわかってるのかな?)

 

シンジはケンスケにスキャニングしようとしてやめた。

触るのは変だし、視認スキャニングは疲れるので午後の授業寝てしまうかもしれない。

何より今の状態のケンスケを、スキャニングするのは少し怖かったシンジであった。

 

その後、数日間エヴァのシンクロテストを実施し、安定して85%を維持していることにミサトとリツコは驚きを隠せない。(リツコにいたっては怪しい怪しいと頭の中でループしている)

 

ドコ!バキ!

「ぐわぁぁ!」

 

ブゥワォん!

「ギャ!!」

 

ドカドカドカドカドカ!

「ウッ!」

 

また、シンジの依頼で追加した格闘訓練では、作戦部、保安部の腕自慢たちと相手していたが、全員もれなくシンジにコテンパンにされていた。

シンジいわく、(師匠の方がめちゃくちゃ強いよな•••)と思っていた。

ミサトはこの訓練結果に、(えっシンちゃんってこんなに強いの?訓練いる?)と思い、

リツコは(なんなのかしらシンジ君。ますます気になるわぁ〜)と、ちょっとトリップしていた。

 

ちなみに、この後もシンジは定期的に格闘訓練を行うことになり、相手を務めるものは戦々恐々としていたらしい。

 

—————————-

〔数日後、学校にて〕

 

休み時間、シンジは学校の中庭にいた。トウジ、ケンスケは係の仕事か何かでいない。のどかな時間だ。

しかし、そんな平穏はたった一つの電子音で破られる。

 

プルルルルルルルル

(ん? 何だ?)

 

シンジの携帯がなった。ミサトから待たされているNERV特製の携帯だ。

モニターには、『非常召集』と表示されている。

 

ウゥゥゥ〜〜〜〜

 

程なく、街中にサイレンが鳴り響く。

 

(ついにきたか、次の使徒が〕

 

シンジはNERVに向かった。

 

——————————-

〔NERV発令所〕

 

「総員、第一種戦闘配置」

 

冬月の号令で発令所内が緊張に包まれた。

二度目の使徒戦である。

メインモニターには第四使徒が映し出されている。

 

冬月の号令に続いてミサト、マコトが号令を出す。

 

「了解、対空迎撃戦、用意!」

「第3新東京市、戦闘形態に移行します」

 

この号令を皮切りに、第3新東京市のビル群がジオフロント内に収容されていく。

 

「非戦闘員、民間人のシェルターへの避難完了しました」

 

程なく、シゲルからの報告により使徒への攻撃準備が整った。

 

「司令の居ぬ間に第四の使徒襲来。意外と早かったわね」

「前は15年のブランク。今回は、たったの三週間ですからね」

「こっちの都合はお構いなしか•••女性に嫌われるタイプね•••対空攻撃開始!」

 

ババババババババババババン!

ドカァン! バカァン! ドコォン!

 

使徒に対し対空攻撃を繰り出しているが、やはり効いているようには見えない。

やはりこいつにもATフィールドがあるみたいだ。

 

「委員会から再びエヴァンゲリオンの出撃要請が来ています」

「うるさいヤツらね、言われなくても出撃させるわよ」

 

その頃シンジは学校から急いで(魔法を使って)NERVに到着。エヴァ初号機のエントリープラグ内で待機していた。

周りではエヴァ初号機出撃準備が進行している。

 

(ある程度のイメージトレーニングはできた。後は最初どのように動くかだな)

 

出撃直後の動き方について思案していると、リツコから無線が入った。

 

「いいシンジ君。敵のATフィールドを中和しつつパレットの一斉射。練習どおり大丈夫ね?」

「はい。OKです」

(なるほど、銃で攻撃して相手の出方を伺う戦法かな?)

 

動き方は決まった。後は出撃を待つのみ。

 

「エヴァ初号機、発進!」

 

ミサトの号令により、初号機が地上に発出された。

 

————————

 

〔シェルター内〕

 

「•••なぁトウジ、地上に出てみないか?」

「なんやて! そんなことしたら死んでまうわ」

「一度でいいから見てみたいんだよエヴァ! なぁいいだろう?」

「まったく欲望に忠実なやっちゃなぁお前は。イインチョー」

 

————————-

 

地上に射出された初号機はATフィールドを展開しつつ物陰に隠れ、使徒が近づくのを待つ。

もちろんプロテクト魔法の実施や他魔法を繰り出す準備も忘れない。

 

「作戦通り、いいわねシンジくん」

「了解!」

 

シンジはタイミングを見計らい、使徒に向かって一斉射撃を繰り出した。

 

ダダダダダダダダダダダダダダダダン!!!

 

着弾と同時に弾が爆発。爆炎が広がる。

 

(うわ、この弾爆炎がすごいな。だったら、ウィンド!!)

「バカ! 爆炎で敵が・・・ あれ?」

 

シンジが放った風魔法ウィンドで、使徒の周りにあった爆炎が取り払われる。

だが、この攻撃は使徒に効果があるようには見えなかった。

 

(うわ、こりゃダメだな。)

 

「ミサトさん!さっきの銃は効いていません!」

「そうね。こうなったら先の戦闘と同じように、スキを伺ってコアを破壊するしか無いわ!」

「わかりました! っっ!!」

「「!!」」

 

次の瞬間、使徒がひかりのムチのようなものを振り回し、攻撃を繰り出していた。

周りにあるビルたちはナイフで切れられた蚊の如く、粉々に切り刻まれて行く。

シンジは素早い身のこなしで、ムチをかわしていく。

 

(こりゃ危ない危ない。効率よく防いでスキをうかがうしか無いね。プロテクト!)

 

シンジはエヴァの両手に保護魔法プロテクトを展開。ATフィールドと合わせることで手のひらに小さなバリアを張る。

魔法を最小限にとどめているのは、エヴァ全体に魔法をかけると、効率が悪くなり、他の魔法が出せなくなるためである。

 

キン! カン! キン!

 

シンジはムチの動きに合わせ両手に展開しているバリアを当てることで、攻撃からエヴァと街を守っていた。

 

「ナニアレ。エヴァってあんなことできるの?」

「そうねミサト、一部分に強力なATフィールドの展開は、理論上は可能だけど、あくまで理論上の域を出ていない、だから実現性は不透明だわ」

「嘘、でもシンジくんは何も説明していないのにできちゃっているわ」

「それだけじゃ無いわ。ATフィールドだけでなくあの身のこなし。やるわね、シンジ君」

 

メインモニターには、なおも使徒のムチ攻撃を両手で防ぐ初号機の姿があった。

 

(このままだとジリ貧だな。スキが全くない・・・)

 

「マズイわ。使徒の攻撃に隙が無い•••」

「葛城さん。使徒の行動分析ですが、やはりあのムチをどうにかしないと近づけないとの結果です」

「MAGIも同様の意見を示しています。ムチの動きを封じ込める方法はまだ未解明です」

「ありがとう。シンジくん?」

「はい。ミサトさん」

「やはりあのムチの動きを封じ込むしか方法がないみたいなの」

「やはりそうですか。どうすればいいかわかりますか?」

「残念ながら検討中よ•••」

「そうですか。っヤバ!」

「!! シンジくん!!」

 

バスン! ブウォーーン!

 

「マズイ!!」

「シンジくん!」

 

ミサトとの通信に気を取られ、使徒のムチに足を取られそのまま遠くの山めがけて投げ飛ばされる。

しかし悲劇はそれだけではない。

 

「アンビリカルケーブル断線!」

「内部電源に切り替わりました!」

「活動限界まで、あと4分53秒!」

(マズイわ!はやくしないとエヴァが動かなくなる)

 

飛ばされる直前、エヴァに電力を供給するケーブル、通称アンビリカルケーブルが断線してしまった。

内部電源では5分しか持たない。

 

ドスン!

 

(ヤバイヤバイ。すげー吹っ飛ばされちゃった。体制を整えなくちゃ•••ん?)

 

ここでシンジはあることに気づいた。

 

(!! 何でここに!)

 

——————————

 

〔さかのぼること10分前〕

 

「スゴイ!これぞ苦労のかいもあったと言うもの。おっ待ってました!」

 

トウジとケンスケはシェルターから外に出て、近くの山に来ていた。

目的はもちろん、エヴァと使徒を見るためである。

 

バババババババン

 

「なんや、あまり効いてへんのちゃうか?」

「まだまだこれから。ほら」

 

そこでみたのは、使徒の攻撃を華麗にかわす、防ぐエヴァだった。

 

「すごい•••あれホンマにシンジが操縦してるんか?」

「そうだな。碇は俺たちが想像している以上にスゴイヤツなんだな」

 

エヴァの華麗な動きに魅了されていると、

 

ブォン!

 

「ん? な、なんか」

「エヴァが•••」

「「こっちに飛んでくる!」」

「「うわぁぁぁぁぁあああーー!!」」

 

——————————-

 

「シンジくんのクラスメイト!」

「なんでこんなところに!」

 

シンジのクラスメイトであるトウジとケンスケが、初号機の左手の指の間で座っていた。

 

(何でトウジとケンスケがここに•••まさか見に来たのか! このままじゃ動けない。)

 

そこに使徒が近づく。

 

(クソッ! もう使徒がここまで来たのか•••しょうがない!)

 

シュ!

ガチ!

 

シンジは向かってきたムチを掴んで、エヴァと友人の近くに使徒が来ないよう使徒の動きを静止させる。

 

「なんで戦わないんや•••」

「俺たちがここにいるから迂闊に動けないんだ•••」

 

(クソ、このままじゃダメだ!この二人を入れるしかない!)

「ミサトさん!このままじゃエヴァを動かせない!だからこの二人をエントリープラグに!」

「!! わかったわ。エントリープラグ排出して!」

「ミサト! 許可のない民間人をエントリープラグに乗せられると思っているの?」

「私が許可します! エントリープラグ排出急いで!」

 

初号機のエントリープラグが排出される。

 

「そこの二人、早く乗って!」

 

その言葉通り、トウジとケンスケはエントリープラグに乗る。

 

「うわっ!水やんけ」

「カメラ、カメラが」

 

再エントリー開始。

 

「神経系等に異常発生!」

「異物を2つも混入したからよ」

 

(異物だろうがなんだろうが関係ない。これで自由に動ける!これで一旦使徒を•••)

「ありゃあ!」

 

ブン!

 

掴んだムチを力一杯投げ飛ばし、使徒を遠くに飛ばす。

 

「シンジくん。このまま一旦退却、二人を下ろしたのち再度出撃。出直すわよ」

「•••」

「シンジくん?」

(このまま退却? ここから一番近い回収ポイントは、あそこか。あそこじゃダメだ)

 

「ミサトさん」

「何、シンジくん。活動限界まであと2分30秒よ。早く退却して」

「すみません。このまま使徒を倒します」

「! 何ですって!!」

「すみません。時間がないので説明は省きます。大丈夫です。勝ち筋は見えています。1分以内で倒して見せます!」

「ちょっと! ダメよシンジくん! 退却よ!」

 

「おいシンジ。退却って言ってるで」

「そうだよ碇。命令違反はまずいだろ」

「トウジ、ケンスケ」

「「何?」」

「ちょっと激しく動く。捕まってて」

「「へ?」」

「うぉぉぉりゃぁぁぁああ!!」

 

シンジの雄叫びと共にエヴァが使徒に走り出す。

活動限界まであと2分。

 

「シンクロ率、94%!」

「異物を2つも入れた状態で! スゴイ•••」

「シンジくん•••」

 

ビュン!

 

使徒がムチを繰り出しエヴァに襲いかかる。

 

トゥッ!!

 

「!!」

「スゴイ!!」

「「うわぁぁぁああ」」

 

初号機は半回転ひねり跳びで飛び越え、使徒の後方をとる。

(あぶね)

その際、ムチをギリギリでかわす。

 

ブス!ブス!

 

使徒が振り返る一瞬の隙をとり、ムチを掴んで地面に突き刺す。

使徒はムチを地面から出せず、攻撃を封じられ動けない。

 

「スゴイ。なんで鮮やかなの」

「•••」

「シンジ」

 

「これで、終わりだぁぁぁぁあああ!」

 

シンジはコアに手刀を繰り出す。

 

ガン!

 

(デストロイ!)

 

パリン!!

 

破壊魔法デストロイでコアを破壊。

 

「パターン青消滅。使徒、完全に沈黙しました」

「活動限界まであと1分」

「約束通り1分で倒したわね。•••ミサト?」

「•••エヴァ初号機回収作業開始」

 

ミサトは厳しい顔でメインモニターの初号機を眺めていた。

 

「シンジ•••」

「碇•••」

「ふぅ。倒せた倒せた。まだ時間もあるし上出来だね」

 

——————————-

 

〔NERV初号機ゲージ〕

 

ゲージにはミサト、リツコ、メインオペレーター陣、そして黒服の男たちが待っていた。

程なく、初号機からエントリープラグが排出され、3人の少年が降りてきた。

 

「鈴原トウジ、相田ケンスケ、こっちに来い」

「「はい•••」」

 

トウジとケンスケは項垂れながら、黒服の跡を追うようにゲージを後にした。

残ったシンジはミサトたちと会話すべく、ミサトのもとへ近づく

 

「いやぁ、何とか倒せました。割と時間余ったのでよかったですよ」

「•••」

ミサトは俯いたまま黙っている。

 

「ミサトさん?」

「何で命令を無視したの?」

「へ?」

「何で命令を無視したの!」

「!」

 

ミサトはシンジの両肩を握りながら怒鳴った。よく見ると目に涙を浮かべている。

 

「あのまま使徒を倒せずエヴァが活動限界に達したら使徒にやられて、死んでいたかもしれないのよ! 死んじゃったらどうするのよ!」

「ミサトさん•••」

「ミサト•••」

 

ミサトは怒っていた。それは命令違反に対してではなく、シンジの身を案じたからであった。

 

「シンジくんや、あのクラスメイトの子達に何かあってからじゃ遅いのよ•••」

「ミサトさん•••」

「約束したでしょ?シンジくんを守るって。だからあそこは一旦退却して欲しかった。体制を整えてから行った方が安全だと思ったから、シンジくんを守れると思ったからよ。今回は使徒を倒せたからよかったけど、こんな無茶しないで。お願い•••」

「ごめんなさい。ミサトさん•••」

 

(ミサトさんに心配かけちゃったな)

 

シンジは反省した。ミサトがここまで自分の身を案じてくれていることに気づかず特攻したことに。しかしあの状況ではあれがベストであると考えていた。

そんな矢先•••

 

「そういえばシンジ君は何で退却ではなく、倒すことを選んだんだい?」

 

そう話しかけたのは青葉シゲルだった。

シゲルはNERVとして、ヘルベルトの民として理由を聞きたかったのだ。

 

「そうですね。ちゃんと説明するべきですよね。ミサトさん、あの時一番近い回収ポイントはどこになるかわかりますか?」

「えーっと確かa-34だったと思うけど•••」

「あそこの位置関係は、エヴァから見た時、使徒を挟んだ先になります」

「なるほどね」

「センパイ?」

「つまり使徒を背に向けることになるからリスクが大きいと判断したわけね」

「「!!」」

「そう言うことです。あのまま回収ポイントに向かったら使徒に背を向けて、攻撃を喰らうことになる可能性がかなり高いと思いました。だから倒してしまおうと思ったんです」

「でもシンジくん、もし倒せなかったら•••」

「倒すためのシミュレーションは出来てました。背後をとってムチを地面に刺せば動けなくなるので、そのままコアを破壊、という算段です」

「なるほどね。確かに理にかなってるわ。でもこんな無茶はなるべくしないでね。私たちも無理させないように作戦を組めるようになるわよ!」

「「「はい!」」」

 

(シンジさん。状況を正しく判断して戦法を出せるようになってる。成長しましたね)

 

シゲルはシンジの成長に喜びを感じていた。

 

——————————

 

〔とある公園〕

 

使徒との戦いを終えた日の夜のこと。

 

「ワタシはこの後仕事があるから、申し訳ないけど一人で帰ってもらえる?」

「わかりました。ミサトさん」

「ゴメンねー」

 

ということで、ミサトは後処理のため、NERVにて仕事中。

そのため、シンジは一人自宅に帰るよう促された。

が、シンジは家ではなく、ほど近い公園に来ていた。

 

シンジはNERV保安部に監視されているが、バレるようなヘマはしない。

魔法でカモフラージュしている。

 

(そろそろくるかな•••)

 

一人、夜の公園で待っていると、遠くから一人の女性が近づいてきた。

程なく、その女性がシンジに話しかける。

 

「シンジ、久しぶりね」

「はい。久しぶりです。ヨミさん」

 

二人は言葉を交わすと、ぎゅっと抱きしめ合う。

 

ヨミ 魔法大国ヘルベルトの魔法使い 現魔法戦闘部隊総大将

シンジやリュージュには魔法の実力に劣るものの、類い稀なる戦闘の実力や、作戦遂行能力の才能を買われ、先代リュージュから総大将を引き継ぐ。

40歳 女性 ヘルベルトでのシンジの母変わりである。

 

「大活躍じゃないシンジ。我々では倒せなかった使徒を二体も倒すなんて」

「NERVの人たちとの協力のおかげですよ」

「そういうところ、変わらないわね」

「ヨミさんはどうですか?」

「今、シンジの支援のために戦闘部隊日本支部を作るために場所を選んでいるところよ」

 

近況を報告しあっていると、シンジからお願いが来た」

 

「今日ヨミさんを呼んだのは、お願いがあります」

「何かしら?何でも言って」

「実はNERVの地下深くに、何か重大な秘密を隠しているみたいなんです」

「地下に秘密?」

「えぇ。詳細は不明なんですが、使徒がここにくる理由があるかもしれないんです」

「なるほどね」

「そこで何ですけど、ワープ魔法が得意なヨミさんに、そこまでワープで連れて行ってもらえないでしょうか?僕だと精度が怪しいので」

「わかったわ。やってみましょう。いつにするの?」

「次の使徒戦後の混乱に紛れて潜入したいと思います。シゲルさんも一緒に」

「わかった。じゃあそのタイミングでいきましょう。あ、そうそう」

 

するとヨミは唐突に書類を取り出した。

 

「次に来る使徒の情報よ。シゲルちゃんにも渡すけど、先にシンジに」

「はい。ありがとうございます•••これは」

「えぇ。次の使徒はかなり強いわ。強力な遠距離攻撃用の光線を携えているみたいね」

「これはかなり用心しないと。ありがとうございます」

「あと、さっき言った日本支部の場所だけど、ここにする予定よ」

「なるほど。ここだったら近いですね」

「えぇ。タイミングを見てここを日本支部に改造するわ。出来上がったら是非見に来てちょうだい」

「わかりました。そろそろ時間ですね•••」

「そうね。シンジ、何かあったら私に言ってね。必ず力になるわ」

「ありがとうございます。ではおやすみなさい」

 

シンジとヨミは最後にハグをして別れた。

ひとまずシンジは、先の先頭で疲れを癒すべく家へと帰って行った。

 

続く

 




次回、シンジが家出?
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