さて、今回の事件では2人の黒幕がいる。
黒幕という言葉に疑問を浮かべる人もいるかもしれない。
だって、そうでしょう。今回の事件はナターシャ・ファイルスというアメリカの元国家代表選手が、私情を暴走させて起きた事件でしかなかく、そこに裏側などあるはずがないと人々は思っているようですから。
まぁ、あまり間違いではないと思いますよ。
だってねぇ、黒幕の人は特に崇高な目的も何も持っていなかったでしょう。
私はその黒幕2人のことはけっこう知っていますから。どれくらい知っているかと問われれば生まれた時から知っていますよ。けっこう可愛かったんですよ。
今ではすっかりとテロリスト紛いな他人の心を無視した行動を取るようになりましたけど。なんであれ立派に成長してくれたのは嬉しい限りですけどね。
そんな2人は別々に事件を起こしたようです。
1人は言わずと知れた『銀の福音事件』を起こした。さっきも言ったように表向きにはナターシャ・ファイルスが暴走したことによって起きた事件。
黒幕とは言うけど、実際はナターシャに囁いただけなんですけどね。それも結果なんて特に考えていなかったんじゃないかな。あの子はそういう子だし。
だけど、あの子のちょっとした悪戯に巻き込まれた人からしてみればたまったものじゃない。加害者にしろ被害者にしろ。まぁ、あの子はそんなこと気にしないだろうけど。
だけど、ナターシャの襲撃先にもう1人の黒幕がいたなんて、あの子は知っていたのでしょうか。
知っていたかもしれません。知っていて邪魔をするために事件を起こした可能性もありますから。まぁ、偶然の状況ということも否定できないので断定はしません。
さて、最初に私は黒幕が2人いると言いました。
しかしながら、『銀の福音事件』の黒幕はあの子1人だけであって、もう1人が事件に加担したという事実はありません。
では、何故に黒幕が2人なのか。
それは『銀の福音事件』と同時進行で起こった小さな小さな事件が原因です。本当に小さな取るに足らない事件です。
その小さな事件にはもう1人の子、篠ノ之束が巻き起こした瞬間的な事件。
私は最初に今回の事件はと言いました。
今回の事件は2つの事件で構成されています。
1つはとてもとても大きく、被害も多ければ成長も多い素晴らしい事件。
1つはとてもとても小さく、被害も小さければ成長も少ないそれでも素晴らしい事件。
では、私がIS学園でのんびりとしている時に起きた小さな事件について語りましょう。
黒幕はみんなが知っている篠ノ之束。
加害者は黒幕が用意した人工物。
被害者は最速と言われた月村遊姫。
さて、舞台裏の見えないところで誰にも気づかれないように声を潜めて語りましょうか。