伊織家リビングに大変重苦しい空気が流れていた。
「零士、彩葉ちゃん、かぐやちゃん。家主として大事な話があります」
父さんがゲンドウポーズで話を切り出した。
まさか、とうとう生活費が底をついたか?いや、家計を預かる身として計算しているが今月の生活費はまだなんとかなるはず。最悪俺の小遣いから出すか……特売チェックもっと厳しくしないとな
「三人はこの家を出て行ってもらいます」
「……そっか、父さん。捨て子だった俺を拾ってここまで育てていただき本当にありがとうございました。」
「まって!?パパ、受け入れるの早すぎ!?ってかパパとおじいちゃんって親子じゃなかったの!?」
そう、父さんは実は血がつながってはおらず父さん曰く、生まれたばっかの俺を誰かが捨てたらしく父さんがたまたま拾ってここまで育ててくれた。
「零士、聖牙さんの話ちゃんと聞いてあげて」
「彩葉ちゃんだけだよ、僕の話を聞こうとしてくれたのは。
「そりゃ、俺のせいで父さんには迷惑かけること多かったし……俺が居なけりゃ結婚だってできたかもしれないのに」
小学生の時にいい感じだったらしい人から『未婚なのに子持ちなんて有り得ない』と言われてるところを目撃してしまった身としては気にするなという方が難しい。
「こら」
「いてっ」
父さんにデコピンされた
「それは言わない約束だろ。それに、お前が思ってる迷惑なんて僕にとっては迷惑でもなんでもないんだよ。それに、零士が僕を父さんと慕ってくれるだけで僕は嬉しいんだから」
「……うん、ありがと……それとごめん」
「よし、それでね。なんで三人に家を出てほしいかっていうとねこのリスト見てもらえれば分かると思うんだけど」
そう言って父さんはファイルから人名がずらっと書かれたリストを見せてきた。
「ナニコレ?」
「父さん、もしかして運営って立場を利用して登録者のリアルネームと住所を……」
「それって犯罪になるんじゃ……」
「違う違う、犯罪した側じゃなくてされた側」
「え?」
それってまさか…
「そ、零士が察してる通り。このリストの人たちは全員
「まあ、レオとか国家とか色々巻き込んで君たちの安全は保障させてたんだけどね。」
さらっと凄いこと言ったぞおい
「狙うってなんでですか?」
「君たちが人気者で可愛いから」
「人身売買とかそういう黒いところもそれなりに狙ってそうなんだよね。半分は僕の血縁だと思われてるのもあると思うけど。」
身が凍るとはこのことを言うんだろうな。父さん、何気ないように言ってるけど平和な日本で生きてきた俺たちからしたら恐怖以外の何物でもない。
「ぶっちゃけ、零士って生身でも結構強いしそこらへんの不良程度なら余裕で返り討ちどころか天下取れるんだけどね。やっぱ本職はきついんだよ」
「人を喧嘩番長扱いすんな」
「それにね、君たちの登下校とか出かけた時とかずっとレオが守ってくれてたんだけど最近はその手合いが減ってきたんだよね。全部消したから」
「黒幕か?」
知能犯怖いって
「大丈夫、悪い組織のサーバー経由して悪い組織の存在自体を消しただけだから」
「いいか、かぐや。RPGのラスボスはこうやって生まれるんだぞ」
「おじいちゃん怖い!!」
「んで、ぶっちゃけ君たちで対処不可能なところを優先した結果。一般のストーカーとかその手の被害は後回しっていうか引っ越せば全部解決なんだよね。」
「そうなのか?ぶっちゃけ家のセキュリティってツクヨミのシステムから一部流用してるから強固だって父さんいってたじゃん」
「うん。だけどね、父さんとレオがしばらく後始末で世界中駆け回らなきゃいけなさそうでさ。そうなると君たちの護衛が居なくなっちゃうんだよね。」
「というわけで、タワマンの一室を購入したので零士と彩葉ちゃんの結婚祝いってことでそこにお引越ししてもらいます。」
「あ!このタワマン、前かぐやがパパに住んでみたいって言ったところだ!」
「そうそう、間取りとか部屋割りは全部僕が決めたから。これ家主命令ね」
それは分かったけどこの家はどうする気なんだろうか?立川に一軒家って相当もったいない気がするっていうか金どっから用意したんだ!?
「あ、お金に関しては綺麗なやつだから安心してね」
「よし、それじゃ明後日には引っ越しだから準備しといてね。みんなが出てから父さん飛ぶから。見送りはいらないよ今生の別れじゃないから」
「結構急だな!!」
急な引っ越しの準備にバタバタして気付けば引っ越しが終わっていた。
「ヤチヨ、これでよかったんだろ?」
『うん、ありがと聖牙』
「輪廻は崩壊して新たな運命をたどり始めてる。ヤチヨ。きっと未来は明るいよ」
『零士を信じてるんだね。』
「まあ。あれは特異点だからね」
「僕と同じそれになれるように造ったんだから」
新居祝いも三人で麺からパスタを作ってジェノベーゼにして食べたりして楽しく過ごした。
彩葉は製麺機が気に入ったようで楽しそうに製麺していた。
「にしてもさ零士」
「はい、なんでしょうか?彩葉さん?」
「なんで私達の寝室はダブルベットなんでしょうね」
「ほんとになんででしょうね」
「そんなのパパと彩葉が結婚するからでしょ。ドラマとかで見たよ?夫婦が同じベットで寝てるところ」
うん、そういわれるとそうなんだけどさ。理性というなのブレーキがいつ壊れるか分からないっていう怖さがあるのよね。
「あれだったら俺、布団敷くから彩葉とかぐやでベット使えよ。」
「かぐや、もう子供じゃないから一人で寝れるも~~ん」
そう言ってかぐやは寝室から自分の部屋に戻るためにドアを開けて閉める前に一言
「あ、そうだ。パパ、かぐや弟か妹が欲しいな」
爆弾を落として部屋に戻っていった。
「「////////」」
どうしてくれんだ!!この悪童!!!!
「何もしないんで寝ましょうか」
「……ほんとに何もせんの?」
「じゅ、準備が出来てないのでまた今度ってことでお願いします//」
ヘタレと罵りたければ罵ればいいさ!!でも、エチケット的なものを何も持ってないのにそんな無責任なことは俺には出来ないのだ!!!
してません!!!(断言)エチケットな水風船を持ってないのでしません!!持ってたらしてました!!!(確信)
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できたもんからさっさと寄越せ!
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お前の好きにしたらええんやで