お隣の様子が急におかしくなってしまった   作:納豆伯爵

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3連休!3連休!頑張って書ききれ3連休!



かぐやに届ける歌

放課後に担任に進路の相談をするために職員室に来ていた。

「伊織、工学系を目指すならこの辺りを抑えとくべきだぞ」

「了解です、先生」

「このまま終われるかああああ!!」

「「!!??」」

彩葉がらしくない大声を出しながら職員室に駆け込み

「もうちょい考えます!!」

「ご、ごゆっくり」

担任もそんな彩葉の気迫にたじたじになっていた。

「行くよ!零士!」

「行くってどこに!?」

有無を言わさずに、彩葉が俺の手を取って走り出した。

「え!あ!ちょ!そ、それじゃあ先生!失礼しまああああ…」

挨拶する間もなく連れ去られてしまった。

「青春だね~」「ですね!」

なんて会話が職員室で繰り広げられていたとかなんとか

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

彩葉が俺の手を全く離さずにマンションまで到着し、自室まで引っ張ってきた。

「零士!手伝って!」

「まず、全部説明してくれ…」

「かぐやのための歌を作る、学校とバイト休む、部屋こもる」

まさかの全部片言で説明されるとは思わなかった…でも、彩葉が手伝ってほしいと頼むとは…ちょっと感動した。

「大体言いたいことはわかった。俺はかぐやほど料理できるわけじゃないからあんまり美味しくなくても文句言うなよ。」

「ありがとう、零士。」

「そう思うなら、いい歌作ってくれよ。」

そんな会話をしていると彩葉の携帯が鳴りだした。画面には

 

『母』

 

噂の超厳しい彩葉のお母さんからの着信であった。

「もしもーー」

彩葉が電話を取った瞬間に

『やっと出はったね。根性なしが』

怖すぎだろ…

もうそこからは横で聞いてる自分のほうが泣きそうになるくらいの激詰めをされていた。何回か、彩葉からスマホを取り上げて電話を切ろうかと思ったが彩葉が覚悟を決めた目をしていたため、静観することにした。

彩葉がやりたいことを探す時間を欲しいと話すと彩葉のお母さんは『甘い』と一蹴した。

もうそこからは距離にして二百キロ以上離れてるはずの親子喧嘩だった。正直、場違いな気はしたが彩葉が無意識なのかいつの間にか俺の腕をつかんでいたため動きたくても動けなかった。

『ええよ、やってみ』

口論の果てに、彩葉のお母さんが彩葉を認めたようだった。すると彩葉がこちらに携帯を渡してきた

「なんか、お母さんが話したいって」

なんで?もしかして娘にふさわしい男か見極めるためとか?

「あ、はいお電話変わりました。伊織です。」

『伊織君ね、私は彩葉の母です。』

何を言われるのかドキドキしていると

『伊織君、娘をよろしくね』

「へ?」

『あの子は甘ちゃんで、泣き虫で意地っ張りやけん君に迷惑かけるかもしれんけど』

実の娘に対してめちゃくちゃな言いようだなと思うが言葉の節々に彩葉を心配している雰囲気を感じる。言い方はともかく…

「大丈夫です。俺、彩葉のおかげで大事なものがたくさんできたので。」

「…それに、彩葉は凄い奴です。たくさん助けてもらいました、今度は俺がそれを返す番だと思っています。」

そういうと、彩葉のお母さんは少し嬉しそうな声で

『朝日の言う通り、彩葉はいい婿さん捕まえたみたいやね。』

「「!?!?////」」

「い、いえ俺は別に彩葉と付き合ってるわけではなくてですね!!」

というか、朝日さんは何を言っているんだ!!////

『遠慮せんでもええよ。朝日がこの間べろべろに泥酔しながら珍しく連絡してきて何事かと思ったら【彩葉に彼氏ができた】、【実際に会ったらいい奴だった】ってベタほめしてたからね』

「それ、酔っ払いの狂言なのでちゃんと叱った方がいいですよ。」

『言いたいことは以上やから彩葉に変わってくれへん?』

「わ、分かりました。…彩葉」

「う、うん。もしもしお母さん?」

彩葉に携帯を返して、お母さんと少し話して電話を切っていた。

「……言えた」

前に彩葉がお母さんに認められたいと言っていたことを思い出した。でも彩葉の中でいつの間にか一番大切なものが変わったのだろうと思った。

「零士、ありがとう」

「それなら、かぐやにも言わないとな」

「そうだね。」

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

それからは怒涛の日々だった、彩葉はほとんど部屋から出てこず、朝・昼・晩と、ご飯を部屋に持っていき食べさせる。

「あと少しで思いつきそうなの~」

と言ってくれば

「そんなこと言って1時間は動いてないぞ。寝なさい。」

と無理やり寝かせたり。

「すぅーすぅー…」

「よっと」

机で寝てしまったら布団まで運んで。部屋にごみがたまれば掃除して

「彩葉の調子どう?」

「今度こそ、いおっちと彩葉が駆け落ちした説が有力視されてるよ~」

「というか、ほとんど同棲してないか?君たち」

「綾紬、諌山、稲葉ほんとにノートとかありがとな。」

来客の対応をして

 

そんな生活から4日経った日の夜、ご飯を持っていくと

「で、出来た!!」

「ほ、本当か!!」

 

 

かぐやに届ける歌が完成した

 




小説版読んだけど、彩葉ママ怖すぎて泣きました。やばいなほんとに…
マイルドにしようとしたらこうなった、なんで?これも全部シスコン帝が悪い。
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