全く創作にも仕事にも手が付きませんでした。
「ええ~~師匠が寄越した住所ここであってるよな~~」
カギが開けれる時点で疑いようはないのだが何も見つからないとなると文句の一つも言いたくなる。
「生体認証どころか、パソコンすらないんだけど…」
父さん、研究所に引きこもってたのか?そう思いソファに座ると一つの本のようなものが目に入った
「なんだこれ?」
そう思い、手に取るとそこには
『零士の記録』というタイトルの本があった
「俺の記録?」
レポート的なやつかと思いそれを広げるとどうやらアルバムのようだった。
「『零士が可愛すぎる…つらたん』…父さんってこんな感じだったのか」
あれ、師匠が俺を悲しませないためにちょっと誇張してると思ってた…
「『零士がいつか嫁を貰う日が楽しみ』…気が早すぎるだろ、この時まだ赤ん坊だぞ」
というか学生生活について全く追求せずにここに行くの飛躍が過ぎないか?
「『かぐやにも零士を自慢したかった。凄いだろ僕の息子は!!』…かぐやは俺にとっても家族同然になってるから俺も父さんは凄いって言いたいよ。」
めくるたびにページが濡れていった。
「ぐすっ…こんな泣いてばっかじゃ皆に笑われちゃうな。」
そう思い、アルバムを閉じようとすると何かが落ちてきた。
「ビー玉?」
見た目はまんまビー玉にしか見えなかったそれを掴むと
「え!?ちょ!?光ったんだけど!!何これ!?」
めちゃくちゃ光出したと思うと光が収まった。
「ええ~~、なんだったんだこれ…」
不思議に思い、師匠に電話した
「もしもし師匠?」
『どうした、レイジ?なんか見つけたか?』
「ああうん、見つけたと思う…光るビー玉なんだけど」
『そうそれ、それ解析するから持って帰ってきてくれ。帰りのチケットも送ったから』
「これなのかよ…分かった、チケットありがとう。」
そういって電話を切った。そして気づいた。
「これ明日のチケットじゃん!!」
てっきり、日帰りかと思ってたから着替えも何も持ってきてない。みんなにお土産を買って帰る約束してるから小遣いは使えない…
「寝る場所どうし…ここでいいか、ベットとかは残ってるみたいだし。」
というか、この部屋まだ水道とかはまだ通ってるんだろうか…そう思い、部屋を出ると
「「あ」」
ちょうど隣から朝日さんが出てきた
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「あ、あの朝日さん…どういう状況なんですか?」
「あんたが伊織零士君ね、私彩葉の母の
「え、あ、はい伊織零士です。」
何故か、俺と朝日さんと彩葉のお母さん…紅葉さんと食卓を囲んでいた。
「にしても驚きやね、お隣の伊織さんに息子さんがおったなんて」
「父さんの事知ってるんですか?」
「彩葉を身ごもった時に結構気にかけてくれてたからね。奥さんがいるとは聞いたことなかったけど」
「色々事情がありまして…」
自分が人造人間なこととかは口が裂けても言えないため濁すような表現になった。というか法律的に自分の存在ってグレーゾーンどころかおもっきしアウトなのでは?
「朝日とか彩葉から話を聞いてた通り何処となく朝久さんに似とるね」
「せやろ」
「…どの辺が似てますか?」
「彩葉が大好きなところ」
「ゴッホゴッホ!!だ、大好きって!////」
「母さん、あの二人まだ付き合ってないらしい」
「嘘でしょ、告白が遅いところまでそっくりなの!?」
うるせえやい、こっちにもタイミングってもんがあんねん。
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「ねえ零士君、一つ聞かせてほしい」
「なんですか?」
紅葉さんも俺がいつ告白するのか気にしてんのか?というか普通、娘に言い寄る男なんて面白いものじゃないはずなのに
「音楽って何が一番だと思う?」
何が一番?それも音楽?
「自分の考えになりますけど、それは楽しむことだと思います。」
色々考えたがやっぱりこれに尽きると思う。何事も楽しんだもの勝ちだと俺は思っている。
「やっぱり、朝久さんにそっくりやね」
「へ?」
「昔、朝久さんが彩葉に言ってたんよ『音楽は楽しむんが一番大事なんやで』って…同じことを言ってくれた君になら彩葉を任せられる。私の代わりに…」
「それは違います、紅葉さんの代わりはこの世に一人としていません。」
「俺は彩葉が頼ってくれる限りは力を貸しますし手伝えることは手伝いたいと思ってます。でも母親の代わりにはなれません。…だって俺の好きって気持ちと紅葉さんの好きって気持ちは別物なんです。」
俺の言葉を聞いた紅葉さんは満足そうに笑っていた。
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翌日 京都駅にて
「あの、朝日さん何で同じ新幹線なんですか?」
「え?東京に戻るからやけど?」
いや確かにそうだけど!!里帰りって聞いてたから何日か滞在してるもんだと思うじゃん!!
「零士君と彩葉についてもっと色々聞きたくなったからなぁ。」
そこから東京に着くまで朝日さんに根ほり葉ほり聞かれまくった。*1
彩葉ママをマイルドにしようとした結果こんなことになってしまった。命の不思議