皆様、大変お待たせいたしました!
私用が一段落ついたので、これからまた更新して参ります!
「二次創作?原作?コンテンツ?………お主、何を言っておるのじゃ?」
『言葉の通りだ。しかし、この物語の場合は原作の醜さにも由来するが』
突然現れた、反転したような目の色を持つ男は、まるでこの世界そのものを嘲笑うかのように、不敵な笑みを浮かべる。ネーティルは自身の前にいる男の得体の知れなさに、悪い予感を覚える。
『あの男を妄信し、過大評価を繰り返し、あまつさえ独善的な解釈を差し込んだ結果生まれたのがこの意味もない物語だ。二次創作など、所詮は著者や企業の顔に泥を塗る行為に過ぎない。が、貴様には利用価値がある』
男は、ネーティルに向かって右手を伸ばしながら、ゆっくりと近づいてくる。ネーティルは思わず後ずさるが、後ろには柵がありその先は崖、これ以上逃げることができない場所に、追い詰められていた。
(しまった!どうする………助けを呼ぼうにも町から離れすぎている………ガンゲットも呼べない………!)
焦るネーティルを気にもとめず、男の手はネーティルに近づく。男の手は淡い光で包まれており、触れられれ自分はただでは済まないと、ネーティルは悟っていた。
(また儂は、一人じゃ何も………こんな所で、こんな訳も分からない奴に………エニシ………っ!!)
為す術もなく、ネーティルは涙を浮かべ、固く目を瞑る。そして、自身が想い、慕う青年の名を思い浮かべる。
『我が代理となれ、無価値な者よ』
「させるかァァァッッッ!!!」
『 な に 』
男が
「ネーティル、無事か!?」
「えに………し………?なんで────」
「ここは俺の休憩スポットだったんだよ!仕事が一段落したから一眠りして、帰りがてら復興の手伝いをしようと思ってたらこれだ!お前といると退屈しないなこん畜生ッ!!」
エニシはネーティルを庇うように立ち、立ち上がろうとする男を睨みつける。ネーティルは彼の背中に安心感を覚えつつも、どこか悔しそうな顔をしていた。
「すまん、エニシ。また、お主に迷惑を───」
「気にすんな、
「………え?」
『己が最も大切とする筈の民を足蹴にするか。設定矛盾も甚だしい』
「生憎俺は記憶力が良いんだ。この街だけでなく、国全体の民を覚えられるくらいにはな。そして─────お前のような男は、天之国にはいない!」
突然生えてきたチート級設定により、男の顔からは笑みが消え、不満げな表情へと変わる。因みに、エニシの背中に隠れ、顔だけ出して様子を伺っているネーティルも、そんな話聞いたことないと言わんばかりに目を丸くして彼の顔を凝視する。
『………自身にできないから、という欲望を他人の作品を穢すことで満たす、か。[類は友を呼ぶ]とはよく言ったものだ。愚者の傍にはまた愚者が集う』
「さっきから何言ってんのか知らねぇけどよォ、お前がネーティルを泣かせたのか?」
『ふん。セリフが無駄に多い。地の文が極端に少なく、読者の負担が多すぎる。こんな物語、世に受け入れられる筈がない』
会話が成り立たねぇ………、とエニシは呟き、後ろ手に庇っているネーティルの様子を伺う。既に涙は拭われているが、背中に当てられている手は震えており、あまり良い状況ではない事は明白だ。
「………んで、名前も知らない誰かさん。結局あんたは何が目的だ?」
『消えるべき存在に応えるつもりは無い』
男は言うが早いか、先程とは反対の左手をエニシ達に向け、眩い光を放つ。エニシは咄嗟に腕で目を隠すが、光が収まる頃にはそこに男はいなかった。
『
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「………ふぅ、なんとか眠ってくれたかな」
「このままあーしも一緒に寝るケド、クリムも添い寝、する?」
「─────いや、ひっじょ〜に魅力的なお誘いだけどごめん、少し確認しなきゃいけない事があるんだ。ごめんね、ファーデン。おやすみ」
小さな赤子を撫でながら、オヤスミ〜、と小さめの声量で話すファーデン───聖・ファーデンに送り出され、クリム───クリムスタース・ハゼルは寝室をそっと出て、書斎に入る。
ハゼル公国の首都にある邸宅で暮らすクリムとファーデンは、つい先月長女を授かったばかり。慣れない育児に奮闘しつつも、3人で幸せな暮らしを送っている。むしろ、育児を通して夫婦仲はますます深まり、娘を寝かしつけた後、暇さえあれば真夜中にイチャイチャしている。
が、今夜のクリムはお誘いを断り─────それはもう本編で見ないほど申し訳なさそうに─────育児の本やら論文の原稿やらがズラリと並ぶ書斎の中で、デスクトップパソコン一式が置かれた机に向かい、キーボードを叩く。
やがて、一つの画面に辿り着き、それを読み解いた結果、クリムは椅子の背もたれによりかかり、天を仰ぐ。
「─────
………それは、ハゼル公国が建国された理由とも言える、死災因。その存在が、今悩みのタネとなっている天之国にて観測されたというものだった。
「ガンゲットも
クリムは覚悟を決めたような表情でそう呟くと、懐からスマートフォンを取り出し、フリック入力で素早く電話番号を入力し、誰かに電話をかける。
「………もしもし、イヴ?夜遅くにごめんね。明日朝一で出撃するよ。輸送機はこっちで手配しておく。─────事情が変わってね、天之国に向かう。それと、鹵獲したシールド全部とガウンも持っていく。少し、荒っぽい手を取るよ」
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「ふぅ………何とか今日の書類も終わったか」
「残念ながら、もう少しございます。こちらの確認もお願いします」
「」
ハゼル公国の首都、その中央にある存在感MAXの建築物である国会議事堂、その上層階にある執務室にて、国王アルバートが書類仕事に翻弄されていた。既に夜は更け、日付がまもなく変わろうとしている時間になっても、次から次へと書類が立ちふさがる。いつになったら寝れるのか、とアルちゃんは目を擦りながら業務に取り組む。
その時、執務室のドアが勢いよく開かれ、1人の職員が慌てて駆け込んでくる。
「国王!!緊急事態です!!!」
「どうした、こんな時間に。」
「滞在中の、天之国のお殿様が、GG-040を強奪して出撃されました!!!」
「………何だと!?」
─────それぞれの思惑が交差し、運命の歯車は、少しずつ軋みだす。
※次回から曇らせ注意です。
※ただしちゃんと晴らします。
次回予告
第七章 妖狐顕現