プロローグ
カシャン......
────最強
広義では最も強いもの、ことである。まあ、読んで字のごとくだよね。何度も...何度も最強について、最強とは何たるか....そしてその所以を考えた事がある。オレ達がなんでそう呼ばれていたのかを。ヒトか...使う武器か......何が最強とオレ達をそう言わしめたのか......結局分からなかった。
カシャン...
でもオレにとっては「そんな事」だった。オレに、オレ達にとってソレは所詮は第三者から見た客観的な評価だったから。オレに今できることは、誰かがオレ達を「最強」と呼ぶのなら、オレはその在り方に恥じぬよう戦い、生き続けること。
「居たぞ!!撃て!撃てぇ!!」
敵さんが数名...。アサルトライフルか。これくらいなら鎧で耐えれる。おまけにここは廊下。散開できない分仕留めやすいか....。
すかさずオレは駆け出す。ある程度は弾幕を掻い潜る事はできるし、避けきれない場合はこの鎧が守ってくれる。
カシャン
前方3人、オートマタ。腰に佩いていた太刀を抜き横一文字にすかさず切り捨てる。続けざまに一番近くにいたオートマタに突き刺し盾がわりに構えつつ離れた相手をチャカで応戦。ある程度距離を詰めたら盾にしていたオートマタから刀身を引き抜き袈裟に斬りかかる。燕返しですかさずもう一体を排除。
「このフロアは制圧完了...。あん?」
その時だった...。大きな銃声と共にオレの左の脇腹に鋭い衝撃が襲いかかる。見ればショットガンを構えたオートマタがいた。
「────ッヅゥ!!??」
気配でわかるありゃ手練れだ....。こんなの居たんかい。おそらく12ゲージのスラッグ弾か...。その敵兵の背後からワラワラと後続が出てきた。何人いるんじゃい。
「うぅぅ...痛ってぇ。一々まともにヤり合ってられるか」
ワタクシぃ〜、手段は選ばない人でしてよ〜♡こんな事もあろうかと常備していた火炎瓶。スペシャルブレンドよん。
「マフィアを焼いてみました〜、楽しみ〜♡」ポイ
「え、ちょ...それ違うやt....」
「おおお、お前!下がれ下がれ下がれ!!!!」
「うおぉおおおお!!!!アッヂィィィィ!!!!」
んんんんん〜ww阿鼻叫喚☆すげぇ、おもしぇ具合いに悶えてら。アレには砂糖とかバター混ぜてるからこびり付いて大変だと思う。南無...。
「これで....粗方片付いたか......」
この建物の最奥。明らか〜に偉い人がいそうな部屋。事前の情報が正しければ、もうオートマタや構成員はいないはず...。でもまあ、念には念を込めて......。
「─────フンッ!!」バタンッ
勢いよく開けて臨戦状態で入ったものの居たのはボス一人だけ...。あ、マジで全員だったか。恥ずかしいじゃんなんか。
「なるほど....『お前』であったのなら、あれ程の人数を倒したのも納得がいく」
なんかやたらガタイのいいオートマタが口を開きだした。なんだよお前。
「『菅笠衆』....生まれて初めて見たぞ。これまで噂でしかその存在を知らなかったが、こうしてこの目で見れるとは。なんとも感慨深いものだ。その菅笠、鎧、太刀に長脇差....なんと見事なものよ。」
「欲しいのならば取ればいい。私を殺し、血が抜けきり冷たくなった私の身体から...」
「とんでもない...。俺ではお前には到底敵わん。今の襲撃で思い知らされた。お前達が最強であるという事が。故に解せぬ。なぜ、お前達は故郷を失った?なぜ、お前達は離散したのだ...」
「簡単な話です。相手が悪すぎた....それだけですよ」
「そうか....ならば、それ以上は聞くまい。さあ、やるがいい」
「抵抗はしないんですか?」
「こんな稼業に手を染めていたのだ。ハナっから覚悟はできている...。」
「ハッ、潔のいい野郎だ」
「それがお前の素か?」
「うるせぇ」
些細なやり取りもそこそこにオレはあたかも野郎と示し合わせたように流れるような動作で野郎の頭部を切り落とした。
オートマタの相手は楽でいい。斬っても、刺しても血が出ないし死ぬわけじゃない。でも、コイツらは死の概念が殺しの境界があやふやだ。コイツらのボディが破壊されれば体は物理的な破壊により動く事も喋る事もできなくなる。肉体の死だな。だが、メモリーチップはどうだろうか。メモリーチップには連中にプログラム?された感情や記憶...そのオートマタを形作る全てが入ってる。これは恐らくだが、魂の死....になるんだろうな。オートマタ相手の任務では何度かしくじってメモリーチップの方を破壊してしまった事があった。あの時の後味の悪さと言ったら本当に...筆舌に尽くし難かった...。あれ以来オレは頭部と胸部の中心は避けて戦うようにしている。
オレ達菅笠衆はこのキヴォトスでもトップの異常者の集団であると自分でも認識している。オレ達は殺しすらも是としているのだから。でもね、そんなオレ達でも必要最低限の道徳は守っているんだ。ここで下手に殺しを連続したら最後はクソみてぇな泥沼の地獄が待っているからな。一定の線引きはしてるんだよ。
「はいこれ」ジャラジャラ
「......おい待て。何だこの大量のチップは」
「ん〜〜〜?今回シバいたマフィア共のメモリーチップだよ〜?なにか、問題でも?」
「問題しかないだろう....これをどうしろと?」
「え、いい値で売れん?」
「売れるかッ!!」
「えぇ〜?売ってくれよ〜」
「ダ・メ・だ!!今日と言う今日は絶対に認めん!!」
ええい、めんどくさいジャンク屋の店主め....メモリーチップにゃレアメタルとかいっぱいあるだろうが....んじゃこっちはどうだ。ボディから辛うじて引っこ抜いた部品でも食らえ!
「んじゃこっちのパーツはどうだ?」
「ん?おお、こんなにあるのか!....いいのか?本当に」
「勿論。良い値で買い取ってくれよ?」
「当たり前だ。ほれ、金だ。持ってけ。あとこのおびただしい量のメモリーチップも持ってってくr...っておい。おい、待てこら。どこ行く?おい、おい....戻ってこぉおおおおい!!!!」
「要らん要らん!んなもんくれてやるよ!じゃあな〜〜〜〜!!!!」ダッ
いや〜、逃げろ逃げろ〜。三十六計逃げるに如かずだ。
さて、今回のマフィア制圧の報酬金にジャンク屋での買い取り金額...だいぶ儲けたな......。しばらく食うのには困らんな。あと少し貯めないと....。
んん〜〜〜〜?な〜にか忘れてんなぁ。ああ、そうだった。自己紹介まだだったよな。オレは『戸隠 カガリ』元百鬼夜行連合学院の生徒であり訳あってミレニアムサイエンススクールで世話になってる。まあ、いない事の方が多いけどな。
そして...百鬼夜行に古くから居を構え大昔から最強の名を欲しいままにしてきた武装組織、『菅笠衆』.....の生き残りの一人だ。どうぞ、宜しくな。
はい。という事でプロローグです。相変わらずプロローグとか最初の導入とか終わりの部分が苦手だなぁと思いつつ執筆した次第です。まあ、その場のノリでやった見切り発車だからね。しょうがないね。
わたくしですねぇブルーアーカイブの先生レベル一丁前に90なくせして未だに対策委員会で止まってるんですよ。つまり何が始まるって?オリ主が本編に関わるまで大分時間がかかるってことですねぇ〜。という訳でストーリー進めてきやす。はい。