魔導士って何?   作:豚肉の加工品

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最悪の寝起き。

「気持ちよかったねー、お風呂。」

 

「あぁーそーだね。」

 

「何でそんな棒読みなの?ヨウ。人の話はちゃんと聞かないとダメだよ…」

 

俺の左腕にしがみ付き低い声音で言ってくる。

そして、完全に目が笑ってない。

 

 

「お前どうした?何かおかしいだろ、明らかに。」

 

「いや、おかしくないよ?普通普通♪」

 

大丈夫か?こいつ……?

ん?…、また誰かに見られてるような気がすんなー。

そう思って、後ろを向いたりキョロキョロすると上から人がまるで忍者のように降りてくる。

まぁ俺は驚かなかったが、イヴはもう死ぬほど怖がってた。

左腕に力を込められものすごく痛かったが、我慢した。

 

 

「お前か、俺のことずっと見てたやつ。何の用だよ?」

 

「いやー用って程じゃないんすけど、あの魔王候補よりも面白そうだったんで見てました。」

 

「なら普通に会いに来てくれないかな…。全くこっちは夜も眠れなかったっつうの」

 

「いつから気づいてました?」

 

「あぁー、こいつと会ってからかな?」

 

そう言ってイヴの方を向き頭をなでる。

イヴは気持ちよさそうに撫でられている感じだ、なんか猫みてぇだな。とか思った。

 

「その子は誰すか?」

 

「あぁー俺の魔道書だけど?」

 

その女は驚き・戸惑い・困惑していたが俺には関係ないのでそこはスルーしたが、一つ疑問が生じたので聞いてみることにした。

 

「お前って、まさか忍者なの?」

 

「そうっすよ、あ私、風間レヴィっていうんで以後お見知りおきを。」

 

「そっかー、忍者かー。いいもんにあったな、まっこれから宜しくなレヴィ。」

 

「はいっす。」

 

んじゃ、俺寝るからと言い残しその場を去ろうとすると至る所から魔力を感じ落ち着いていられなかったので急ぎ足でアラタの部屋に戻った。

謎の視線の正体も気づけたしぐっすり寝れるなーと思い布団に入り目を閉じる。

やっと寝れる…。

そして最悪な事態で起こされることになる…

 

 

 

「おい!!……おい!!ヨウ。おい、ってば!!」

 

「ふごっ!!」

 

一瞬の浮遊感からの落下、つまりベットから落ちたのだ。

 

「やっと、起きたか?ヨウ」

 

「痛ってーー!」

 

「まぁ、授業サボったお前が悪い。」

 

目を開けるとそこには先生やレヴィ、貧乳ツインテールがいた。

先生はかなり激怒しているし、レヴィはへらへらしている、貧乳ツインテールは苦笑いだ。

先生の顔で俺は気づく、俺はやった…と。

 

「いやー、これは言い訳もできねぇ。授業サボって悪い先生。」

 

「わかってるなら良いです、次からはちゃんとしてくださいね?ヨウ」

 

「おっけ、で、何でみんなここにいんの?」

 

「俺が聞きたい…」

 

「私は取材にきました!」

 

「自分はヨウの寝顔を。」

 

「私はアラタの見張りに…」

 

こいつらかなり自分勝手なやつらだなーとか思ったのは内緒だ。

俺はとなりにイヴがいないのを確認し、ベットから起き上がる、気ダルそうにベットにすわり一旦行動停止。

そして目覚める。

 

「なら調度いいや、俺に魔道を教えてくれよ先生。」

 

「はい、いいですよ。まずは魔道書についてです。魔道書とは魔道士が持つ魔術に関する内容が収録された禁忌の書物で一般の人間がそれを手にしたりすると精神崩壊を起こし、最悪な場合、命に関わることもあります、高位の魔道士のみ手にすることが許されています。魔道士を目指す生徒の大半は、それを手にするために研究に励むことになりますが、アラタの場合は生まれつき魔道の素質があるため、それを既に手にしています。巻物、水晶、杖といった別の形での魔道書も存在します。」

 

「ふーん、イヴ。お前ってすげーんだな。」

 

「違うよ、すごいのは私を使いこなすヨウであって私じゃない。」

 

ヒラッと舞い降りて、ヨウの膝に向かい合うようにしてすわる。

ヨウの首の後ろで手を組み、離れまいと言わんばかりに強く抱き寄せてくる。

それを見て今自分がいったことが全否定された先生が目を大きく開け、驚いていた。

 

「ヨウ?その子は、一体誰ですか?」

 

「え?俺の魔道書だけど…、どうしたみんな?」

 

そう、驚いていたのは先生だけではなかった。

アラタはいいなーとか言って驚いた様子はないが、貧乳ツインテールとレヴィは違った。

 

「あなた、何者なんですか?」

 

「そうっすね、それは自分も知りたいっす。」

 

「いやー、アラタと同じ感じのやつだよ。多分」

 

「ますます、興味が湧いたっすね」

 

「私も興味が湧きました!」

 

「あー、メンドくせー。そういうのあとあと、今俺は授業してんの、わかる?」

 

「だから、あとでな」

 

みんなは知りたがっていたがアラタだけはあんまり聞いてこないので、アラタのほうを見るとずっとイヴのことを見ていた。

女の子に目がないなんていったら悪い言い方かもしれないが、魔道書が人になるなんて知ったら興味は湧くか…

 

「どんだけ見てんだよ、お前…」

 

「なぁ、この魔道書って触れんのか?」

 

「当たり前だろ?」

 

そう言って、触ろうとするとイヴが怒った。

 

「触らないでください!!塵にしますよ?!私はヨウに触りたい、触れ合いたい、話したいだけであって、貴方としゃべる気はありません!」

 

「まぁ、まぁそんな怒んなって…。これから仲良くしようぜ?」

 

「やです!」

 

ふん!と顔を俺のほうに向けギューっと抱きつく。

 

「お前ら、少しは仲良くしろよ…」

 

そう呟いた瞬間、どっと押し寄せるなにかを感じた。黒い何かが部屋をおおい部屋が固定される。

 

「何だこれ?」

 

「魔力の反応です!」

 

そう言って、部屋を出ようとした瞬間。

 

「ドアが開きません…」

 

最悪の寝起きだった。

 

 

 

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