黄昏の星条   作:橋本みちか

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チーム

夏の合宿から戻ると、学園を囲う樹林で喚いていたセミたちも幾分静かになっているように感じられた。久方振りに鼻腔をくすぐる芝の匂いはやけに青臭く、土が持つ独特の湿気は磯風よりは幾分嗅げる。拠点に戻るや否やウマ娘たちはトレーニングへ、トレーナーは溜まった処理を崩しに職員棟へ。あまりにも普段通りの生活が前触れもなく彼らを忙殺し、あの波の音や白い砂浜など泡沫の夢のように思えてしまう。

 

そうして間もなく9月が訪れ、秋の戦線に向けて各陣営は共々本格的な追い込みに入っていくのである。

直近でいえばスプリンターズステークス。そこから菊花賞、秋華賞を挟んで、気の早いものは天皇賞やエリザベス女王杯、ジャパンカップまで視野を広げている者たちもあるだろう。

 

そんな彼女たちも今日ばかりはグラウンドを明け渡し、めいめいに散ってギャラリーに徹する。

夏季合宿中だったが故に実施の遅れた模擬レース。未だトレーナーに巡り合えない、または新たなトレーナーを求めるウマ娘たちがそのチカラを見せる日だ。

基本的に才能の高い者や現時点で地力に優る者からトレーナーとの接触を果たし、契約からデビューに至る。しかし、そのために契約を結ぶ必要があるトレーナーの数は物理的に、そして厳に逼迫している。

特に新入生のウマ娘1人あたりに割り当てられるトレーナーの数は0.3を下回り、新学期を迎えて半年が経過しようとしている此処に至ってなお、とんでもない数の生徒たちがトレーナーを求めて模擬レースへ参加するのだ。

 

その生徒たちを1日で捌くため、学園は模擬レースの日に限りグラウンド上でのすべてのトレーニングを禁じ、学園の保有する複数のグラウンド、コース全てをフル稼働させて彼女たちに場を与えているのだ。それでも夕方を回り、逃げていく夕日を差しきれない場合すらある。ただそれでも、彼女たちが夢へ進むために、そしてここで生き残るためには絶対に越えなければならない壁であるに変わりなく、故に彼女たちは夜闇に包まれてなお愚直に仮設のゲートが開くのを待つ。

 

「―次!芝2000左第3レース!走るものはゼッケンを受け取れ!」

 

体操服にブルマといった典型的な運動姿で、ホープフライヤーは列に混ざった。レースを走る表明は遅くともひと月前には済ませなければならない。それを受けた体育科の教師たちは原則申請の早かった順に枠番を組み、公示を経たうえでレースへ臨む流れとなるのだ。

 

それでも枠番は運だ。ホープフライヤーを含め1列縦隊に並んだ18名のウマ娘。教官から無造作に渡されるゼッケンに作為的なものは無い。裏返しに受けたそれを直すと、ややくすんだヨレヨレの白い地布には「16」と書いてあった。

 

《自分だけの世界へ行こう》

 

先日の合宿で教師から受けた言葉をひとり反芻する。ブルマのポケットから四角く厚みのあるテープを取り出したホープフライヤーは、その人から受け取ったメッセージをしかと鼻の背に貼り付けた。

 

《ホークちゃんみたいに強く、じゃない。エルコンドルパサーさんみたいに華麗に、でもない。私は、私にできる、私だけの強さを見つけるんだ》

 

大外に近い枠番のゲートも、入ってしまえば見える景色は他と変わらなかった。すでに日は西に傾き始め、夕焼けとはよく言ったものとばかりに顔を焼く。

 

「来年、デビューできればいいかなって、そう思ってます」

 

エルコンドルパサーのトレーナーにはそう言った。しかし、自分のことを見てくれる存在が無い事と、デビューする為に絶対に必要な条件を満たしていない事に対する焦りは別の問題。

 

そしてそれを早々に満たした友を支えながらも、羨ましく思っていたのだ。

 

可能な限り早くトレーナーに見初められ、自分の環境を整える。これを彼女はまず望んだ。自分の立場を確立し、隣で翼を織りつつある友と心理的に対等になることで劣等感を払拭し、自分はまだ大丈夫だと安心したかったのだ。

 

《だから私は今日―、誰でもない私になる為に、勝つんだ》

 

かちかちかち、とタイマーの音が止まるのと同時にゲートが開く。光の三原色が為す術もなく一色に焼かれた世界へ、彼女は希望を羽ばたかせた。

 

 

……

 

 

300メートル。距離感も速度感もいやに冴えている。やはりあの日ナリタブライアン先生から教わったことは身体の中で活きている。ふ、ふ、と息を細かく吐きながらホープフライヤーは感じていた。

 

ハロン棒の接近と呼吸リズムの合致。それを崩さなければ自分の現在位置がより明確になるし、周りが動き出したタイミングを正しく測ることができる。中団7番手、詰まりがちな位置ではあったがバ群が伸びた影響で前後には余裕がある。

先行気味の脚運びからやや長い位置で仕掛け、緩やかに伸びて追い落とす。地元でこれをやれば敗けることはなかった。そして今日もそれをやるしかない。

 

夕日を背負う位置に周回すると、ホープフライヤーの位置を奪おうとするウマ娘の影がすぐ脇にまで伸びてくる。ゆらりゆらりと位置を変えながら視界に出入りするそれはまるで幽霊のようで、ときに連なり黒いカーテンとなって彼女の心を乱した。

影に恐怖心を掻き立てられるタチでは無い。しかし恐怖と焦りは別だとホープフライヤーは理解していた。勝つためには自分を見失わず、愚直に筋をなぞる他無い。右腕を振り上げる際に鼻背のテープに指を触れると、彼女はより強い意志で前を見据え、残り5ハロンの棒を目指した。

やがて順位の変動が激しくなったか前方がざわつき始め、後方からも追い込みの圧を肩で感じられるようになった。視線を目まぐるしく変えながら抜かせず抜かず、ギリギリの綱渡りで維持してきた7番手である。上出来だ。残り6ハロンの標識を見送るとホープフライヤーはやや外へ膨らみ、ストライドを広げてスピードを殺さないように緩やかなカーブへ差し掛かった。

 

《ペースは変わらない。逃げもそんなに遠くない。追い込んでくる娘たちはまだ…、少なくとも今は仕掛ける様子は無いよね》

 

外へ出ることで全体像を俯瞰に近いイメージで捉えられる。さながら大空から獲物を見下ろす鷹かコンドルのようだ。そうするとどうだろう。ホープフライヤーの周りには鷹もコンドルもあるではないか。

ともすれば嫉妬すらしてしまいそうな程の「違い」を持つ親近の友たちの姿が脳裏に浮かび苦笑していると、先頭のウマ娘が勝負のハロンを流れていった。

 

《来た!》

 

絶好の位置を保ったままここまで来た。出す脚で下半身を引っ張りながら、ゆっくりと身体を前に倒す。ひとつ間違えればアタマから芝を削ることになるが構わなかった。

前へ偏りすぎた重心は転倒へ繋がる。そうなる前に次の脚を出す。脚の前後を入れ替える間に身体はさらに前へ進み、芝を削る前に脚を出す。

そうして「平地に居ながら下り坂を転がるような」雪だるま式に加速していく。

希望を飛ぶものでありながらも、その極度に低い前傾姿勢をなぞらえて、地を這う翼とも呼ばれたこともあった。

 

が。

 

彼女がゴールを駆け抜けるまでに、その順位はふたつ下がることになった。

 

身体を前傾したホープフライヤーは驚くほどすんなりと速度に乗ることができた。芝に叩きつけられそうになる恐怖を乗り越えるたび、踏み出す一歩はより力強いものになる。

4ハロンを切った頃には完全にトップスピードになり3番手にまで順位を上げた。他のウマ娘たちはこぞって少し手前か、あるいは今から脚を回し始めたのを感じられる。

 

それを彼女はトップスピードで嘲笑うように撫で切って先頭に躍り出―、ない。

ひとり、またひとりと、捲くっていったウマ娘にそっくりそのまま捲くられていく。

既に絞りきられた体力、気力をどうにかしてねじ切って、わずか一滴のエネルギーを捻り出す。身体からは汗が噴き出て、振られる腕はこぶしが強く結ばれていた。そうしてラストスパートを勝つ。そういうトレーニングを、他のみんなと同じだけ積み重ねてきて―、今日このレースに限っては、ともすれば優位に立っていた筈なのに。

 

どうして私は、届かないのか。

 

此処にやって来たのも奇跡に近い。試験成績は下から数えたほうが圧倒的に早い。

デビューは来年でいい。

ホープフライヤーはこの学園におけるヒエラルキーにおいて、自己の属する位置を弁えていた。地元には彼女の相手になるようなウマ娘はおらず、学園内での立ち位置も手伝って彼女の中に明確な競争意識は芽生えないまま夏を迎えた。

 

否、本当は見ないふりをしていただけで、少しずつそれは育っていたのだ。

トワイライトホークというあまりにも強く、そしてあまりにも異質な太陽の放つ輝きで、その種は芽吹き、茎を伸ばし、葉を張る。

 

自己の立場とか、安心とか、そういうものが必要なのは間違いない。

 

しかし、雲の上、自らとは縁の無い領域と思っていた世界に押し入らんとするウマ娘が隣に現れて、あまつさえ同じ時間を共有してしまったことで、ホープフライヤーは夢を見てしまったのだ。

それは不相応だと、当初の彼女なら一笑に付したのだろう。だがトワイライトホークとの時間がそうさせなかった。

そしてその答えははっきりと、そしてあまりにも残酷に彼女へ返ってきた。

 

ホープフライヤーがゴールを越えたとき、その前には既に8人のウマ娘が息をあげて立ち尽くしていた。

 

 

……

 

 

「―!damn!」

 

コースと程無い場所にある競技棟。複数の担当ウマ娘を持つトレーナーには《チーム》の名目のもとこの棟に一室を与えられる。

そこからレースの模様を見ていたトワイライトホークは机を殴って暴れていた。

 

「殴るのはいいが壊すなよ。ウマ娘用にできてねえんだから」

 

「っ!ウルサイ!」

 

トレーナーに注意された彼女は椅子を荒く引いてドカッと座ると、頬杖をついてそっぽ向いてしまった。

とん、とん、とん、と空いた手の指で机を叩く様が、今の彼女の感情がいかに乱されているかを物語っている。

 

「レース内容はトテモ良いものデシタ。後半外ラチに逸れテスピードに乗り、4ハロンで3番手に出るまでハ素晴らしカッタのデスけれど…」

 

同じく一部始終を見ていたエルコンドルパサーも、アイスコーヒー片手に渋い顔をしていた。

 

「そうだ。内容は良かった。スパートのタイミングも早くはあったが長くは無い。だから恐らく―」

 

「走り方ニ身体ガ追いついテ無いか、…あまり言いたくはありませんケド、そこマデだったか、ということデスかネ」

 

がたん!と大きな音がした。トレーナーがそこへ視線を移すと音源たるトワイライトホークは忽然と消えており、首を戻した先では、彼女はエルコンドルパサーの胸ぐらを掴んで首を絞っていた。

 

「Hey, you shit. What you say just now?《おい。今何て言った?》」

 

ギリギリと音まで聞こえてきそうな程鬼気迫る表情。絶妙にだいじな箇所は外されているのか、締められているエルコンドルパサーに苦しげな様子は見られない。

 

「おい!何してる!」

 

数瞬、呆気にとられていたトレーナーであったが我に返ると弾かれたように立ち上がり、トワイライトホークを引き剥がしにかかる。しかしそれは片手で物理的に制されてしまった。

 

「この…!トレーナーに、人間に、ウマ娘のチカラを使ったらどうなんのか、わかってんのか!」

 

ウルサイ!とトワイライトホークは再び吠えた。

 

「Every fucking one of them talks about it like it’s none of their fucking business.《どいつもこいつも他人事みたいなツラしやがって》」

 

「They spent the whole summer acting like they were on the same team, dragging him all over the damn place—and then the second he gets back, they’re like, “See ya”?《夏に同じチームですよ、みたいなツラでアイツを引っ張り回して、帰ってきたらサヨウナラか?》」

 

「それはお前が言葉喋れねえからだろうが!」

 

12歳の少女の片腕すら払うことができず、もがきながらトレーナーも怒鳴った。それでもトワイライトホークの怒りは収まらない。

エルコンドルパサーを降ろすと今度はトレーナーを壁際まで追い詰める。だあん、と大きな音を立てて手を突き、彼女は下からトレーナーを睨み上げた。

 

「If all you wanted was someone to bridge the gap between you and me, this fucking masked bitch was all you needed.《お前とアタシの橋渡しなら、そこのファッキンマスクドビッチだけでよかっただろう》」

 

「Just because Hope flyer was standing beside me, you went and stuck your nose where it didn’t fucking belong.《ホープフライヤーがアタシの隣に居たから、お前は差し出さなくてもいい手を出してしまったんだ》」

 

「Maybe you thought you were doing it for me, but you didn’t have to. You know that, don’t you?《アタシの為だったのかもしれないが、お前のすべきことじゃなかった。違うか?》」

 

ふー、ふー、と荒い息を吹き出し激昂しながら、口調は努めて冷たい。本当は怒鳴り散らして暴れたいのかもしれない。それがトレーナーには透けて見え、この状況にあっても彼女の成長に関心してしまった。

 

「…。エル。コイツは何て言ってる」

 

「ケエ?えっとデスネ…。要は言葉のやり取りだけならワタシだけでよかった筈なのに、小鳥サンの為とはいえど、特に夏の期間はホープフライヤーさんを巻き込んでしまッタ。それなのに今の態度は何だ、と言っテいマス」

 

エルコンドルパサーにダメージは無い。そう見たトレーナーはひとまず安心した。彼女と協力すれば流石のジャジャウマも制圧できるだろう。

だが、今取るべき行動はそれではないと彼は直感で思った。恐らく同じ考えでトワイライトホークへにじり寄っていたエルコンドルパサーを目で制する。

 

「お前―、ヒトの為に怒れるようになったんだな」

 

「!!!」

 

トワイライトホークの顔が驚きに変わる。

 

「他を蹴落とさなきゃ生きられなかったお前だ。ライバルが減ったと喜ぶもんじゃねえのか」

 

ギラリと上がっていたトワイライトホークの視線が下へ落ちていく。そしてトレーナーからは彼女の髪しか見えなくなった。

 

「…ココニハ、enemy、テキ、イナイ。ソレハ、ワカル」

 

やがてぽつぽつと話し始めた。

 

「一緒ニイタ、時間、長イ。…アー、friend?トモダチ?」

 

「私タチ、ンー…、family?…team?思ッテイタ」

 

ダカラ、と彼女は再び顔を上げた。怒りではなく、僅かに懇願を帯びた瞳がトレーナーと合う。エルコンドルパサーにも、グラスワンダーにも出さなかった、トワイライトホークが初めてみせる表情。

 

「思ッテイタノハ、私ダケ、ダッタノカ?」

 

じっ、と彼を見つめる瞳は、これまでのトワイライトホークのどれより弱く、合宿で見せたそれとはまた別の方向に「年相応」であった。

そしてトレーナーはそれに弱い。

 

「…。かあー、わかったよ」

 

長いため息を吐いて彼は折れた。ぱ、と表情を明るくしたトワイライトホークが壁から手を下ろしたのを見て、ゆっくりと定位置―、デスク前へ足を運ぶ。

 

「死ぬかと思ったぞ」

 

こうして無事に生きているからこそ、そんな冗談も言える。

 

「お前の世話してもらった恩もある。なによりエルが引退したらチームの体も無くなってこの部屋からも追い出される」

 

「ケッ?!」

 

急に矛先が自分に向いて、エルコンドルパサーは尻尾をビンと立てて驚愕した。

 

「ソレは関係無くありまセンか?!」

 

「るせえ」

 

抗議の視線を送り脚を踏み鳴らすマスクウマ娘はひとまずいなし、トレーナーはトワイライトホークへ向き直った。

 

「お前の言った通り、一旦拾いかけたのは間違いない。たしかにあの時俺たちはチームだったのかもしれない」

 

「お前たちウマ娘が上に行くためにトレーナーを選ぶ権利があるのと同じように、俺たちトレーナーだって実績の為にウマ娘を選ぶ権利がある。そうして選ばれたのがエルとお前で、選ばれなかったのがあの娘だ」

 

「俺も彼女を勝たせられるように出来るかはわからん。普通ならそれは契約を結ばない正当な理由になる。お前はそれを拾い上げろと言ってるんだ」

 

沈黙のままそれを聞くトワイライトホーク。口を挟まずにしばし黙りこくった後、眉間にシワを寄せ口を「へ」の字にしてエルコンドルパサーを見やった。

 

「ケエ?…全くもう。…You’re right. But just like you, trainers have the right to choose, too. And he is not choosing Hope Flyer. What you’re asking me to do is bring her in just because it suits you.」

 

エルコンドルパサーは呆れ混じりにトワイライトホークへ言葉を伝えた。彼女がこの件についてどう思っているか、トレーナーにはわからない。ただ、わからないと、意思表示をしていないことは概ねイコールであると、彼と彼女の付き合いから理解はできていた。そしてそれを聞いたトワイライトホークは力強く首を縦に振ったのである。

 

「仕方ねえな。わかったよ。ただし条件がある」

 

「?」

 

「俺はあくまであの娘に勝てる素質を見出してはいない。スカウトはしない。これは俺がトレーナーであるプライドだ。だから、あの娘が自分の意志でここの扉を叩くこと。その覚悟があるんだったら、俺は四の五の言わんよ」

 

エルコンドルパサーに翻訳を貰ったトワイライトホークは今度こそ猛禽の瞳を取り戻して強く頷いた。

 

「I can do it.」

 

自分のすべきことを理解したトワイライトホーク。その肩にゆっくりと、エルコンドルパサーの両手が置かれた。

 

「?イマ、忙シイ」

 

今すぐにでもホープフライヤーの元へ行きたい。しかしトワイライトホークの目の先にあるエルコンドルパサーは暗い笑顔を浮かべていた。

 

「さっきハよくモやってくれまシタね、小鳥サン?」

 

何が何やらわからないという表情のトワイライトホークだったが、自分がなにをしたかを思い出すとそれは徐々に引き攣り始め、つう、と頬を汗が伝った。

 

「Oh, Master. Come on, I’m just kidding. You know that, right?《おお、師匠。冗談だったんですよ。わかるでしょう?》」

 

くくく、とエルコンドルパサーは小さく笑った。

 

「Let’s go somewhere exciting, sis!《楽しいコトしまショウ!》」

 

ヘルプ!と繰り返しトレーナーに助けを求めるトワイライトホークを引きずりながらエルコンドルパサーはチームルームを出て言った。

 

後日聞いたとあるウマ娘からの話によると、プールで地獄のように泳がされ続ける問題児と、それに檄を飛ばす生徒会長の姿を見た、という噂が広がっていたらしい。

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