「私のせいだったんだね」
部屋の中央まで移動したスペシャルウィークは、セイウンスカイごしにグラスワンダーと対峙した。紫色の瞳は気まずさに揺れながら、ひとつ芯のある強さでグラスワンダーを見つめている。
「どういうこと?あの娘と、スペシャルウィークさんに何か関係があるの?」
思ってもみない人物の介入にキングヘイローは状況が理解できない。テイエムオペラオーを除く副役員たちも目を丸くしてスペシャルウィークを見ていた。
「ううん。ホークちゃんと私は何の関係も無いよ。こないだの並走で初めてまともに喋ったんだから」
目の前の言い争いに口を挟むでもない。怒気の全く見られないスペシャルウィークは、穏やかな口調でキングヘイローの疑問へ答えを返した。
「多分、ホークちゃんとの出会いは本当に偶然。こんなことになった本当の原因は―、きっと、私」
「いつかさ、セイちゃんとグラスちゃんが今みたいに言い争ってるとき、5人の仲を崩すような真似は許さないって私、怒っちゃったけど」
「私がそうしてたんだね」
ごめん、とスペシャルウィークは目を伏せた。ピカピカに磨き上げられた木目の床が映す彼女の姿はどこか達観したような、それでいてわずかな悲壮を孕んでいた。
「―ごめん。話が全然見えないんだけど。あと、セイちゃん越しにグラスちゃんと話すのやめてくんないかな」
いつものように両手をアタマの後ろで組み、セイウンスカイはおどけてみせた。彼女の知らない話である。スペシャルウィークはにへらと笑い、起立しているグラスワンダーとセイウンスカイに席へ戻るよう促した。
ガタ、と椅子を引く音がふたつ。それきり物音は無くなり、語り出すスペシャルウィークが息を吸う音がやけに響くように感じられた。
「私が、生徒会長を降りたこと、みんなも知ってると思うんだけど」
床に向かって放たれた絞り出すような声。それが起こした空気の振動の拡がりを邪魔する者は無く、各々の耳へと驚くほど綺麗に届いた。
「私の思ってることはたぶん、みんなわかってるだろうけど。なんでこうなったか、っていうのを知ってる人はたぶん少なくて―、少なくとも私は、たったひとりにしか話してないの」
スペちゃん、とグラスワンダーが口を挟んだ。
「それは今は関係ありませ―」
「いいの、もう。話させて」
纏っている雰囲気に対して、スペシャルウィークの意思は固い。そしてこうなれば誰も彼女に異を唱えることはできない。それでもグラスワンダーは口をもごもごと動かそうとしたが、最後は諦めて座り直すしか無かった。
「スズカさんから次の会長を頼まれたとき、素直に嬉しかった。けれど―、私にはその勇気が無かった」
「シンボリルドルフさんのような圧倒的な文武があるわけでもない。エアグルーヴさんのように視野が広いわけでもない。そしてスズカさんのように背中で全員を魅了することもできない。私は―、私はただのウマ娘だったの」
そして、とスペシャルウィークは前置いた。
「そして、私はひとりになりたくなかった」
「生徒会長は特別。副会長や書記や会計より更に一歩も二歩も先にいる。シンボリルドルフさんも、エアグルーヴさんも、スズカさんも。ほかの人たちの中心にいるようで、あの人たちは孤独だった」
「でも、スズカさんは私を推してくれている。きっとみんなも―、ホントのところはわかんないけど、そんな空気だなって、そう思ってたの」
「だから私は、その期待に応えなきゃいけないのかなって、そう思ってたら、知ってる通り宝塚までに体調を崩しちゃって。あのときはグラスちゃんにズタズタに斬られちゃったね」
グラスワンダーへ視線を移してスペシャルウィークは頬を描きながら微笑んだ。
「…」
当の本人はその顔を見ることが出来ない。
「それからすぐに、私の中では抱えきれなくなっちゃって。―相談したのは、グラスちゃん。私がこの話をしたのは、グラスちゃんだけ」
「5人で一緒に居たいと思ってるのは本当。…でも、孤独な独裁は終わりだとか、5人横並びの生徒会運営だとか、そんなのは全部後付け。スズカさん、こうと決めたら絶対に折れないから。どうにか納得してもらう為にでっちあげたことなの」
「もちろん、こうして5人揃っちゃってさ。役職がある以上序列もあるんだろうけど。私としては、出来るだけそういうのが無いようにやってきたつもりだよ。ただ―、ホント言うなら」
「私はただ、生徒会長になりたくなかった」
何も知らない副役員たちはもちろん、この話に最も近い位置のグラスワンダーも、スペシャルウィークに近いキングヘイローやセイウンスカイも、何も言葉にできない。一体誰が、スペシャルウィークが自ら会長職を固辞してまで実現したかった理想の半分が、エゴの方便に使われていたと思うだろうか。
「理想って言葉に嘘はないよ。ただ、後から付いてきたものだから、グラスちゃんに相談をした時点では殆ど私のエゴだったの」
「ここからは私の考えなんだけど。だからグラスちゃんは私に《エルちゃんを負かしたモンジューさんに勝つこと》を課して余計に私へ向けられる目線を強くして、その私に《世界にいちばん近い》エルちゃんを生徒会長に推薦させることで、《私が言う》っていう強みでエルちゃんの実績を強くアピールして、エルちゃんを生徒会長にしたんじゃないかな」
そしてエルちゃんはあんなだから、とスペシャルウィークは苦笑した。
「だから、グラスちゃんがひとりで、私が背負うものだった全部を引き受けてくれた。―そう、自惚れたんだけど、どうかな」
本日6度目の沈黙が7人の上に重くのしかかる。これを破れるのはグラスワンダーだけであり、同時に破ることをスペシャルウィークから強制されてもいた。
「…私は、私の為だけに、私の理想を目指して、そうしていたに過ぎません」
スペシャルウィークは僅かに目を剥くと、すぐにそれを伏せてグラスワンダーから視線を外した。セイウンスカイは呆気にとられて目が泳ぎ、ナリタトップロードらはもはや蚊帳の外である。
そしてひとり、この世界に割って入った者がいた。
「あなたの理想は…、それは、スペちゃんの思いを実現すること。そうだったのではなくて?」
キングヘイローはゆっくりと立ち上がってグラスワンダーへと歩み寄った。
「生徒会長になりたくないスペちゃん。てわもそれは学園の空気が許さない。だからグラスさんは、帰国するエルコンドルパサーさんを神輿にした。スペちゃんが前に出なくてもいいようにすると同時に、エルコンドルパサーさんをその盾にすることであなたもそれを守りやすくなる」
すべてはそのためでしょう、とキングヘイローは詰めた。
「前にスカイさんに言ったことがあるの。《私たちはどうしようもないくらいにお互いのことが好き》だって。グラスさんがトワイライトホークさんひとりの為に、大義名分をでっちあげて進める政策は私にも思うところがあったわ」
「けれど、私たちは私たちの関係にヒビを入れたくないから、ケンカしたくないから、その大義を信じて何も言わなかった。この関係を守る為に、権力の濫用という泥を被るのも厭わなかったわ」
「あなたも、スペちゃんを守る為だけに、スペちゃんも含めて、他の4人から泥を塗られる覚悟でそれをやり通すと決めた。そうでしょう?」
グラスワンダーは何も言わなかった。だが、黙秘すればする程、物言わぬ雄弁を呈することとなった。
「そんな―、簡単なことで…」
ようやく話を飲み込めたらしいセイウンスカイ。驚きと失望の交じる声色でグラスワンダーの黙秘からなる静寂を破った。
「なんで…、どうして、相談しないのさ…」
「行き着く結果は同じだったかもしれない。けど、こんな…、こんなことには―」
机の上で拳を握り込み、セイウンスカイは歯を食いしばった。
「私たち5人、そんな薄っぺらい仲じゃなかったろ…!命削ってクラシックやグランプリを争って。そんなまでした仲間を、ライバルをさ。なんで、こんな…!」
セイウンスカイの拳が振り上げられそうになったとき、キングヘイローがそれを目で厳しく制した。
「止めなさい。…こうなることも含めて、グラスさんは自分だけが泥を被る覚悟を決めていたのね」
椅子に座り下を向いたまま何も言わないグラスワンダーへ最後の詰みが決まる。もう真実は明かされたというのに。この場の誰もがスペシャルウィークのエゴを知ったというのに。それでもグラスワンダーはスペシャルウィークを守るために口を開かなかった。そんなテコでも吐かない様子を見て僅かに笑むと、スペシャルウィークは彼女の前で膝をついた。
「私がひとりにならない為に、グラスちゃんをひとりにしちゃって、ごめんね」
「…!」
はっと目を開いたグラスワンダーを認めると、スペシャルウィークは立ち上がって深呼吸した。
「泥は、みんなで被らなきゃね」
え?という面々の反応を余所に、スペシャルウィークはチカラの入った表情で語り始めた。
「グラスちゃんのいうように生徒会は立候補制。だけど殆どの生徒たちは関心が無いよね。だってそこに立ってる候補者たちは物も言えないくらい強いんだから」
「だからそれを使って、私たちが作ってきた今までをこれからにしてくれる人を決めます」
そう言って彼女はホワイトボードの前へ移った。ポン、とペンのキャップを外し、およそ整ったとはお世辞にも言い難い筆跡をつらつら滑らせる。
「生徒会長にはトップロードちゃん。それを支える副会長にアドマイヤベガさん。書記はドトウちゃんで、オペラオーちゃんは…、正直消去法だけど会計かな。誰も言い出さなかったけど、これが私たちの考え。そしてきっとアドマイヤベガさんやドトウちゃんもどこかでそう思ってる。違うかな?」
アドマイヤベガとメイショウドトウは答えない。だがふたりから伸びるナリタトップロードへの視線が指し示すものは、これ以上なく明らかだった。
「あとはトップロードちゃんがやるかやらないか、なんだけど。…降りた私が言うのも何だけどさ。合ってると思うんだよね」
「今までの生徒会長は孤独だった。そして私はグラスちゃんをひとりにしてしまった。けれど、オペラオーちゃんやアドマイヤベガさんにドトウちゃん。みんななら―、トップロードちゃんをひとりには、しないと思うから」
結局はトップロードちゃん次第だけどね、とスペシャルウィークははにかんだ。ナリタトップロードはくるくると首を回してアドマイヤベガやメイショウドトウ、そしてテイエムオペラオーへ助けを求める。しかし彼女たちはナリタトップロードを見据えるだけで、どうすればよいかという答えをくれることはなかった。
「私、私は―」
………
「えーそれでは、ただ今をもって立候補者の募集を締め切りました。これより各候補者の演説へ入りたいと思います」
すっかり冷えた講堂にぎゅうぎゅう詰めのウマ娘が2400。その全貌を見渡すことが出来るステージには、4人のウマ娘と幾つもの空いたパイプ椅子が並べてあった。
「―では、生徒会長候補から順にお願いします。…どうぞ」
選挙管理委員の促され、一番左側に座っていたウマ娘が弾かれたように立ち上がった。右手と右脚が同時に出ている。硬い身体のまま演説台の前へどうにか辿り着くと、そのウマ娘は深呼吸をして生徒たちへ語りかけた。
直前までの様子からは想像できないくらいにスラスラと言葉が出てくる。時折監視のために列へ入って来る教師たちを盗み、セイウンスカイはひとり溢した。
「結局、グラスちゃんの思惑通りだ」
ウマ娘の聴覚は優れている。セイウンスカイは独り言のつもりであっても、隣に座るキングヘイローにはハッキリとそれが届いていた。
「あら、そうかしら?確かにグラスさんの思っていた絵の通りになったかもしれないけれど。筆を取ったのはスペシャルウィークさんよ。これはグラスさんも想定していなかったんじゃないかしら?」
思いがけない返しにぎょっとしたセイウンスカイは、すぐにため息をついて視線を前に戻した。
「前から思ってたけど、生徒会の引き継ぎは誰がどう見ても仕組まれた禅譲だよね。それに誰も関心が無い―自分のことでせいいっぱいだから、何も言わないだけでさ」
「そうね。そしてその紛糾は実際に私たちの中で起こった。グラスさんはそのヘイトをひとりで全部攫っていくつもりだったらしいけど―、結局、《みんなで泥を被る》ことになっちゃったわね」
「あーあ、ついにグラスちゃんの計画の片棒を担いじゃったか」
目の前で詰まることなく言葉を続けたウマ娘は、最後に深々と一礼して壇上を退き、元の椅子へついた。続いて促され、青い耳カバーを揺らしながら、青鹿毛のウマ娘が入れ替わりでそこへ立った。
「そうかもしれないわね。でも違うのは―、そうね。確かにグラスさんが囲い込んだのも事実で、スペシャルウィークさんが《指針》を出したのもきっと関係しているだろうけど―、それでも、最後はあの子たちが決めた事よ」
だといいがね、とセイウンスカイは苦笑した。
「ともあれ、セイちゃんたちはこれで荷物を全部降ろせるわけだ。キングちゃんも―、心置きなく、有マを走れるんじゃない?」
「なーに言ってんの。勝てないとわかっているレースで、無様に本気出して走るなんて。一流のすることじゃないわよ。それに―、あなたも決めたんでしょう?URAファイナルズ」
セイウンスカイの返事は短かった。
「それでセイちゃんがあの娘の枠を食っちゃったら、それはそれで大変だけどね」
「あの娘にはまだ先があるわ。確かにエルさんと走れなくなるのは残念だけど―、その時は潔く譲ってもらいましょう」
いつの間にか3人目の演説も終わり、最後に出てきた栗毛のウマ娘。わざわざ勝負服から王冠を持参する気合の入れよう。床に座る何人かのウマ娘はそれを見て、あまりの突拍子の無さに吹き出す者さえ居た。
脱線に脱線を重ね、伸びに伸び、自分で自分に燃料を焚べて勝手に燃え上がる演説―オペラ―を流石に聴きあぐねたか、青い耳カバーのウマ娘がその肩を引っ掴み、
「秘密兵器が秘密を喋っちゃ駄目でしょ」
と囁いて―マイク越しに講堂中に響いた―、半ば無理やり彼女を椅子に押し留めた。まだやらせろと藻掻く栗毛をどうにか宥めながら、目で進行係の委員に
「早く畳め」
と合図を送っているのがセイウンスカイからも見えた。
「アヤベさんってさ、ただ暗いだけの娘だと思ってたけど、結構やるんだね」
呆れ半分の感想に苦笑し、キングヘイローも頬に手を当てて同調した。藻掻くウマ娘をクスクスと笑う、講堂全体の息遣いはまだ収まらない。
「大丈夫かしら、本当に…」
案外グラスちゃんみたいになっちゃうかもね、とセイウンスカイは笑ってみせたが、それを聞いたキングヘイローは急に真顔になってそれを否定した。
「それだけは勘弁願いたいわ。…本当に」
壇上での始終をぼけっと見ていた管理委員は、青鹿毛のウマ娘―、アドマイヤベガからのアイコンタクトを受け取り、慌ててマイクを取って次第を進めにかかった。
「で、では!演説も終わりまして!えー、各役職に立候補者がひとりしかいませんので、信任投票となりますがこれよりクラスへ戻り、票へ記入をしてください!クラスの選挙委員はそれを集計して今日中に選挙管理委員まで!では終わります!」
わらわらと連なって講堂を出ていく生徒たち。10数分も経った頃には、会場の片付けと最終的な集計のために残った選挙管理委員と、エルコンドルパサーをはじめとする現役員、そして4人の候補者たちが残るのみになった。
「…コレで、ひとまずは安心デスかネ」
両腕を上に、呻きながら伸びをしてエルコンドルパサーは溢した。
「そうね。…早くも序列は決まりそうだけど」
先のアドマイヤベガを見たキングヘイローの感想は至極真っ当であった。スペシャルウィークも苦笑してそれを肯定し、
「まあ、リーダーは必要だしね」
と続けた。
「グラスちゃんは満足かい?」
数歩離れたところで、なんとなくバツが悪そうに輪に入るかどうかを逡巡していたグラスワンダーに気付くと、セイウンスカイはそれを招いた。
「満足、ですか?」
軽くアタマを下げながら輪に加わったグラスワンダーは顎に手を当てて思案する。それはそういう振りをしているだけで、彼女の中では既に答えは決まっているのだと皆わかっていた。
「それは、《私の思う通りに》事が進んだんですから。満足したと答えるのが一般的ではないでしょうか〜。…それに」
一旦言葉を切って、グラスワンダーはスペシャルウィークに相対した。一瞬だけその瞳が揺れたが、青く強い光を再び宿してしっかりと向き合う。
「大変月並みな言葉にはなってしまいますが。…べ、別に、あなたの為にやっていた訳ではありませんよ」
はいはい、グラスちゃんはそういう人だよね、というスペシャルウィークの返しにグラスワンダーは躍起になって反論を始め、エルコンドルパサーとセイウンスカイは腹を抱えてそれを笑った。
彼女達がそれぞれ放つ光を屈折させていたものは瓦解したうえで引き継がれ、今ようやく心を通わせることができた。これも彼女達にとってはひとつの《終わり》である。
…
……
………
……
…
《ファンファーレが響き渡ります暮れの中山。皆様本年も大変ありがとうございました。有マ記念。あなたの夢、そして私の夢が今、今年の集大成として2500メートルを争います》
《3番人気はナリタトップロード。なんと年明けから中央学園の生徒会長に就任するとのことです》
《2番人気はメイショウドトウ。こちらも同じく書記に就任するとの情報が入っております》
《そして1番人気は何と言ってもここまで年間無敗、世紀末覇王テイエムオペラオー。この娘も年明けから中央の生徒会へ入るそうですが―、秘密兵器、と本人は自称していますね》
《その他キングヘイローにスペシャルウィーク、グラスワンダーにツルマルツヨシと、それぞれ名を馳せたウマ娘らも並んで出走、まさに年の締めに相応しいお祭り騒ぎでございます》
………
《さぁ、早くも3コーナーのカーブにかかっていきます。テイエムは現在まだ3番手から4番手、後方から徐々に上がる構えを見せている、3、4コーナーの中間地点を過ぎています》
《さあグイグイグイグイ押している、テイエムがバ群をグイグイグイグイ押している!まもなく第4コーナー外の方から早くもナリタトップロード、そしてその外からグラスワンダーとスペシャルウィークだ、さぁテイエムオペラオーはどうするんだ、テイエムはどうする!》
《残り310メートルしかありません!》
《外の方からグラスワンダー跳んできた、スペシャルウィークもピッタリ着いている、そしてナリタトップロード!さぁ、グラスワンダーか、ナリタトップロードか、少し遅れたスペシャルウィークとキングヘイローも迷うことなく突っ込んできている!》
《残り200を切った、残り200を切った!テイエムは来ないのか、テイエムは来ないのか!》
《…テイエム来た!テイエム来た!テイエム来た!テイエム来た!テイエム来た!テイエム来た!抜け出すか!メイショウドトウと!テイエム!テイエム!テイエムか!テイエムか!わずかにテイエムか―!》