ここだけコソコソ小話
天夜は死ぬほど音痴☆
「どうして、彩葉はそんなに一人で頑張ろうとするの?…七夜もどうしていっつも自分なんか、とか自分なんて、とか言うの.」
泣き止んだかぐやは、改めて聞いてきた。
それを説明するのは、途轍もなく難しい今現在の体調なら尚更だ。
それに西尾の方も眉間に深くしわを作って少し身体が震えている
心配もあるが、私の事を解決しなければならない
私の事を一からちゃんと伝えようとすると母との話は避けられない
何を言うべきか悩んでいると
「ん~あ~…ん~」
かぐやは聞いたことを取り消そうか悩んでいるのか頭を抱えてグネグネ身体を動かしていた。
その様子が何だかおかしくて、気が楽になった。
かぐやにおかしな動きをやめさせて、自分の事を少しずつ語った。
死んじゃったお父さんの話、出て行っちゃったお兄ちゃんの話、変わってしまったお母さんの話をした。
そういえば、こうやって倒れるのって二回目だっけそんなことも思い出した。
あの時は栄養失調になりかけてて西尾の持って来てくれたカレーの匂いで一人で生きるなんて誓いが何処かに飛んで行ってしまったっけ
今思えば、西尾が西尾で良かった。下手をしたら一人で生きる事どころか人生を台無しにしていたかもしれないと今更ながら寒気を覚えた。
いまも心の奥に呪いの様にへばり付いた母の声がする
「体調管理は全ての基本や。ここで躓くやつはどんな阿呆よりも下や」
実際母が風邪を引いたところを見たことがない
誰よりも正しくて、強くて、完璧で
母から見た私は、ずっと欠陥品に見えていただろう
「…………それで…私が一人で学費も生活費も賄うならって、やっと折り合いが付いたんだ…」
「……………七夜は…?」
かぐやはなにか言いたげだったが西尾の事を聞いてからにするようだ。
「……………七夜は…?」
かぐやが聞いてくる
酒寄の聞かれたくなかったであろうことを聞いてしまったので自分の事も言わなければならないだろうでも…
「……ごめん…言いたくない…」
卑怯極まりないのは分かってるでも…怖い
「…だめ…教えて」
かぐやの顔は
「言ったら絶対俺を見る目が変わっちゃう…から…いやだ…」
絞り出すようにもう一度拒絶した
「……七夜が何を怖がってるのか、かぐや分んないけど…約束する絶対変わんない…だからお願い」
かぐやが震える右手を両手で包みまた頼んできた。
「…………分かった」
「俺の家…西尾家ってすごく昔から続く所謂名家ってやつでさ…」
おれは言葉を絞り出しながら語り始めた。
「その中でも父さん、母さん、兄さん二人と妹はもの凄い人達なんだ…」
脳外科医の父さんの話
天才外科医の母さんの話
メジャーリーガーの天夜兄さんの話
スーパーバンドマンの白夜兄さんの話
天才子役の夜花の話
何も持ってない自分の話
そして、家族からの期待と周囲からの期待と失望と
誰も
誰も俺個人を見てくれなかった。
誰かに認めて欲しくてあれもこれも詰め込んでそして結果が出なくて皆失望の目をして俺を通して家族を見る気持ち悪い目をしてきてそれで八つ当たりをした。
「それで、家族と喧……違うな……俺が癇癪を起こして家を飛び出したんだ……酒寄と違って一人で生きる力もないくせにさ……ホント……馬鹿だよな…」
俺は逃げるために家を出たでも一人で生きていく事なんて出来なくて
「いつからか分からないけど…努力するのが凄く苦しくなったんだ……どんなに頑張っても
どれだけ努力したってだれも俺を見ないなら初めから視界に入らない方がずっとマシだった
「それに酒寄を助けたいのだって結局のところ酒寄みたいな凄い人に手を差し伸べられたら自分の価値を持てるそんな気がだけなんだ……気持ち悪い……よな……」
「そんなことないもん!だって七夜かっこいいもん!最強だもん!」
かぐやはそう言ってくれるが
「かっこいいのも最強なのも
【ツクヨミ】の中だけは強くなれた。
大会を出禁になるたびに自分は無価値じゃないと思えたでも結局はたかがゲームだ
ゲームだけじゃ何の意味もない………
「流石にかぐやでも七夜の家族って外れ値ってわかるよ!?彩葉もえらい簡単に言ってるけど皆そんな事してないよ!?」
かぐやは先程までの涙を引っ込めてコミカルに叫びだした。
「西尾の抱えてたものに比べれば私の事なんてただの意地っ張りだったんだなぁ……」
「いやいやいや……俺なんかと比べちゃダメだって……俺のは癇癪だし……」
「「いやいやいや」」
「あぁ、でも最初にここで目を覚ました時のことはよく覚えてる。何にもないし、だれにも頼れないけど、自分の力で生きていくんだって思ったらめっちゃ力湧いたなんか…ラッキーって」
「比べられると嫌かもしれないけど…俺を知ってる人が居ない場所に居られると思うと力湧いたなぁ……」
「別に嫌じゃないって…私そんな環境絶対無理だしどっかで潰れてるってもはや逃げたの英断だって……私の方が比べたらダメだって……」
「いやいやそれこそ酒寄なら期待に応えられたって……俺が生活できるようになったのだって最近だし……酒寄は最初から生活できてたろ…」
「いやいや……私そんな高評価してもらえれるような人間じゃないって…一人で生きていくなんてイキッた、割に数か月で栄養失調寸前になった挙句カレーにつられて覚悟消し飛んだ食い意地女ですよ私」
「そんなこともあったなぁ……」
「かぐやを放置して和むな!?彩葉のお母さんも、七夜の家族も宇宙人調べでも激ヤバへんだって!褒めてくれないのも、突き放すのも絶対変!?」
「~~~とにかく彩葉はもっと周りを頼る事!次無理したらご飯作ってあげないからね!」
「「おい居候」」
「七夜もだよ!自分なんか禁止だかんね!」
「いや…だってあの人達…」
「かぐや七夜の家族なんて知らないもん!七夜しか知らない!七夜に酷いこというならかぐやがやっつけやる!」
「……わたしも西尾の家族の事は全然知らない……私がその西尾家の人達で知ってるのは少なくとも
「
「無理言ってる自覚合ったんかい!………私もあなただから覚悟曲げて力を借りたんだからね」
俺は物凄くチョロかったらしい長年ウジウジ悩み続けてきた物がこんなに簡単に溶けるとは…
「はぁぁぁぁぁ~分かったよ…」
トラウマが完全に無くなった訳じゃないでも少なくとも
今はそれだけで十分だ
ぐぎゅるるる
「「え」」
「…………」
そういえば朝から何も食べてなかったっけ
俺の盛大な腹の音が響いた後
この部屋は笑い声で満ちた。
「今なの!アハハハハハハ」
「よっしゃー!かぐやご飯持って来るね!」
かぐやが台所へ向かう
「………いつか言われた言葉をそのまま返すね…」
「?」
「
「!」
「辛いなら話くらいなら聞けるからね…」
「うん…ごめ…」
「ごめん以外の言葉が聞きたいな~」
「!…うん…ありがと…」
いつぞやと逆だな
「あといい加減苗字呼びも辞めていいからね…………一応言っておきますけど誰でも簡単に呼ばせるわけじゃありませんからね!」
「はい」
相変わらず勝てる気がしませんこの超人に………
「おまたせ~今日のメニューはネギみそショウガと卵おじや!」
一般的思春期男子のどぎまぎを無視してかぐやが夕食を持ってきた。
「まず鰹節とおろし生姜と細かく切ったネギをクソほど練ってそこに熱々のお湯を注ぐ、出汁は…」
「「長い長い」」
「ブ~……アツアツだからふーふーして食べてね」
説明を遮られてぶー垂れるが食べるのを許可してくれた。
酒寄は……………彩葉はネギみそしょうがを俺は卵おじやを口に運ぶ
「「超美味い」」
「にひひ、でしょぉぉぉ!」
限界超人女子高生と自殺寸前自称凡人男子高校生の抱え続けてきた物は
月のお姫様によっていとも簡単に解かされてしまった。
ちょっと無理矢理ですけど七夜は少し自信が持てるようになりました。
かぐやの純粋な気持ちだからこそ七夜にクリティカルました
彩葉も七夜が居たから原作と比べて限界マジ無理度合いは下がっていたりします
ここだけコソコソ小話ロングの予定だよ見たいのを選んでね☆
-
七夜のツクヨミ初ログイン
-
彩葉と七夜が友達になった話
-
黙って両方書け!