超かぐや姫!~超人に脳を焼かれた廃人~   作:三流ゲーマー

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ここから始まる御伽噺

破壊された脳みそは彩葉のビンタ(愛の鞭)によって再生して再起動を果たした。

 

「……もう一回聞くよ?その赤ちゃんがどうしたって?」

 

最早何度目かもわからない同じ問いを七夜は投げかけるのだった。

 

「だ か ら !ゲーミング電信柱かパッカって開いたら中に赤ちゃんが居て赤ちゃんを出したらゲーミング電信柱が閉じてゲーミング電信柱じゃなくなったの!」

 

「なるほど!」

 

「やっと伝わった!」

 

「夢だなこれ」

 

「もう一回引っ叩いてあげましょうか!?」

 

なお、話は全く進んでいなかった。

 

今更ながら七夜は同年代の異性それも思い人の部屋に入ってしまった事で心拍数は通常時の2倍。体温は上昇中これまでの話の半分も頭に入っていないのであった。

 

西尾七夜はごく普通の学生であった。

西尾家は様々な分野で名を連ねる所謂超エリート一族であるその伴侶となる人物達もまた超エリートであった。

まずは両親

父は最新の医学書に名前が記されるほどの脳外科医、母は、国内外問わず引っ張りだこの天才外科医

一番上の兄は、日本の至宝と名高いメジャーリーガー。その妻はアカデミー賞総なめの女優

2番目の兄は、デビューから一年たたずに武道館でソロライブを行ったスーパーバンドマン

その妻は結婚してもなお人気絶頂のトップアイドル

一つ飛ばして妹はドラマ主演だけでなく看板番組を抱える超天才子役という錚々たる顔ぶれだった。

さて肝心な七夜はというと勉学は中間上位で運動も中間上位という中途半端と言ってしまえば暴言になってしまうようななんともまあ印象に残りにくいものだった。

彼の地元では、周囲の人の期待と失望に耐えきれず家族と大喧嘩の果てに上京

一人で生きていくには能力が足りず親に反抗してはいるが、いまだ親の庇護下に入るしかない

そんな普通の学生であった。

そんな七夜には思い人で憧れで脳を焼かれた人物がいた。

名をば酒寄 彩葉(さかより いろは)

彩葉は七夜のなりたかった姿であった。

勉学に励めばトップ運動をしてもトップ更に生活費と学費も稼ぐ更に更に優れた容姿まで持ち合わせる超人女子高生なのであった。

 

 

「取りあえず理解しがたいけど理解した…したことにする」

 

「もうそれでいい…」

 

お互いにぐったりの模様

 

「「とりあえず明日考えよう…」」

 

夜も更けてまともな思考ができなそうなので今日は休んで明日考えることしたようだった。

 

 

 

 

 

さて夜も明けて学生なら待ち遠しい三連休。普段ならゲリラ配信をして家来(愛すべき馬鹿共)からふじゅ~を巻き上げる所だが、酒寄彩華と顔を合わせて悩んでいた。

 

「うっそ!?ベビー用品ってこんなにすんの!?」

 

「苦学生には大分キツイ金額だな…」

 

早朝に赤ちゃん用品を多く取りそろえる店のチラシを入手してそれを頭を突き合わせながら見ていた

 

「とりあえず…ミルクと哺乳瓶とオムツは何とかなるから買わなくていいな」

 

「え?何で?」

 

「うちの家来(馬鹿共の)の貢物」

 

家来と呼んでいるのは【ツクヨミ】での姿であるNANAYAの視聴者(リスナー)の呼称である

NANAYAのチャンネル登録日数に応じて足軽→大将→家臣→家老と呼び名が変わる

【ツクヨミ】には仮想通貨であるふじゅ~の他にもギフト券を投げることが出来る

ふじゅ~は投げ銭やスパチャと呼ばれるがギフト券は貢物と呼ばれるがあまり歓迎されない

未成年にビール券を投げられても扱えないように人によっては嫌がらせ以外の何物でもなくなってしまうのだが、ふじゅ~と違い受け取り拒否することも出来て、何でも送ることが出来るわけではなくて

管理者AIである月見ヤチヨ(るなみやちよ)が検閲をおこない不適切な物ははじいてくれる

度が過ぎれば、永久追放(アカウントBAN)もあり得る

何でベビー用品を弾いてくれないのかヤチヨに聞きたいところだったがこんな所で役に立つとは思いもしなかった。

 

「悪いし…後でお金で返すからね」

 

「イランイランマジで持て余すだけだったしくじに当たったとでも思っとけ」

 

「でも…」

 

()()の助けにくらいならせてくれよ」

 

君が好きだからって言えないチキンな俺を誰か笑ってくれ

家来どもなら

 

『ヘタレすぎて草』

『そこは押すところだろ』

沢庵侍『酒寄彩葉と戦わせたら雑魚』

『これが最強の姿ですかw』

 

なんか腹立ってきたな…

 

死にたい…

一緒に店に入ったのは明らかに失敗だった。旗から見れば夫婦以外の何物でもなかった。

それに気づいてドギマギしているのが自分だけであるのも自殺願望が湧きだした要因だった。

 

買った荷物を抱えて帰路についている最中

 

「西尾…ホントにごめん…」

 

「もう何回目だよ酒寄…使い道の無かったギフト券だったって言ったろ」

 

「うん…ごめ…」

 

「そろそろごめん以外の言葉が聞きたいなー」

 

「ップッ…何よそれ…うん…ありがと…」

 

「ん♪」

 

キャラじゃないし絶対に言えないけど君のその笑顔だけで消費したギフト券やふじゅ~よりも価値があるなんてさ

 

「面倒見るのも手伝うからさ♪拒否は受け付けないぞー拒絶されると悲しいケド…

 

「配信は?」

 

「どうせ不定期だし気にしないよん」

 

アパート前で酒寄の友達の綾紬 芦花(あやつむぎ ろか)と遭遇してとんでもない勘違いと修羅場になりかけたのは別の話

1対168やった時よりも首筋が冷えた

恋する乙女怖い

 

ここだけコソコソ小話ロングの予定だよ見たいのを選んでね☆

  • 七夜のツクヨミ初ログイン
  • 彩葉と七夜が友達になった話
  • 黙って両方書け!
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