超かぐや姫!~超人に脳を焼かれた廃人~   作:三流ゲーマー

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はい七夜の親について本当に愛してるのかって感想をちょくちょく頂きますその辺りは本編終了後の番外編で詳しく書く予定でございます
そして閑話を章分けいたしました

ここだけコソコソ小話
七夜母は元ネラーである☆


決戦前

かぐやは帰宅後すぐにライバー引退と卒業ライブを発表した

SNSは阿鼻叫喚に包まれ

驚愕、悲しみ、撤回を求める声などで溢れ返った

それに付随する様に真実を語ります系とか陰謀論等

様々な考察が飛び交った

お金が貯まった説、結婚説、妊娠説、等々

宇宙人説とか良い所の生まれでお迎え説なんて

微妙に的を射る物まで大小様々だった

白夜兄さんからは

 

『あの子本当に辞めるん?ライブの様子見る限りだけだけど普通の状況じゃ無いよな、今更信用出来ないかも知れないけど出来ることなら力になるけんな』

 

なんてDMが届いてけれどかぐやが決めた事だ俺がどうこう出来ることはない

 

『信用してない訳じゃないけど大丈夫ありがとう兄さん』

 

だけ返信した

 

不安や恐ろしさはあるが時間は止まってくれずどんどん進む

学校が終われば彩葉も俺もアルバイト

 

いつも通りアルバイトが終わっていつも通り、普段通り、歩いて帰る

…そういえばかぐやが帰った後どうするんだろ

かぐやが居なくなったら俺と彩葉が同居する理由も無くなる

彩葉はかぐやの影響で顔が売れているのでそのまま住む方が安全だろう

朝日さんと白夜兄さんが購入したから家賃の心配も無い

彩葉とは血が繋がってる訳でも交際している訳でもないし

そこまで顔の売れていない男の俺が出ていくのが普通だろう

また安いアパートを探さなきゃだなぁ…

だからかぐやが来る前(一人)に戻るだけ

 

「ひっでぇ面…」

 

つい昨日の事なのにひどく昔の事の様に感じるレンタル着物屋の前の大鏡にボサボサになった髪に光が薄く濁った目、まだ暑さの残る外気に反して青ざめた顔の自分の姿が映っていた

そういえば前はこんな顔してたなあ

 

「…七夜?」

 

「…よ」

 

彩葉が大鏡の前で立ち尽くす俺に声をかけてきた

朝も見たその姿は今にも崩れ去ってしまいそうな

かぐやが来る前の姿になっていた

 

「…なんて顔してんのよ…」

 

「…お互い様でしょ…」

 

軽口にお互いに小さく笑うがその笑いに暖かさは無く酷く重苦しかった

 

 

「「ただいま」」

 

「おかー」

 

マンションに帰る前に俺達は重苦しさをどうにか振り払い部屋に帰ると

かぐやの気の抜けた声に迎えられた

かぐやはリビングに洗面器を持ち込み手をかざしたり引っ込めたりを繰り返したり、洗面器がひっくり返らない程度に足をぶつけてみたりしていた

 

「何やっての?」

 

「蟹ビビらしてる。おらー、グーだそー。恐れおののけ〜」

 

「本当に何してるのよ…」

 

俺達はダイニングテーブルに鞄を置いて、寝転がりながら蟹と戯れるかぐやを眺めた

多分乱暴に水を汲んだ

せいで洗面器の周りはぐっしょりと濡れていた

 

「床ビシャビシャじゃん……俺タオル取ってくる……」

 

取り敢えず床を片付けよう…

 

 

 

 

 

 

 

彩葉はかぐやに新曲を作るようだ

その曲は彩葉にとってすごく大切な物の様に感じた

作曲に関しては俺に出来ることは無い

かぐやの為に何かしたいのに俺は現実だと何も出来ない

初めて大切な人達が出来たのに

彩葉(好きな人)に笑っていて欲しいのに何も出来ない

かぐや(好きな人)に帰ってほしくないのに何も出来なくて

どうしたらいいのかわからない

かぐやにも彩葉にも自分を卑下するなと何度も言われてるが根幹に染み付いたものはなかなか抜けない

俺はどうしたらいいの?

俺には何が出来るの?

灯篭頭(お迎え)が逃げ出してくれたのは偶然だし次は無いだろう

どんなに取りつくっても俺が出来ることはゲームだけで他の事は中途半端

考えれば考える程暗くジメジメとした感情が湧き上がってくる

(全部)無くなってしまうことを想像するだけで吐き気がする

大切な人を失いたくない

あの目(気持ち悪い目)で見ずに

家族(あの人達)を通さずに見てくれて

誰の事も好きになりたくない、そんな心の氷を溶かしてくれた

彩葉が好きだ

かぐやが好きだ

でも彩葉はかぐやが好きだと思う

かぐやは彩葉が好きだ

そこに俺の入り込む余地はなかったのにこの生活を続けた

二人(大切な人達)に笑っていて欲しい

彩葉に向ける好意は間違い無く恋愛的な物だといえるが

かぐやに向ける好意の方向は正直わからない

彩葉と同じ恋愛的な物なのかはたまた妹分的な物なのかあるいは父性的な物なのか

答えを出したい様な出したくない様な複雑な感情だ

でも今は自分の事はどうでも良い

今自分にできる事が欲しい

かぐやを守る力が欲しい

彩葉を笑顔にしたい

そんな事を考えていると彩葉からメッセージが来た

 

『今からツクヨミにログイン出来ない?かぐやの事で大事な話があるの』

 

内容はこんなものだった

 

 


 

かぐやが帰っちゃう(居なくなっちゃう)

ずっと帰って欲しかった筈なのに

この日常が終わってしまう(無くなってしまう)のが怖くて

鏡で見た戻りたかった姿が醜く見えた

もしかぐやが帰っちゃったらどうなるんだろう

かぐやが帰ったら七夜と同居する理由がなくなちゃう

そうなちゃったら多分七夜は出ていってしまうだろう

ここが賃貸だったならば家賃の事で引っ越す理由になる

でもここはお兄ちゃんと七夜のお兄さんが購入している

もしそうなったら私はまた1人になっちゃう

 

「チョキー♪これはあいこー、運が良かったな」

 

蟹とじゃんけんって、こっちの気も知らずに何を言ってるんだ…

 

「…ねえ、かぐや…………卒業ライブするんだよね」

 

「するよー。さ、次が最後の勝負だ。何が出るかな☆何が出るかな☆何が出るかな☆」

 

「床ビシャビシャじゃん……俺タオル取ってくる……」

 

七夜がタオルを取りに洗面所へ消えていった

私のしたい事(するべき事は)

 

「新しい曲…………作る?」

 

「え!?」

 

かぐやが飛び起きた反動で洗面器の中で大きな波が立って床をさらに濡らす

 

「マジ!いいの?新曲作ってくれるの?」

 

「うん、いいよ」

 

かぐやを最高の形で送り出してやることなのだろう

 

「やひゃふー!やほやほっ、ひゅー!やったった!」

 

はしゃぎ過ぎ

本当に防音の効いたマンションに引っ越して来ていて良かった

かぐやは狂気じみた笑顔で飛び跳ねていた

洗面器引っくり返したら蟹も可哀そうだし掃除も大変だからやめて欲しいんだけど

まあいいか

 

「うまくできるかわからないけど…………どんなのがいい?」

 

かぐやが求めた新曲はお父さんと作ってたあの曲だった

 

「じゃあ…ちょっと……集中して作るから」

 

私はそう言って自室に籠り、鍵盤に指を走らせる

曲を作るのなんてホントに何年ぶりだよ

 

「形無しで成功するのはホンマに一握りや。楽しんでる場合やあらへん」

 

そんな言葉をお母さんから言われたからずっと封印してたピアノ

ピアノをしなくなった理由ってこれだけだっけ?

ピアノの低音に紛れてお父さんの声が聞こえる気がする

 

「よかったなあ。彩葉は上達が早いから、父さんの誇りや

 

「朝日は子供やさかい、彩葉が窘めてやり。あ、これは朝日には内緒やで」

 

「紅葉は彩華のことが可愛くてしゃあないんやな」

 

今ならわかるピアノを封印したのはお母さんに言われたからじゃない

死んだお父さんの思い出に向き合わなきゃ駄目だったからだ

お父さんと弾いてたピアノを一人で弾くのが怖かったんだ

そんな臆病な私を救ってくれた人達がいた

 

ねえ、お父さん私好きな人(大切な人)が出来たよ

すごく可愛くて、とってもだらしなくて、優しくてわがままで、腹が立って、笑顔をくれる人が

すごくかっこよくて、いっつも自信なさそうで、無茶する私をいつも助けてくれて、一緒に居たい人が出来たよ

だから私はもう大切な人を失いたくない

鍵盤から指を離してスマホを握りってメールを送る

宛先は芦花と真実、お兄ちゃん達(ブラックオニキスの人達)と七夜だ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「か~~、かぐやちゃんが本当に月のプリンセスとは…………わかるっ!」

 

何がわかったのかさっぱりだ

あの変人(白夜兄さん)と長くつるめるのは同じ様に変な人だからなのだろうか

急な呼び出しにもかかわらず、かぐや関連の身内がツクヨミの野外ミーティングルームに

彩葉、(七夜)、綾紬に諌山、ブラックオニキスの三人にヤチヨと勢ぞろいしていた

事情は彩葉が中心で俺がちょこちょこ補足を入れつつ話した

彩葉が電柱からかぐやを取り出したこと、三連休の時、芦花に会った時に連れていた赤ちゃんがかぐやであること、急成長したこと、かぐやが月から来た宇宙人であること、次の満月にお迎えが来て月に帰ってしまうこと

口に出してから客観視するとあまりにも荒唐無稽で頭を打ったか、ヤバい薬でもキメた内容であった

 

「あの時の赤ちゃんがかぐやちゃんだったとはね」

 

「築地生まれじゃなかったんだ~」

 

「そういえば海行っても肌真っ白だったもんね」

 

「電柱から生まれた……わかるっ!」

 

だから何がわかるんだ

やっぱり朝日さん(この人)変な人だ

それはそれとして各々思い当たる節があったようですんなり信じてもらえた

 

「ヤチヨ、かぐやを守ることって出来ないかな」

 

彩葉がそうヤチヨに聞くが

 

「調べてみたけど、どこからアクセスしてるのかもさっぱりだったよ……ごみん」

 

「ツクヨミの防壁を問答無用で抜けるんだ無理もない」

 

ヤチヨの返答に対して雷が淡泊に返した

 

「じゃあ、ライブを中止してかぐやちゃんが一生ここにログインしないってのは?」

 

「多分それは、最悪手だと思う」

 

綾紬の意見には俺が待ったをかけた

 

「どういう事?」

 

「殆ど想像だけど………連中からしたらツクヨミを介した方が楽なだけだと思う……それこそ二階に荷物を取りに行くのに階段を使うか、エレベーターを使うかくらいの差でしかない気がする………」

 

「「……………………」」

 

ツクヨミでも現実でも打つ手がなさそうで早くも暗雲が立ち込めた

 

「…………一つだけ仮定の域だけど手段があるかもしれない」

 

月人は電子生命に近い存在なのはかぐやから聞いてわかっている唯一の事

そして現実世界で奴らが俺の動きを見て()()()()()()()そこが唯一の勝機だ

 

「奴らはトップダウン型AIに近い存在だと仮定してとある感情を学習しておかえり願う」

 

「「「「「感情?」」」」

 

「ああ…成程…」

 

乃依以外は首をかしげていた

 

「なんだ乃依わかるのか?」

 

「……………俺とNANAYAの関係って言ったらわかるとおもうよ」

 

「…………成程ね」

 

「「え?何?どういう事?」」

 

「要はアイツらにかぐやなんかどうでもいい。もうやだおうち帰る~て思わせてやればいいてこと」

 

「…………作曲じゃあどうやっても力にはなれないからさ……だから…出来る事全部やる」

 

「んじゃ決まりだなブラックオニキスは夢見せなきゃだしな……悪夢見せてやるぜ」

 

「NANAYAをパクったな」

 

「帝パクリ~♡」

 

「うっせ」

 

「………私もやる。何ができるかわからないけど…お願いします」

 

方針は決まった

朝日さん達は何か準備する為に先にログアウトしていった

彩葉達女の子三人はかぐやを守った後の旅行の予定の話をして、かぐやの卒業ライブのプロデュースをヤチヨに頼みログアウトして

俺とヤチヨがミーティングルームに残っていた

 

「なあ、ヤチヨ…………」

 

俺が最後まで残った理由はずっと引っかかっていることをヤチヨに聞かなきゃならないからだ

 

「なんだい、なんだい?」

 

「ヤチヨはさ…………あいつらの事知ってたんじゃないのか?」

 

「!?」

 

「答えは聞かない……何を言われても冷静に返せる気がしないから…お休み」

 

 

「ごめんね…………」

 

 

 

 

 

次の日にバイトをやめる連絡を入れてから学校以外の時間の大半をキャラクター操作を脳波で行う訓練に当てライブ前日までひたすら1000人切りを行い徹底的に操作感を身に…いや脳に刻み込んだ




どうにかイラスト集をゲットできましたあんなに込み合った劇場に入ったの初めて

ここだけコソコソ小話ロングの予定だよ見たいのを選んでね☆

  • 七夜のツクヨミ初ログイン
  • 彩葉と七夜が友達になった話
  • 黙って両方書け!
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