リアル系ロボットゲームなのに世界観が違う!   作:紅乃 晴@小説アカ

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第22話 ニューブリテンの戦い(1)

 

 

 

 

 

「見えたな。平原地帯だ」

 

無線封鎖解除、という合図と共にバルルメア山稜を越えた俺たちは、眼前に広がる平原を見下ろしていた。

 

ニューブリテン島東部。

 

ガゼル半島平野。

 

この平原こそが、作戦時に設定したタッチダウンポイントだ。

 

ここは火山活動によって形成された数十km規模の広大な平野で、太古の昔に起こった噴火で堆積した火山灰と溶岩が長い年月をかけて風化し、視界を遮るものもなく、なだらかな台地へと変わった場所だ。

 

夜空はやけに広く、地平線まで遮るものはほとんどない。

 

密林と山岳を抜けてきた俺たちにとっては、あまりにも無防備に見える開けた空間だった。

 

この地の過去では、火山灰による肥沃な大地から農業も盛んに行われていた。

 

しかし、ラバウルとココポという沿岸都市へのアクセス性、平地という機甲戦力の展開と長距離火力運用において理想的でもあったことから、地球軍は南方の軍事拠点として資金を投じ、ハウンドアーマーの拠点が設置された。

 

ニューブリテン基地の武器庫とも呼ばれた地でもあるが、今はその武器庫はV.L.Tに奪われている。

 

ハウンドアーマーの格納庫は徹底的に破壊され、滑走路も収束砲によって抉り取られ、黒く焼け焦げた大地が露出していた。

 

かつて整然と並んでいた施設群の面影はなく、代わりにそこにあるのは、無機質な異形の構造体だ。

 

そして基地敷地内にはA型V.L.Tが拠点として機能し、その周囲には生産されたC型が展開。

 

さらに外縁部には対空迎撃を主任務とするB型が網の目のように配置されている。

 

正面から踏み込めば、間違いなく蜂の巣だろう。

 

「敵影確認。ざっと見てもC型が50、B型が25……多分後方にも多数」

 

「まさに針の筵ってやつね」

 

「あんな中に飛び込んでいくのか……」

 

俺の言葉に、カレン、テルリードと訓練生2人がそう呟く。カレンは平静な声色だが、テルリードは敵の物量に戸惑いを感じているようだ。

 

まぁ数は多い。それに俺たちから見て平原の反対側には拠点制圧を目的としたA型V.L.Tも控えている。

 

つまりこの平原は無限湧きスポットに近い。

 

必要なことはいかに消耗せずにこの地を抜けるかの点にある。

 

「各機、作戦は覚えてるな?この平原は通過点で、俺たちの目的はラバウルの総指揮所を落とした特A型V.L.Tの撃破だ」

 

「でも、この数を抜くなんて無理でしょう?」

 

カレンの言う通り、この数をすべて撃破することは無理だ。

 

一応、平原の迂回路も考えてみたが、そうなると半島の外周を回る必要があるし、森林地帯での待ち伏せの方がハウンドアーマーにとって脅威だ。

 

ハウンドアーマーは、その機動性と運動性も売りではあるが、レスポンスの範疇は機械兵器のカテゴリーを抜けることはできない。

 

森林の中ではより速さと機敏さが求められるので、パイロットの消耗も激しいし、攻撃を受ければ見えない敵相手にパニックになる確率も高い。

 

「だから囮役は俺とデルベルトでやる」

 

敵は見えていて、どれだけ数がいるかがはっきりしている方がいい。

 

それは前線にいた俺もわかっているし、もともと小隊を指揮していたデルベルトも同じ意見だった。

 

「機動力が優れたボルガーと、エンフィールドで敵を惹きつけ、レイジングブルは引きつけた敵の側面を叩いて撃破してくれ」

 

とにかく数が数だ。

 

ヒットアンドアウェイ戦法でいく。

 

頑丈で自信満々なエーテリアスの進言でボルガーが前衛に出て敵を撹乱、デルベルトは援護、そしてレイジングブルで適度に攻撃をして進路を作って進む。

 

通常兵器ではないボルガーのポテンシャルを測るにしてもいい機会だ。

 

それに弾薬の搭載量には限りがある。ここで無駄に消費したらこの後の戦いが苦しくなる。

 

だからここは穏便に、無駄に敵を惹きつけず、一直線に平原の突破を目指して突き進む。

 

「残弾には注意。装填時はお互いにカバーを忘れないことだ」

 

「了解」と、各機から応答を受けてから俺はボルガーを操り、傾斜を下る。敵は警戒はしているが、俺にはまだ気付いていない。

 

奇襲をするには充分な環境だ。

 

近づいて気づかれないように攻撃をする……!

 

そう思って射程距離に収めたC型V.L.Tをターゲットに捉えて、レイラさんが後付けで取り付けてくれたトリガーを引いた。

 

……あれ?撃てない?

 

トリガーを引けども武器は反応しない。

 

F.C.S(ファイアコントロールシステム)の不具合……。

 

【ダン・ムラクモ。武装は音声起動となります】

 

あぁ、そうだった。

 

どこか不満げなエーテリアスの言葉に俺は少し内心で文句を垂れる。

 

音声起動は口に出さなきゃ反応しないって……トリガーを引くという行為より反応速度悪いじゃねぇか。

 

ただ、それを条件にF.C.Sを搭載したのだ。恥ずかしいけど仕方ない。

 

「はいはい、ボルティックシューターっと」

 

【エラー、認証できません】

 

「え、ボ、ボルティックシューター!」

 

【エラー、認証できません】

 

「……なんでだよ!ちゃんと言ってるだろ!?」

 

【もっとお腹から力を込めて!】

 

なんてわがままな奴なんだ!

俺は半ばヤケクソになって息を吸い、腹に力を込め、声を叩きつけつつトリガーを引いた。

 

「はぁああ!ボルティックゥゥウシュゥーータァーー!!」

 

カベットライフルの発射音と共に、静寂に包まれていた戦場に俺の雄叫びがこだまする。

 

え、戦場に声がこだま……?

 

「あ……」

 

レイラの声だったか。

 

撃ち抜かれた2体のC型、その近辺にいたC型、ほかの場所にいたやつ、その全ての赤い単眼のセンサーが……一斉にこっちを向く。

 

あ、やべ。

 

半分を釣り出すつもりが……全部のC型が俺の方に向いた。

 

「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!?」

 

すぐに傾斜を下る動きをやめて夜空に向かって飛び上がる。ガッシャガッシャと音を立てて平原に佇んでいたC型がワラワラとこっちにくるのが見える!すごい!まるでC型の絨毯だ!

 

「ダン中尉!全部!全部来てます!こっちに来てますぅ!いやああ!キモい!」

 

レイラの率直な感想を横に、俺は飛びかかろうとしてきたC型を蹴り飛ばしてそのまま平原の方へと進んでいく。

 

「なんで!音声起動が!マイクになって外部にダダ漏れなんだよ!」

 

【ボルガーの武装仕様がそういったものでして】

 

クソ仕様めが!!!!!

 

「っざけんな!奇襲作戦台無しだろーが!」

 

「……あははははは!や、やばい!お腹痛い!?」

 

「レイラ!笑ってる場合じゃ、そらキタァ!?」

 

ワラワラと寄ってくるC型を背に、俺は視線を前に向ける。そこには挟撃しようとさらにやってくるC型が!

 

こいつはやべぇ!

 

そう思いながらトリガーを引くものの、再び不発。

 

【エラー、音声を認証できません】

 

ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛っ!!(ブチギレ)

 

お前は俺を殺したいのか!

 

【だからさっさとボルテリガーに合体すればいいかと】

 

「ボルティックシュータァアアアアアーー!!」

 

バラララっとマズルフラッシュと共に吐き出される弾丸がC型を粉砕する。なんだか通常より武器の威力が上がっている気がするけど、今はそれどころじゃない!

 

まるで一つの生き物のように蠢くC型の大群と異種格闘技戦をする俺を見ていたデルベルト、カレン、テルリードの反応。

 

「な、何やってんだあの人はぁああ!?」

 

「トンチキ兵器はやっぱりトンチキ兵器だったのね!」

 

「そんなことより援護!援護だ!」

 

うん、そのリアクションは尤もである。俺もこんなに釣るつもりはなかった!ボルガーが勝手に!

 

けど敵はまったく緩んでくれない。地獄のような惨状には遠慮なく追加の敵勢力がおかわりされる。

 

「B型も来てるゾォ!!」

 

遥か地平線からB型の放つ位相収束砲も飛んでくる。それを四機は機敏な動きで躱しながら平原をとにかく突破するために突き進む。

 

もう俺も必死だった。

 

ほんとはデルベルトも囮役になるはずだったのに、もう俺1人に全部来てる!武装を温存すると言った話だったが、そんな話はすでにC型の群れの中に投げ捨てていた。

 

「ボルティックミサァイル!」

 

左背面に装備された12連ミサイルランチャーが俺の声で発射される。12のミサイルが空に打ち上げられ、そのまま地面に叩きつけられる。多くのC型が爆発に巻き込まれてバラバラになる。

 

しかし残念。敵は仲間を引き連れていた。

 

「ボルティックバズゥーカ!」

 

右背面に懸架されているのは中折れ式の無反動ショットランチャーだ。それを展開して迫り来るC型に向けて放つ。多くのC型が放たれた高密度タングステン散弾によってバラバラになる。

 

しかし残念。敵は仲間を引き連れていた。

 

「B型、位相収束砲きます!」

 

「グランドシールド!!」

 

突き進んでいた三機のハウンドアーマーに降り注いだ収束砲は、展開したボルガーに元から備わる防壁で受け流す。

 

光の帯は俺を起点に斜め上に屈曲し、光の筋を残して消える。

 

しかし残念。敵は仲間を引き連れていた。

 

「数が多すぎる!!」

 

操縦に集中しすぎて無言になっている俺の代わりにレイラが俺の心の声を代弁してくれた。

 

いくらぶっ放しても減らないC型に、飛来するB型の収束砲。

 

今は俺が大暴れしているから何とかなってるけど、このままではこちらが尽きて数の暴力に晒されるのも時間の問題だった。

 

「ムラクモ中尉が惹きつけてくれてる!それをとにかく撃って数減らすぞ!」

 

デルベルトの言葉と共に3人のハウンドアーマーも攻勢に加わってくれる。だが、弾薬の制限をしているため、撃破数にも限りが生まれる。

 

「A型から新手反応!」

 

ここに来てさらにおかわりです!

 

「ダン中尉!このままではジリ貧です!エーテリアスの言うようにボルテリガーに変形しますか!?」

 

「ダメだ!あれは特A型相手のとっておきだ!ここで無駄に消費させたくない!」

 

【言ってる場合ですか!】

 

ええい、合体してそれがどれだけ維持できるかもわからんのだぞ!そんな不安定な戦力で戦略は立てられん!

 

だが……A型がいる限り、どんどん敵が出てくる。このままでは削り切られる。

 

どう立ち回るかを考えている最中、二機のレイジングブルがスラスターを瞬かせて加速。俺とデルベルトの進行速度より早く前に出ていった。

 

「ムラクモ中尉!奥のA型をどうにかします!敵を惹きつけて!」

 

そう通信を入れてきたのはテルリードの乗るレイジングブルだ。それに並走してカレンの機体も前に出ていく。

 

無茶だ、とか、戻れとか、今は綺麗事を言うにはもう遅い。2人は覚悟を決めて前に出てしまっている。ここで無駄に引き止めれば、2人を危険に晒す。

 

なら、俺にできることをやるまでだ。

 

「やるぞ、レイラ!」

 

「は、はい!」

 

息を吐き、ぐっと腹に力を込める。

 

ガルダリア・ドライブから得られるエネルギーをボルガーの片腕に集約させる。バチバチと稲妻が迸り、俺はその腕を振りかぶって2人の行く手を遮るC型の群れに振り下ろした。

 

「サンダーボルトォオオ!ナックル!!」

 

真正面にいたC型を捉えたボルガーの拳は、そのまま稲妻を放ち、連なっていたC型の群れに伝播……そして貫く。

 

ガルダリア・ドライブから得られるエネルギーはまさに無尽蔵であり、近接戦闘での射程は極短距離に制限はされるものの、攻撃対象が密接に立ち並んでいるのなら、その攻撃力は広範囲に拡散することが可能となる。

 

その一撃は、まさに雷鳴の如し。

 

一打の名に、偽りはなし。

 

 

 

 

 

「道ができた!」

 

ボルガーの一撃で、平原を埋め尽くしていたC型V.L.Tの過半数が沈んだ。これでA型までの道が切り開かれる。

 

S.W.I.S(スウィス)の応答に澱みはない。

 

アタシの駆るレイジングブルは、テルリードのレイジングブルと共に、道が開いた平原を一気に駆け抜ける。

 

踏み締める大地は焼け、抉れ、さっきまで敵で埋め尽くされていたとは思えないほど視界が開けていた。

 

平原の半分を越えたあたりで、後半に位置する基地施設が見えてくる。

 

そこはA型V.L.Tが根を張り、延々とC型を量産し続ける……まさに生産拠点と化した場所だった。

 

本来の作戦は、この平原を突破し、そのままラバウルへ向かうというもの。

 

けれど、A型V.L.Tが存在する限り、その進軍は常に不安定になる。

 

ラバウルへ到達したとしても、後方からC型V.L.Tの増援を無限に送り込まれる形になるからだ。

 

もし特A型の撃破に手間取れば、その間にA型は戦力を再生産し、C型による挟撃を受ける。

 

その時点で、自分たちに生き残る道はない。

 

だからこそ、ここでA型を確実に落とす。

 

それが、この作戦の成否を分ける分岐点であり同時に、A型がここにいる意味でもあった。

 

視線の端で、何かが光った。

 

反射的に機体を反転させる。

 

次の瞬間、自分がほんのコンマ数秒前までいた空間を、B型から放たれた収束砲が一直線に貫いた。

 

地面が抉れ、遅れて爆ぜるような衝撃が背後から叩きつけてくる。

 

(か、間一髪……!)

 

背筋を、冷たいものがなぞる。

 

一歩間違えば終わっていたという現実に、嫌な汗が滲む。

 

それでも同時に、生き延びたという確かな実感が、心をわずかに軽くした。

 

自分が今まさに操るレイジングブルという機体を、カレンは内心で気に入っていた。

 

HA-16A レイジングブル。

 

地球軍が設立した研究機関トーラスが開発した、第二世代後期型ハウンドアーマー。

 

ナノマシン投与を前提とし、大胆なシステム刷新を行った次世代機だ。

 

研究機関トーラスは、ガルダリア・エンジンに関する運用データを見直す中で、収束砲と同一のエネルギー因子が内部で活性化し続けることで、出力が増大する性質に着目した。

 

さらに、その因子との同調率が高ければ高いほど、エンジン性能が飛躍的に向上するという特性も発見する。

 

そこから、“パイロットそのもの”を機体の一部として扱うという発想に至った。

 

エネルギー同調率の向上。そして、操縦レスポンスの極限的な短縮。その両方を実現するために開発されたのが、ナノマシンだ。

 

ナノマシンによるハウンドアーマー制御は、まさに画期的。

 

複雑化していた操縦系統は一新され、AIとナノマシンによる高速サーキットを介して、機体と人体が直接リンクする。

 

体内から発せられる電気パルスを読み取るD.C.S(ダイレクト・コントロール・システム)によって、ハウンドアーマーは驚異的なレスポンスを獲得した。

 

それはまるで、自分の手足がそのまま機体として拡張されたかのような感覚で、それは操縦桿を握って操作する従来機とは、根本から別物。

 

機体の限界性能は、ナノマシンによる驚異的なレスポンスで底上げされ、あらかじめ動きを学習させ、様々なパターンを想定・自動化された動きに支えられるマニュアル操縦では、再現できないような生物的な荷重移動、連結動作が澱みなく行うことができる。

 

そして、カレンは同年代のテルリードやカイの中で、ナノマシン適性はやや劣るものの、その機体をコントロールするセンスはピカイチであった。

 

反射神経のテストでは、2人を抜いてトップレコードを出すこともあったし、狭い空間での滑走や、障害物を避ける動きの速さも他の追随を許さない領域にまで押し上げている。

 

このナノマシン技術が、V.L.Tからもたらされたという経緯については怒りのようなものを覚えるが、それ以上に機体の応答力を上げてくれたことには感謝をしている。

 

そのおかげで随分と手懐けやすい機体に仕上がった。

 

もちろん、機体スペックを充分に把握しなければ、動きについてこれず自壊する場合もあるので、その点の見極めも必要ではあるが、その見極めもカレンは一級品だった。

 

「B型の収束砲……!アタシたちを近づけないつもりね」

 

「A型相手にしているときにやられると厄介だ!B型をどうにかしないと!」

 

隣で収束砲をふわりと浮かんで躱す動きをするテルリード。

 

こいつ、かなり余裕を持って収束砲を躱してるから腹が立つけど……言うことには同意できる。

 

A型の撃破に向かっていた機体を翻し、平野の奥……森林地帯との境目でこちらを狙うB型に狙いを定める。

 

「アタシがやる!テルリード、アンタは援護よ!」

 

その言葉と共に前に踏み出すイメージを前面に。それを読み取った機体はスラスターを吹かし、前へと蹴飛ばされるように加速する。

 

「カレン!?無茶だ!」

 

「もともと無茶苦茶な作戦よ!無茶の一つくらいしないと突破は無理!」

 

テルリードの言葉をそう突っぱねて前へと踏み込んでいく。C型の数が減って、A型の増産も間に合っていない今なら、孤立したB型を撃破することができる。

 

収束砲は脅威であるけど、直線的な攻撃なら躱せる。

 

現に機体は左右にステップを踏んで位相収束砲を避けるが、収束砲が掠め表面装甲を一瞬で蒸発させた。

 

赤熱する警告表示が網膜に焼きつく。左腕部の駆動系にも異常。だが、機体はまだ死んでいない。

 

その程度で止まってたまるかぁッ!

 

叫ぶようにレバーを叩き込み、レイジングブルは土煙の中を突き抜ける。彼我の距離は徐々に縮まり、射程距離に踏み込む。

 

「もう少しで懐に……!」

 

カベットライフルを構えた時だった。右側から影が視界を遮ってくる。

 

C型……!

 

即座に判断し、構えていたライフルを下ろして飛びかかろうとしてきたC型を迎え打つ。

 

「邪魔ぁ!!」

 

蜘蛛のような脚を広げて飛びかかってくるC型をMMX(多機動格闘処刑刃)で胴体を打ち貫く。

 

メキメキと音を立てて粉砕したC型を捨てるが、無理な姿勢で打ったことから姿勢が乱れる。

 

視界が回る。

 

地面へ叩きつけられる寸前、必死に脚部を開いて衝撃を逃がし、片膝をつく形でどうにか着地した。

 

「カレン!!!」

 

息を吐く暇もなく、このままB型の方へ機体を向けようとした。

 

振り向きざまに私が見たのは……自分に迫る真っ白な光だった。

 

 

 

 

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