TSして触手産卵ゲーのマゾメス堕ちロリ女神になった 作:ハリケーン
だからなんでTS触手産卵マゾメスロリ女神がランキングにいるんですか!?
教えはどうなってんだよ、教えは!?
ハーメルンこわいよぉ!?
女神と魔王は、ある意味ではよく似ている。
女神は『正義』『秩序』『思慮』『信仰』という四つの信念を。魔王は『傲慢』『強欲』『嫉妬』『色欲』『怠惰』『憤怒』『暴食』という七つの欲望を。
それぞれを器として、力を高めている。
故にその信念が、欲望が揺らげば急速に力を失う――――。
操られた人を倒すことも、また見逃すことも己の『正義』に沿えない矛盾。その板挟みにあってユースティアは苦しみつつも少しでも距離を、時間を稼ぐべく力を尽くしていた。
(私では、あの人たちを救えない―――)
例えアイリスが駆けつけたとして、彼女は己の『信仰』に基づき操られた人たちを断罪するだろう。メティス姉さんなら時間稼ぎ、ミネルヴァ姉さんなら……同じ矛盾に苦しみ、あの魔王には勝てないだろう。
「……すみません、ユーリ。なんとか距離は稼ぎます………何か、策は――――」
「…………無い」
木立に突っ込むようにして行方をくらましつつ、偶然目に入った洞窟に隠れる。
息も絶え絶えのユースティアを寝かせると、ユーリは斧槍を手に取って立ちあがった。
「すまん。ここまで運んでくれて助かった――――後は、俺に任せてくれ」
「……ユーリ、スルトの力は」
「使い方がわからん。少なくとも今のところ使える気配はない」
「無茶です。あれだけの人数だけならともかく、マモンを相手には―――」
「エルピスと合流する。そうすれば」
「私は………私じゃあ、救えない………ユーリ、私を使えば。あの人たちを救えますか?」
縋るような目だった。
母胎として魔物を産めば、操られた人間を救えるか――――自己犠牲が過ぎる女神に、ユーリは呆れたような、あるいは安心させようとするような笑みを浮かべた。
「………あまり自分を安売りするな。俺が、なんとかしてみせる」
「私だって、女神です。あの人たちだって救いたい――――それに」
ユースティアは身体を起こし、強い力でユーリを引き寄せて。
唇を合わせた。
「ユーリ、私はそんなに魅力がないですか?」
「………そんなわけ、あるか」
絞り出すようなユーリの声に、ふわりとユースティアは微笑んで。その首に凭れるように抱き着いて。
「良かった。ちょっと真剣に悩んじゃいました」
「…………」
「……私は、好きですよ。ユーリのこと。短い時間ですけど、いつだって優しくて、正しくあろうと努力してる――――いいんです。ユーリのその欲望が、私たちの信念と同じものなら。貴方は、それに従っていい」
「………俺は、『色欲』の魔王になんてなりたくなかった――――お前も、エルピスも、レヴィアタンも、アイリスも―――全て手に入れて、めちゃくちゃにしてやりたいと思ってる最低の男だ」
血を吐くようなユーリの告白に、ユースティアは女神の微笑みで応えた。
「いいんです。私たちは、そんな貴方だから好ましいと思っているんです――――」
―――――――――――――――――――
「さて、そろそろ見つけてくれるといいんだけどねぇ」
『強欲』のマモン――――僅かでも金に魅入られた人間を自在に操る魔王は、人形のような無表情の男たちに黄金の玉座を運ばせてゆっくりとユーリ達を探していた。
木が多く、面倒なので途中から火を放って焼き払ったところ大量の水が噴き出して火を消し止めたことでそこに大勢の手駒を向かわせたところだ。
ふと、無数の人だかりが馬車に撥ねられたかのように弾き飛ばされる。
「へぇ、正面からとは。『色欲』にしては剛毅じゃないか」
大軍が、破竹の勢いで突き破られる。
まるで女神が本領を発揮したかのような圧倒的な個人の武勇に、マモンが顔を顰める。
「あの甘ちゃんそうな女神が腹を決めた? ユーリがあんな力を出せるわけはない、一体何が―――」
瞬間、ピンク色の閃光が迸ってマモンに肉薄する。
マモンも近接戦を得意としていないとはいえ魔王である。即座に黄金の槍を無数に展開して迎撃するが、ピンクの影はそれを全て切り伏せて優雅に降り立つ。
ピンク色の髪を高い位置で一本に束ね、意志の強い青い瞳と顔立ちはユースティアのそれとよく似た少女。背中から竜の翼を出した彼女は、ピンクに発光する剣を構えて名乗りを上げる。
「――――我が名はスピカ! 偽りの黄金で民草を操り、悪逆三昧許し難し! 母に代わって天誅を下す!」
「へぇ。キミは要らないのかい?」
黄金をちらつかせるマモンに、スピカは剣を構えて応じる。
ブォォン、と独特の音を響かせる光る筒のような剣を正眼に構えると竜翼を羽ばたかせてジグザグの光跡を刻みつつ周囲に集まりつつあった操られた人間たちを思い切りぶった切っていく。
「うわ、容赦ないねぇ」
「案ずるな、峰打ちです。今宵のスピカはセンチメンタリズムな運命を感じられずにはいられない」
どっからどう見てもビームサーベルだけど!?
「いやどこに峰があるんだよ」
が、確かに斬られた人間たちは血を流しておらず。ビリビリと電撃を流されたように痙攣しているが生きてはいそうだった。
「我こそは『色欲』の眷属にして『正義』の子! 我が太刀を受けるがいい!」
「そんなおもちゃで戦えるのかい?」
黄金の槍を降らせたマモンはしかし、一転して黄金すら溶断し始めた謎の剣に嫌そうに口元を歪めた。どうやら威力を自在に調整できるらしい、と判断する。
「チッ。面倒だな――――」
瞬間、頭上に影がかかる。
10/1サイズ超巨大黄金マモン像―――――17m級の凄まじい質量兵器がスピカの頭上から落下し。
「あー、その趣味の悪い像の重さ、妬ましいな!」
「父さま!」
凄まじい速度で走り込んできたユーリが叫ぶと同時に『嫉妬』の能力でマモン像は風船のように軽くなり。スピカが豪快なオーバーヘッドキックでマモンに向けて蹴り飛ばす。
そして能力を解除。マモンを押しつぶすように凄まじい地響きと土煙を立てて10/1ゴールデンマモン像が転がる。
「父さま、見ましたかスピカの雄姿! 義によって天誅! です!」
「落ち着け。あのマモンがこの程度でくたばるとは思えん」
『へぇ、ユーリも見る目だけはあるじゃないか――――まあ、僕ら魔王を見ていただけのことはあるってことか』
「父さま! こ、これはもしや!?」
「こいつ、動くぞ!」
10/1ゴールデンマモンが、怪しい黄金色に光ったかと思うと凄まじい地響きを響かせながら立ち上がる。
そのあり得ない光景に、僅かに唖然とするユーリだがスピカは果敢に斬りかかり。足の親指を切り落とすが即座に黄金が生えてきて再生する。
ユーリは即座に『嫉妬』の力で弱体化させられないか試すが、『強欲』の力で既に染まっているからか手応えがない。
「父さま、これ再生します!」
「ちっ。面倒な!」
『フハハハハ! しかも脳でコントロールできるんだよ!』
「くっ、悪趣味な!」
「――――いえ、好都合です!」
太陽の輝きを背に、青く輝く女神が舞い降りる。そしてその清冽な闘気を宿して神器『アストライア』が天高く放り投げられる。
「汝の罪、許し難し―――――我らが天秤の裁きを受けるがいい! ラスト・ジャッジメント!」
天秤と巨大な剣――――それが女神ユースティアの怒りを示すかのように凄まじい巨大さで実体化する。
天秤に、これまた凄まじく巨大な水瓶から大瀑布の如く凄まじい水流が溢れ出し、巨大な剣が10/1ゴールデンマモン像を真っ二つに切り裂いた。
『アハハハハハ! 無駄なんだよ! 例え真っ二つにしようが、黄金に変わりはない! ボクがいる限り黄金は不滅だ! そして黄金がある限りボクも不滅だ!』
「―――――天より来る水よ、彼の者の罪を洗い流したまえ!」
天秤を傾けた大量の水。それがゴールデンマモン像に大量に降りかかる。
神力が含まれるそれは、巨大な滝となって黄金の再生を阻害し。その滝に躊躇なくスピカは飛び込んだ。
「今日のスピカは水を得た魚なのです!」
凄まじい勢いで滝を逆流するスピカが通りがかり、手当たり次第に黄金を切りまくる。
すると、ゴールデンマモン像の再生速度のばらつきがあることにユーリが気づく。
「――――心臓部分だ! そこに近いほど再生が早い!」
『クソが! クソが! 邪魔なんだよ貴様らァアアアアアッ!』
「湖水、万象を映し―――――孤滴、岩を穿つ――――!」
ユースティアが構える神器『アストライア』が青い輝きに包まれる。それはユースティアの全身と翼を包み込み、まるで一本の剣になったように、そして矢のように鋭く放たれた。
「秘剣―――――アロンダイトォッ!」
絹を裂くように容易く青く輝く剣は黄金を切り裂き。
胸部にいるマモンごと大穴を開けてゴールデンマモン像を貫いた。