TSして触手産卵ゲーのマゾメス堕ちロリ女神になった 作:ハリケーン
うーん、やっぱりユーリ君は良いヤツである。
なんで触手産卵ゲーの主人公なんてやってるのだろうか。ユースティア姉さまやエルピスが惚れる気持ちは分かる。
ドラゴンの卵のプリン……ドラゴンの卵? いやまあ入手手段は気にしないことにしよう。それくらいあれは美味しい。
流石にプリンでメス堕ちなんて絶対しないが、パーティ入りくらいはしてもいい。
スルト君は今回無理やり出てきたから、これで暫く大人しくなるだろう。そのためにわざと無防備晒したし、女神は母胎として有能な上に『信仰』の能力は欲しかっただろう。アレをスルトに持たせると分身じゃなくて自己強化になるんだよね。
今の私の神力を考えると、強化されたらもうカーディナル様を含めても誰もスルトを止められないかもしれない。それだけあの全てを燃やす異能は強すぎる。物理的な大量の水、それこそ海の中のユースティア姉さまなら相性有利でそれなりにいい戦いができそうなくらい?
あとはメティス姉さまの地殻変動攻撃で大地に埋めるか。
カーディナル様は強いが、いかんせん相性が最悪すぎる。
あの人スペックだけなら最強なんだけどなぁ……。いや『傲慢』相手に互角なだけで文句ないんですけど。同人ゲーだからバランスがね……。
まあスルト君出せば基本的にすっきり勝てる大味なバランスというか……出さない純愛ルートがハードモードというか…。いやまあだからこそ純愛が輝くというのは分からないでもないんですけども。
とりあえずユーリ君は鬱屈してた『色欲』にスルト君とかいう爆弾を押し付けられちゃっただけの被害者なのでプリンさえ作ってくれればいいと思うよ。
プリン食べたい……プリン……。
とかなんとか考えていたら、またしも漂ってくる香ばしいプリンの香り。
………くっ。
何か交渉に使える札はあっただろうか。
ユーリ君が何を要求してくるかによるが、ミネルヴァ姉さまは既にケツ穴が陥落してるので心はあんまり痛まない。
メティス姉さまは……うん、あの人を売るのはちょっとどころじゃなく心が痛いのでやめておこう。
そんなわけでやはりというか、プリンを持ったユーリ君が現れた。
「というわけで、頼みがあるんだが」
「……聞きましょう」
「残る魔王は『傲慢』『憤怒』『暴食』『怠惰』――――『暴食』とやり合うのにエデンの恵まれた土地は相性が悪すぎる」
「そうですね…?」
「ので、魔界の方に攻め込んでしまいたいんだが……」
「はい、できればそっちの方がいいですね」
そうなんだよねー。
ゲートの場所が分からないという問題点はあれど、もし侵攻してきた時に即座に迎撃に移るためにもサウスランドで待ち構えていたい。
『憤怒』は面倒だけどあれ第一形態ならまだ被害規模はマシだし…。
『傲慢』は傲慢だからカーディナル様のところ以外に出張とかしないだろうし。
『怠惰』ちゃんは怖い……来ないで…。
「……足代わりになってほしいな、と」
「それは私が得すぎて困るので何か別の願いを言って下さい」
ここは譲れない。
仕事にはちゃんと報いなければ女神失格。
このプリンはそれに値する。
「と、言われてもな……。あー、じゃあ今晩はアイリスの手料理でいいか?」
「いいでしょう。ユーリにカレーの素晴らしさを布教してあげます」
ガタッ、と周囲の部下たちが立ち上がって騒然としているが手料理に手料理で返すのはまあ対等で良い感じなのではないだろうか。こいつ一応魔王だし。プリン魔王。
そして今にも食って掛かりそうながらも客人への礼儀は弁えているあたり流石は私の部下。素晴らしい。
「というわけで、北方教会騎士のうち今回の作戦に参加するものには私の手料理を授けます」
「アイリス様、どうか私をお傍に!」
「ご相伴の栄誉に預かりたく!」
「どうか私を! 今度こそは!」
「まだ一回しか食べれてないんです!」
「一回食べてるなら遠慮しろや!」
おい客人への礼儀、どこ行った…?
所詮は私の部下だし、仕方ないか…。
「あー、そんなに良いものなのか? カレーって」
「ユーリのプリンに相対する、私の出せる最大の手札です。スパイスを厳選し、お米を改良し、積み上げてきた我がノースランドの歴史はカレーの歴史と言うと過言ですが」
「過言なのか……」
「私に出せる最大級の手料理ではあるので、まあ味に関しては保証します」
元日本人の食への執着心を舐めるなよ!
日本人は農耕民族だぁ――――!
地球という広い世界でも食に関して最も変態的なのが日本。納豆と卵かけごはんを食べても別の意見があるなら異論は認める。
でも私女神なので、権力を乱用して自分の好きな食材を用意してもらうくらいはしてもいいよね? そのために適した気候と土地は私が用意した……クックック……ここの土はいいコメが育ちそうだぜ……!
「カレーこそアイリス様の恩寵の一端…!」
「アイリス様こそ我らにとっての豊穣の女神様!」
「いや豊穣の女神はメティス姉さまなので…」
「なんか、大変なんだな」
くっくっく、そう言っていられるのも今のうちだぞ。
カレーの匂いに期待に震えて待て!
――――――――――――――――――――――
「まあ、貴方がユーリ君ね! 噂はアイリスから聞いていますよ」
「それは……何て言われてるのかちょっと怖いが」
さて。
問題は魔界へ通じるゲートの場所が不明なこと、そして『暴食』の居場所である。
前回『暴食』が現れたサウスランドのゲートから魔界へ行ければ一番良い……ということで、アイリスは北方教会騎士の精鋭とユーリ、ユースティア、エルピスのいつものメンバーでサウスランドに最も詳しいだろう女神メティスのところを訪れていた。
で。
まあその、でっかい。胸が。
黒髪ロングの美女であるのだが、おっとり系で……胸がでかい。
優しくて、真面目で、礼儀正しくて思いやりがあって……胸がでかい。
正統派お姉さんなのだが、異種姦要員にされてしまう不憫なお姉さんである。
「ふふっ。とっても良い子だって聞いてるわ」
「………それはそれで何か否定したいんだが!」
「私と比較したら良い子じゃないですか、ユーリ」
真顔で何かとんでもないことを言うアイリスにユーリがギョッとした目を向けるが、メティスはそんなアイリスをむぎゅっと抱きしめた。主に胸で。
「もうっ。こんなに良い子なんだからダメよ、ちゃんと自分を大事にしないと」
「ぷはっ。メティス姉さま、窒息しますから」
スッと流れるような転移で回避し、ユーリの背後に隠れるアイリス。ちょっと名残惜しそうにしながらもメティスはキリっと真面目な顔を作って言った。
「もうちょっとだけ抱きしめちゃ…だめ?」
「ダメです」
「しゅん……」
あざといいぃぃぃぃっ!
良い人なんだけど、あざといぃぃぃい!
なんでこんな良い人を異種姦要員にするんだユーリ! いやまあ悪いの大体スルトか…。
四柱の女神でも一番のお姉さんであり、見た目の胸部装甲からも分かるように防御力が高い。地形変化とバフ・デバフが得意で地面を操る神器『エウロペ』で大地の壁を作ったり鉄の杭を作ったりと割と攻撃方法も多彩。
キレると地殻変動攻撃で大地に沈めて問答無用の場外KOを決めてくるヤベーお人でもある。ゲーム的には空を飛べないキャラは問答無用で即死させられる。
おっとりしているだけあって接近戦が苦手ということを除けばスルトに対して相性が有利な方ではある。
とはいえ『暴食』のベルゼブブはとにかく厄介。
周囲のHPを吸収して最大HPがバカみたいに肥大化していくので吸収されないスルトを突っ込ませる以外だとゼピュロスの転移で袋叩きにしてワンチャン速攻を決めるしかない。
「メティス姉さま、さっそくですがゲートの情報は…?」
「それが、今のところ見つからなくて……。一部の地域に魔族が警戒線を張っていて、偵察に手間取っているの」
ほう?
つまり『怠惰』ちゃんが指揮でも執っているのだろうか。こわっ。
「怪しい箇所、どれくらいあるんです?」
「そうね…。全部で4か所。でもこっちの高原の動きは偽装っぽいのだけれど、それがわざとなのか判断がつかなくて。あ、空中にトラップもあったから転移で探るのも危険よ?」
それは完全に狙い撃ちにしてきてるじゃないですかやだー。
確率は1/4なのか、それともゲートの数次第では全部あたりと言う可能性も、全部ハズレもなくはない。
「こちらの戦力配備は?」
「今のところこんなところかしら」
うーん、悪くはない。さすがメティス姉さま。
「そして多分ですけど、一番怪しいのは戦力配備が一番手薄なところですね」
「ああ……ベルゼブブの近くに配備されるなんて泣いて嫌がるだろうからな」
周囲の全HP吸収に、敵味方の区別なんてものは存在しないのである。
まとめて焦土にされたくなければ逃げるしかない。特段味方を無駄死にさせる意味はないはずなので戦力配備もそれに準ずるはず。
「つまり、怪しいのは――――」
「………ここから一番近い平原、ね」