TSして触手産卵ゲーのマゾメス堕ちロリ女神になった   作:ハリケーン

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『暴食』の魔王

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 とりあえず時間も遅いので、サウスランドに移動だけしてゲートの捜索は明日になった。

 

 ノースランドが本来極寒の地であるのに対して、サウスランドはその逆である。肥沃な大地、頻発するスコール(豪雨)、そして密林。地球で言うところの熱帯雨林である。……地球ほど広くないんだけどね。不思議である。

 ユニット的には『アマゾネス』と呼ばれる女戦士たちがいたりするのだが、別にアマゾンはない。

 

 

 

 南方教会騎士は東方、西方と同じく天族だけで構成された精鋭部隊である。まあ北方教会騎士の方が異端なのだが……。机仕事なら種族は影響しないしこと潜入工作などはむしろ人族の方が優れていることがままある。適材適所、だと思うのだがまあ固定観念があるので他所では難しいのだろうなぁ、とも思う。

 

 とか益体もないことを考えながらカレーを作っていると、ユーリが北方教会騎士たちと話しているのが聞こえてきた。

 

 

 

 

「ところでアイリスってなんであんなに人気なんだ? いやなんとなく理由は分かるんだが」

「アイリス様は極寒の地を我々が住めるように整えて下さっただけでなく、悪人を平等に裁き、転移があるからと常に民のために奔走されている。そして様々な美味を手ずから生み出され、我々にも振舞って下さる。アイリス様こそ我らにとっての至上の女神であらせられるのだ…」

 

「お酒を飲むと見た目相応の振る舞いになられて……それがまたお可愛らしいのよ!」

 

「素のアイリス様はけっこう親しみやすいお人柄だが……それ故に普段の如何に我らのために尽くしてくださっているか忘れぬようにせねば……」

 

 

 

「ちょっとそこ! 私を褒めるなら私に聞こえないようにやって下さい!」

 

「「「はいっ!」」」

「照れ隠しもお可愛らしい……」

 

 

 

 

 くっ、最近部下が調子に乗っている気がする……まあ舐められているわけじゃないからいいけど。いや舐められてるか? 怖がられるよりはいいか…。

 

 というかユーリよ。私の人気なんて気にしてどうした…?

 私は別に無理矢理ヤられたりしなければ敵対するつもりはないぞ。合意? すると思う? ユーリに尻を掘られていいと思う男だけ文句を言いなさい。

 

 

 

 

 

「アイリス、今日はカレーなのね!」

「ええまあ…。ユーリが美味しいプリンを作ってくれたので、お礼です」

 

 

 

 

 なのでメティス姉さま、その「わかってますよ」風な微笑みは止めて下さい。

 せっかく作戦前夜に英気を養うためのカレーパーティーなのに、むしろ疲れちゃいますからね…!?

 

 

 

 

 

「まあ、ふふふ」

「なんですかその意味深な笑みは……」

 

 

 

 

「初々しくて可愛いなぁ、って」

「………いや違いますからね!?」

 

 

 

 

「だって、自分の手料理を食べさせてあげたいだなんて……」

「それはプリンの交換条件だからですよ! メティス姉さまは大人しくサラダを作っててください!」

 

 

 

 確かに手伝わなくていいとは言ったけど! 

 プリンのためだよプリンの! 愛はあるけどプリン愛だよ!

 

 というかこんな会話を聞かれてユーリが処されないかだけ心配なんだけど。

 

 

 

 

 

「ううっ、常に民のことだけを想って働かれていたアイリス様にも遂に春が……」

「モゲロ」

「浮気してアイリス様に処されろ」

「アイリス様が選ばれた漢ならば……認めねばなるまい……!」

 

 

 

 

 

 いやなんか意外と大丈夫そうだな…。

 私の部下だしまあそんなもんか。

 

 エルピスは置いておいてユースティア姉さまとえっちなことできるのは男だったら羨ましいのでモゲロとは思うけれども。自分が女子だから女子では興奮しないんだよね…。

 私は……まあ、TSロリ女神なので……はい。特定層からの需要しかないと思うよ。

 

 

 

 

 いや、ユーリ君あれで『色欲』の魔王だからどんな性癖も理解あるけども。

 伊達にシナリオで異種姦やらマゾメス堕ち調教やら女体化やらしてないのである。

 

 うん。まあハーレムもメス堕ちも御免被るけど。

 

 

 

 

 

 

「ユーリは大人しくユースティア姉さまたちとイチャついてればいいと思いますよ」

「あら、アイリスが拗ねるなんて……本当に珍しいわ」

 

 

 

「拗ねてないですが!?」

「うんうん、そうね」

 

 

 

 

 「分かってるわよ」みたいな顔してるけどそれ絶対分かってない反応ぅ!

 いや待てよ、メティス姉さまが言うってことはマジでちょっとあるってこと…? いやでも男友達が彼女出来たからって疎遠になっても寂しいのはあるだろうしそういう感じか?

 

 

 

 

 

「はっきり言って男が恋愛対象だとは思ってないんですけど……」

「あら、恋愛とは一言も言ってないのだけれど」

 

 

 

 

 

 

 なん……だと……。

 私でさえ――――。

 

 知らぬ間にメス堕ちを……? い、いや堕ちてないね! ユーリにドキドキとかしな……まあいきなりスルト化して襲ってこないかは一応警戒してるけど。危険の方のドキドキの方が大きいよ絶対。

 

 

 

 

 

「でも少なくともユーリとプリンならプリンの方が好きですよ私は!」

「まだ色気より食い気なのね……」

 

 

 

「プリン以下の魔王なんですねユーリ……」

「エルピスお前今度のプリン抜きな」

 

 

 

 しんみりと呟いたエルピスに、鋭いユーリの反撃が突き刺さる。

 999ダメージ。私なら即死だがエルピスももちろん致命傷である。

 

 

 

「そんなぁ!? 前進撤退します!」

「何も合ってない。撤退してどうする撤回しろ」

 

 

 

「前進撤回します!」

「惜しかったな。お前の分のプリンはアイリスが食べてくれると思うぞ」

 

 

 

「うわぁ~んなんでですかぁ!?」

「なんだか今だけユーリが大好きなような気がしてきました」

 

「なんて現金な女神様なんだ……」

 

 

 

 

 

 プリン食べながらなら頭撫でるくらいまでは許してもいいが? 胸とか触ったら殴るが。

 一応これでも同人エロゲのヒロイン女神である。見た目だけなら可愛いと思うよ。見た目だけなら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「というか、何だこの妙に食欲をそそる香り……というか何だその見た目!?」

「カレーですよ。カレーライス」

 

 

 

 

 ちなみに日本でもおなじみの欧風カレーライスである。一番なじみ深い普通のやつ。

 

 

 

 

 

「…………なんでドロっとした茶色い液体なんだ…?」

「言い方。ブラウンシチューだってこんなものでしょう?」

 

 

 

 

 

 なぜカレーの見た目を排泄物っぽいというのだろう。排泄物。おお、排泄物。

 ちょっと遠慮した風の言い方だが伝わるぞ、ユーリ。この先、カレーがあるぞ。だから、味見が有効だ。

 

 

 どれ、スプーンでちょっと一口。

 

 

 

 

「うん、美味しい。ほら、ユーリも食べてから文句をどうぞ」

「………! 美味いな」

 

 

 

 

 

「でしょ~! これが日本人の英知ってヤツですよ。ふふん」

「どこだよ日本って……」

 

 

 

 

「これに白米が最高に合うんですよねー。楽しみにしてくれて良いですよ?」

「確かに、美味そうだ」

 

 

 

 

 

 その後、エルピスが辛い美味しいけど辛いと騒いだりしたもののカレーは大好評であり。

 存分に英気を養って翌日のゲート探しに備えるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 空のアイリス! 地のメティス! 海のユースティア!

 我ら三女神の前に敵は無し…!

 

 なぜだか海の〇〇って言うと目が節穴みたいな風評被害が付きそう。

 

 

 

 

 しかし実際問題、テンペストで空中の敵を叩き落として地上の敵をメティス姉さまが出す謎の金属の杭でぶち抜いて。取りこぼしはユースティア姉さまがウォーターカッターや剣術で駆逐してくれるので隙が無い。

 

 ちなみにスピカはユーリの魔装で即座に召喚できるので隠し玉兼予備兵力である。ユースティア姉さまに準ずる強さが即座に出てくるとか割と無法。

 

 

 

 

 で、割とサクサクと進めているのだが。

 

 

 

 

 

「誘われてますね」

「ですねー」

 

 

 

 

 メティス姉さまと目を見合わせて頷き合う。

 いや、ほらゲームだとマップにコインとかそういうものを置いてプレイヤーを誘導するのがあると思うのだけれど。そんな感じで敵を倒していくと綺麗にゲートにたどり着いた。

 

 

 

 

 

 つまり。

 こうなった以上、恐らく展開は一つ――――。

 

 

 

 

 ゲートに到着するまさにその瞬間、ゲートをくぐって丸い巨体がこちら側に現れる。

 ほぼ間違いなく『怠惰』が手引きした待ち伏せだ。

 

 

 青い、巨大なスライムに無数の触手が生えたもの。

 それが『暴食』ベルゼブブの第一形態である。

 

 

 

 

 

 

 周囲の草木が急激に生命力を失い、女神でさえも僅かに脱力感を感じる凄まじいマナの吸引力。もし触手に捕まれようものならば、即座に干からびるだろう。

 

 

 

 

 

 

 

北方教会騎士(ノーザンライツ)総員、構え! メティス姉さま、援護を! ユースティア姉さまは遊撃を!」

「ええ、任せて!」

「無茶しないでね、アイリス!」

 

 

 

 

 もちろんこちらも『暴食』対策でなるべくロングレンジの、馬上槍(ランス)を用意して装備させてきてはいる。いるが、全員無事に勝てる、などと甘ったれたことを言える相手ではないことは明白。

 

 

 

 

 

「――――私が注意を引きます! 総員、突撃準備!」

 

 

 

 

 

 ならばせめて、少しでも被害が減るように。

 神器『ゼピュロス』の力でベルゼブブのすぐ近くに転移すると、まるで底なし沼に脚を取られたような気味の悪い感触が伝わってくる。

 

 それでも触手のいくつかを、風を纏わせた鉄扇の一撃で纏めて切り払い。

 ベルゼブブは僅かな痛痒すら感じていないかのように即座に複数の触手をこちらに向けてきた。

 

 

 

 

 

「突撃ぃぃぃぃっ!」

「「「「「おおおおおっ!!」」」」」

 

 

 

 

 

 翼を広げた騎士たちが、長槍で的確にベルゼブブの巨体の一部を抉って離脱する。それを追いかけようとする触手をメティス姉さまの出す鉄杭と、ユースティア姉さまの飛ばす水の斬撃が阻止する。

 

 そこにユーリの放ったグリフォンなど大型の魔獣たちの一斉攻撃が襲い掛かり――――その魔獣たちが触手で取り込まれることで即座にベルゼブブの欠損が回復していく。いや、もちろん無抵抗で取り込まれてはいないので相対的にはダメージが入っているのだろうが――――ベルゼブブの見上げるような巨体と比べると徒労感が凄まじい。

 

 

 

 

 

 

「くっ、厄介な! ――――テンペスト!」

 

 

 

 第二形態にしてしまえばまだ与しやすいのだが、ベルゼブブの第一形態は本当に厄介極まる。転移で退避し、神力を溜めて竜巻に閉じ込めるが、その遠心力で飛び散ったベルゼブブの破片たちがそれぞれ個別に動き出す。

 

 

 

 

 

「うえええ!? すみませんなんか分裂しました!」

 

 

 

 

 

 そんなのアリ!?

 ゲームじゃそんな仕様はなかったのだが、まさかの分裂を行ったベルゼブブたちはそれぞれ別個に、ただ純粋に食欲で動く。

 

 

 

 

 

「ぐわああああっ!?」

「っ、一旦下がって!」

 

 

 

 

 暴食スライムに纏わりつかれた部下の腕を風で切断し、救助。

 転移でメティス姉さまの横に運びつつ、これ以上スライムが分裂しないように竜巻は解除。

 

 

 

 

 

「姉さま!」

「任せて! 大いなる大地の息吹よ、この者に癒しを――――! ヒーリング!」

 

 

 

 

 

 

 

 まるで木が生えるように、にょきっと腕が生えてくるのはかなりアレな光景だが助かる。いやこれ私が分裂させたせいで完全に戦線が崩壊してる!

 

 

 

 

 

 

「とうっ! スピカ、義によって推参です!」

「構うな! 大きさ自体は減ってきている、このまま攻め切るぞ!」

 

 

 

 

 

 ユーリが奥の手のスピカを呼び出しつつ叫ぶ。

 うん、確かにここで迂闊に下がると元の木阿弥。なんとか攻め切るしかない。ないのだが――――。

 

 

 

 

「うわぁ~ん! 数が多すぎます!?」

 

「フォーメーションデルタ! 全周防御!」

 

 

 

 

 部下たちにあらかじめ指定してあったスリーマンセルを取らせ、防御を固めさせる。

 手数は欲しかったけどこんな状況じゃどうにもならない。

 

 

 

 

 いやほんとこれスルトになんとかして欲しいなぁ!?

 

 

 

 

 

 

「ユーリ、スルトは!」

「………あー、その。『一発ヤらせろ』とか」

 

 

 

 

 すごい気まずそうにユーリが言う。

 くっ、あの色堕魔め!

 もういいあんなのに頼らない!

 

 

 

 

「喰らえ! 吸引力の変わらないダイソンスフィアサイクロン!」

「名前なっが!?」

 

 

 

 

 普通の竜巻がダメなら、死ぬ気で制御して吸い込む竜巻を作るしかない。

 ぎゅおお、という凄まじい音とともにあちこち好き勝手に飛んでいた暴食スライムが吸い込まれていく。同時に私にも頭をガンガン殴りつけられるような凄まじい負荷が掛かる。

 

 

 

 

 

 

「―――――我慢比べだァアアアアアッ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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