TSして触手産卵ゲーのマゾメス堕ちロリ女神になった   作:ハリケーン

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女神と依頼

 

 

 

 

 

 

 

 原作の女神アイリスは、元は天族でしかなかった。『女神』となったのは、ノースランドが大寒波に見舞われ、天族も人も誰もが飢えて、寒さに震えている中のことだった。

 

 教会で寄り集まって寒さをしのぐ中、信心深いアイリスは教会で祈りをささげたまま、寒さで朦朧とする意識の中で神器『ゼピュロス』に覚醒。

 

 ……覚醒したタイミングが悪すぎたせいで、痛覚や温度などの感覚が極端に鈍い状態で固定されてしまう。

 

 

 

 

 

 だからユーリを無駄に煽って酷い目に遭う丁寧口調なメスガキというか……。

 

 

 

 

 

 まあとにかく、『寒くても信仰さえあれば生き抜けます』な原作アイリスだが寒いのは普通に死ねるので、私がまず最初にしたのは南風を呼び込むことだった。

 北風を、もっと北に! インド人を右に! 南風を、こっちに!

 

 

 

 神器とかいう便利アイテム、使い倒してこその女神である。

 ノースランドの『寒すぎる』という最大の欠点は神器パワーで大幅に緩和され。私がひそかにキレちらかしていた食糧事情も大幅に改善――――するために他所からゼピュロスで土を貰って来たのだが――――ともかく便利なゼピュロス君である。

 

 

 

 

 冷暖房完備! なんと今ならワープ機能も付いてる! 斬ってよし、殴ってよし、しかも脳波コントロールできる! 一国に一台神器ゼピュロス! だがコイツはレアだぜ……というか一個しかないけど。

 

 

 

 

 

 女神は人族の信仰心で神力が増すとかいう設定があるので、ゼピュロス君のパワーで私のパワーもうなぎ上り。そして冷暖房のパワーもアップ。永久機関が完成しちまったなぁ~!? ノーベル賞、ゲットだぜ!

 

 

 

 

 

 ……で、肝心のユーリ君は……何してんの?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

「――――金が足りない」

「………ユーリさんって、魔王って名乗ってませんでした?」

 

 

 

「お前夜になったら覚えてろよ」

「自称魔王だなんて言ってないのに!?」

 

 

 

「今言った」

「ああっ!? ユーリさん卑怯ですよ!」

 

 

 

 

 魔物を増やす。それが基本方針になるのだが――――奴らは自分で食料を集められるとはいえ、あまり大規模にやるとバレて女神ユースティアに討伐軍を差し向けられるだろう。害獣の討伐依頼を受けて、それをコボルトたちにやらせることである程度誤魔化しつつ金も手に入るという方策は既に実行しているが限度がある。

 

 いくら魔物たちが素手でも戦えるとはいえ、できれば武装は揃えたい。スライムとかなら武装も要らないだろうが、正直役に立つのか疑問だし……。

 

 

 

 今は貴重な、優秀な母胎であるエルピスを酷使せずになんとか軍勢の形を整えて……できれば女神のような、強くて優秀な母胎を手に入れたい。ひとまずは天族とかだろうか。

 

 

 

 

「どこかに独りでうろついてる天族でもいればいいんだが……」

「いるんですか、そんな緊張感のない人」

 

 

 

「お前が言うな」

「あひん!? ……あ、いたじゃないですか。女神アイリス様」

 

 

 

 

「お前、アレに勝てるのか?」

「………無理です!」

 

 

 

 

 

 罠にでもかけられればいいんだが……いつ何処に現れるか分からない天災みたいなものらしいし、望み薄だろう。

 あの速度で瞬間移動してくる相手に、どう対処すればいいというのか。何か予兆でもあればいいのだが、転移が一瞬すぎて意味をなさない。

 『サンプル』も手に入れる余裕なんて無かったし……。

 

 

 

 

 というか最低限の金は持っていたが、本当の資産と呼べるものはゲート内に落ちてたどっかのアホを拾うのに捨ててきてしまった。

 ………まあ、凄まじく優秀な母胎なのでプラス……なのだろうが、ちょっと認めたくないのは何故だろうか。アホだからか。

 

 

 

 

 

「はぁ、金策ですか。まあ安易に盗みや強盗に走らないのは良いことです」

「そんな下手なリスクを負えるか――――って」

 

 

 

 何食わぬ顔で紛れ込んでいる小さな銀髪少女に武器の斧槍を構えるが。

 気にした様子もなく女神アイリスはエルピスに飴を差し出す。

 

 

 

 

「あげます」

「わーい! ユーリ、この人いい人ですよ!」

 

 

 

 

 アホだ……。

 心なしかアイリスもあきれ顔のような気がするが、一応凄んでみる。

 

 

 

 

「――――何しに来た」

「監視です」

 

 

 

「……女神ってのは暇人なのか?」

「看過できないリスクがあれば暇も作りますよ。ユーリ・アスモデウス――――」

 

 

 

 

 

 バレてるだと――――!?

 咄嗟に無力化を狙って斧槍を突き出すが、指一本でまるで鋼の壁にぶち当たったかのように逸らされる。

 

 

 

 

「話は聞かせてもらいました。そこで、私から依頼があります」

「は?」

 

 

 

 

 無表情で、口だけ笑みのかたちにした女神アイリスは――――まるで今攻撃された事実などなかったかのように。まるで虫に刺されたほども痛痒を感じて居なそうにその依頼とやらを口にした。

 

 

 

 

「法で裁けない、厄介な天族がいまして。倒していただけたら首でも母胎にでも好きにして頂いて結構です」

 

「……お前に、それで何のメリットが―――――」

 

 

 

 

「私が『身内の恥』として処刑できるのは、基本的に現行犯か領土内のみ――――このイーストランドは管轄圏外です。ユースティア姉さまも『正義』を重んじるあまりその抜け道に手が出せていない――――そこにちょうどいい駒が来てくれたので」

 

「ハッ。倒させるだけ倒させて、その後に処分しようってか?」

 

 

 

 

「あはっ」

 

 

 

 

 アイリスは堪えきれなかったかのように笑うと、ユーリの耳元に顔を近づけて囁いた。

 

 

 

 

「ざぁ~こ。私が処分するまでもないですよ? 私はこれでもあなたよりは忙しいんです」

「ぐっ」

 

 

 

 

 

 一か八か、魔装で触手を大量に呼び出し女神アイリスを完全に包囲して―――。

 

 

 

 

 

「ゼピュロス」

 

 

 

 

 一閃された紫の輝きに、一拍遅れて鎌鼬が吹き荒れる。

 

 

 

 

「この程度――――」

「はわっ。私の飴ちゃん!」

 

 

 

 

 

 棒が切られて地面に落ちそうになった飴に飛びついて見事にキャッチする無駄な身体能力を発揮したエルピスに微妙な顔になったアイリスは、パチンと鉄扇を鳴らして溜息を吐いた。

 

 

 

 

 

「はぁ。………興がさめました」

「逃げるのか」

 

 

 

 

「忙しいんですよ、本当に。真面目にヤる気が無いなら魔界にでも帰って下さい」

 

 

 

 

 しっし、と相手する価値もないという態度だが――――ユーリはどこか違和感を覚えた。本当に『価値がない』と判断したらどういう対応をしてくるか、それをユーリは腹立たしいことながら非常に良く知悉していた。

 

 零落した魔王として、無視されるか嘲笑されるか――――間違っても『看過できないリスク』などとは言わない――――いや、待て。奴は『俺を』看過できないと言ったわけではない―――?

 

 

 

 

 この場には、もう一人いる。

 『看過できないリスク』になり得る存在が―――――。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「んうー! ほれもおいひいれふー!(これも美味しいですー!)」

 

 

 

 

 リスク………。

 その夜。この前女神アイリスが倒した野良魔族を『サンプル』に、新たな魔物オーガの生産に成功して。

 

 

 

 悩んだ末に、女神アイリスの依頼に乗ることにしたのだった――――。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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