百万回超生きたねこ 作:百万回死んだねこ
「ちょーっとよろづ丸はこっちにいよっか!」
「にゃ〜」
あの後、KASSENルールで惜しくも負けたかぐやたちが点を取られたんだけど。
ちょっと休憩時間ということでヤチヨに呼び出しされました、流石にやりすぎ目立ちすぎだったみたい。
「ヤッチョとしてはすっごく嬉しかったんだけどね」
「ごめんね、変な風に立ち回らせちゃって」
「ううん、よろづを巻き込んだのは私だから」
もうちょっとやり方、あったのかなぁと。
とは言えボクにできることなんて化かしくらいだからこれ以上は何とも言えないんだよね。
「巻き込まれるのは構わないんだよ、ボクはヤチヨたちが笑ってくれるのならそれでいいし」
「えへへ、ありがと」
「お礼を言いたいのはボクの方なんだけどなぁ」
さっきの催しを楽しんでもらえたのならそれでいい。
とは言えちょっと気になることもある。
「ヤチヨカップ、どうするんだい?」
「と、言いますと?」
「キミが1番、一緒にライブしたいのは彩葉たちだろう」
帝たちとでも楽しいのには変わりはないだろうけど。
やっぱり、8000年越しの想い人が相手じゃあお話にならないはずだ。
「……うん」
「大丈夫なのかい?」
「うん」
「ボクは、何かした方がいい?」
「ううん」
「……そうか、じゃああとはこの特等席から眺めさせてもらうとするさ」
彼女が問題ないと言うのなら、ボクから言うことなんてあるわけがない。
久々に化かしをのびのびと使ったから肩凝っちゃったかもだし、あとはのんびりさせてもらうとしよう。
「よろづーっ!」
「? どうしたんだいヤチヨ」
「……何でもないよ、呼んだだけっ!」
そう笑顔で去っていくヤチヨ。
ふふ、本当に楽しそうで何よりだよ。
「めいいっぱい、楽しんでおくれよ?」
我慢した分、思いきり楽しんでおいで、かぐや。
「やあやあご両人、楽しんでるかい?」
「あっよろずちゃん! もー今までどこ行ってたのさー」
「第一ラウンド終わっちゃったよ?」
「あはは、キリのいいところまでって思ってたら長引いちゃって」
本来ならここから彩葉たちの活躍を眺める予定だったんだけど。
真実は倒れちゃうし、ボクは連れてかれるしで予定が形を成していなかったよね。
いやはや、1人残された芦花には悪いことしちゃったよね。
「ほんとだよー2人とも。よろずが一向に見つからないのに加えて、まみまみが気絶し始めちゃってハラハラドキドキだし、私だけ別ゲー観戦させられてた気分」
「ご、ごめんねぇ」
「悪気はなかったんだけどね、ごめん」
流石に誘拐される前提で予定は組まないかなぁ、うん。