超かぐや姫の世界に転生してしまったので...   作:大塩tune八郎

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曇らせはありません。シンプル後日談です。


EX お料理対決 話 [前編]

 

休日のある日。

 

私、福和 恵は今、スーパーにて買い出しをしている。

しかし、今回は普段の買い出しとはちょっと違う。

いつも行っている近場のスーパーとは違い業務用スーパー、しかも品揃えが特別良いデカめのところに来ていた。

 

「えぇっとスパイスコーナー...スパイスコーナーって種類多...!」

 

仮にも料理上手としてやってきた私。

けれども普段作るのは家庭料理や簡単な料理ばかり、

そんな私がスパイス選びからやっているのには理由があった。

遡ること数日前...

 

 

────────────────────────

 

 

 

「そろそろビックな企画をやりたい!そう思わんかね諸君!!」

「諸君て」「最近配信自体できてないしねぇ」

「ヤッチョも彩葉たちとコラボ配信した〜い」

 

研究所の所長室に集まってチャンネル活動をどうするか会議をしていた。

メンバーはいつめん。彩葉、かぐや、ヤチヨ、そして私の4人。

 

「と、言ってもさぁ..なんかネタとかアテってあるのかぐや?」

「うん?ないよー」

「知ってた」

 

言い出しっぺのかぐやだがアイデアは無いらしい。

昔みたいになんでもかんでも試すみたいな事もやりずらいご時世ってのもあって、なかなか妙案が思いつかない。

 

......ここは1度初心に帰るべきか。

 

「よし、ここはお料理で対決しよう。かぐやと私で」

「おぉ、以外にもやったことなかったやつだ」「頭回るね〜」

 

ドヤ顔をかまし早速動画を撮るための諸々を話し合った。

 

 

「じゃあ、審査員は私とお兄ちゃんと真実、芦花で」

「オッケ!連絡してくるー!」「私は何作るか決めなきゃ」

 

話がまとまり、各々各自企画のために動き始める。

 

 

「.....」

 

 

....ただ1人を除いて。

 

 

 

 

 

~sideヤチヨ~

 

〜〜〜

 

....いいなぁ、私もみんなと一緒に食べたい。

仕方が無いことだってのは分かってる。

でも、諦めきれない。

彼女が現実に帰えってったところ見せられたら...

誰だって、そう..思うでしょ....

 

私はみんなが解散したのと同時に、彩葉のタブレットから意識をツクヨミに戻す。

 

「FUSHI〜...私ってわがままなのかな...」

 

めんどくさい事を聞く私。

そんな質問にも真面目に答えてくれる。

 

「わがままなのがヤチヨの良いとこだ。気にすんな」

 

FUSHIって人間にしたらめちゃイケなのでは...?

普通の女の子だったら惚れてしまうだろう。声良いし。

 

「ありがとう...少し元気出た」「そりゃよかった」

 

やっぱ、どんな時でも傍にいてくれたFUSHIは心強い。

そう思い、自分の配信の準備を始め〜

 

ドロン

 

ようと思ったが、タイミング悪くDMが届く。

誰だよ、タイミング悪いなぁ...

 

『ヤチヨ、少し見せたいものがあるから今すぐ私のタブレットに来て!!by ヤマト』

 

めぐみが..? 自らタブレットに来てと言われるのは初めてだ。

なにか胸騒ぎがする....変なこと無いといいけど...

 

〜〜〜

 

「ん。来たよめぐみ」

「おお、はや..ちょい待ってて」

 

すぐさま行くと立ち入り禁止になったはずの離れで何かしているめぐみ。

思ってたよりも早くきたことに驚いたのか、急ぎ足で準備を進めている。

 

「よし。これでいけるっしょ」

「今度は何作ったの?」

「フフン、これはいわゆる鶴の恩返しなのです」

 

鶴の恩返し?私がめぐみにしたことは色々あったが、もう十分に貰っているんだけど....

 

「えー、この装置はヤチヨの『もと光る竹』のなかに標準されてた環境に合わせた肉体の提供..の技術を再現した代物です」

 

は?

 

「は?」

 

思わず?が頭に浮かぶ。

何を言っているんだ、と。

 

「マジ..?」「マジ」「中途半端じゃない..?」「じゃない」

 

オーマイゴットファーザー〇ン〇ン.....

 

「と言うことでヤチヨ。肉体欲しくない?」

 

この女はなぜこうも簡単に月の技術を作ってしまうのだろうか。

疑問と困惑は晴れないが、その問いにNOは存在しない。

 

「もちろん、欲しい.....けどちょっと待ってほしい」

「ん?」

 

何個か聞きたいことがある。

 

「まず、その装置って信用できる?」

「何回か試したし、無機物生物問わず問題なかったで」

「次に、ツクヨミに戻れる?」

「うん?...あーそういうこと。それは問題ないと思うよ」

「あくまで肉体を作るって言っても元の装置みたいに無から生み出す訳じゃないし」

「私のボディベースを代用して生物の場合は作るから」

「そっか...」

 

...あ、最後にこれも聞いとこ

 

「この装置って、彩葉とかぐやに言ってあるの?」

 

 

「ハハ」

 

 

めぐみは目を逸らして虚空に笑いを吐くだけだった。

はぁ〜わがままなのは私だけじゃなかったよ。

 

「.....これが終わったら一緒に報告しに行くよ」

「....はい、スイマセン...」

 

軽くめぐみのことを諭す。

めぐみはションボリしていたが、再犯のやつに同情は要らないだろう。

 

 

「それじゃあ、ヤチヨの身体作るよ?」

「お願い」

「一応聞くけど、本当にかぐやベースじゃなくていいの?」

「...かぐやはもう居るから」

「...そう。分かった」

 

めぐみは意外なものを見る目でこちらを一瞬見たが、すぐに表情を戻し装置にデータを読み込ませていった。

 

「いくよ...!」

 

キュィィッッッッィンと甲高い尖った音を出しながら装置が私の身体を作っていく。

 

なんか、実感湧かないな...

8000年ぶりの肉体、しかも機能の保証済みだ。

本当ならかぐやみたいにはしゃいで喜ぶべきなんだろうが...

ここ10年、あまりにも私に都合の良いことが起きすぎていて爆発のような喜びは出てこなくなってしまった。

 

感情の薄れ。

8000年も生きていたら何も不思議なことじゃない。

というか1000年以上も生きることを想定されてない生き物だし。

当然ちゃ残当。

 

でもこの先このままずっと....

 

そんなネガティブなことを考えていると、甲高い音が少しづつ小さくなり機械が停止する。完成した。ついに、

 

「.......めぐみ、どうやって身体に入れb「ヤチヨ」...?」

 

身体に意識を移そうとめぐみに聞こうとしたが途中で遮られてしまう。

 

「君は最後の後、どうするの?」

「ッッ!?」

 

真剣な声で私に問う。声に、でてただろうか。

 

「ヤチヨは永遠に生きれる。でも、それでいいの?」

 

私を思っての言動なんだろうな...。

めぐみが気にすることじゃ無いのに、お人好しな人....

それでも考える。彩葉が、かぐやが、めぐみが、皆がいなくなった後のことを。

 

時計の針がチッチッと無秩序に進む。1分、1分半、2分....

....7分ほどたっただろうか。

止まる気配のない時間を贅沢に消費しながら考えた答えは、

 

 

「わからない」

 

 

だった。

私が耐えれる保証なんてものは無い。

けれど、私はツクヨミの管理者でみんなの歌姫。

 

私はどっちを取ればいいんだろう。

 

自分か、他人か。

 

命を賭けて努力する人々を見てきた。

みんな、私を肯定して励まして" 生きろ " と言ってくれた。

それを無下にしたくない。

でも、彩葉たちが居ない世界に意味なんて......

 

パンッ

 

「ヤチヨ、今はそれで正解だと思うよ」

 

手がぶつかる音で思考の海から引き上げられる。

めぐみが、答え合わせをする。

その一瞬、心が跳ねた気がした。

 

めぐみは明確な答えを言わなかったのに、すごく...スッキリするような....

今じゃなくていい...か。

 

「そうだね...そうかも...!」

 

めぐみはニヤッと笑みを浮かべ言った。

 

「やっとその笑顔見れた。さ、企画の準備もあるからさっさと済ませよ」

 

....最近の若いもんは、ってやつかな。

全部わかってた上で行動していたらしい。

お人好し世界選手権があったら、きっと殿堂入りだろう。

この女は。

 

「よし、これで入れるはず。ささ、いっちょグインっと」

 

さっきとは打って変わって柔らかくなった声のめぐみに促されるままに、タブレットから目の前の身体に意識をグインと移す。

 

 

 

 

 

 

 

ーー

 

 

 

瞼をゆっくり開ける。

電子世界の2Dを3Dに見せているのと違い、本当の立体空間が目の前に広がる。

 

「......」

 

感動、してる....

喜びと懐かしさで身体が動かない。

チラチラと眼球の機能が働いてるか確認するためにめぐみが光を当ててくる。

 

「おかえり。ヤチヨ」

「マブシッ....ただいま」

 

めぐみには呆れる。ところどころ適当なのが顕著だから。

身体を起こし装置から出る。

身体に手を当てて色々なところを確認する。

 

「本当に身体、あるんだね...」

「なんか変な感じする場所とかない?」

「ううん。どこも問題なさそう」

 

型の確認をし、1度別の機械で機能が動いているかも確認した。

 

「じゃ、タブレット戻って」

「え」

 

なんで?彩葉たちに会いに行きたんだけど。

 

「お料理対決の収録日にお披露目ってのがいいかなって」

 

なるほど.....ん?

 

「今....心、読んだ?」

 

べっと舌を出して顔を逸らすめぐみ。え、マジ?怖ッ

 

「悪用してないよね..?」

「なわけ」

 

どうだか。

な〜んて軽口を叩きながら雑談をしながらその日は解散した...

 

 

 

 

 

 

 

 

────────────────────────

 

 

 

 

~sideめぐみ~

 

なんてことがあったんだよね〜。

ヤチヨ、あんなこと言ってた割には喜んでたな。

嬉し。

あ、あったあった。やっと見つけれた。

今日中に食材集めきれるといいけど...この調子だと時間かかりそ〜。

....シュークリームでも買ってやるか。

 

そんあことを1人で考えながら買い物を続けた。

ちなみに料理の会計費は経費落ちになるらしい。

これも買っとこ♪

 

 

ーー

 

 

それから1時間ほど諸々を探し購入して収録場所まで食材を持っていった。

途中でカフェを見つけたが荷物が荷物なので断念、残念無念。

今度かぐやと行こ。

 

ーー

 

家に帰るとかぐやも買い物を終えて帰ってきたところだったらしい。

リビングルームの机には食材がびっっしりだ。

 

「おつかれ〜、随分と買ったね」

「あ、めぐみ!おかえり〜!凄いっしょ」

「なんでバジルがこんなに...?」

「フッフッフ、それは言うことが出来ませぬなぁ〜」

「ありゃ残念」

 

かぐやが作ろうとしているのは何となく予想が着いていたけど....

このバジル、全部使う気なの..?

バジルの爽やかな匂いが部屋中を満たしている。

換気扇を回した方が良さそうだ。

 

あ、忘れてた。

手に持っていた紙袋をかぐやに渡す。

 

「はいこれ、シュークリーム」

「シュークリーム!マジでぇ!?やったぁぁ!!」

 

嬉しそうなかぐやは万病に効く。可愛いなぁ...

 

「ありがとぉ!!めぐみぃ〜☆」

 

ほんっっっとうに可愛いなぁぁぁ...

 

 

 

 

 

 

 

~EX お料理対決 話 [前編] [完] ~




装置の資金はめぐみのポケットマネーです。
良かったね、彩葉所長♪

後編を今週中に出したい!!!
でも、執筆する時間が無い!!!
ってな感じなので遅れます。
頑張るぞー

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