超かぐや姫の世界に転生してしまったので... 作:大塩tune八郎
1週間どころか2週間空いてしまい本当に申し訳ございません。
言い訳として、ジュケンセイ...ムリ...チュライ...ってことです。
とりあえず後編です。
この作品にはオリジナル設定が含まれています。
「かぐやっほ〜!みんなぁ、今回は久しぶりの長尺動画だよ〜!」
「今日はかぐやとヤマトのお料理対決!審査員は〜・・・」
カメラが切り替わり特別な部屋に映り変わる。
ツクヨミアバターの見た目で映りだされたのは、
「かぐやっほー。審査員のいろPです。厳しく審査しいくから覚悟してね、2人とも」
「こんにちはー。ゲストで呼ばれたROKAでーす。よろしくね〜」
「同じくゲストのまみまみで〜す。私の舌は厳しぃぞぉ〜」
審査員の彩葉、芦花、真実。そして...
「やおよろ〜☆ナレーションを務める月見 ヤチヨだよー!」
今は声だけ参加のヤチヨだ。
ヤチヨにはナレーションを頼んでいる体で企画を通している。
ボディのことを知ってるのは、彩葉とかぐや以外の芦花、真実、スタッフを含めた全員。
ドッキリだからね、最低限周りにはね。
「じゃ、時間もかかるだろうし早速始めますか」
「頑張るぞぉー!」
かぐやと私は事前に用意しておいたレシピ通りに料理を開始する。
「あとの進行、ヤチヨ任せたッ!」
「リョ〜!とりあえずお料理対決のルールを解説しようか」
「ルールはこちら!」
ドンッと音と共に出てきたのはモコズキッチンみたいなルールボード
「・ルール① 匂い・味・見た目の3観点、MAX9点で採点してもらうよ〜」
「・ルール② 2人から出される料理は出てくるまで分かりません! どんなものが出てくるかも予想して楽しんでね〜」
「・ルール③ なんと、なんと!勝者には彩葉がなんでもお願いを聞いてくれる権利が与えられます!」
. . . 。
「.......はぁ!?ちょっと!聞いてないんだけど!?」
理解した彩葉が声をあげる。
カメラには映らない場所にあるテレビから彩葉が喜んでいる姿が見える。あぁ、実に愉快愉快。
「ちょっと!ヤチヨどういうこと!?」
「サァ〜キメタノ ヤッチョ ジャナイシ、ヨクワカラナイナー」
「かぐやー!!ヤマトー!!」
彩葉から熱い声援が私たちに送られる。
ここら辺任せたのは彩葉だし、私ら悪くないよね☆
きっと別室のかぐやもそう思ってるはず。
さてさて、私は料理に集中しましょうかね〜。
~side彩葉~
「そうゆうのは先に言っといてよ...!」
「昔から変わんないよね」
「いろP、反応いいからいじっちゃうのちょっと分かる」
ほんっっっとうに......まあ、変なこと言ってこないでしょ..
言ってこない...はず....。
ふと、頭の中に無茶ぶりをしてくる2人が思い浮かぶ。
....。
いやいやいや、流石に無い。それは無い。
無茶苦茶な想像を煙のように振り払う。
そんな私の気も知らず、企画は進行していく。
「ふふ...ところでいろP、ヤマトとの馴れ初め。聴きたいなぁ〜」
怒りを沈め、流れに戻る。
馴れ初めて...っていうか導入雑だな。
大した話でもないんだけど.....
まぁいいか。
「ヤマトと初めて話したのは....高一の体育祭だったけな?」
「体育祭懐かし〜」「あ〜、あの時の」
芦花と真実もやっぱり覚えているらしい。
今思えばなんとも不思議な出会い方だった気がする。
「確かね〜......」
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──
今日は体育祭。
晴天、雲ひとつない絶好の運動日和だ。
時間はお昼休み、芦花と真実は連合違いで今日は一緒にご飯を食べれない。というか食欲が出ないし。
クラスの人達と食べても良かったが、今はそういう気を使えるほど余裕がなかった。
1人孤独に自分しか知らない空き教室で時間を潰す。
昨日は体育祭前だからという理由で早めに就寝したお陰もあって眠気は無く、いつもよりかは身体の調子もいい感じ...なのに。
やっぱり不安をチラチラと覗いてしまう。
今、この時間にも合格が遠のいているんじゃないか。と、
『真剣に出来ひんなら辞めぇや。中途半端なやつが上手くいくわけないんやから』
...ッ。
母の言葉が脳裏によぎる。
もっと、完璧にやんないと.....
もっと、お母さんみたいに......
「ねぇ」
もっと、上手く....
「ねぇってば。......ッツス-聞こえてないんかな?」
もっと、頑張らないと......
「ッッスウゥゥゥ....すみませぇぇぇぇぇんん!!!!」
ッッ嗚呼もう!うるさいなぁ!
「...はい、なにか用ですか...?」
私は笑顔を崩さずわざとぶっきらぼうに返事する。
声の主はクラスメートの、確か名前は....
「あぁ、大きな声出してごめんね。もしまだお昼食べてなかったら一緒に食べてもいい?」
名前は、福和 恵 だったけ。
というか、結構冷たい態度とったのに一緒にご飯って....
なんだコイツ。
「正面失礼します....。っよし、自己紹介からするね。
私の名前は〜「福和 恵 でしょ?」..! 覚えてくれてたんだ」
「めぐみって呼んでね。よろしく」
....本当に、なんなんだコイツ。
急にこの空き教室に来たかと思ったら自己紹介って....
それに妙に馴れ馴れしいな。
「ねぇ彩葉さん。ご飯、食べないの?午後も大変だよ?」
「.....今は食欲無いから、大丈夫」
「そっか..」
「「......」」
気まずい空気が私とめぐみさんの間で漂う。
外はカラッとした暖かい風が吹いているというのに。
数分、口を先に開いたのはめぐみさんの方だった。
「私、東大受験しなきゃなんだよね」
「はい...?」
急に受験の話?
めぐみさんは口を止めることなく続ける。
「私の親さ〜メチャクチャ賢くて軸がしっかりしてる人でさぁ」
「最低でも東大以上の大学にいけ!!じゃないと縁を切るぞーー!!って上京前に言われたの」
「え...」
「ガチやばいよねー、人の人生なんだと、って感じ」
....似てる...
『他人にあやされる前に、自分でどうにかしいや』
ッッ....
母の言葉がまた、脳裏を駆け巡る。
笑顔が顰まる。
チラリとめぐみさんが確認するように見てくる。
「でもさ、私も言われっぱなしで負けてらんねぇ、目に物見せてやるって思って上京してこの高校来たの」
「色々思い詰める時もあるし、楽じゃないけどさぁ...」
「.......」
何も、言えない。
机に肘をつきながら外を眺めて、まるで遠い目をしてるようなめぐみさんが....
鏡写しした自分のようで。
どこか違うような私を見ているような感覚に陥ったから。
ふと、息をフッと軽く吸うように言う。
「ねぇ、彩葉さんも私と同じでしょ」
「......ぇ」
今...なんて...?
口から動揺が漏れる。
「その笑顔、無理にしなくても大丈夫だよ? 完璧な彩葉さんだけど、辛いことも覆い隠さなくて」
微笑みかけながら私に向き直して言う。
その目はさっきの遠い目とは違い、まるでシスターのような、優しい暖かみのある、安心する目。
その目が、なんだか懐かしくて、詰まった気持ちを突き動かす。
めぐみさんになら.....私の気持ち....話しても....
ッッ..!
『自分の弱いとこ、他人にさらけ出したらアカンで。そr「彩葉さん。はい、これあげる」
脳裏によぎる母の言葉を掻き消すかのようにめぐみさんが私にお弁当のおかずをくれる。
くれたのはチーズの入ったナン......ナン!?
「あ!もしかして小麦ダメだったりする?」
「いや、大丈夫。ありがとう」
いやいやいや、そこは普通卵焼きとかじゃないの...?
なんだか、バカバカしくなる。
斜め上すぎるおかず提供に驚きを隠せないが、少し気分が軽くなった気がした。
「彩葉さん、私と同じ笑みいつも貼り付けてるでしょ」
な、見破られて....
「話してよ。同じ境遇同士、話が合うところもあるだろうし」
めぐみさん、なら......
「悪い気はさせないぞ〜」
言っても.....
「....私もさ、母親がね.............」
ーーーー
ーー
ー
「わっっかるぅぅ〜、なぁに人生観押し付けてんだって感じ」
「ほんっと、自分の物差しで量らんで欲しいわぁ〜」
めちゃくちゃ話し合う....!
あまりにも同じすぎる環境・親の属性に会話がスパーボール並に弾む。
いつの間にか堅苦しかった空気は融解し、柔らかく楽しげな雰囲気へと変化していた。
「でも、親に感謝する部分もあるんよねぇ...」
「彩葉さんって謙虚でいい子だよね〜。努力家だし」
ん゛ん゛ッ...
本心で喜べる『
めぐみさんに良いように火照らされる、凍った私を溶かすように。
こんなに仲良く出来るなら........
「彩葉。彩葉でいいよ。....さんはつけんで言い」
なんだか初い行動に恥ずかしくなる。
それを聞いて嬉しそうに口角を上げためぐみさんは、
「フフ、ありがとう。彩葉!」
アサガオのように爽やかだった。
あまりにも綺麗で、眩しくて、見惚れそうになる。
「じゃあ〜、そっちもさん付けは無し。"めぐみ"って呼んで」
付け足すように、妖しい目でニカッと笑ってそう言った。
その笑みを見た瞬間、懐かしい気持ちと共に鳥肌が立った。
「...うん、改めてよろしくね。めぐみ」
「これからよろしく。彩葉!」
そうして、私たちは予鈴と共に校庭へと戻って行った.....
──
─────
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「って感じの出会い方だったかなぁ」
懐かしい記憶をひとしきり話終わる。
もう数十年前のことだなんて、信じられないほど最近な気がする。
「そのあと、いろPが明るい雰囲気になってて驚いたなぁ」
「知らない人といつの間にか仲良くなってるし」
いやはや、心配お掛けしました....!
わざとらしくデヘデヘと後頭部を撫でる。
そんな私に芦花と真実は『まったく...』と言った表情を見せた。
「いろPとヤマトの馴れ初め、青春しすぎじゃないかな!?」
ヤチヨは驚くように嫉妬をこぼした。
ツクヨミと繋がってる時以外は基本的に知らなかっただろうし、学校となれば尚更だろう。
「そんなに青春してる.....?」
「してるね」「うんうん」「視聴者のみんなもそう思うはず」
そうなんだ.....
自分の記憶には勉強していた記憶が強く残っているからか、The青春!って感じの記憶はそこまで多くない。
「お!料理が完成したみたいだよ」
2人と懐かしい話に花を咲かせていると、いい匂いが漂ってくる。
これは.....スパイシーなのと、バジルかな?
「お待たせ致しました〜♪」
「ちょ〜美味しくできたから、負ける気しないよ〜」
キッチンワゴンを押して入ってきたヤマトとかぐや。
ヤマトはヤチヨのような笑顔を浮かべている。
かぐやは自信満々な ムフ- といった表情だ。
「それでは、まずはかぐやから〜☆いざ、実食!」
ヤチヨの合図と共にクローシュが外される。
普段料理を作っているかぐやのガチ料理はいかほどか.....
「まーずは、熟したメロンに生ハムを乗せたプロシュート・エ・メローネって名前の前菜。こちらは完熟トマトをコトコト煮込んでバジルを乗せた温かい〜コンソメスープ。メインは生ハム仕立てのジェノベーゼパスタ、ルッコラをそ・え・て♪」
「「「「おぉー...!」」」」
匂いと一緒に出てきたのは、バジルがふんだんに使われたイタリアンな料理達。
見ただけでも爽やかな気分になってくる品々だ。
まずは前菜から、いただきます。
「!?」
口に入れた瞬間、トロける果肉。
メロンの甘さを上手に生ハムが引き立てる、相性抜群な一品だ。
「〜〜ッ!」「なにこれ!?」
芦花、真実も驚いた反応をする。
シンプルなのに凄く美味しい.....もっと食べたいところだけど..
一応審査員なので次の料理へ箸を進めていく。
次はトマトコンソメスープ。一見は普通のものだけど...
匂いは良、味は.....ウッッマ、見た目は普通かな。
まぁ、スープなんだからこんなものだろう。
やはり大事なのはメイン。そう、メインだ。
取り皿の上にあるのは食欲そそる緑のパスタと添えられた生ハム。
絶ッ対美味しいやつ...!
期待を膨らませて口に近ずけると、
「!」
嗅いだことある匂いがする。
これって.....
「!気づいた? 実は手作りパスタのアレンジにしてみたんだ〜」
ドヤァと胸を張ってそう言うかぐや。
「懐かしぃねぇ、手回しの製麺機で作ったよね。くるくる〜って」
「最後一緒に回したんだっけ」「そうそう」
本当に懐かしいな。もう10年前のことなのか....
しみじみとした思いを沸かしながら、フォークで口へ運ぶ。
「う〜んッ...美味しぃー」 ヨッシャ..
昔食べた時の味は覚えていないけど、確実に美味しくなっている。
いくらでも食べれそうな感じだ。
ー
-
「ひとまず、かぐやのターンはこれでしゅーりょーー!次はヤマトの料理、いってみよーー☆」
ヤチヨの合図でかぐやの料理からヤマトの料理に交換される。
「ってやっぱりか」
匂いでなんとなくの予想が付いてるが....
「ま、見れば分かるかもだけど一応料理の説明を」
「今回私がご用意したのは、チーズと明太子が挟まれた自家製生地のナン。そして、海の幸をふんだんに使用し、ココナッツミルクで柔らかく仕上げたクリーミーシーフードカレー。口直しに、無砂糖マンゴーラッシー添えて....」
まぁ、ですよね〜
出てきたのは、インド料理の代表カレー&ナン。しかも、シーフードカレーだ。
めぐみはかぐやに比べると今は料理をしていない印象なんだけど...
「まだまだ腕は落ちてないよ、い・ろ・P♡」
うげっ..
わざとらしくハートを手で形作って見せつけてくるめぐみ。
アホらし、さっさと食べよ。
まずはナンに何も付けずそのまま、
「〜〜んぅ!!!」
中から溢れ出てくる明太子。そしてよく伸びるチーズ。
ナン自体もふっくらと焼き上がっており、これだけでも食べ応えがある。
「凄いっしょ、上手く生地作るの大変だったんだ」
たしかにこれは凄い、ここ数週間で仕上げたとは思えない出来栄えだ。
パン屋さんでも成功してそう....
そう思いつつ、中のものが挟まっていない部分をちぎり、カレーの具材と一緒に食べてみる。
「うっっっま.........」「なにこれ...」「んーーー!!」
........今まで食べたカレーの中で一ッ番美味しいんだけど!
「フフン、刺激の強いスパイスとココナッツミルクの丁度いい塩梅で生まれる味なのよ」
これをあの日から今日までに...? えぇ....(困惑)
流石としか言えないめぐみの変態的な努力に困惑しつつも食べ進めて行った。
ラッシーは甘くて普通に美味しかった。
ー
-
「と、言うことで。審査員のみんな、美味しかったかな〜?」
お〇さんといっしょのお姉さんみたいに聞いてくるヤチヨ。
ナレーション担当だから暴れ散らかしてるな。
「それでは採点のほう、どーぞ!」
『かぐや:匂い-8点、味-9点、見た目-7点、合計-24点』
『ヤマト:匂い-6点、味-9点、見た目-9点、合計-24点』
結果がでた。けど、同点の場合って......
「なんと、同点!この場合どうするんだ〜?」
「そりゃあもう、あの人に判断してもらうでしょ!!」
ん、あの人?
かぐやとめぐみは誰のこと言ってるんだ。もしかして...お兄ちゃん!?
「それじゃあ登場してもらって、どぞ」
部屋の入口周りを煙が覆うように出され、逆光の像と一緒に誰かが歩いてくる。
1歩1歩ゆっくりと近ずいて、煙から出てきたのは......
「ヤオヨロー♪いろP!かぐや!私もこっち、来ちゃった☆」
え。
「え」「エ」
は?え?ん?は?
どゆこと????
なんでヤチヨがボディ持って..?
めちゃかわ...!!
何処でそれを...?
推しが目の前に...!!!!!
「やっっっっっちよぉぉぉぉぉ!!!!!!」
「ぅわぁ!?」
脳みそが理解を完了する間もなくかぐやが叫び、ヤチヨに突撃する。
「なんで!どうして!どうやって!?」
「暑ぃ〜〜」
......ハッ、まさか...!
「ふ、またまたやらせて頂きやした〜♪」
こいつ、また勝手な...!
腹立つ笑顔でめぐみがそう煽った。
「ヤチヨ、大成功だね〜」「た゛す゛け゛て゛ー゛」
「ん〜、これがヤチヨの匂いなんだ〜♪」
「...!」
ハァ....
私、甘いなぁ......
ヤチヨの方に私も近ずく。
「!」
ヤチヨの手を取って、そして..
「一緒に、食べよ?」
少し甘っぽく誘った。.....つもりはなかったけど。
嬉しそうに頬を上げヤチヨは、
「うん!食ぁべよー☆」
かぐやみたいに、そう宣言した。
ー
-
「え〜ということで、お味はいかかでしたか。ヤチヨさん」
「..凄く.....美味しかったです....!」
めっちゃ身に染みてる...
なんだかオジさん臭いセリフを感想にしたヤチヨ。
ツクヨミに味覚嗅覚の機能は追加してあったがそれでも現実のものには敵わないらしい。
見るからにルンルンだ。
「それじゃ、審査の点数。お願いします!」
「ハイヨッ」
めぐみが点数の発表を促す。
結果は......
『かぐや:匂い-3点、味-3点、見た目-3点、合計-9点』
『ヤマト:匂い-2点、味-3点、見た目-3点、合計-8点』
と、言うことは...!
「んんん〜お料理対決、勝者は.....Ms.かぐや!!!!!」
「やたぁーーーーーーーーーー!!!」
うるさ。おめでとうだけどさ。
「あのメロンのやつ美味しかったね」「家で真似してみよ」
「いろPにお願いすること色々考えといたのに...残念無念..」
....かぐやが勝って良かったかも。
ナイスかぐや、よくやった。
「じゃ、勝者報酬のいろPがなんでもお願いを聞いてくれる権利。あげちゃいます」
「ヤタ-」
デフォルトされた声で喜ぶかぐや。
可愛く首を傾げ悩んでいる。
さて、どんなのが来るかな。変なの来ないといいけど。
「ん〜そうだな〜...」
考えてなかったのか。
数秒、悩んだ末に出たのは、
「!パンケーキ!いろPのパンケーキ食べたい!」
はい?
「そんなのでいいの...?」
出てきたのは、私のパンケーキを食べたいというもの。
あまりに普通すぎてなんだか拍子抜けだ。
だがそれで終わるはずもなく...
「と言ってもあの画期的な方でオナシャ-ス♪」
「えぇ!?あれ作るの....?」
「ど、どうせならおいs..「ヤッチョも食べたいなぁ〜...」ウグッ...」
まさか、まさかの文無し時代のパンケーキを食べたいと付け加えた。
ぶっちゃけ私の黒歴史、いや、黒レシピだ。
そんな事は露知らず、かぐやが近ずいて来る。
「ねぇ、いろP」
あ、まずい。
「いろPのパンケーキ、食べたぃなぁ」
....ッッ!!!
「ね..? いいでしょ...?」
......ぁぅ
「ま、まぁ、かぐや頑張ったんだし、いいよ...」
「「やっったァーーーーーー!!!!」」
どうして、どうしてダメって言えないんだ....!!!
かぐやの十八番。上目遣い甘えにいいようにやられ、作ることになってしまった。
くそう...恥ずかしいのに....はぁ、やるか..
「...じゃぁ作るから少し待ってて」
「あ、材料は準備してあるで」
んな、用意よすぎでしょ。
ー
-
「はい、どうぞ」
全員の前に出されたのは、私が高校生の時に編み出したコスパ最強パンケーキ。
またの名を、虚無パンケーキ。
納得の名前だと思う。
「うひょー♪これこれ、いただきまーす」
「これ本当に食べれるの..?」「色の無いナン...?」
「律儀に私の分まで作ったのね」「懐かしの味.....!!」
「アハハ....」
喜んでるのはかぐやとヤチヨだけ、他3人は...まぁ妥当か。
「う〜ん、この味この味ぃ♪」「うぅ...不味美味ぁ....」
「....凄く素朴で美味しいと思うよ」「ヤショクニイイカモ..」
「クソマジィ...」
なんだあの月コンビ。芦花真実はごめん!付き合ってくれてありがとう! めぐみは...まぁええか。 !?
「ほんっと、美味しくないなぁ...」
ぁ..
感動か、喜びか、薄っすらと涙腺を緩ませてポツリと声を漏らしたヤチヨ。
そんなヤチヨが、なんだか....
....。
『うん。
大丈夫だ。
もう、1人じゃないんだから』
顔を上げたヤチヨが締めに入る。
「と、言うことで、ここで終了!いろPのパンケーキ。みんなも作ってみてね〜☆」
「バイバーイ」「またねー」
そっか。私は....
「食事による苦情は受け付けません!さようならー」
ーーーーーーーーーーーーー
後日、私のパンケーキはあまりの不味さにトレンド入りした。
コメントには、
『えぇ...』『お労しや妹..』『わりぃ...やっぱまじぃわ...!』
....。
とりあえず、めぐみとかぐやに仕事を押し付けて、その日はふて寝した。
もう二度とあれは作らない。そう心に誓って。
EX お料理対決 話 [後編] [完]
いやー、最後の方少し雑でかも...
まぁいいか。
次出すお話は執筆中なので気長にお待ちください。
感想・評価もらえるとモチベになるのでよろしくお願いします。