超かぐや姫の世界に転生してしまったので... 作:大塩tune八郎
オリジナルの設定が含まれるので苦手な方はご遠慮ください
曇らせ展開が含まれるので楽しんでいってください
病院に着いてすぐ検査が始まった
身体のありとあらゆることを調べてもらった。私も話せることを全て医者の人に話した。そうして、
「ねぇ、めぐみ。目を、覚ましてよ.....」
「っ....!」
めぐみが目を開け、私たちに笑いかけることはなかった
ーーー
「検査の結果ですが.....少し不可解なことがありまして...」
私とかぐやは救急先の大学病院に検査結果を聞きに来ていた
「" 和副 恵 "さんの身体には異常はありませんでした。それに加えて脳の検査も実施したのですが...異常が見られなかったんです」
「えっ?」
「そんなわけ、ないですよね…?じゃあなんでめぐみは意識が戻らないんですか!」
声を荒らげながら聞く。
かぐやにいつもの笑顔はなく、まるでお通夜のような雰囲気をまとっている
「落ち着いて下さい。......ハァ、これは推測でしかないのですが、おそらく意識だけが消されている、もしくは身体と意識の接続が上手くいってないのかもしれません」
「そんな....」
すると突然かぐやが私の服の襟をつねり、首を横に振る
「彩葉、帰ろう....」
暗い声でそう言った。待って、まだ聞きたいことが...!
「先生、今日はありがとうございました」「ちょっと..!」
そうかぐやが勝手に言い、私を引っ張って無理やり病室から引きずり出す
「なんで、まだ聞きたいことが......っ! かぐや....」
かぐやは今にも消えてしまいそうな、目の下に濃いくまがある、限界の顔をしていた
「っ、ごめん、かぐや」
「...うん」
まっすぐ家に帰った。そしてまず、かぐやが月に連れ帰られなかったことをみんなに言った。それと、めぐみが意識不明の状態ということも。みんなからの心配のメールを全て無視し、かぐやとも会話することもなくただただ時間が過ぎていった
それからはずっと、灰のような気持ちがグルグルと自分を責め立てた。
もし、私があのアパートから引っ越すのを誘っていなかったら。もし、私がもっとめぐみのことを見てあげていれば。
そんな事ばかり考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて.....
もっと
めぐみのこと、知ってたなら
めぐみは....
ふと、ある会話を思い出す
『ねぇ、彩葉。もし、もしもだよ、かぐやが帰ったらどうする』
『.....多分、前を向けなくなる....かも。でも、頑張って立ち上がる。そのときは手貸してね、めぐみ』
なんであんなことを聞いたんだろう。
もしかしてめぐみは、こうなることが分かってたのかな
「あ...」
フラッシュバックするようにかぐやが連れ去られる時を思い出す
かぐやが乗っていた水面が黒い球体に変化したあの瞬間、めぐみに何かあったのでは?
そう思い、藁にもすがる思いでめぐみの部屋に行く
そういえば私、こっち来てからめぐみの部屋入ったこと無いな....
そんなことを思いながら扉を開けた。
部屋に入ると、めぐみの匂いがする。どこか安心するような、そんな匂い。ベット、キャンプ椅子、机、PC、どれもアパートにあったものと変わっていない。
机の上にあるPCを開く
《パスワードを入力してください:□□□□□□□》
気なって調べたとかでは決してないが知っている。変わってなければたしか...
《最 上 級 ズ ワ イ 蟹》
あ、開いた。なんでこのパスワードなんだろ、フフッ面白いなぁ
悪いことをしている。前までの自分ではありえないだろう、こんなことをするのは。
色々なファイルを開いてなにか確信に迫れるものがないか探す。探してる途中、あるファイルに目が止まった
[秘蔵の彩葉写真集]
[配信の記録]
[Akeuejsksijdneud]
[輪廻を崩壊させる方法:ヤチヨ協力得ずみ版]
....輪廻を崩壊させる方法....?しかも、ヤチヨの協力?
なんだろ、これ。
《4桁のPINが必要です:□□□□》
ダブルクリックして開こうとしたもののパスワードに阻まれる
めぐみに縁のありそうな数字を入れてもいいが、もし間違え続けて一生見れなくなったらマズイ
「....かぐやなら」
きっと、かぐやは何故めぐみが意識を失ったままなのか。その答えの近くに辿り着いている。
......けれど、怖くて聞き出せなかった。それを聞いてしまったら、終わってしまうんじゃないか、そんな気がして
『それでも、大丈夫だ』
そうだよね、めぐみならそう言う
気持ちを強く持って、PCの前から立ち退き、かぐやの部屋の前まで行く。
つい数日前まではあって無かったような扉が、今では鋼鉄の扉ように重く、分厚い気がする
2度扉をノックし、かぐやに声をかける
「....彩葉。開けて、いいよ」
かぐやは.....
ーーーーーー
~sideかぐや~
卒業ライブの曲の全てを歌いきって、もう会えないこの先に集中するために心を殺して、最後に私の気持ちを伝えて終わり......のはずだった
ーーー
「...や!かぐや!」
....なんだ、もう着いたんだ。そう思い、重たい瞼を開ける
「んぇ?もう月につい...た...の.......え」
目の前に彩葉とめぐみがいる....へぇ?
嬉しくて嬉しくて、自然と涙が溢れ出てくる
「....っ、いろ..はぁ....!」
「かぐや!もう離さないから!誰にも連れてかせないから!」
彩葉が再開の言葉を叫んでいる
互いの気持ちを伝え合うように抱きしめ続ける、でも、なにか違和感がある
彩葉も同じのようで、めぐみに嬉しそうに叱るように声をかけた
「めぐみ?何故か分からないけどかぐやが連れて帰られてなかったんだよ!なにか言った..ら..」 <ドサッ
めぐみが力無く床に倒れる
「めぐみ...?めぐみ!」
空気が、変わった
「めぐみ!めぐみ!」
そう声を張り、肩を揺らし、目の前で倒れた"それ"を必死で起こそうとし続ける。
彩葉が連絡した、救急の人が来るその時まで。
ーーー
めぐみは目を覚まさなかった。
ただ、生き続けているめぐみだったもの。
なんで、めぐみが連れていかれたの...?どうして...?こんなの....全然....
私が、私がめぐみを殺したんだ。
私のせいで、めぐみを、彩葉を、みんなを、傷つけたんだ。
あぁ.....私がわがまませずに月で仕事をしていたら...
こんな思い、しなくて、良かったのに.....
ーー
病院に検査結果を彩葉と聞きに来ていた
もう、笑っちゃいけない。
私に、笑う資格は無い。
彩葉が声を荒らげている
やめて、静かにして、もう黙って...
「彩葉、帰ろう.....」
勝手に口が動く。
彩葉が何か言っているが上手く聞き取れない
「先生、今日はありがとうございました」
そう言い残し、彩葉を無理やり病室から引きずり出す
「.......!っ..」
「っ、ごめん、かぐや」
え、あ、違う、そうじゃないの彩葉。
謝らせたかったんじゃないの....彩葉違うの、違う、あぁ..
「....うん」
そんな言葉しか、出なかった
そこから一言も話さず、家にまっすぐ帰った。
帰った後も、彩葉とは会話をすることはなかった。
自室に籠り、ベットの上で膝を丸めてただ、罪の数を数える
スマートフォンが何回か震え、見る。
『かぐやちゃん、大丈夫?』
『かぐやちゃん、今から行くから。待ってて』
『かぐやちゃん大丈夫か? 困ったことがあったら遠慮なく頼ってくれ』
真実、芦花、帝から連絡が来ていた。
大丈夫...なわけないじゃん、私のせいで...めぐみは....
「あぁ...あ゛あ゛ぁぁっ!!」
胸が苦しい、寒気が止まらない、怖い、怖いよぉいろはぁ...!
助けてよぉ....めぐみぃ......
自分の行動を後悔しながら、自分の罪を噛み締めながら、私はベットに滲みを作り続けた
......どれぐらい時間がたったんだろ。いつの間にか泣き疲れて寝てしまったのか、窓の外は淡い藍色を発していた
部屋の明かりをつけず、ただ、何も無い壁を睨み続ける。
私、どうすればいいんだろ。命で償うことも出来ない。配信で誰かを喜ばせることも出来ない。今の私には...何も無い。
私、生きてる意味ないじゃん
「ハ、ハハ....」
どうしようもない自分に呆れて笑え声が出る。本当に、面白くない
私のせいでめぐみは、何かをされて、月に連れてかれた。
「.....」
ふと、気になってラストライブを見直す。
気分を紛らわせれる、この苦しみを少しでも軽く出来かも。そう、逃げようとしたから
~~~~~~~~
めぐみ、なんだか、スッキリしたような顔してる。
〜
チート使って戦ってくれてたんだ。
〜
え、凄い動き。やっぱゲーム上手いなぁ
〜
ラストシーンに入り、私が浮く水面に乗って上っていく
「え、何....これっ....」
私の視界からは写っていなかった、黒い膜のようなものが水面から球体を成して、黒い月にようになっていた
「まさか、ここで....」
これは、月人がやったことじゃない....
こんなこと彼女らはしない...
じゃあ、まさか...
そう思った瞬間、部屋の扉からノックがする
「....彩葉。開けて、いいよ」
ノックに返答をし、扉がゆっくりと開く
彩葉は、まだ諦めてなかった
~side彩葉~
かぐやは、粗雑に扱われた人形のようにボロボロで、生きる意味を見失った顔をしていた。今にも自殺してしまいそうなほどに、
「かぐや..!」
そんな姿のかぐやに急いで抱き着いた途端、かぐやの目に光が入り涙の膜が張ってまた泣き始め、私も泣いてしまう
「う゛ああ゛ぁぁあ゛.....いろはぁ..!ごめん、ごめんなさい.....私、私のせいで....!めぐみがぁ....うっ、んぁあ゛ぅぅ」
「かぐやぁ....私こそ、ごめん...!かぐやだって辛いの、わかってたのに.....無視して、追い詰めちゃってッ..!」
ただ今は、めぐみを失った。その現実を受け止めるために私とかぐやは、互いの毒を全て吐き出すように泣き続けた
10分ほど泣き続けて、落ち着きを両者共に取り戻したところでベットに座りながら私が聞きたかったことを聞く
「ねぇ、かぐや」
「何、彩葉」
「ファイルのパスワードって突破できる?」
「......ん?」
かぐやが「嘘でしょ彩葉」みたいな目で見てくる。違うから、いや違くはないんだけど、
「ん〜、多分かぐやじゃできない...かな。でも、ヤチヨだったら出来ると思う」
「そっか、ありがとう」
「.....」「.....」
少し気まずい沈黙が流れる。なんか、恥ずかしいな
「...彩葉」
そんな沈黙をかぐやが破る。似たようなことが前にもあったような....
「めぐみはさ、多分、私のせいで「違うよ」....え」
「あいつとは1年以上一緒に暮らしてたからわかる、多分かぐやのせいじゃない。少なくとも、かぐやのせいでなんて1ミリも思ってない」
「...そっか。...さっきまでさ、ラストライブ見直してたんだ。彩葉さ、ライブのラストのあの黒い月みたいなのって見えてた?」
「うん、見えてたけど...」
「やっぱり......。かぐやからは見えてなかったんだ。めぐみはさ、きっと、自分でああなるように仕掛けたんじゃないかな」
自分の中で点と点が繋がる、そっかめぐみ。嫌だったんだ、かぐやが居なくなるのが。
「.....かぐや、ヤチヨに会いに行こう」
「......うん!」
今回は月のやつらに奪われた、なら今度はこちらの番だ
かぐやは今まで通りとは違う明るさを表情に宿しながら強く頷く
「まあ、その前に私は学校に行かないとだけど」
「えぇー」
締まらないがしょうがない、今は2030年9月15日午前5:00過ぎ
無断欠席をしたのは初めてだった、しかも2日も。みんなからも連絡来てるし返さなきゃ
めぐみ、私立ち上がったよ。待っててね、必ず迎えに行くから。
過去一筆が乗りましたね。
やっぱり曇らせってすばらしぃなぁ......
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