『よくもまあ僕の前に顔を見せられたな』
はい、やっと花形社長と遭遇しましたね。
どうやら騒ぎに引き寄せられてノコノコと来たようです。
『何故だ…何故アンタは僕らを裏切った!!?』
『裏切ったつもりはない。ただ考え方が変わっただけだ』
ここから話が長いのでスキップします。
要約すると、オルフェノクになることで人の心を忘れる者が続出し、急激な進化によって崩壊が進む中、やっと見つけたオルフェノクの王も人間オルフェノク双方に犠牲を払わせ、たとえ寿命問題を王によって解決してもらっても人の部分を犠牲にすることから、オルフェノクは本当に存在するべきなのか疑問に思ったというわけです。
まあこれだけ材料が揃えばそう思う気持ちも分かります。人の部分全部捨てなくてはいけないとか、じゃあ食事とかどうするんだ?ずっとオルフェノクのままとか絶対嫌です。生活に支障が出まくる。
『だからってオルフェノクを滅ぼす。出来るのか?何処から生まれて何故発生したか分からないのに?』
北崎くんの言う通りですね。オルフェノクって結局何故発生したか、どういう仕組みで発生したか、何処からその源が出来たのか、本編でも全く明らかにされてません。
色んな都市伝説染みた説がありますが、どれも確信も証拠もありません。
まあ物語なのですからアギトのテーマみたいに“人類の進化系に対し、旧人類はどう立ち向かうのか?”といった感じでしょうか。
『オルフェノクの誕生を止められない以上、人類はオルフェノクと付き合っていくしかない。オルフェノクも人類を駆逐出来ない上に誕生するには人類の手を借りるしかない。どちらも滅ぼし尽くせないんだよ』
ド正論。なんでスマブレの社長は二人揃って両極端な意見になるんでしょうかね。
『私なりにオルフェノクの未来を考えた。その結果が…』
『違うな。アンタが考えているのはオルフェノクの未来じゃない。流星塾の子供たちの未来だ。アンタは子供可愛さに俺たちを捨てたんだ!!!』
おお、かなりの迫真の演技。中の人は北崎を演じた藤田玲さん本人です。
当時のキャストを使ってるあたり本気度が窺えますね。
『今更道を変えて俺たちにどうしろってんだ!?今までどれだけの犠牲を出してきたと思ってる!?そいつ達にどう詫びるつもりだ!?』
『どうしようもないな。あの世に行けばひたすら頭を下げるしかない』
『だったら…今から送ってやる!』
お、ドラゴンオルフェノクに変身しましたね。
このルートでの北崎くんvs花形はオルフェノク態しか選べません。
北崎くんがオルフェノクとして師匠である花形を超えるための大事な儀式ですからね。
『あの世で犠牲になった人たちと、今まで付いてきた仲間に詫びて逝け!』
バトル開始!
無人となった団地。
そこで二体の異形が激突を繰り返していた。
ドラゴンオルフェノク龍人態とゴートオルフェノク。
超高速で連撃を繰り出すドラゴンオルフェノクに対してゴートオルフェノクは冷静に受け流し、捌いて対処しようとする。
劇中では圧倒していだゴートオルフェノク。
並外れた動体視力で見切り、洗練された技術によって捌いていた。
しかしあくまでスピードはドラゴンオルフェノクが上。
北崎がスペック任せの戦法を取っていたから成立していた。
だが、この世界戦の北崎は幾多の経験を通して技術が洗練されている。
更にゴートオルフェノクと訓練を通じて相手の呼吸も知っている。
そう、北崎にとって眼前の敵は師匠のようなものだ。
ドラゴンオルフェノクが仕掛ける。
雷を纏った超高速の激しい連撃。
文字通り嵐の如くラッシュを浴びせる。
死角や背後を取り、フェイントなども交えて。
ゴートオルフェノクが構える。
山の如くどっしりと。
ドラゴンオルフェノクの動きを見極め、捌いてカウンターを仕掛けようとしていた。
「らあッ!!」
「ぐはぁっ!!?」
ドラゴンオルフェノクの姿が変わる。
龍人態から魔人態へと。
同時に繰り出される竜頭の籠手。
龍人態の加速と魔人態のパワーと体重が乗った拳。
ソレはゴートオルフェノクの防御を力ずくで破壊し、数十m程吹っ飛ばした。
吹っ飛ぶゴートオルフェノク。
追撃しようとドラゴンオルフェノクは龍人態に戻る。
一瞬でゴートオルフェノクに追いつき、立ち上がりざまの隙を突く…。
「っ!?」
受け流された。
チャンスに目がくらんでしまった。
ここでもし魔人態になって冷静に攻撃していればこうはならなかったであろう。
自身の攻撃の勢いで前のめりになるドラゴンオルフェノク。
しかし体を捻って態勢を整えつつ、その勢いを乗せた蹴りを繰り出した。
相手も同時に蹴りを繰り出し、互いに被弾。しかしダメージを無視してすぐさま攻撃に続行する。
「ぐはっ!!?」
先に当たったのはドラゴンオルフェノクの拳。
拳を突き出しながら右腕のみ魔人態に変化。
サイズが変わったせいで防御のタイミングがズレてしまい、受け流しに失敗。
竜頭の牙先に突き飛ばされたたら踏んだ。
魔人態度に戻りながら、続けてもう一発…。
ガシっ!
「っ!?」
腕を掴まれた。
チャンスに気を取られすぎた。
しかし取り返しはつく。すぐさま外殻をパージ。
龍人態に戻って拘束から脱すると同時、背後に回り込む。
だがここのままいってもカウンターをぶち込まれるのは見ている。
故に一度フェイントをかけて進路変更。意識を誘導させて敵の死角を作り出した。
「っチ」
しかしそれは相手も読んでいた。
ドラゴンオルフェノクの行動を予測し、予め移動先に置くかのように蹴りを虚空に振るう。
寸でのところで進路変更してそれを回避するドラゴンオルフェノク。
更にかく乱するかのように加速しながらジャブを打つ。
ゴートオルフェノクはソレらを体や頭を軽く捻ることで回避。
動きに慣れた彼はついに反撃を繰り出す。
「っ!?」
ゴートオルフェノクのドロップキック。
ソレを受け止める。ドラゴンオルフェノク。
龍人態から魔人態に切り替え、頑強な外殻で防御。
更にその足を掴んで投げ飛ばし、空中に舞うゴートオルフェノクを剛腕によるラリアットで弾き飛ばした。
「ぐわあああああああ!!?」
落ち葉のように軽々と吹っ飛ばされるゴートオルフェノク。
再び追撃をかけようと、角から牽制として雷を放ちながら、ドラゴンオルフェノクが接近していく。
ゴートオルフェノクは立ち上がりながら、両角から振動波を発する。周囲に拡散させ、バリアのように展開することで電撃から身を守った。
更に振動波を撃ち出す。今度は拡散させるのではなく指向性を持たせ、貫くように。瞬間、ソレはビームのように高エネルギーを帯びてドラゴンオルフェノクへと向かっていった。
外殻をパージして龍人態になるドラゴンオルフェノク。迫りくる振動波を次々と避けながらゴートオルフェノクに接近していく。
どうしても避けきれないものは魔人態に戻って防ぎ、再び龍人態になって超高速で有働した。
「はあッ!!」
ゴートオルフェノクにたどり着いたドラゴンオルフェノク。
瞬間、魔人態に戻ってゴートオルフェノクの頭を掴む。
今まさに撃ち出されようとしていた振動波と、竜頭の籠手が纏う雷がぶつかり合って大爆発。両者は互いに弾かれるも、ドラゴンオルフェノクは寸でのところで外殻をパージしてダメージを軽減。ゴートオルフェノクのみが大ダメージを受けて吹っ飛んだ。
「おおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」
雷を纏い突撃するドラゴンオルフェノク。
音速さえ超えるほどのスピードが稲妻によって更に強化。
己が纏う雷で反動を受けながらも加速して、ゴートオルフェノクに迫る。
高速を超えたスピードで、フェイントも交えて攪乱させながら、怒涛の連続攻撃を叩きつける。
「はあああぁぁぁ!!!」
最後の一撃。
魔人態に戻って剛腕を振るう。
竜頭の籠手に雷を纏わせ、灰化の能力を込めて。
紫の炎と雷の力が宿り、更なる力を発揮してゴートオルフェノクを突き上げた。
「ぐわああああああああああああああああああ!!!」
大爆発。
打ち上げられて墜落したと同時に。
大ダメージを受けたゴートオルフェノクはオルフェノク態が解除され、本来の姿に戻った。
ソレを見届けたドラゴンオルフェノクも人間態に戻りながら彼に近づく。
「強く…なったな。最初よりずっと…」
「僕に戦い方を仕込んだのはアンタだ。オルフェノクとしても生き方も、スマートブレインの役職も、全部アンタが僕に教え、与えたものだ」
「これからは僕が会社を継ぐ。アンタが出来なかったことを僕が成し遂げてやる」
北崎の言葉を聞いた花形は、にこりと笑って灰化していった。