第三者side
ある日、一人の少女がいた。実の両親を早くに交通事故で亡くしたその少女はその日を境に周囲から陰湿なイジメを受けていた。
理由は親がいないことではなく、少女の『眼』にあった。
両親を亡くした交通事故で自身も死にかけたからか、少女は“この世ならざるもの”が視え会話すらできるようになっていた。
周囲はそんな少女を『異端』とみなし、排他しようとしてきた。
何も知らない赤の他人は勿論、親類ですら彼女を理解し受け入れず、除け者にしてきた。
唯一少女に理解を示してくれていた『通りすがりのお姉ちゃん』は少女が小六になったタイミングで忽然と姿を消した。
まるで『神隠し』に遭ったかのように……
それから時が経ち、少女が消えた『お姉ちゃん』と同じ高一になった頃、イジメは相も変わらず続き、放課後の学校の屋上に呼ばれ殴る蹴るの暴行を受けるのは日常茶飯事だった。
が、その日は少女にとって『運命を分ける日』だった。
いつものように呼び出され、殴る蹴るの暴行を暴行を受けていた少女。イジメグループのリーダー格のヤンキー少女はその日、気が立っていたのかいつもより強めに少女を蹴り飛ばす。
バキィ……ッ!!
が、老朽化が進んでたのか、フェンスが壊れ少女は蹴り飛ばされた勢いのまま空中へと投げ出され地面へと落ちていく。
(あぁ……流石にこれ、死んだな……まぁいいや。『れーむお姉ちゃん』もいないし……)
まさかの事態に屋上のイジメグループが慌ただしくしているなか、少女は全てを諦めた表情でそう悟る。
(でも、どうせ『消える』ならお姉ちゃんみたいに神隠しに遭いたかったな……それでお姉ちゃんとよく読んでた東方Projectの幻想郷に行きたかったな……)
『確認しました。エクストラスキル『幻想入り』を獲得……成功しました。』
(若しくは生まれ変わりでもいいかも。お姉ちゃんは名前も一緒だから『博麗霊夢』。私は……人間はもう嫌だから『八雲紫』が良いかな。)
『確認しました。エクストラスキル『幻想入り』をユニークスキル『
(八雲紫になったら、妖怪の友だちが一杯できるかな……藍みたいな式神にでもできたら心強いし……)
『確認しました。ユニークスキル『式神使い』を獲得……成功しました。続けて
(ほんと……最低な人生だった……)
……グシャア……ッ!!
その日、『理不尽』な『運命』に翻弄された一人の少女が、その生涯に幕を閉じた。