念話・思念伝達→【】
『大賢者』・『
世界の言葉→〈〉
通信→[]
でやっていこうと思います。
第三者Side
「ユカリ。本当に一緒に来ないのか?」
あれから一時間後、ランガに乗ったリムルがそうユカリに尋ねてくる。
リムルはこれからリグルやゴブタといったドワルゴンに行ったことのある数名のゴブリン達と一緒にドワーフをスカウトしに行くことになったのだが……
「前から言ってるでしょ。私は『人間嫌い』なの。」
【でも、おまえの『お姉ちゃん』の手掛かりがあるかもしれないぞ?】
【わかってる。でも、今はまだ大勢の人間が出入りしている場所には行きたくないのよ……】
ドワルゴンは武装国家であると同時に自由貿易都市。故にゴブリンや亜人だけでなくたくさんの人間が出入りしていることを気にしたユカリは今回のドワーフとの交渉はリムルに任せることにした。
【……そうか……】
「一緒には行けない代わりにこれを渡しておくわ。」
「?これってユカリが『式神化』や結界を張るのに使っているヒトガタ……だよな?」
「ちょっと試してみたいことがあってね。持っていって頂戴。」
「……今度は何をする気だよ?」
「今は内緒。まぁ、今夜辺りに
「面白いことって……まぁ良いか。じゃあ、俺がいない間の村のことは頼んだ。」
「えぇ。」
「行ってらっしゃいませっ!リムル様!!」
そうしてリムルは数名のゴブリン達と共にドワルゴンへと向かった。
リムルSide
「ゴブタ。おまえはドワルゴンには何度か物々交換しに行ったことがあるんだよな?」
ドワルゴンへ出発した日の夜、森中で野営しながら俺は焼いた骨付き肉にかぶり付いているゴブタにそう尋ねる。
「は、はいぃぃっ!?」ビクゥッ!!
「どんな所なんだ?」
「え、えっとッスね……ドワルゴンは天然の大洞窟を改造した美しい都でドワーフだけでなくエルフとか人間もいっぱいいるッスよ。」
「エルフ!!」
やっぱりいるのか!!
「会ってみたいな……でも、魔物の俺達が入っても大丈夫なのか?」
エルフ……
「心配入りませんよ。父からも既にお聞きしていると思いますが、ドワルゴンは中立の自由貿易都市。王国内での争いは王の名において、禁じられています。」
俺がそう思っているなか、リグルがそう言いながら説明を引き継いでくる。
エルフ……
「なんでもこの千年、ドワーフ王率いる軍は不敗を誇るのだとか……」
「エルって千年!?」
な、なるほど……無敵なドワーフ王のお膝元で馬鹿をやらかす不届き者はいないってことか……
[あー、あー、マイクテス、マイクテス。あー、あー、聞こえるかしら?]
「うおっ!?」
「「「「「!?」」」」」
そんななか、一緒に来ていない筈のユカリの声が響き渡ってくる。
『念話』や『思念伝達』じゃない……何処だ?何処かにいるのか!?
「あ!リムル様。アレじゃないッスか?出発する前にユカリ様が下さったあの……」
「!ヒトガタか!もしもし!?」
[あぁ、良かった。無事に繋がってるみたいね。]
ゴブタに指摘された俺はそう言いながらヒトガタを取り出し呼び掛けると、ヒトガタからそう言うユカリの声が聞こえてくる。
「これってもしかして……通信機か!?」
[の術式も仕込んであるのよ。『念話』や『思念伝達』じゃ届く距離に限界があるからね。ものは試しと『陰陽道』で術式を組んでみたんだけど……今回のリムルのドワルゴンへの遠征は良い実験になったわ。]
マジか……
[ところでリムル。]
「な、なんだ?」
[もしかしてだけど、エルフがいるという情報を聞いて、ドワーフをスカウトするという仕事をそっちのけに頭の中はエルフでいっぱいになってたりしないかしら?]
「……ユカリさん?もしかしなくてもこのヒトガタ……盗聴機能も付いてたりしないですよね?」
[さぁ、どうだったかしら?]
こ、こえぇぇっ!?彼奴、なんちゅう
「(ボソッ)ユカリ様って怖いッスよね……」
[聞こえてるわよ。ゴブタ。]
「は、はいぃぃぃっ!?」ビクゥッ!!
[まぁ、別に良いんだけどね。ドワーフのスカウト、頑張って頂戴ね。それとそっちから連絡したい時はこのヒトガタに私の顔を思い浮かべながら思念を飛ばせば繋がるから……じゃっ。]
その言葉と共に通信が切れたのか、ヒトガタからユカリの声が聞こえなくなる。
「「「「「………」」」」」
「……とりあえずもう寝るか……」
「「「「「はい……」」」」」
その後、俺達は交代で眠りに就き、それから二日程してドワルゴンへと到着したのだった。
ユカリSide
「さて、リムルはまだドワルゴンに向かって走ってる頃ね。」
「ユカリ様。」
「少し宜しいでしょうか?」
リムルがリグルやゴブタと一緒に出発した翌日、そう言いながらスキマの上で寛いでいた私の元にランとリグルドがそう言いながらやってくる。
「ランにリグルド。どうかしたかしら?」
「先程、近隣の四つの村のゴブリン達がリムル様とユカリ様の噂を耳にし、庇護を求めてこちらに来ております。」
「……何人くらい?」
「目算ですが、総勢500人程です。」
「500……流石に多いわね。」
『紫様』。彼らを受け入れなかったらどうなると思う?
『そうね。ヴェルドラが消えたことで森中は今、“力”ある魔物達の“覇権争い”が起きている……進化前のゴブリンなら覇権争いに巻き込まれ淘汰されるでしょうね。』
……それって完全に私達が原因よね?
『まぁ、そうね。』
「仕方ない。名前を付けるのはリムルが帰ってきてからになるけど、一先ず全員を受け入れる方向で話を進めて頂戴。」
「わかりました。」
「それとリグルド。正直に答えてほしいんだけど、一気に500人も増えるなら流石に一人で纏めるのは厳しいわよね?」
「そうですね。補佐してくれる者達が欲しいというのが正直な所です。」
「……全員で移住希望の村は四つ……リグルド。各村の村長達を呼んできて頂戴。」
「わかりました。」