転生したらスキマ妖怪だった件について   作:デスゴッド

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今更かもしれませんが、ユカリがイフリートの“力”を宿したヒトガタを用意するのにかかった時間を一週間に修正しました(^∀^;)


写し身と対話

ユカリSide

 

「そうだわ。リムル。折角だからシズの身体をコピーしてもらえばどうかしら?」

 

「えぇ!?いや、それは流石に……」

 

「別に構わないわよね?シズ。」

 

「うん。それが私『達』からリムルさんへのお礼になるし、人間の姿があった方が色々と便利だよ?」

 

「そうそう。お礼なんだから有り難く受け取りなさいな。」

 

主に私が森に引きこもるために。

 

「ちょっと待て!ユカリ!!おまえ、人間(ヒト)の姿を手に入れた俺に人間の国に行かせて、自分は森に引きこもろうとか考えなかったか!?」

 

「……何の話かしらね。」

 

「目を反らすな!目を!!」

 

「あはは……」

 

その後、シズに宿らせたツカサ(ピリノ)も仲間に引き込んでから三人でリムルを説得。

 

結果、リムルにシズの姿をコピーさせることに成功した。

 

因みに一度『捕食』して吐き出した後、リムルとシズはなんかお互いに恥ずかしそうにしていた。

 

「……これが若さっていうのかしら。」

 

「いや。この中だとおまえが一番若いだろ……」

 

「まぁ、それはともかくシズの姿をコピーできたってことで良いのよね?」

 

「ともかくって……まぁいいや。よっと……」

 

リムルはそう言いながら、蒼い銀髪の小さいシズのような姿に変わる。

 

「おや?お三方もシズ殿のお見舞いですかな?」

 

「そう言うリグルドさんも?」

 

「えぇ。シズ殿の新しい着替えをお持ちに……リムル様。失礼致します。」

 

そんななか、リグルドとカバル達がそんなことを話しながら入ってくる。

 

「………」

 

「「「え?」」」

 

直後、人間(ヒト)の姿になったリムルを見て、カバル達三人は固まる。

 

ズリュンッ!!

 

【我が主……っ!?】

 

「リムル様……そのお姿は一体……っ!?」

 

「「「えぇぇぇっ!?」」」

 

が、リムルの影から飛び出してきたランガやリグルドの言葉に三人はそう困惑の声を上げる。

 

「み、見ないでえぇぇぇっ!!」

 

「うわっ!?」

 

直後、湯気が出そうなくらい顔を真っ赤にしたシズがそう言いながら、先程まで自分が寝るのに使っていた掛け布団をリムルに被せる。

 

まぁ、お互いにそんな反応するわよね。

 

「で、本当にリムルの旦那なんでやんすか?」

 

「間違いありません!!」

 

自惚(うぬぼ)れるな!我らが主を見間違うものか!!】

 

その後、リグルドが慌てて用意した服にリムルが着替えた後、そう尋ねるギドに対し、リグルドとランガがそう言う。

 

「け、けどよぉ……まるで幼いシズさんみたいじゃねぇか……」

 

「そのシズの同意の元、姿をコピーした訳だから似てて当然よ。リムル。」

 

「あぁ、ほれ。」

 

ポヨン

 

私の言葉にリムルはそう言いながら、元のスライムの姿に戻る。

 

「ほぉ~~。」

 

「見事なものでやんすね……(アネ)さん?」

 

「ッ~~!!シズさんが無事で良かったぁ~~~!!」ガバッ!!

 

そんなリムルを見てカバルとギドが感心の声を上げるなか、エレンがそう言いながら、大泣きしながらシズに抱きつく。

 

「心配させてごめんね。ユカリさんとピリノ達のおかげでもう大丈夫だよ。」

 

「ありがとう!ユカリさん!!」

 

「私はちょっと手伝っただけで大したことはしてないわよ。」

 

「ん?シズさん、ユカリの姉御。」

 

「『ピリノ』って誰のことでやんすか?」

 

笑顔でそうお礼を言ってくるエレンにそっぽを向きながらそう言うなか、カバルとギドがそう尋ねてくる。

 

「……昔、死んじゃった私の友だちで死んだ後も私を心配して見守っていてくれていたの。」

 

「イフリートが原因でシズが苦しんでいたことにも気付いていたみたいでね。それでこの面子の中で唯一視えてた私に助力を頼んできたのよ。」

 

「え?ってことは……」

 

「初めてこの町に来た日、シズさんをジッと見てたのって……」

 

「まぁ、あの時にはシズの後ろにいた、背後霊のピリノを視てたのよ。」

 

「「「「えぇぇぇっ!?」」」」

 

私がそう答えると、カバル達とリムルがそう困惑の叫びを上げる。

 

そんななか、シズの胸元からオレンジの人魂が現れ、ツカサの姿になってシズの隣に立つ。

 

「「「「【!?】」」」」

 

「!?ピリノ!?」

 

「おまっ、シズさんから出てきて大丈夫なのか!?」

 

突然、出てきたツカサ(ピリノ)にカバル達やリグルド、ランガが驚愕の表情を浮かべるなか、シズとリムルがそう尋ねる。

 

「大丈夫。本体の私はちゃんとシズの中にいるから。此処にいるのはイフリートから引き継いだスキルを使って生み出した分身体だよ。」

 

【!この臭い……姉上や親父殿と同じ妖怪(アヤカシ)か?】

 

「そうだよ。私は元々は死んだ人間の少女だったピリノと同じく死んだ魔物の幼獣だったピズの魂がユカリ様の『妖怪賢者(ヤクモユカリ)』と『陰陽道』によって融合し、イフリートの“力”を宿したヒトガタを用いた『式神化』を受けて妖怪として生まれ変わった存在だよ。」

 

【……精霊の気配を感じていたのはそれが理由か……】

 

「上位精霊の“力”までお与えになるとは……流石です!ユカリ様!!」

 

「フフ……シズ共々、よろしくお願いします。ランガにリグルドのおじ様。」

 

「お、おじ様……っ!!」ジィーン

 

「ところでピリノ。なんか用があって態々分身体を使ってまで出てきたんだよね?」

 

ツカサ(ピリノ)からの『おじ様』呼びにリグルドがなんか感動しているなか、シズが首を傾げながらそう尋ねる。

 

「そうだった。カバル達に私からもお礼を言おうと思って……」

 

「?俺達にかい?」

 

「「?」」

 

そう言いながら自分達の方を向くツカサ(ピリノ)に対し、カバル達三人は首を傾げる。

 

「うん。シズの仲間になってくれてありがとう。貴方達がいなかったら、シズは多分助かってなかったと思うし。なにより貴方達と冒険してた時のシズ、楽しそうにしてた……ねっ。シズ!!」

 

「うん。最後にしようとした旅で一緒に冒険できたのがエレン達で良かった……ちょっと危なっかしいけど……」

 

「「あぁ~。」」

 

「おい!なに俺を見てんだ!?おまえら!!」

 

「そりゃあリムルの旦那とユカリの姉さんと初めて会った日だってカバルの旦那が剣で巨大妖蟻(ジャイアントアント)の巣をつついたから追いかけ回される羽目になりやしたし……」

 

そんなことしてたの?

 

「あの時はただ見ていることしかできなかった私とピズも生きた心地しなかったよ……既に死んでたけど……」

 

『アン……』

 

(当時は)幽霊二人にまで心配されるってどうかしら。

 

「ぐっ……おまえだってこの前、落とし穴にハマってたじゃねぇか!盗賊(シーフ)のくせに!シズさんだって呆れてたぞっ!!」

 

「あ、あれは(あね)さんが急に押すからでやす!!」

 

「ちょっとぉっ!私のせいにしないでよぉっ!あの時は突然、大きな蜘蛛が落ちてきて………あの時はシズさんが蜘蛛を取ってくれたのよねぇ……」

 

「あれからシズさんが罠探しを手伝ってくれたんすよねぇ……」

 

「ホラ見ろ!俺だけじゃないじゃん!!」

 

「……シズに頼りすぎじゃないかしら?この三人……」

 

「だな……」

 

「あはは……」

 

「「【うんうん。】」」

 

割と真面目にそう言う私とリムルにシズが苦笑いを浮かべるなか、ツカサ(ピリノ)とリグルド、ランガの三人もうんうんと頷くのだった。




シズエ=イザワ

種族:人間

現在の所持スキル

ユニークスキル『変質者(ウツロウモノ)

詳細

原作転スラでは死亡キャラだったが、本作ではユカリと、死後も背後霊になってまで見守っていたピリノとピズのおかげで死亡回避し、更にはイフリートの“力”と式神としての超高度な演算能力を手に入れた妖怪『管狐(クダギツネ)』に転生したピリノことツカサのサポートもあって以前よりも強力な炎の“力”を引き出せるようになった。また、同化しているツカサが弾幕やスキルカードを扱える分身体を生み出させるようになったので、彼女とのコンビネーションで戦術の幅も広がっている。現在は自分達を助けてくれたリムルとユカリに恩を返すために町に留まり、自分達のスキルとコンビネーションを磨く傍ら、ゴブタ達を鍛える日々を送っている。尚、一週間付きっきりで看病してくれていたリムルには恋愛感情を抱き、自称『人間嫌い』なユカリには引きこもりがちな妹を心配する姉みたいな感情を抱いている。
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