転生したらスキマ妖怪だった件について   作:デスゴッド

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アンケートの結果、ランの従魔の数を十二体にすることにしました。

尚、空いてる枠は申と子の二枠です。


実りの秋と姉妹

「古来より、『衣食足りて礼節を知る』とある。腹が満ちれば心に余裕が生まれ、余計な諍いが無くなり良い国となる。是非うちもそう在りたいと思っている。」

 

「今日は春から育てた野菜を収穫するから、皆も力を貸して頂戴。」

 

「「「「「はいっ!!」」」」」

 

季節が移り変わること秋、畑の前でそう言うリムルと私に対し、集まった全住人は元気よくそう返事をする。

 

「え~、続けて特別ゲストの……」

 

「春からずっと待ってました………皆さん、芋です!芋を沢山掘りましょう!!」

 

「「「「「おぉーーーっ!!」」」」」

 

前回のこともあるから気合いが入ってるわね。トレイニー。

 

「掘るのは芋以外にもあるけど……続いて……」

 

「皆の者!ワタシに美味ぁーなものを食べさせるのだ!!」

 

「「「「「おぉーーーっ!!」」」」」

 

「芋です!!」

 

「「「「「芋ぉーーっ!!」」」」」

 

「美味ぁーっ!!」

 

「「「「「美味ぁーっ!!」」」」」

 

「……自由過ぎるな、ゲスト陣……」

 

「……そうね……」

 

「あはは……」

 

自由過ぎるゲスト二人にリムルと私がため息を吐きながらそう言うなか、シズは苦笑いを浮かべていた。

 

「今日のA班の収穫のスケジュールの確認ですが、お昼までに4ブロックの収穫を完了させて。B班は、夕方までにAからBブロックの収穫を完了させる予定です。」

 

「今日中には十分、終わりそうですなぁ……ハハハハハ。」

 

「うんうん。」

 

「そうね。」

 

「「「「ギャハハハハハハハッ!!」」」」

 

リリナと今日のスケジュールの確認をしているなか、ゴブタ達の笑い声が聞こえてくる。

 

「(○ω○)」キッ!!

 

パァァァンッ!!

 

「「「「ヒィッ!?」」」」

 

ほんらほんらほらほらぁ~(ほらほら)そっご、ぽんづく共(そこの怠け者共)!!」

 

あら?

 

「あ~あ……」

 

「リリナさんを怒らせちゃいましたね……」

 

のさぐさしてっど(のんびりしていると)あっちゅう間に(あっという間に)日、暮れちまうど(日が暮れてしまいますよ)!!」

 

リリーホワイトとラルバが苦笑いしながらそう言うなか、豹変したリリナはそうまくし立てながらゴブタの鼻とゴブツの髪を持ち上げる。

 

リムル様とユカリ様ん前で(リムル様とユカリ様の御前で)小っ恥ずかしーナリ(みっともない姿を)見したーしゃーで(晒してはいけませんよ)畳んで刻んで(畳まれて、刻まれて)畑ん肥やしぃなっが(畑の肥料になりたいのですか?)!?あ?あ?ちゃーんと働えて(しっかりと労働をして)うめえマンマ食いてえべ(美味しい食事を摂りたいとは思いませんか)?」

 

「ヒィィィィッ!?」

 

「イダダダダダッ!?」

 

そうだべ(そうですよね)?」

 

「ファ、ファイッ!!」

 

「すいませんでしたぁーっ!!」

 

リリナの説教がかなり効いたのか、ゴブタ達は慌てて作業に入る。

 

「ふぅ……作業は順調です!!」

 

「あっ、はい。」

 

「相変わらずですなぁ……昔から。

 

「あはは……」

 

「本当に優秀ね。リリナは。」

 

今度、『弾幕』か『スペカ』……『農家りんスマッシャー』でもスキルとして与えてみようかしら。

 

第三者Side

 

「いくらミリム様でも、今日という今日は容赦しませんよ。」

 

「大口を叩くではないか。一本角の………」

 

「シオンです。」

 

「そう。それ。フッ……」

 

その頃、二人はそう言葉を交わしながら対峙していた。

 

「ワタシの腕は『11大魔王』随一と言われているのだぞ……芋掘りの!おお?」

 

「ああ?ジュラの森の知れ渡る『伝説の鬼神』とは私のことです……芋掘りの!!」

 

「いざ!」

 

「勝負!!」

 

「『11大魔王』随一のワタシに敗北はないのだぁーっ!!」

 

「見せてあげましょう。私の伝説たる所以を!!」

 

「「うおおおおおおおおおおおおおっ!!」」

 

そうして二人は芋掘りを開始する。

 

「……そんなんで良いの?君達。」

 

「まぁ、捗るんなら良いんじゃないかしら。」

 

「ですね。」

 

「はぁ……シオンは本当に何やってるんだか……」

 

「あはは……元気だね……」

 

「二人とも、どっちも頑張ってぇー♪」

 

そんな二人を見てリムルとユカリ、ランとカセン、シズの五人がそう言うなか、チェンだけは純粋な笑顔でそう応援していた。

 

「まぁ、大量です!!」

 

「ど、樹妖精(ドライアド)様に芋掘りをさせるなど……っ!!」

 

その頃、笑顔で大量のジャガイモを収穫しているトレイニーにリグルドがそう言いながら駆け出す。

 

「良いんです。元々樹妖精(ドライアド)はジャガイモから生まれますから……」

 

「はぁ……」

 

「ハッ!共食い……っ!?」

 

「あはは……」

 

そんなリグルドにトレイニーがそう言うなか、そう呟くハルナにもんぺ姿のミヨイは苦笑いを浮かべていた。

 

リムルSide

 

「ほーら。春に植えた稲がこんなになったぞ。」

 

「うっ、うっ、うぅ……っ!!」

 

「ん?……えぇ……」

 

その頃、俺がそう言うなか、ガビルは自分達が植え、育ちきった稲穂を見ながら泣いていた。

 

「おぉっ!!これはなんと壮厳な……っ!!」

 

「「「おぉーーっ!!」」」

 

「見事なものだろう?……歌うなよ?」

 

「御意。」

 

俺に釘を刺された後、ガビルは改めて稲穂を見つめる。

 

「おお!まるで、陽光に輝く金色(こんじき)絨毯(じゅうたん)の様ですな!このたっぷりとした稲穂。我が国の豊かさを象徴しております〜!」

 

「良いことを言うわね。ガビル……踊っちゃダメよ?」

 

「御意。」

 

「んじゃあ、ノってくれたところで……刈ってもらおうかっ!!」シャキィィィンッ!!

 

「早く美味しいご飯、食べたいしね。」シャキィィィンッ!!

 

「あんまりです!リムル様、ユカリ様!!」

 

「うわぁっ!?」

 

鎌を取り出しながらそう言う俺とユカリに対し、ガビルがそう言いながら詰め寄る。

 

「こんなにぃ~美しい姿がぁ~!無くなるなんてぇ~!!」

 

「「「ガビル様ぁーっ!!」」」

 

次の瞬間、ガビルは涙を流しながら、田んぼの中で歌い始める。

 

「……最初から最後まで面倒臭い連中だな……」

 

「まぁ、らしいといえば、らしいけど……」

 

「あはは……」

 

そんなガビル達を見ながら俺とユカリがそう言うなか、シズさんは苦笑いを浮かべる。

 

ユカリSide

 

「散策隊、食糧調達から戻りました。」

 

その後、遅れて合流してきたニトリがガビル達を説得してくれたおかげで漸く稲穂の収穫が始まるなか、森に食糧調達に行っていたリグル達が戻ってくる。

 

「おぉ……ご苦労さん。」

 

「エノコとカゲロウ達もお疲れ様。」

 

「いえいえ……」

 

「お役に立てて良かったです。」

 

リムルがリグルに労いの言葉を送るなか、そう言う私に対し、エノコとカゲロウはそう言う。

 

「あら?ウルミとサキはどうしたの?確かあの二人も食糧調達に回した筈だけど……」

 

「あぁ……」

 

「あの二人は……」

 

「見ろ!サキ!!私の方がたくさん採れている!この勝負は私の勝ちだ!!」

 

「ぬかせ!貴様こそよく見ろ!ウルミ!!確かに量は貴様の方が多いが、実一つ一つの大きさは私の方が明らかに大きい!!よってこの勝負、私の勝ちだ!!」

 

「なんだとっ!!」

 

「なんだっ!!」

 

「……あの二人はまた……ん?」

 

「………」ズーン

 

相変わらずな二人にため息を吐くなか、なんか落ち込んでいるリムルが目に入る。

 

「一体何があったの?シズ。」

 

「あ。ユカリさん……え~と、リグル達が採ってきてくれた食糧の中に日本(私達の世界)じゃ滅多に採れない高級食材である松茸があることに気付いてリムルさんが歓喜してたんだけど……この世界(こっち)じゃそこら中に生えてることが今さっきわかって……」

 

「なるほど……気にすることないわよ。リムル……」

 

「元気出して。リムルさん……」

 

「………うん。」

 

その後、張り合っているウルミとサキをなんとか宥めた頃、ミリムとシオンの芋掘り勝負もミリムがリムルによく似たサツマイモを掘り起こしたことで決着するのだった。

 

っていうか本当によく似ているわね。そのサツマイモ。

 

「リムル様ぁ~!ユカリ様ぁ~!早く焼き芋にしましょうよぉ~~!!」

 

「おぉ、そうだな。」

 

「?焼き芋?」

 

粗方収穫を終えた頃、そう言うゴブタとリムルの話を聞いて、ミリムは首をそう言いながら首を傾げる。

 

「ってミリム?ひょっとして、『焼き芋』を知らないの?」

 

「うむ。何なのだ?焼き芋というのは?」

 

「そうね……集めて燃やした落ち葉や石で焼いたサツマイモって言えば良いかしら。」

 

「なんだ。ただ焼いた芋なだけではないか。」

 

「フッフッフッ……ただ焼いた芋だと思ったら、大間違いだぞ。ミリム。」

 

「そうね。サツマイモの場合、焼いて火を通すことで甘味が引き出され、より美味しいサツマイモになるわ。」

 

「なにぃ!?それは本当かっ!?」

 

「えぇ。」

 

「なら、早速やるのだ!!」

 

そうして皆で落ち葉を搔き集め、火を点けてから各々のサツマイモを入れて、じっくりと焼き始める。

 

「焼き芋~♪焼き芋~♪焼き芋~♪」

 

余程楽しみなのか、ゴブタが歌い始める。

 

それに釣られる形でミリムとチェンも歌い始める。

 

「「「焼き芋~♪焼き芋~♪焼き芋~♪焼き芋~♪」」」

 

「楽しそうね。」

 

「えぇ……」

 

「なんだか見ていて私達も楽しくなってくるね。」

 

「シズさんの言う通りだな。」

 

そんな三人の様子を見ながら私とラン、シズとリムルの四人がそう言うなか、焼き芋が出来上がる。

 

「おぉ~!ハフハフ……うぁ~!本当に甘くなっているのだ!!」

 

「美味しいです♪ランしゃまぁ~♪」

 

「フフフ……そうだな。」

 

「あぁ~!やっぱり美味いッス!!」

 

「(モグッ)……うん。この世界(こっち)のサツマイモは焼いて甘味が増すだけでなく、コクのあるまろやかさもあるわね……」

 

「久しぶりに食べるけど、美味しいね。」

 

「う~ん!この味!やっぱりサツマイモといえば、焼き芋だよなぁ!!」

 

「ヌググ……あんなに土臭くて固かったものが……ハフハフ……こんなにもホクホクで甘くなるとは……っ!!」

 

「貴女……『魔王』なのに一体どんな食生活を送ってたのよ……?」

 

第三者Side

 

『忘れられた竜の都』・・・

 

バキィィィンッ!!

 

「おおおおおっ!?」

 

「生野菜が嫌で怒ったんじゃないすか?

『神罰』っすよ、『神罰』。」

 

その頃、ミリムの本来の領土である『忘れられた竜の都』にて、ミリム(あるじ)の石像の首が突如として落ちたことに困惑の声を上げる『神官戦士団』の長、ミッドレイに対し、彼の配下であるヘルメスはそう言う。

 

「何をバカな!?最高のご馳走ではないか!!」

 

「はぁ………」

 

そう反論するミッドレイの手には両手で持った大きなザル一杯に乗せられた、焼いてもいなければ塩漬けもしていない生野菜があった。

 

魔国連邦(テンペスト)』・・・

 

「おーい!!」

 

「お?」

 

「芋、焼けたッスよぉー!!」

 

「よっしゃーっ!!」

 

「休憩、休憩!!」

 

「おう。」

 

一方の『魔国連邦(テンペスト)』では、ゴブツとゴブト、ゴブゾウのイツメン三人の元にゴブタが焼き芋を差し入れし、共に食べ始める。

 

「焼き芋なんて久しぶりだぜ!!」

 

「自分達で芋が作れるなんてな。」

 

「うっめぇーーっ!!」

 

「あむっ!うめーダス。」

 

「ん?」

 

「………」

 

三人が焼き芋を堪能しているなか、ゴブタは近くにハクロウがいることに気付く。

 

「師匠も焼き芋、食べるッスか?」

 

「………」

 

焼き芋を入れた袋を片手にゴブタはそう尋ねるも、ハクロウはただ無言で目の前にある紅葉の木を眺めている。

 

(最近、師匠の様子が変ッス。ふとした時に遠い目をしたり、舞い散る木の葉をただじっと眺めてたり………『剣鬼』としての過去がどんなものだったか、自分にはわからないッスけど……)

 

「「「「………」」」」ニヤッ

 

次の瞬間、何を思ったのか、ゴブタ達四人は一斉にハクロウに襲いかかる。

 

ドカカカカカカカカカカカカカカカカァァァンッ!!

 

……ポスッ……

 

が、ハクロウは全員を返り討ちにし、ゴブタが持っていた焼き芋入りの袋を受け止める。

 

「ふんっ……甘いのぉ……」

 

「い、いやぁ……すっかりボケちゃったのかと……」

 

「おかげで充実しとるよ……どれ、もう一手合わせするかの……」

 

ハクロウがそう言うと、ゴブタ達はすぐさまその場から逃走する。

 

「まったく……物思いに(ふけ)(いとま)もないわ……」

 

「あら?ハクロウ。こんな所で何してるのかしら?」

 

「!?これはユカリ様……なに、ほんの少しだけ過去に想いを馳せておりました……」

 

「そう……」

 

「ユカリ様は何故(なにゆえ)このような所へ……?」

 

「ちょっと集め物(・・・)をね……」

 

ユカリはそう言いながら、落ちていた紅葉を一枚拾い上げる。

 

「うん。良い感じに魔力を帯びてるわね。」

 

「?」

 

そう言いながら落ち葉を拾い集め始めるユカリの姿を、ハクロウは不思議に思いながら眺めるのだった。

 

「皆さぁ~ん。リムル様とユカリ様からの差し入れでぇーす。」

 

「ホクホクで美味しい焼き芋ですよぉ~。」

 

「子ども達にはもう分けてあるので遠慮せず食べて下さいねぇ~。」

 

「「「「「おおおおおっ!!」」」」」

 

その頃、リリナとリリーホワイト、ラルバの三人は建設作業等に従事していたハイオーク達に差し入れし、ハイオーク達は作業を一旦中止させて焼き芋を食べ始める。

 

「美味い!!」

 

「本当にホクホクだ!!」

 

「こんな我らにもありがたい!!」

 

「皆、美味そうに食べてるな、ゲルド……」

 

「えぇ。父王……これも全て、リムル様とユカリ様のおかげです。」

 

「あのお二人のご恩に報いるためにも、これからも頑張るぞっ!!」

 

「はいっ!!」

 

「ゲルド様ぁ~!ユウマ様ぁ~!!」

 

「一緒に焼き芋食べましょう!!」

 

「あぁっ!!」

 

「今行くっ!!」

 

そうして二人も食べ始めるのだった。

 

ユカリSide

 

「さてと、こんな所かしらね……」

 

皆が収穫物を纏め片付けている頃、人気のない場所に移動した私がそう言いながら見つめる先にあるのは昼間の間に拾い集めた紅葉の山とリリナやガビル達にお願いして分けて貰った稲穂の束。

 

山と束の上には各々でヒトガタも一枚ずつ乗せている。

 

「上手くいくと良いけど……」

 

私はそう言いながら印を結び、祈りを捧げ始める。

 

「我、ユカリ=テンペストの名の元に紅葉の神よ、豊穣の神よ。我が呼び掛けに応え、我が用意した依代を以てこの地に降り立ちたまえ……っ!!」

 

パァァァ……ズザザザザザザザザザッ×2!!

 

私がそう祈りを捧げた瞬間、紅葉と稲穂が各々ヒトガタを中心に光り輝きながら人型になるように集束していく。

 

パキィィィンッ×2!!

 

次の瞬間、紅葉の方はウェーブのかかったボブの金髪に金の瞳、赤い上着に裾に向かって赤から黄色へと変わっていくロングスカートを履いた美少女に。

 

稲穂の方は前の方にカールしたボブの金髪に鐔の広い赤い帽子、だぼっとした肩と袖のふくらんだ黄色い上着、その上から身に付けているオレンジ色のエプロンには、稲穂や五穀のような植物の意匠が黄色で施されている。

 

裾は少し横の方まで続くフリル。肩と腰のヒモは黒色。黒色ロングスカート(裾には白い鉤模様)。首には黒い細チョーカーに赤い瞳を持つ美少女に姿を変える。

 

〈確認しました。個体名『ユカリ=テンペスト』はエクストラスキル『降神(カミオロシ)』を獲得……成功しました。〉

 

「成功したみたいね。」

 

「?あれ?此処は……?」

 

「?八雲紫……?」

 

私がそう言うなか、先程、私が紅葉と稲穂、ヒトガタを依代として呼び出した、八百万の神の二柱である秋静葉(シズハ=アキ)秋穣子(ミノリコ=アキ)の姉妹二人は首を傾げながらそう言う。

 

「見た目と主な能力(スキル)だけね。私はこの世界で新たに生まれたスキマ妖怪、ユカリ=テンペストよ。」

 

そんな二人に対し、私はそう自己紹介をしてからこれまでのことを軽く説明する。

 

「なるほど……つまり此処は『幻想郷』とは違う魔法の世界の魔物達が住まう森の中で作られた、『魔物の国』ということね。」

 

「でも、どうして分霊の私達を態々依代(からだ)を用意してまで呼び出したの?」

 

「まぁ、今は秋だし、その間の作物作りを手伝ってもらおうと思ったのよ。勿論、秋以外の季節の時はその依代(からだ)含めて好きにしてくれて構わないわ。」

 

「ふぅーん……」

 

「受けても良いんじゃない?お姉ちゃん。」

 

「そうね。折角呼んでくれたんだもの……貴女達の国に手を貸してあげる。」

 

「ありがとう。じゃあ、先ずは私の相方のスライムのリムルに紹介するから付いて来て頂戴。」

 

「スライムが国の代表の相方というのも珍しいわね。」

 

「だねぇ~。」

 

そうして私は二人を連れ、リムルの元へと向かった。

 

第三者Side

 

「!?」

 

北の氷の大地に鎮座している城の一室のベランダにて、赤い長髪に胸筋と脇腹を露出させた長袖の服を着た男が南方…『ジュラの大森林』の方を見る。

 

「『ギィ』……」

 

「あぁ。強さで言えば上位精霊クラスだが、異界の神を喚びやがったな……おまけに依代も用意して受肉させてやがる……」

 

「……大丈夫なの?」

 

「幸い世界の均衡(バランス)を崩す程の“力”はないようだが……要観察といったところか……」

 

「……場所は『ジュラの森』からだったわね……」

 

「気になるか?『ヴェルザード』。」

 

「えぇ。ヴェルドラちゃんが消えてから未だに復活の兆しを見せないから尚更ね。」

 

振り返りながら愉快げにそう尋ねる赤髪の男…最古の『魔王』の一人である『暗黒皇帝(ロード・オブ・ダークネス)』、『ギィ=クリムゾン』に対し、長い白髪に深海色の瞳を持つ美少女…ヴェルドラの姉である『氷雪竜ヴェルザード』はそう答えながら『ジュラの大森林』の方へと視線を向けるのだった。




秋静葉(シズハ=アキ)

見た目:東方の秋静葉

種族:八百万神(ヤオヨロズノカミ)

所持スキル

ユニークスキル『紅葉司者(アカクスルモノ)』:『紅葉を司る』程度の能力

エクストラスキル『スキルカード』

スキル『弾幕』

秋穣子(ミノリコ=アキ)

見た目:東方の秋穣子

種族:八百万神

所持スキル

ユニークスキル『豊作者(シアゲルモノ)』:『豊穣を司る』程度の能力

エクストラスキル『スキルカード』

スキル『弾幕』

詳細

ユカリが思いつきで召喚に成功した八百万の神の二柱っていうか東方の秋姉妹ご本人達の分霊。尚、召喚の際、ユカリのヒトガタに加え『魔国連邦(テンペスト)』で育った、魔力を帯びた紅葉と稲穂を依代とすることで受肉することにも成功している。ユカリとは秋の間の作物作りに手を貸す代わりにそれ以外の時期は自由行動にしていいという条件で契約している。尚、冬の間は二人揃って引きこもっている。
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