転生したらスキマ妖怪だった件について   作:デスゴッド

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村に結界を張ります。

後、大人の事情で牙狼族の数を増やしました(汗)


八雲結界

「ユカリ様。言われた通りに『(サク)』を作ってみたのですが、如何ですか?」

 

「……強度が少し足りないけど、十分だわ。」

 

その後、村にいる怪我人のゴブリン達をリムルとコア、ミズチの三人に診てもらっている間、ゴブリン達に急拵(きゅうごし)えで作らせた柵の具合を確かめながらそう言う。

 

「ヤマメ。」

 

「はい。ユカリ様……エクストラスキル『粘鋼糸操作』。」

 

シュルルルルルルルッ!!

 

私からの命を受けたヤマメは指先から放出した『粘糸』で柵を強化する。

 

「!?ヤマメ様……この糸は一体……?」

 

「私の糸よ。強度は折り紙付き。」

 

「それじゃあ、こんな感じで村の四方に柵を設置しなさい。ヤマメはその柵の強化を。ランとチェンはゴブリン達が設置した柵の裏側にヒトガタを貼りなさい。その後、ヌエは『不明者(ワカラズヤ)』でヒトガタを隠しなさい。」

 

「「「「「ハッ!ユカリ様!!」」」」」

 

私達から指示を受けたラン達はすぐさまゴブリン達と共に作業を開始する。

 

「さてと、『式神使い』でスキルも増えてきたわね……今のうちに整理でもしましょうか……」

 

つきましては『紫様』。ちょっと試したいことが……

 

『あら?私も同じことを考えてたわ。主人格(ぬし)様……』

 

そうして私と『紫様』は“あること”を試したのだった。

 

 

 

 

 

「どうだ?ユカリ。柵とか良い感じか?」

 

その後、私が『紫様』と協力して“あること”を試し終えた頃、怪我人のゴブリン達の治療を終えたリムルがそう尋ねながらコアとミズチ、村長ゴブリンと共に合流してくる。

 

「リムル。怪我人の治療は終わったの?」

 

「あぁ。全員、完全回復だ。」

 

「聞いて下さいよ!ユカリ様ぁっ!!リムル様ったら何の説明もなしにいきなり怪我人のゴブリンを食べたかと思えば、すぐさま『ペッ』って雑に吐き出したんですよぉっ!?」

 

「まぁ、その吐き出されたゴブリンは完全回復してましたが……」

 

「アレは些か心臓に悪かったですな……」

 

「貴方……そんな治療法したの?」

 

「うっ……仕方ないだろっ!それが一番てっとり早かったんだから!!」

 

コアとミズチ、村長ゴブリンからの話を聞いて軽く引きながらそう言う私に対し、リムルはすぐさまそう反論する。

 

因みにゴブリン達を完全回復できた理由は洞窟内でリムルが魔鉱石と一緒に『捕食』しまくっていたヒポクテ草。アレはどうやら『完全回復薬(フルポーション)』なるものの原材料だったようでリムルはそれを体内で大量に作り、隠し持ってたとのこと。

 

なんかリムルが生きたアイテムボックスみたいに視えてきたわ。

 

「っていうか普通に回復薬を浴びせれば良くないかしら?態々(わざわざ)『捕食』して雑に吐き出さなくても……」

 

「うぐっ!?」

 

「ユカリ様。柵とヒトガタの設置、完了しました。」

 

私の指摘にリムルがぐうの音も出なくなるなか、ランがそう言いながらヤマメやヌエ達と共に戻ってくる。

 

「ご苦労様。仕上げに此処にもヒトガタを貼って……ヌエ。後でこっちにもお願い。」

 

「はい。ユカリ様。」

 

「?ユカリ。何する気だ?」

 

「「「「「?」」」」」

 

ユカリの行動にリムルは首を傾げながらそう尋ね、ゴブリン達も首を傾げる。

 

「私のヒトガタは別に式神(妖怪)を生み出すだけの道具じゃないの。」

 

対するユカリはそう言いながらその場で印を結ぶ。

 

「我、ユカリ=テンペストの名に於いて、今此処に悪しき者を阻む安寧の地を求める……『八雲結界』!起動!!」

 

パァァァ……

 

「「「「「!?」」」」」

 

ユカリがそう言った瞬間、四方に柵と共に設置したヒトガタが光り輝き、村全体が半透明な結界に包まれる。

 

「ミズチ、ヌエ。この結界も貴女達の『虚言者(ウソツキ)』と『不明者(ワカラズヤ)』で判らなく偽装して頂戴。」

 

「「はい。ユカリ様。」」

 

「なんと……ユカリ様はこのような結界術を扱える巫女様であられましたか……っ!!」

 

「巫女ではないわ。私は『陰陽道』に精通したスキマ妖怪よ。」

 

「?スキマ妖怪?初めて聞きましたが……」

 

「新種だからね。」

 

「博麗大結界とかじゃないんだな?」

 

「流石に彼処までの結界は『私』には張れないわよ。」

 

それこそ『博麗の巫女』の霊力でも無ければね。

 

「さてと後は……」

 

第三者side

 

【良い月だ……今宵、あのゴブリン共の村を滅ぼし、『ジュラの大森林』への足掛かりとする!!】

 

ウオォォーーーン

 

その日の夜、片目に傷を持つ牙狼族の長が『思念伝達』でそう言った瞬間、仲間の牙狼族達が一斉に遠吠えを上げる。

 

【行くぞ。奴らに邪竜の加護は最早ない……蹂躙の時だ……っ!!】

 

牙狼族は途中で二手に分かれながら、リムルやユカリ達のいるゴブリン村へと向かっていく。

 

が、そんな彼らの動きを『視ていた』者がいた。

 

ユカリside

 

「……来たわね。それも二手に分かれて向かってきている……正面と反対側から挟み撃ちするつもりね。」

 

「なんと!!」

 

「『見聞者(キキジョウズ)』で聞いたのか?」

 

瞳を閉じながらそう言う私の言葉に村長ゴブリンがそう反応するなか、リムルがそう尋ねてくる。

 

「正確には私の『霊視者(ミエルモノ)』と統合させて出来た新しいユニークスキル『霊能者(サイキック)』で視たという感じね。」

 

「はぁっ!?スキルの統合なんて出来るの!?」

 

「『妖怪賢者(ヤクモユカリ)』で異なるスキルの『境界』を失くせば出来たわ。」

 

「マジか……」

 

「それと反対側の牙狼族は私がやるわ。リムルはゴブリン達と一緒に正面から来る本隊をお願い。ラン達は念のため、村の警備を。」

 

「わかりました。ユカリ様。」

 

「……大丈夫なのか?」

 

「えぇ。八雲紫(この身体)に懸けて、100匹の牙狼族(ワンちゃん)達を相手に遅れは取らないわ。」

 

試してみたい新しいスキルもあるしね。

 

「この世界での初めての『弾幕ごっこ』を楽しませてもらうわ。」

 

「ごっこ……?」

 

八雲紫(おまえ)の場合、『ごっこ』じゃなく一方的な『蹂躙』になりそうだな……」




新スキル

ユニークスキル『霊能者(サイキック)

霊視者(ミエルモノ)』と『見聞者(キキジョウズ)』の『境界』を『妖怪賢者(ヤクモユカリ)』で失くし、統合させて生まれた新しいユニークスキル。これによりユカリは広範囲の生物(精神生命体や星幽体(アストラルボディー)の幽霊も含む)の情報を入手できるようになり、索敵と情報収集能力が大幅に向上した。今後、進化するかも……(^∀^;)?
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