アビドスは消えた。ミレニアムの多くは舟へと変わった。トリニティとゲヘナは潰し合いを狙われて崩壊。アリウスも葬り去られた。D.U.地区には私たちに抗った後の巨大な爆発の跡が残った。百鬼夜行には主を失った怪異が彷徨う。
「…ここからは私の番ですよ、名もなき司祭よ。」
ここまでやった。徹底的に蹂躙した。抵抗した人も、無抵抗だった人も。神秘を感じ取ることができない。この世界は二度と奇跡など起こすことはできないだろう。役目を終えたなら、あとは私の好き勝手にやらせてもらおう。
「さあ、取り掛かってください。」
ケセドの兵を舟の改造に使う。バレないように少しずつ、だけど着実に、彼女たちをゆっくり眠らせるために。
「……。」
今、このシッテムの箱の中は数多の神秘が保管されている。それらを抱えながら向こうの先生を相手取るのは難しいだろう。それにこれが傷つかないとは限らない。念には念を重ねた方がいいだろう。
ついにこの時が来た。舟の改造は終わり、別の世界線へと渡る時が。
「皆さん、もう暫く眠っていてください。」
部屋の中にあるカプセル一つ一つに神秘を入れる。安全性は確認済みだ。
「準備は良いですか、私。」
「はい、大丈夫ですよ、私。」
舟を起動し、次元エンジンを作動させる。舟が宇宙に浮かぶ。
「これより移動を開始します。」
多くの次元を観測した。大半は先生の不在、生徒の暴走などによって奇跡が摘まれ、恐怖が蔓延した世界だった。
「(そして…。)」
どの世界でも、アロナはたった一人しか存在していなかった。
「反応がありました。きっとこの場所が…。」
"反応"した。はっきりと感じることができる。奇跡がまだ満ちている次元が。
「座標固定完了。サンクトゥムの生成完了。」
着々と次の物語への準備を進めて行く。
「この世界の先生たち。どうか私たちに、あなたたちの奇跡を見せてください。」
さあ、進行を開始しましょう。
「私はこの世界のシロコを回収しに行く。」
シロコ*テラーをワープで地上に送る。ケセドの軍隊やボスたちをサンクトゥムの防衛に回す。
「(あぁ、そういえば…。)」
あの子もこの世界にいましたね。私を軍隊に紛れさせてワープさせる。地上では空は赤く染まり、兵隊があちこちを攻撃している。
「……。」
この世界はあの時のように神秘の強い反応を感じる。だからこそ今にも消えそうな微弱な反応がよくわかった。
「…ここですね。」
アビドスのとある場所。神秘の回収の際に寄った場所。
「…よく持ち堪えました。」
その神秘を回収してシッテムの箱に戻る。使った体は地上に置きっぱなしだが、アビドスでは既にビナーが暴れている。バレる心配はないだろう。
「地上の様子はどうですか?」
「こちらで確認できるのは、各学園がサンクトゥムの攻略を行っているところです。」
「なるほど…。ではこちらは舟の確認を行います。」
「お願いします。」
そう言い、舟の中にある兵士の一人の体を操作する。着いた先は神秘保管室。
「かなり長い時間放置されていましたから、少し長くなります。」
聞こえているつもりでもないが、説明はしておく。
「あなたの信じている後輩は良く頑張っていますよ。」
設定難しすぎませんかね、誰ですかこの小説書いたの。自分ですね。しかも初投稿の小説。