個性『スーパー戦隊』 うん。……ちょっと待て?????   作:翠吏

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まぁまぁ苦戦しました


vs芦戸戦だけだと思うなよッ

 

昼メシの時間。

テキトーに見繕って食べる。今日は一人だ。なんとなく、そんな気分だった。周りを見ると騎馬戦の話で盛り上がっている。特に飯田のあの技の話のようだ。

 

「やぁ、五十志くん。前、いいかい?」

「どーぞ、話題の人?」

 

一人の気分だったんだがなぁ、と思いながら了承する。軽い返事をしながら飯田が前に座った。

お前食べ終わってるもんだと思ってたわ。

 

「君はすごいな…僕のとっておきでさえ効かなかった」

 

知ってたとか言えねぇ……。

記憶持ちの辛いとこじゃないか?こういうふうに言われるのは特に。

 

「まぁ…仕掛けられるならスピード系だと思ってたからな。上に飛ぶのは危険だと判断したからしゃがんだって感じだ」

「やはり、君はすごいな……」

 

おう、どこに感心する要素あったんだ?

そう思いながら残りを一気に口に入れて咀嚼する。

ご馳走様。

 

「もしお前と、当たるなら……ちょっと勘弁してもらいたいわ、ソレ。今度は上手い避け方が思いつかん」

「なら、やるとしよう」

「やめろ」

 

一拍置いて笑い合う。

さっきまでの気持ちが一気に吹き飛んでいく気がした。友達つーもんはやっぱいいもんだな。

 

「ここにいたのか五十志。話があるんだ。ついてきてくれねぇか」

「わかった。じゃ、そういうことで」

 

いつの間に近くにいた轟が話しかけて来た。一言飯田に言ってからついていく。途中で緑谷が確保された。程よく人通りが少ない通路で轟は止まりこちらに振り返る。立ってるだけじゃなんなので、俺は緑谷の一歩後ろで壁にもたれかかっている。

 

「ねぇ、轟くん。話って何かな…?」

 

静寂を破ったのは緑谷だった。

轟は少しした後に口を開く。

 

「お前らと話がしたいのと…聞きたいことがあった。緑谷、単刀直入に言うぞ。お前、オールマイトの隠し子かなんかか」

 

その言葉に思わず目を見開いて驚く。

俺の顔は今きっと「( ゚д゚)」となっているだろう。単刀直入とは言ってたけども。

 

「み、緑谷……?」

「ち、違うよ五十志くん!?僕がオールマイトの隠し子なんて…そんな…!」

「わかった、わかったから」

 

落ち着け緑谷。

原因の一割ぐらい俺買ってるけど!

 

「そうか。お前の個性はオールマイトと同じパワー系だし、何よりオールマイトに目をかけられて気に入られてるように見えたから…そうだと思ってた。悪い」

「だっ、大丈夫だよ!」

 

軽いおじきをしだした轟に緑谷が慌てて言う。

あ、これ過去明かされたとこ?え、俺あの話聞かないとダメなの?いや、聞くけどさ……。重いんだよな。

 

「それで本題なんだが………俺の、父親。誰なのかお前らは知ってるよな」

「う、うん……No.2ヒーロー、エンデヴァー。だよね?」

「……あのおっさんか」

 

なんでだろうな。

俺の記憶の中のエンデヴァー、あんまかっこよく無いの。活躍とかは聞くんだけどなぁ…。

 

「おっさんか……まぁ、そうだ。」

 

肯定してしまっていいのか。

いや、めっちゃ嫌ってるからか?

 

「俺は……『オールマイトを超える』、その野望のために【産まされた存在】なんだ」

 

思わず息を呑む。

自分のことだからこそか、言い方に容赦がねぇな。

 

「親父はヒーローとして破竹の勢いで名を馳せたが、自分ではオールマイトを超えられなかった。そこで次の策にでた」

 

………『個性婚』ね。

お母さん誰だっけ?冷さん、だっけか。

だいぶ幸薄そうな方だったことは覚えてる。

言い方失礼だが。そう思ってる間にも話は進む。虐待と言っていいほどの訓練の厳しさ、そして……

 

「母は耐えきれず、俺に煮湯を浴びせた」

 

左目付近を握りしめながら言う。

冷さんは精神的に追い詰められ、轟の左側がエンデヴァーに見え始めた時に起きた事件。その後、冷さんは精神病院に入れられ、現在も入院中だと言う。

 

「だから誓った。俺は母さんを追い詰めたアイツの個性を使わ無いことでアイツを否定すると!……これが、俺が負けられねぇ理由だ」

 

静寂が訪れる。

緑谷は何を言おうか迷ってるようだ。無理もない。俺自身知ってたとはいえ、直接話されるとくるものがある。轟が謝り、背を向けようとする。そこに俺は声をかけた。

 

「だからって、俺はお前にアレでいかねぇぞ。生半可な覚悟で優勝を宣言してない。相手も本気だから俺は本気を出してきたんだ。本気じゃないお前に、アレでいく気はさらさら無いね。それでも勝つがな」

 

また睨んできたなお前。

やられても怯まねぇぞ。俺の決意は硬いんでな。

 

「五十志くん……。…轟くん。僕も負けないよ。僕はいろんな人に支えられてここにいる。その人たちに応えるためにも、僕は君に勝つ…!」

 

「………勝手にしろ」

 

そう言って轟は立ち去っていった。

 

「俺らもそろそろいくか」

「そうだね、行こう!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

昼休みが終了。……レクリエーション?マジか。そんなもんあったのか。午後の部の前にアメリカからのチアガールとな?豪華だなぁ。はは。

 

『一つ突っ込ませてくれ。どうしたA組!?』

 

……やっぱツッコむよな。

振り返るとクラスの女子が誰一人欠けることなく、チアの格好をしている。

 

「上鳴さん、峰田さん!騙しましたわね!?」

「お前らかよ……」

 

上鳴と峰田の方を見る。

うわ……峰田のゲス顔やばいな。これ全国放送されてんのか……ん?ってことはとんでもない失態晒してないかコレ。まぁ、自業自得か。俺は知らんぞ。

 

「あれの揺れが堪らねぇなぁ……!」

 

峰田、お前マジでアウトだわ。

ここに圭一郎さんいたらやばそー。熱血・真面目。ザ・警察官って感じだし。こんな所業許さないんじゃないか?セリフ全部に濁点つけて怒ってきそう。あー、ルパパト見てぇよー!いっぺん見てぇー!!クソ!どうしてこっちには特撮がないんだ!!!!!!!もどきも無ぇし!

 

『ともかく!みんな楽しく競えよレクリエーション!!それが終われば最終種目!総勢16名からなるトーナメント形式!1対1のガチバトルだぁ!!』

 

「最終種目はサシでのトーナメントか…」

「まぁそうだな。形式は違うけれど、毎年サシで競ってるよ」

「そうなのか?」

「お前見てねーの?」

 

いやなぁ、記憶戻る前も見てなかったし興味なかったし…去年は特訓しまくってたからなぁ。

 

『レクに関しては参加者16名は参加するもしないも個人の自由よ!息抜きしたい人も温存したい人もいるしね。』

 

「ちょっといいですか」

 

そのまま対戦相手の発表に入ろうとしたところで尾白が手を挙げる。話を聞けば騎馬戦の記憶がぼんやりとしているということ。まぁ、洗脳にかかってたしな。

 

「尾白くんが組んでたのって…五十志くんのチームだよね?」

「ああ。まぁ、俺がチームを組もうと提案された時、すでに術中にハマってたからな。別に俺は何もしてない」

「術中……?」

 

そう言う緑谷に心操のいる方向を示す。

尾白が頷き続ける。

 

「俺は心操の【個性】によって操られていて記憶がなかった。これは俺のプライドの話さ…このまま行くのは嫌なんだ」

「僕も同様の理由で出場を棄権したいです」

「そういう青臭い話は……」

 

言葉を切ったミッドナイトの方を見る。

ミッドナイトはそのまま持っている鞭を振り下ろして言葉を口にする。

 

「好み!!!!尾白、庄田の棄権を認めるわ!」

 

B組の人そんな名前なのか。

そうして棄権した二人に変わり繰り上がりとして、鉄哲と塩崎というB組の人がトーナメントに参加となった。

 

そんで俺の対戦相手は……芦戸さんか。

個性は確か…全身から『酸』が出せるんだっけか。距離取る必要ありそうだな。そこらへん考えとこ。

 

「よろしくね五十志くん!」

「お互い頑張ろうな」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

『よーし!トーナメントはひとまず置いといて!!It's束の間!楽しく遊ぶぞレクリエーション!まずは借り物競争だ!!』

 

どうするか。

まぁ……参加するか。借り物競走なぁ、やったことないんだよな。中学ん時二年前ぐらいまではやってたらしいんだが、無くなってたし、高校ではそもそも無かったという……。

 

気を取り直して、位置に並び、合図と共に走り出す。借りるものが書かれた紙を拾って開く。さて、お題は…と

 

【はげ】

 

…………誰だこのお題書いたやつ!!

とんだ悪意の塊じゃねぇか!!!!!!!

せめて坊主って書いたれよ!?やばい……

 

「「終わった……」」

「ん?」

「は?」

 

ハモる声。

出所を見ると峰田からだった。そのままお互い近づいてお題を見合う。峰田のは……背脂ぁ!?

 

「五十志オメーの…流石にやばいと思うぜ」

「峰田もそう思うか……これ連れてってお題何?ってなった時気まずくね?んで、峰田。お前のもやばいな。背脂って…おかしいわ」

「オマエもそう思うよなぁ!?」

 

お互いにガシッと手を取り合う。

▼ 峰田 との 友情 が 深まった!

 

結局最下位だったのは言うまでもない。

連れてけるかぁ!!

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

『Hey guys!Are you ready!?色々やってきたが結局これだぜガチンコ勝負!頼れるのは己のみ!!心・技・体に知恵知識!総動員して駆け上がれ!!』

 

最終種目、一対一の個性ありきのガチバトル。場外に出るか、行動不能になると負け。大怪我や致死になりかねない攻撃は禁止。怪我したらリカバリーガールんとこに直行か。

 

今は第一試合、緑谷対心操。

俺は…第五試合か。まぁ、早めに移動しとこ。あ、緑谷勝った。おめでとさん。骨折って洗脳解くってえぐいな。よく自らやりにいけるもんだな。慣れてんだろうけ怖いな。

 

そしてそのまま第二、三試合が終了した。

第四試合が始まる。それを確認すると俺は生徒控え室に移動する。お茶子ちゃんに応援された。頑張るか。

 

芦戸さんの個性を考えるとやっぱり距離を取りたい。かと言って遠距離からだと詰められた時にやられそうだな。…となると中距離が望ましいか?

うーん、わからん。なんかこう…オールマイティにいける武器はないだろうか…。思考を凝らす。

伸縮可能な武器…あったよな。ゴジュウジャーにも出てたやつ。あー?あー……ダイレンロッドだ!!となるとダイレンジャーでいくか。しっかしダイレンジャーの武器の印象薄すぎだろ…リュウレン専門だと…セイバー?…あ、ヤイバーか。あと……なんか薙刀みたいなやつ……と二刀流……?親友が嘆くぐらい武器の登場回数が少なかったんだよな。ダイレンロッドはエンディングかなんかで振ってるし、ゴジュウにも出てたからギリ記憶に残ってたな。

 

そろそろ出番っぽいし行きますか。

両腕にそれぞれブレスレット型の変身アイテム…ああ、オーラギャザーとオーラスプレッダーが装着されてるのを確認し、歩き出した。

 

 

『お次は第五試合!あの角からなんか出んの?ねぇ出んの??ヒーロー科芦戸三奈!それに対するはバリエーション豊富な子供心くすぐる変身を見せる五十志戦一!A組同士のガチンコバトルだ!!』

 

そういうプレゼントマイクの紹介と拍手に包まれながらお互い入場する。まぁ、戦隊って元々男の子向けだし…子供心くすぐられるのは当然っちゃ当然なんだよな。もちろん女の子でもテンション爆上げだけどな。

 

「手加減無しだからね!」

「決まってんだろ」

 

軽口を叩き、腕を構えるながら合図を待つ。

 

『スタート!!』

 

気力転身・オーラチェンジャー!

 

オーラギャザーのリング状のパーツに指をかけ、そのまま折り畳まれていたバーを引き出した後、そのバーを側面よりオーラスプレッダーに差し込む。

 

「行くよっ!」

 

芦戸さんが迫ってくるが、お構いなしにポーズを決め名乗りを上げる。

 

リュウレンジャー、五十志戦一

 

そう言うと俺に向けて出された酸を横に飛んで、避ける。棍棒ならぬダイレンロッドで、かわいそうだが芦戸さんの腹を思いっきり突く。すまんな、「手加減無し」なんだろ?

 

「うぐっ……!」

『五十志の攻撃が芦戸を直撃する!容赦ねぇな!!』

 

一応こっち不利なんだよなぁ。

印象薄すぎてヤイバーどう使ってたのかわからん。もうちょっと登場させても良かったんじゃねぇかな。チラって見た時某百科辞典でも少ねーって書かれてたぞ。

 

「なんの!!」

「危ねぇな!」

 

広範囲に撒かれた酸をギリギリで避ける。スーツ着用してるとはいえ、戦隊だろうが溶ける時は溶けてんだよな。顔も守られてるとはいえ、できることならくらいたくはない。この酸って熱で蒸発しますかね!?…試してみるか!!

 

「油断してちゃダメだよ!!」

 

そう言いながら俺に向かって酸を出す。だが俺は避けない。いや、一応回避できるようにしつつ、目の前に手を突き出す。

 

『五十志お前避けないの!?』

『何が策があるんだろ』

 

「ザッツライト!『炎上破』!」

 

酸に向けて炎を出す。

一応回避の構えをとっておく。この酸が塩酸とか沸点が低いなら蒸発してくれるんだがな。

 

ジュッ……!

 

よし!

蒸発した!!

 

『なんと手から出した炎で芦戸の酸を蒸発させたぞ!?お前何ができねーんだ!?』

「いっぱいあるわボケ!!」

『ボケ!?』

 

こちとらブルーにもグリーンにもましてやオレンジとか金とか白とかにも変身できねぇんだぞこの野郎!!「パーリナイ!!」とか変身後に言いてえよ!!

 

そんな気持ちを持ちつつ、煙が立ち上る中人影を見つけ、ダイレンロッドを思いっきり地面に近い位置で横に振る。人影……芦戸さんの足に当たりそのまま地面に倒すことができた。そのまま芦戸さんの首にダイレンロッドの先を向ける。

 

「どうする?」

「あはは……これは無理だよ。降参」

 

『芦戸さん降参により、勝者、五十志くん!』

 

お互いに握手をし拍手をバックに退場した。

やっと一息つける。そう思いながら次の試合を見るために自分の席に戻った。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

256 名無しの転生者

イッチ勝利か

 

257 名無しの転生者

だな

しかしイッチの気分が晴れて良かった

 

258 名無しの転生者

やはり持つべきものは友か…

 

259 名無しの転生者

おいおいw

まなその話かよ

そんなことよりもまさか炎上破で酸を蒸発させるとはな…これにはびっくり

 

260 名無しの転生者

今回沸点が低かったから良かったけど、硫酸とかだとヤバかったな。確か沸点が…300ぐらいだったし

 

261 名無しの転生者

ある意味賭けだな

 

262 名無しの転生者

マニアニキ〜

このまま行くと次誰になるんだ?

 

263 ヒロアカマニア

え〜?

確か……常闇だったはず

 

264 名無しの転生者

強い光当てりゃいいのか

 

265 モモタロス成り変わり

光ぃ?

爆発……とかか?

 

266 名無しの転生者

>>265 確かにいけそうだな

 

 




芦戸さんの酸を「沸点が低い」としましたが、実際は不明です。自由に出せるっぽいので、人を溶かさないやつだろうと仮定し判断しました。炎でとか、あると思いますがあんま突っ込まないでください。

あ、次回は半分ぐらいギャグです。
まぁ、公式様がやってたし大丈夫だろの精神です。

次回登場予定
・14回
・秋田県
・「火薬の使用量は過去最高」

こんな中で変身音とか含めて一番派手なのは?

  • ゼンカイ
  • ドンブラ
  • ゴジュウ
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