個性『スーパー戦隊』 うん。……ちょっと待て?????   作:翠吏

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飯田やっぱお前、面白いやつだよホント


昼メシ時のあれこれ

 

 

 ここはどこだ。

なぜまっくらやみなんだ。……ゆめなのか?そうか。ゆめのなかなのか。

………なんかおきろよ。わけわかんねぇな。すすめっかな。……いけたな。

 

 

これは、たてもの?

なんだここ。なんだこれ。

 

どうして、××だけ?

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

目を覚ます。

目を覚まして一番最初に思ったのは眩しい、ただそれだけだった。ユメ……?を見ていた気がする。覚えてないが。それでどこだここ。…周りを囲ってんのカーテンか、これ?そんでベッド。なるほど…保健室か。なんで保健室に……あ、そうか。俺はあの後倒れたんだ。モヂカラの使い過ぎなんだろう、しっかし、限界が来るのが思っていたよりも早かった。やっぱ変身することで負荷とかを軽減させることができるんだろうな。変身アイテムがあれば特殊能力が使えても、負荷がダイレクトに来るからあんま生身では特殊能力使わないようにしてたし、ぶっつけ本番みたいな感じだったけどあん時はしょうがない。咄嗟だったんだ。だが、変身前に能力使って倒れたのは初めてだ。まぁ、いいか。とりあえず起きあがろう。

 

「……………ッ」

 

………動かねぇ。しかも体が鉛みたいに重い。これも使いすぎが原因か。モヂカラは強力なぶん、使用者の生命力を消費してるんだよな。まだ回復してないんだろう。それなら仕方ない。声でも出すか。

 

「せん、せー………」

 

出す声も小せぇや。気づいてくれっかな。やめてくれよ、そういうの嫌なんだ。しかしそれは杞憂だったようですぐのリカバリーガールがカーテンを開けた。

 

「目が覚めたかい。ほら、水飲みな」

「そうしたいのは、やまやま、なんですけどね……」

 

途切れ途切れになりながら答える。

リカバリーガールはそれだけでわかったのか、ストローをさして口付近にストローの口を向けてくれた。ありがたくそれで飲む。喉が潤った。

 

「ありがとう、ございます」

 

水を飲んでも、声の大きさは戻らなかったがそれでもいいか。リカバリーガールはコップを置きに行った。ふと、隣を見る。カーテンで周りを囲まれているのは緑谷だろう。あの試合だ。大丈夫だろうか。つか、今何時だ。どのぐらい気を失ってたんだ。

 

「今は六限目が終わる頃だよ。それよりも……気になるのかい?この子のこと」

 

リカバリーガールは緑谷がいるであろう、カーテンに囲まれたベッドを見ながら言う。思っていたことを当てられてドキッとしたが無言で小さく頷いた。カーテンが開けられた。少しだけだが…いいのか?それ。まぁ、いいか。開けられたカーテンから見えた緑谷の姿は酷くボロボロだった。あの試合じゃ無理もないんだろう。だが、それだけでも安心した。

 

「もう少し眠りなさいな」

 

まだ、体は動かない。

待っているのは暇だなぁ。………あぁ、眠くなってきた。言葉に甘えて、もう少しだけ寝よう。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

再び目が覚める。

鉛みたいに重かった体がずいぶん軽くなった気がする。試しに腕を動かしてみる。手のひらが顔の前に来た。うん。十分だ。そう思い、起き上がる。六、七限の補習とかあるだろうか。ないなら飯田にノート見せてもらおう。あの性格だし、なんか見やすそう。本人も快く引き受けてくれるだろう。

 

「起きたんなら言いなさいね」

 

そんなことを考えていたらシャッ、という音と共にカーテンが開けられた。すみませんと謝る。声量も元通りになっていた。

 

「うん、もう大丈夫そうね。帰っていいよ」

 

俺の様子を見てから言う。

念のためと、話を聞けばもう下校時間なのだと言う。

ベットから立ってすぐだと少しふらついたがもう問題はない。緑谷はまだ目が覚めないようだけど。

 

誰もいないしんとした廊下を通って下駄箱につく。靴に履き替えてさっさと校門に向かう。…………あれって、轟か?なんでいるんだ。こっち向いたな。俺待ちだったのか?よく待とうと思ったな。

 

「お前、俺待ってたのか?」

「ああ」

「そりゃなんで」

「………話してぇことがあんだ」

 

話したいことぉ?

思わず首を傾げる。轟は何も言わず歩き出した。俺もそれに合わせて隣で歩く。夕日が俺と轟を照らしていく。少ししたところで、轟が口を開いた。

 

「戦闘訓練、悪かった」

「は?」

 

どこが?

………あー、もしかして

 

「俺が倒れたのはお前のせいじゃねぇぞ」

「違う。あの時、俺はお前を殺しにいっていた。下手したら死んでたかもしれねぇ」

 

そんなことなのか。

確かに死を覚悟したけど、あれは俺が考え事して隙見せたから。戦いでは隙を見せた方が悪いって、誰が言ってたかな。前の顧問か?忘れちまったな。

 

「別に、気にしてない。本当のヴィランと対峙してたら、どのみちあそこでやられたんだ。思いっきりやってくれたことに感謝したいぐらいだ」

「そうか」

 

そこからはお互い無言だった。

ただ、不思議と気まずくはなかった。そして、分かれ道が来た。

 

「俺、こっちだから。………じゃあな」

「ああ」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

家に帰った。

さてと、スレを開こう。だいぶ心配してるだろうし。……やっぱりな。Liveが切れてる。さて、書き込むか。

 

529 スーパー戦隊好き

皆さん、お騒がせしました

結構心配してくれてたんだな……

 

530 名無しの転生者

イッチ?

イッチィィィィ!!!!!!!

 

531 名無しの転生者

おまっ、お前!!!!

 

532 名無しの転生者

大丈夫か!?

びっくりしたぞホントに!

 

533 モモタロス成り変わり

バカヤロウ!

倒れてんじゃねぇよ!!

 

心配…したじゃねーかよ……!

 

354 名無しの転生者

体は!?なんともないのか体は!?

 

355 スーパー戦隊好き

>>533 はい

みなさん心配かけてすみません

体はなんともないです

 

356 名無しの転生者

それならよかった……

倒れた原因はわかるのか?

 

357 名無しの転生者

やっぱ……モヂカラか?

 

358 名無しの転生者

>>357 モヂカラ?

すまん、俺戦隊はドンブラしか知らんのよ…

 

359 名無しの転生者

>>358 よくアレ見ようと思ったな!?

 

360 名無しの転生者

まぁ、ドンブラも面白いから……

 

361 名無しの転生者

カオスだからしゃーない

 

362 名無しの転生者

>>358 侍戦隊シンケンジャーって作品の特殊能力?

まぁ、それみたいなやつ。特定の家系とかにしか伝わってない。たまに別んとこから生えてくるやついるけど。使うには使用者の生命力がいる。

 

363 名無しの358

>>362 サンガツ

力の源が生命力ってやべぇな

 

364 名無しの転生者

でもイッチは合計で…四回しか使ってないよな

 

365 スーパー戦隊好き

単純に鍛錬が足りてないからだと思ってる

作中でも鍛錬シーンは映されてるし、アレぶっつけ本番みたいな感じなんで……

 

367 名無しの転生者

マジか

 

368 名無しの転生者

それはともかくよかったな、307

使われたぞシンケン

 

369 名無しの307

これは喜べばいいのか迷ってるんです……!

 

370 名無しの転生者

そこは喜んどけや

 

371 スーパー戦隊好き

とりあえず今日はゆっくり休みたいと思います

 

372 名無しの転生者

それがいい!

ちゃんときっちり休めよ!!

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

そして翌朝。

 

「ふぁ……」

 

昨日はよく眠れたとあくびをしながら思う。よく寝た日の翌日でもあくびが出るのはなんでなんだろうな。いつも寝不足だからか?………気にしないでおこう。

 

「……なんで人混みが発生してんだ?」

 

校門前で人混み発生……あー?あー。なるほど。マスコミか。うわ、迷惑〜。しかもあそこ通ったら質問ラッシュだろ?めんどくさいな。

スマホで時間を確認すると朝のチャイムが鳴るまであと…二十分。遅刻は担任が担任なだけに面倒な気がするので絶対出来ねぇ。個性…使ったら怒られるよな。はぁ……。覚悟決めるか。

迫り来る質問ラッシュを無視しながら進む。と、腕を掴まれる。は?ふざけんじゃねぇぞ。誰だよ腕掴んでんの。ぶっとば………轟ぃ!?おまっ、もっと早くに教室にいんじゃねーの!?知らねぇけど!!

 

「……助けてくれ」

 

お前は猫かぁ!!

ちょ、痛い痛い!!離さんとするのはいいけど普通に痛てぇわ!進めねぇし!!

 

「オールマイトの授業について……」

 

ふっざけんな!この状態で答えるわけねぇだろうがよ!!考えてくれマジで!

 

「チッ!面倒だ。ほら!いくぞ轟!!」

「すまん」

 

轟の腕を掴みそのまま引っ張って、マスコミとかを掻き分けながらなんとか俺たちは校門を通ることができた。ほんとそういうとこだぞ、マスコミがマスゴミって言われんの。

 

「朝っぱらから疲れるとは……マジで…まじでさぁ……」

「大丈夫か」

 

やがて教室に着き、俺は自分の机に突っ伏す。近くにはなぜか轟。お前……おまえぇ……。わざわざ荷物置いてこっち来んのかよ……。

つか、コイツ初期ん時はだいぶ感じ悪いって聞いてたんだが。………全然そんなことねぇな?なんでだろ……まぁいいか。テキトーになんか喋ってよ。まだ五分ぐらいはあるし。

 

 

そうしてるとチャイムが鳴った。轟はそそくさと席に戻った。それとほぼ同時に相澤先生が入ってくる。

 

「みんなおはよう」

「おはようございます………」

 

前世の学校のクセというか、挨拶されるとし返してしまう。ちょっと睨まれた気がする。なんか話そうとしてたしな。ごめんって。

 

「昨日の戦闘訓練お疲れ。Vと成績見させてもらった。爆豪、もうお前ガキみてぇなマネすんな。能力あるんだから」

 

爆豪の方を見ながら先生が言う。

爆豪は自覚があるんだろう、分かってると言い注意を受け止めている。

 

「そんで緑谷、お前はまた腕ぶっ壊して一件落着か。個性の制御、いつまでも『できないから仕方ない』じゃ通さないぞ。俺は同じことを言うのが嫌いだ。ただ、ソレさえクリアすればできることは増える。焦れよ」

「はいっ!」

 

緑谷は元気よく返事してんな。

………相澤先生こっち見てね?次俺が説教されるんですね。はい。背筋伸ばします。

 

「五十志、お前戦闘中に考え事すんな。場合によっちゃお前は死んでる。それとちゃんと限界を知っとけ。現場で倒れられちゃ迷惑だ」

「ウス……」

 

わかっちゃいたけど、実際指摘されると結構ダメージくるもんなんだな。まぁ、直していこう。時間は少しはあるはずだ。

 

「さて、HRの本題だ。急で悪いが今日、お前らには…学級委員長を決めてもらう」

 

『学校っぽいのキタ──ッ!!!!』

 

えぇ……(困惑)

学級委員長決めでこんなに盛り上がれちゃうのお前ら…?マジか。俺は今、お前らに驚いてるよ。

 

そうやって驚いてると飯田が声を荒げる。

 

「静粛にしたまえ!!【多】を牽引する責任重大な仕事だぞ……!『やりたい者』がやれるモノではないだろう!!周囲からの信頼あってこそ務まる聖務……!民主主義に則り真のリーダーを皆で決めるというのなら……これは投票で決めるべき議案!!!」

 

………と。

うん。お前言ってることとやってることが一致してないぞ。言い逃れできないぐらいそびえ立ってるぞ?ほら、お前突っ込まれてんじゃねーか。くぅ…!ってちょっと悔しそうにしてんじゃないよ。

 

「時間内に決まりゃ何でもいいよ」

 

そう言って相澤は寝袋にはいる。

オイ、待てや。寝てんじゃないよ寝てんじゃ。つか、何で寝袋常備してんだよ。どこにしまってんだよ。

 

「五十志くん!君の番だぞ!!」

 

そう思っているうちに投票の順が回ってきている。うーん。誰に入れようか。まぁ、飯田でいいか。

 

そんで、開票の結果はというと………

 

「僕三票──!?」

「なんでデクに!?誰が…!?」

 

爆豪、お前そんなナリしてやりたかったのかよ。てっきりダルいぜーみたいなタイプかと……。

 

「まぁ、お前に入れるよりかはわかるけどな……」

「あ"あ!?」

 

瀬呂の意見に同意するわ。

んで、緑谷が委員長で八百万さんが副委員長ね。把握。飯田はなんか悔しそうだな。…お前、自分に入れなかったのか。そういうとこすごいと思うよ。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 午前の授業が終わり、昼休み。

今日のメシはどうしようか。うどんにするか……いや、海鮮丼も捨てがたいな。緑谷と飯田はどこだ?一緒に食えたらと思ったんだがいねえな。あ、あそこにいた。うーむ、茶子ちゃんもいるな。……これは、邪魔しちゃ悪いな。今日は一人で食うか。

 

結局、俺は海鮮丼を選択した。

わさびがまた美味いなこれ。欲を言うなら生姜を多くして欲しかったんだがなぁ……ま、しょーがないか。そんなことを思いながら飯を食らう。そんな時だった。いきなり警報が鳴り出す。びっくりして箸で摘んでいたサーモンを床に落としてしまう。サーモーン!!!!!!!俺の、俺の好物なのに……!最後までとっておいたのに……ちくしょうめ!!

 

『セキュリティ3が突破されました。生徒の皆さんは速やかに屋外へと避難してください。』

 

なぁーにぃー?

ってこんなこと思ってる場合じゃない。しかし避難って……この全員が我先にと逃げ出す状態で?あんな人混みにダイブしろと。嫌だなぁ。いやまぁ、行くけどさ……。そう思いながらも窓から外を見る。………原因、マスコミかぁ…。だからそういうとこだって。つか、不法侵入してるし校門のシステムぶち破られたとしか考えられないから……もしそうだとして……器物損壊もやっちゃってるようだな。ニュースを報じる側からニュースに報じられる側になるのか。とりあえず警察に通報しておこうかな。プロヒーローという名の先生はいるけど、あいつらに手を出せなさそうだし、出したら事実を曲げられた報道されそうだし……だからそういうとこ。マスコミなら危害はないな、うん。残りのメシ食お。

 

 

後から話を聞くと、色々あって飯田が非常口マークになったらしい。何それ見たかった。そして俺は軽く上鳴に引かれた。解せぬ。

それで残りの委員会決めと。まぁ、なんでもいいか。

 

「あの、ちょっと僕話したいことがあって……」

 

誰もが緑谷の言葉に耳を向ける。

 

「委員長はやっぱり飯田君が良いと……思います」

 

緑谷曰く、飯田が非常口マークになった時色々思ったようだ。それで結論として飯田の方が委員長に相応しいと。俺は別に反対しないが……。チラリ、八百万さんの方を見る。あ、良さそうだわ。頷いてるわ。なら、俺から言うことは何もないな。

 

「委員長である緑谷くんに言われたのなら仕方がない!以後はこの飯田天哉が委員長の責務を全力で果たすことを約束します!!」

 

めっちゃ喜んどるやんけお前。

 

「時間内からさっさと決めろよ」

「はいッ!!」

 

めっちゃ気合い入ってる………。

俺は最終的に保健委員になった。

 




次回はUSJ編です。
多分二、三話に分けていくと思います。一話に収めるととんでもないことになりそうで……。

次回登場予定
・リーダーは緑
・兄妹
・末っ子

お楽しみに〜!
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