建業に帰ってから数日…ようやく落ち着いたので店を再オープンすることにした。お客さんには随分と待っていてもらってたし、よし、そうだ、セールをしよう!いくつかの商品を割引きして、あとは新商品も発売しよう!ならば、こうしては居られない!すぐさま店に行こう!
そうして懐かしさを感じる店先に到着し、門で警備をしてくれていた兵に声をかけ中に入る。
「えーっと…タバコは割引き対象外として…コーヒーはもっと売りたいから安めにして…あ、そうだ、クッキーとジュースのセットメニューも追加しよう。単品だとクッキー3枚が3銭、ジュース1杯が5銭の計8銭だったけど…セットメニューはジュースかコーヒーが選べて、クッキーと合わせて、7銭で売ろう。」
1銭しか変わってないと言われても仕方ないが、クッキーもジュースも一応砂糖を使っているし、それなりの値段にしなければ他の甘味処と確執が生まれてしまう…それは避けなければいけないので1銭の割引きとする。
「えーっと、今取り扱ってるのが、タバコにソレの関連商品(マッチと携帯灰皿)、コーヒー、ジュース、クッキー、あとはガラスのグラス…。うーん…他にも何か欲しいな…売れそうで、それなりに値段のするモノ…」
うーん…なにか無いものか…コレは困った時のKAMIZONだな…えーっと何を取り扱うか…食い物にするか?何か食べ歩きの出来るモノなら店で食べないで済むから回転率も上がるはずだ。しかし、食べ歩き出来て、取り扱いも簡単なモノか…うーん何が良い?考えろ俺、城下ではみんな食べ物は何を売っていた?みんな何を買い食いしていた?あっ!アレだ!饅頭だ!こちらでの饅頭は肉まんみたいなモノだ。しかし、饅頭を蒸すには火がいる、その火の番をするのは?俺しか居ない…しかし俺には接客がある…。接客に夢中になって火事にでもなったら大変だ…ってことは饅頭はダメか…では、饅頭に似たモノ…って、最高なモノがあるじゃないか!惣菜パンだ!コレなら食べ歩きも出来るし、KAMIZONで惣菜パンを購入すれば調理もしなくて済む、よし、そうと決まれば即仕入れだな。
そうして着々と再オープンの為に準備をし、ようやくその日を迎えた。
「天の万事屋、再オープン!」
扉を開けるとお客さんが次々とやって来る。
「御使い様!待ってましたよ!」
「ようやく、またあの甘味が食べられるのねー」
「おお、新しい商品もあるぞ!」
「御使い様!タバコを5箱!」
おぉう…まさかみんながこんなに待ち焦がれていたとは…嬉しいが…こりゃまた忙しい日々の再来か…。コレが今日1日だけなら良いがそういうワケでも無いだろうし…うぅむ…やはり、従業員を雇うか…しかし、宛は無いし…、また冥琳に相談するか?いや、冥琳は忙しいだろうし…いや、それは他のみんなも一緒か…。どうしたモンか…
「御使い様!ボーッとしてないで会計お願いします!」
「おっと、悪い悪い、毎度ありー!また来いよー」
「御使い様、1つお聞きしたいのですが…」
「お、なんだ?」
「商品が前に来た時よりも安くなっているのは何故ですか?まさか値下げですか?」
「ああ、ソレね、みんなには随分待たせちゃったし、今日限りのセール…じゃなくて、期間限定の割引きにしようかなと…。それで好評なら定期的にやってもいいかなーと。」
「なるほど、期間限定ですか…では、今が買い時ですな。沢山買わせて頂きます!」
「そりゃ嬉しいねぇ…。でも散財しないようにな?」
「はは、分かってますよ!」
うんうん、みんな嬉しそうで何よりだ。やっぱりこうやって街のみんなと触れ合うのは楽しいし、俺まで幸せな気分になる。俺が忙しいということは、みんなが俺の店に来てくれて居るからで、俺はすっかり孫呉の一員として認めて貰えたということだ。それが何より嬉しい。そういえばは、前に梨晏にウチの店を案内するって話をしたな…。この際、梨晏だけじゃなくて、他のメンバーにも声を掛けて、重鎮たちがゆっくり買い物出来る日を作っても良いかも知れないな…。
そうして、今日も店内をあちこち周り、接客に汗を流すのであった。