これが俺の恋姫†無双   作:篝火 灯

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黄巾党?ノンノン錦帆賊

「賊退治?また、黄巾党の残党かなにか?」

 

「いや、違う今回は江賊だ。」

 

「江賊?普通の賊と何が違うの?」

 

「奴らは長江を縄張りとし、そこを通る船を襲うのだ。」

 

「あーなるほど…それで江賊ね。」

 

「最近、錦帆賊と言う者たちが幅を利かせているらしくてな。その討伐だ。」

 

「はぇー…物騒だなぁ…」

 

「なにが、はぇーだお前も行くのだぞ?」

 

「は?なんで俺が?」

 

「今回の賊討伐の大将は蓮華様に務めて頂く、そして軍師は亞莎、そしてその補佐として穏を付ける。三船、お前は蓮華様の護衛兼補佐だ。」

 

「んー…まぁ雪蓮の面倒見るより、蓮華の方が言う事聞いてくれそうだし…いいよ。了解」

 

「では、その形で進めていくぞ。」

 

「おう」

 

そして数日後、俺たちは長江を船で渡っていた。

 

「おお、デケェ…」

 

「玄助しゃま、あ、危ないので、あまり身を乗り出さないでくださいぃ…」

 

「亞莎は心配症だなぁ…大丈夫だって、ほら」

 

「あうう…玄助さまー。」

 

「ダメですよぉ〜玄助さん。あんまり亞莎ちゃんをからかっちゃ。」

 

「へーい、ごめんね亞莎。反応が可愛いからついイタズラしちゃった。」

 

「全く…貴方たちは…何をしてるのよ。私達は戦に行くのよ?」

 

蓮華からも怒られる。はーい俺が悪かったです。

 

 

「もう、三船もしっかりしてよね。一応貴方、私の護衛でしょ?」

 

「はい。その通りです。でも大将は蓮華だから。」

 

「分かってるわよ。でも、そろそろ錦帆賊の縄張りよ…みんないつ戦闘になっても良いように気を張って。」

 

「は、はい!」「は〜い」「おう」

 

そして、船が進んで行くと、不意をつくように左右の崖から矢が射掛けられる。

 

「総員戦闘準備!盾を構えて!」

 

「矢に気を付けてください!」

 

「早速奇襲か…手が早いな…蓮華、敵は足が速いかも知れない。しかももうココは相手の縄張り、ヤツらにとって庭みたいなモンだ、ソレにウチは大型の軍船ばかりで小回りが効かない。それを加味した上で命令してくれ。」

 

「分かったわ、ありがとう。」

 

そうして矢の雨をくぐり抜けると、目の前には小さな船から連なる船団を発見する

 

「蓮華、あれが本隊だ。真ん中にデカイ船が一隻居るが、あそこに敵の大将が居ると見て間違いないだろう。」

 

「ありがとう玄助。亞莎、策は?」

 

「敵は鶴翼の陣を敷いています。ならば我々は魚鱗の陣で突撃するのが良いかと、幸いにも敵の船は総数こそ多いですが、小型の船ばかりです。我々の船で体当たりをすれば沈没するかと…」

 

「分かったわ!すぐさま陣を立て直せ!魚鱗陣だ!銅鑼を鳴らせ!」

 

ジャーンジャーン!と大きな銅鑼の音が鳴る。

 

そして、戦闘は開始され、錦帆賊、孫権隊が入り交じる大乱戦となった。幸いにも、本陣に到達はしていないが…しかし気を抜くこともせず、しっかりと集中して見る。

 

「ん?亞莎!敵の大将の船は?何処に行った!」

 

「あうう…不明です。」

 

クソ、しくじった、コレじゃ敵がどこから指揮してるのか分からない。そう思った矢先、船に強い振動が加わる。

 

「なんだ?」

 

「なにがあったの?」

 

「あうあう…」

 

「大変です〜敵の大型船が体当たりをして来ましたー。」

 

「なんだと!損害は?」

 

「不明です〜」

 

被害報告を受けながらも体当たりをしてきた敵の大型船を見ると…なんとそこには…思春が居た。

 

「なん…だと…」

 

「あれは!思春!何故そこに居るの!?思春!」

 

「蓮華、アイツのこと知ってるのか?」

 

「えぇ、昔の知り合いよ。」

 

真名を呼んでいるということはそれなりの仲か…

 

「損害報告!損害は甚大!次の突撃があれば、まず船首が折れるかと思われます!」

 

「相手の庭、蓮華とアイツは顔馴染み、んで、こちらの損害は大きい…か、なら。蓮華!」

 

「えぇ、分かっているわ。」

 

「えぇ?何がですか?」

 

「「俺(私)たちの攻撃手段…それは。敵旗艦へと正面からのぶつかり合いだ(よ)」」

 

そう、俺と蓮華が決めたのは敵本陣への特攻。どうせ壊れるならせめて有効活用しないとな。

 

そうして思春こと甘寧の乗る旗艦に孫の旗が翻る、大型船が突っ込んだ。

 

「うお!みんな気を付けろ!落ちるなよ!」

 

「思春!」

 

突撃により折れた船首から蓮華が飛び出していく。

 

「ンな!蓮華!」

 

後を追いかけると…甘寧に剣を突きつけた蓮華が居た。

 

「思春…いえ、甘興覇、孫呉に降りなさい。これ以上の戦闘は無駄よ。」

 

「くっ…我々には我々の道理が…」

 

「敗軍の将の処遇は勝った者が得るのよ。思春。貴女はここで散るには相応しくない。甘興覇!目を見ろ!孫仲謀の目を!私には貴女が必要よ…思春…お願い…降って…」

 

「蓮華様…かしこまりました…この甘興覇…我が錦帆賊と共に孫呉に降ります。」

 

「本当に?」

 

「えぇ、本当です。蓮華様、刃を向け申し訳ありませんでした…。」

 

「いいのよ、思春も守るものがあったんだものね。また昔みたいに仲良くしてくれると嬉しいわ。」

 

「はは、しかし、蓮華様を主とするので昔のように接するのは難しいかも知れません。」

 

「そう…。残念だけど…確かにそうね…今はお互い立場があるし…」

 

「その通りです。」

 

「じゃあ思春。私たちと一緒に建業へ行きましょう?お母様に報告しないと。」

 

「御意。」

 

「おーい…亞莎?ついでに穏ー?伸びてねぇで、目ぇ覚ませー…終わったぞー。帰るぞー。」

 

「うう…」「う〜ん…」

 

「ダメだこりゃ。」

 

そうして新たに甘寧を加えた孫権隊は帰路につき、すぐさま建業へと戻り、錦帆賊の討伐、及び吸収、そして甘寧の加入と、また孫呉は大きくなるのであった。

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