これが俺の恋姫†無双   作:篝火 灯

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土砂降りの1日

ザアザアと雨が降っている。今日は朝からこんな感じだ…これじゃ店を開くことも出来ないし、俺はどうしようかと悩んでいた。うーん…どうしよう…こういう時に冥琳や雷火さんの手伝いが出来れば良いのだろうがまだ読み書きは不安定…邪魔にしかならないだろう…せめて、差し入れくらい持っていこう。うん。

 

「さて、俺はどうするか…」

 

このまま部屋でうだうだするのも良くないし、かと言ってなにかする用事もない…ううむ…日本に居た時はどうやってヒマを潰していただろうか…散歩…は雨なのでNG、あとは新聞…はあるわけないし…案外とやることがない…コレまでは店番という仕事があったからヒマな時間は無かったが…城内での仕事が無いと言うのは、いささか、マズイのではなかろうか…しかし、仕事探しか…文官は雨でも仕事はあるだろうが、武官は休みだろう…などと紫煙を燻らせながら考える…しかし、武官に会ったからと言って何をする?出かけられるワケでもないし…そうだ、今のウチに店で出す酒の試飲でもするか、この前は雪蓮たちの乱入でしっかり出来なかったかなあ…そうと決まれば酒を幾つか…

 

チャリン、チャリン

 

「よしよし、しかし酒を取り扱うとなると酒用のグラスも取り扱ったほうが良さそうだな…」

 

ウチの店は酒家ではない、買ってもらったら家に持ち帰って飲んで貰う感じにしよう。酔っ払って店のお客さんに迷惑がかかっても嫌だし…しかし、いくら店に出すための試飲だとしても、こんな時間から飲んでも良いものか…でもせっかく空いた時間だ有効活用ということで試飲をしよう

 

いくつか購入してみたが…コレは割り材も必要か…特に洋酒は割ったほうが飲みやすくなるからな…ってことは割り材も売った方が良いってことで…どこに置こう…用意しようと思ってる洋酒のアルコール度数は40%くらいだから、よほど酒に強くなければ飲めないだろう…しかし割り材か…ふむ…コーラで割るか…コーラなら洋酒と相性が良いだろう。こちらの世界ではお酒を何かで割ると言う考えはない。そう、お酒に弱い人は安くてあまり美味しくないアルコール度数の低い酒を飲むしかないのだ…しかも祝い事には酒は定番、なのでお酒が弱い人にも楽しんで貰いたい。だからこそお酒を何かで割って飲むという手法が楽なのだ。

 

「ん…コク…。これくらいの弱さならお酒の弱い人でも飲めるだろうな…。まぁ美味すぎて飲みすぎる可能性はあるが…口当たりは良いし、ジュースのように飲めるからきっと人気が出るだろうな…」

 

しかし、酒だけでは寂しすぎる、いくつかツマミも出すか?いや、しかし、仮にも試飲…ガッツリ飲むワケでもないし…

 

「タバコで我慢するか…」

 

そうしてタバコをツマミに試飲をしていると、誰か部屋を尋ねてくる。

 

「三船?ちょっといいかしら?」

 

「ん?蓮華?どうしたんだ珍しい。」

 

「大したことでは無いの…ただ今日は雨だし、貴方が部屋に居るだろうと思ってお喋りでも、と思って…」

 

「なるほど…そりゃ良いな。俺も1人でヒマだったとこだ。」

 

「机の上の瓶を見る限り、ヒマをしていたとは思えないわよ?」

 

「あはは…コレは一応お酒だけど、お店に出すための試飲だからね?酔うために飲んでないからね?」

 

「分かってるわ。いくら休みだからって貴方がこんな時間からお酒を酔うまで飲むとは思っていないもの。」

 

「ほっ…なら良かった。なんなら蓮華も飲んでみるか?」

 

「いいの?でも私、そんなにお酒は強くないわよ?」

 

「大丈夫だよ。お酒の味が分かってその味が蓮華の舌に合っていれば売れるってことだから…。それに雪蓮や祭さんには聞けないしね。」

 

「確かに姉様と祭なら酒ならなんでも良いって言いそうね…」

 

「だからこそ、率直な意見が欲しいんだよ。」

 

「なるほど…分かったわ。それなら協力しましょう。」

 

「おお、助かる!」

 

「さて、何から飲ませてくれるの?」

 

「そうだなぁ…コレかな…」

 

そうして蓮華と試飲をすること1時間…

 

「いくら試飲と言えど少し酔ってきたわ…」

 

「確かに…酔い覚ましにコーヒーでも飲む?」

 

「こぉひぃってあの黒くて苦い飲み物?」

 

「大丈夫だよ、確かにそのままじゃ苦いけど、牛乳や砂糖を使えば美味しく飲めるから。」

 

「そうなのね。こぉひぃは味が強くて苦手だったのだけれど…」

 

「確かに味…というか風味は強いね。でもそれがタバコと合うんだよなぁ…」

 

「そうなのね…。」

 

「うん。ほい、お待たせ。」

 

「あら?コレは匂いも強くないし、色も違うわね…これも、こぉひぃ?」

 

「いや、そっちはカフェオレって言ってねコーヒーを元にもっと飲みやすくしたものだよ。」

 

「そうなのね、ありがとう気遣ってくれて。」

 

「いやいや、やっぱり美味しく飲んで欲しいからさ、ほらほら飲んでみて。」

 

「え、えぇ…ん…コク…コレは…こぉひぃよりも飲みやすいわ。でもこぉひぃの香りもして…」

 

「美味しいでしょ?」

 

「凄いのね、天の国は…全くの別物のように感じるけど、それでも必要な風味は残している…。どうすればこんなに良いものが作れるのかしら?」

 

「んー…技術と美味しく頂く為の研究心かな?」

 

「凄いのね…でもコレ1杯を淹れるのに時間がかかるのでは無いの?」

 

「ああ、それはインスタントだからね、お湯を注ぐだけで出来るよ?」

 

そういいながら、窓を少し開けてそのまま窓際でタバコに火をつける。

 

「この飲み物がお湯だけで飲めるなんて…信じられないわ…」

 

「ふぅー…。そっか、俺にとっては当たり前だけど、こちらではお湯だけで飲めるのはお茶くらいだもんな…。」

 

「まさか、これの他にもまだあったり…」

 

「するね。」

 

「こんなのが市場に流れたらみんな簡単に飲めてしまうじゃない、お茶を淹れる手間も少なくなるわ…。」

 

「確かに…」

 

「三船、これ、私たちにも卸してくれないかしら?」

 

「ん?なんで?」

 

「来客に出すためよ。城に来る来客はほとんどが国賓級よ?そんな人達をもてなすには最高の飲み物だと思うけど…」

 

「なるほど来賓用か…それは考えてなかったな…。分かった、ならいくつか来賓用として城にも卸そう。」

 

「ありがとう三船。」

 

「いやいや、孫呉の株が上がるならいくらでも、協力するさ、そうだな…ついでに来賓用のタバコも卸すか…」

 

「来賓用のタバコ?そんなモノがあるの?」

 

「うん。吸いやすくて、見た目からして高級感のあるやつがね。」

 

「分かったわでは、それらは私が代表して購入するわ。」

 

「しかし、カフェオレとかは安いけどタバコは高いぞ?」

 

「いくらくらいなの?」

 

「1箱最低でも50銭だな…」

 

「あなたの店で取り扱ってるタバコの何倍もするじゃない…そんなに高級なのね。」

 

「そりゃ、高級な葉っぱ使ってるからな。」

 

「でも、分かったわ買いましょう。」

 

「来賓なんてそうそう来ないだろうし、まぁある程度の資金さえあれば大丈夫だと思うよ?」

 

「そうね、来客なんてそうそう来ないもの。」

 

「でも、備えておいて損はないか…。」

 

「そうね。では、その話は進めておくわ。さて、私はそろそろ行くわね。」

 

「ああ、了解。悪かったな付き合わせて。」

 

「いいのよこれくらい。貴方も孫呉の一員なのだから、これくらいお安い御用よ。それに良い取引きも出来たし。じゃあね。お邪魔しました。」

 

そう言って蓮華が出ていく…そうか、来賓をもてなす為の飲み物か…タバコも売れるなら売りたいが…如何せんウチで取り扱ってるモノはクセが強いからな…しかし、大陸中には天の国の嗜好品の噂は流れている。大陸中からお客さんがくるのがその証拠だ。確かに豪族関係にも売れるのだから王族である孫家に卸しても問題はないが…。しかし、来賓用か…考えても無かった…コレはまた売れそうな匂いがするな…どうしよう…また稼いでしまうな…。そう思いながら吸い終わったタバコを携帯灰皿に捨てるのであった。

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