これが俺の恋姫†無双   作:篝火 灯

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珍客来店!

今日も今日とて朝から店をする。そして昼休憩中に…その人はやってきた。

 

月詠の作った昼食を食べ縁側でのんびりしてると

 

「御免、誰か居ないか。」

 

ん?来客?昼休憩中に来るのは豪族関係者だが…今日はそんな約束は無い。誰だろう。

 

「はいはいー。どなたかなー?って夏侯淵!?」

 

「うむ…。」

 

「こりゃなんでまた…。いや、そんなことより、こんな所で立ち話もなんだ、入ってくれ。」

 

「すまん、邪魔をする。」

 

そうして、突然やってきた夏侯淵を店内に入れ、何故来たのか聞いてみる。

 

「月詠。お茶を頼む。それで、曹操の側近である夏侯淵がわざわざウチになんの用だ?」

 

「それなんだが…我が主、曹操様はお前に興味がお在りでな。」

 

「それとウチに来た理由が繋がらないんだけど…」

 

「完結に言おう。お前の店で売っているモノをいくつか購入したい。」

 

「そりゃ構わんが…それくらいの使いなら夏侯淵じゃなくても良かったんじゃないか?」

 

「曹操様からは、私の選ぶモノなら確かだろうと言うご判断から、私が指名されたのだ。」

 

「なるほどねぇ…」

 

しかし、夏侯淵、ひいては曹操相手の商売か…ふむ…

 

「何が欲しい?曹操相手となれば特別だ。この店に出して無いものも売ろう。」

 

「すまん…。」

 

「んで、何が欲しいんだ?明確なモンはあるんだろうな?」

 

「それがな…曹操様からはとにかく珍しい物を、と…」

 

「大雑把過ぎるだろ…」

 

「曹操様は美食家でもある。なので天の国の菓子をいくつか貰えれば助かる。」

 

「ふむ…菓子か…」

 

お菓子、お菓子ねぇ…良さそうなのはいくつかある。移動にも耐えられて、腐りにくい菓子ならば乾き菓子を渡せば良いのだ…しかし、それだけでは特別感は出ない…うぅむ…

 

「菓子はいくつか、考えがある、だが…それだけでは特別感が出ないんだ…すまんがもう少し考えさせてくれ。」

 

「ああ、無茶を言っているのはこちらだ、待とう。」

 

「菓子ならすぐに用意出来るが先に持って行くか?」

 

「いや、商品が揃ってからにしよう。私もお忍びだからな…。色々と目につくのはマズイ。」

 

「分かった。ならいくつか見繕っておこう。3日後に来てくれ。」

 

いくら、急だからと言って長いこと待たせるワケにもいかない。待てるであろう最大の日数を提示するとあっさり店を出ていった。月詠に挨拶までして…うむ、よく出来た人間だな…。こういう小さな事の積み重ねが相手に与える印象を良くするのだ。さて、曹操になにを買わせるかだが…菓子とジュースにしよう。あとは…タバコはダメだろうが…葉巻ならどうだろう?葉巻は煙を肺に入れず、口内で旨味と香りを楽しむものだ。それをいくつか渡せば来客用にもなるし、もしかしたら褒美として部下に渡すかもしれない。そして、タバコや葉巻を売るなら、火と灰皿だ。灰皿はガラス製の少し豪華なモノを用意するとして、火はどうしよう…マッチでも良いが…そうだな…マッチにするか…マッチは消耗品だ。売り渡す全てを消耗品にしてしまえばまた買ってくれるかもしれない。よし、決まりだ。売るのは乾き菓子に、葉巻、マッチ、灰皿にジュースだ。葉巻の吸い方は夏侯淵にレクチャーしておこう。

 

そうして3日後…

 

「御免。」

 

「来たか。こっちだ商品の準備は済んでるぞ。」

 

「すまないな。」

 

「なに、お安い御用だ。そして、商品の中にあるモノなんだが…。」

 

「うむ。」

 

「菓子、飲み物、葉巻、マッチ、灰皿だ。葉巻の吸い方はこの後教えるからな」

 

「何から何まで世話になるな。」

 

「コレらのほとんどは消耗品だからな。これからも取り引きがあるかも知れないし、恩は売っておいて損は無いだろう?」

 

「確かにそうだな。して、いかほどか?」

 

「そうだな…いくら出せる?」

 

「む、それはこちらを試しているのか?」

 

「そういうつもりは無いが…曹孟徳が天の国の商品を買い叩くワケにもいくまい?」

 

「ううむ…今あるのは10万だ。」

 

「よし、分かった。なら8万で売ろう。」

 

仕入れ値としては約10万前後だがソレが480万になるんだ。こちらとしては大きな儲けだ。

 

「分かったならばそれで支払おう。」

 

「なら成立だな。じゃあ葉巻の吸い方を教えよう。」

 

「うむ頼む。」

 

「葉巻のこちら側、切られているだろう?こちらを吸口にするんだ。そして反対から火を付けて、吸う。煙は肺腑には入れず口内で旨味と香りを楽しむんだ。葉巻はタバコより高級品だからな、タバコの何倍の値段がするんだ。それに肺腑に煙を入れないからむせることも無い。」

 

「なるほど…」

 

「曹操が好まないのであれば来客用や褒美にすると良いだろう。」

 

「こちらの事まで考えていたのか…」

 

「そりゃ当然だ、誰であろうと客は客だからな。お客さんの事を第一に思うのが俺の信条でね。」

 

「なるほどな…。ではこれらの品、しっかりと我が主に届けさせてもらう。」

 

「おう。気をつけてな。」

 

さて、夏侯淵は行ったか…ふぅ…大陸の諸侯からの客も来ていたし、いつかは来るだろうと思っていたが…まさか夏侯淵を寄越して来るとは…。ホントに想定外のことをしてくれる…。こっちがヒヤヒヤした。

 

 

~夏侯淵side

 

「天の国の品をいくつか購入したが…反董卓連合では、小物だと思っていたが…中々やる…」

 

我々のことまで考えて商品を選びそして、それなりの値段で売る…そして戦では機を見て汜水関に一番乗りの功績を挙げる…あやつは何を考えているのだろうな…計れんやつだが、少なくとも商売においてはその才覚はあるのだろう。でなければ、珍しさだけで天の国の品を扱う店の噂など広がるはずもない。もし、あやつを敵に回したら我らはどれだけの損害を被るのだろうな…

そう考えながら許昌へと向かう夏侯淵であった。

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