これが俺の恋姫†無双   作:篝火 灯

60 / 60
【天の万事屋】は荊州でも大人気

「コレをくれ!」

 

「私はこっちも!」

 

「はーいただいま!」

 

建業でも忙しく働いていたがこちらでも同じくらい忙しい…。それだけ天の国の噂が広まっていると言うことだ。建業でも噂が流れていると話は聞いてたが…こうやって、現地で直接触れ合うとやはり違う。天の御使いの名前も売れているのだろう。認めて貰えるのは嬉しいが、俺の地元はもう日本ではなく孫呉だ。早く帰りたいのが本音である…。しかし、帰ろうとすると劉備からもう少し、もう少し、と説得されてしまう。まぁホントに限界になったら帰ろう。それにコチラでの商売での儲けは劉備たちに税として納める必要もない。お願いされて来ているのだ納税するワケがない。

 

「ふぅ…こんなモンか…」

 

今は午前中の売り上げの計算をしている。建業の店よりこちらで出している店の方が値段は少し高めに設定している。そのため、昼と閉店後の2回に分けて計算しないと売り上げの計算が間に合わないのだ。

 

「ふぅ…」

 

ペンを置き、タバコを取り出し火をつける。今じゃタバコだけが癒しだ。しかし、今日は劉備は来ないな…いつもなら来てる頃合いだ。

 

「ごめんくださいー。」

 

来たな…全くいつもいつも…仕事はしてるんだろうか…。いや、俺も昼休憩を取る時間だ、劉備も同じく休憩中なんだろう。

 

「来たか。上がってけ。」

 

「はーい。お邪魔しまーす。」

 

「全く…いつもいつも、飽きないもんだな。」

 

「三船さんのお店は珍しいものが沢山あるんだもん。飽きる方がおかしいよ。」

 

「そうか?」

 

「そうそう。」

 

劉備にジュースを出しながら会話をする。さて、本題だ。ぶっ込んでみよう。

 

「そして、劉備。俺はいつ帰れる?」

 

「えっと…あの…」

 

「ん?」

 

「このまま…私たちと一緒に居て貰えないでしょうか?」

 

「ふざけた答えをするな。俺は孫呉の一員だ。裏切ることもせんし、お前たちと一緒に居たいとも思わん。」

 

「そうですか…」

 

「当たり前だろ…。いいか?俺は帰る。何があろうと帰る。コレは決定事項だ。」

 

「はい…。」

 

「お前は俺を引き止めたいだろうが無駄だ、やめとけ。」

 

「でも…」

 

「でも、も何も無い。俺は帰る。それだけだ。」

 

「う…分かりました…」

 

「もう売るもんは売った。そろそろ潮時だ。そうだな…3日後に帰る。」

 

「そんな!急すぎます!」

 

「そっちのワガママを聞いたんだ。俺のワガママも聞いて貰わないとな。」

 

「はい…分かりました…ですが、せめてお別れ会をさせて下さい。」

 

「断る。そんな義理はない。それに俺はそっちの重臣からはあんまり好まれては居ないようだからな。」

 

「そ、それは…」

 

「参加するだけ無駄ってもんだ。ほら、帰れ。」

 

「三船さん!せめて帰る時に挨拶だけでも…」

 

「それは俺の気分次第だな。」

 

「そうですか…」

 

そうしてとぼとぼと城へ帰っていく劉備。お別れ会に挨拶?そんなものは不要だ。俺はあと3日後に帰る。ある程度稼いだしな。そうして午後も店を開き、3日後に帰ることをお客さんに告げる。

 

「そんな、いくらなんでも急ってもんです!」

 

「私たちは御使い様のお店が大好きです。」

 

「そう言ってくれるのは嬉しいが…俺の本拠地は建業だ。もし、俺が恋しくなったら建業まで来てくれ。帰ることは劉備にも伝えてある。」

 

「そうですか…仕方ねぇ!みんな、御使い様がお帰りにらなるまで買い物しまくるぞ!」

 

「「応!」」

 

「ってワケで、せめて最後の最後まで買い物させて下さい。」

 

「分かった。そこまでされたら無下には出来ん。」

 

「そうと決まれば買うわよー。」

 

「あはは…買いすぎないようにな…?」

 

そうして、苦笑いをしながら最後の日まで商売を続けるのであった。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

【黒山の狼、乱世を嗤う】(作者:パスカルDX)(原作:恋姫†無双)

▼あらすじ▼後漢末期――黄巾の乱によって大陸は荒れ果て、民は飢え、役人は腐り、弱者は踏みにじられていた。▼太行山脈を根城にする巨大賊軍「黒山党」。▼その頭領こそ、“黒山の狼”と恐れられる男、張燕――真名を《時雨》。▼残虐。狡猾。冷酷。▼官軍も諸侯も嫌う外道。▼だが彼は、ただの盗賊ではなかった。▼民を見捨てる漢王朝。▼名門の誇りに酔う諸侯。▼正義を掲げながら弱…


総合評価:834/評価:7.16/連載:176話/更新日時:2026年06月26日(金) 19:52 小説情報

魔法少女リリカルなのは ダメ人間の覚悟(作者:make_51)(原作:魔法少女リリカルなのは)

これは、一人の元引きこもりなダメ人間と、それを取り巻く環境と人々が送る物語・・・。▼彼は何をし、何を思い成し遂げるのか・・・・。▼そして、そんな彼を周囲は『どうしていくのか?』▼*注意*▼この小説は某ss投稿サイトで投稿された小説と流れが似ておりますが異なりますので、お気に召さなかった方々は『戻る』をしていただいて構いません。


総合評価:885/評価:6.1/連載:95話/更新日時:2026年06月21日(日) 17:51 小説情報

争いは他所でやってくれ!最後は平穏無事に過ごしたい(作者:大気圏突破)(原作:ハイスクールD×D)

 サービス残業・休日出勤・パワハラで疲弊していたサラリーマンはデスクワーク勤務中に心臓の鼓動が止まり亡くなってしまった。憐れんだ神は第2の人生として彼を『リリカルなのは』の世界に送るつもりだったが書類の手違いで『ハイスクールD×D』の世界に送ってしまった▼ 神は送る直前に間違いに気付き彼に与えた力の他に原作主人公の能力を奪って付与させた。赤龍帝になってしまっ…


総合評価:1555/評価:6.47/連載:53話/更新日時:2026年06月26日(金) 23:42 小説情報

心配性の実力者は今日も鍛え続ける(作者:大気圏突破)(原作:魔法少女リリカルなのは)

 青信号で横断歩道を渡っている時に上級国民が運転する暴走車に轢かれてしまい彼は命を落とした。本来ならもう67年ほど生きる予定だったが天国に来てしまった。定員オーバーなので神は二次創作特有のアニメ作品内に彼を転生させる▼ 部屋で目を覚ました彼は9歳の姿になっていた。そして机の上置かれていた手紙に▼「その世界は実力が無いと死んじゃうから頑張って鍛えてね♡ byゴ…


総合評価:3409/評価:7.15/完結:63話/更新日時:2026年05月02日(土) 20:55 小説情報

魔法科高校の異端魔術師(作者:もやしになりたい)(原作:魔法科高校の劣等生)

死の間際、佐藤雄馬は他人を庇って命を落とした。▼その死は、本来あるはずのないものだった。▼神の手違いにより、『魔法科高校の劣等生』の世界へ転生した雄馬は、英霊たちとの縁を与えられ、新たな人生を歩み始める。▼そこで彼が触れたのは、魔法が技術として完成された世界と、英霊たちが語る神秘としての魔術だった。▼想子によって情報体へ干渉する“魔法”。▼魔術回路と魔力によ…


総合評価:2387/評価:7.19/連載:37話/更新日時:2026年05月14日(木) 16:46 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>