「よっと…こんなモンか…」
俺は今オープン前の店で棚卸しをしていた。そう、ようやく酒を売るのだ。タバコが約20銭だが酒はその倍の40銭~だ。ついでにお酒用のグラスとお酒を割る為のコーラも仕入れた。これでコークハイや、ラムコークが飲めるだろう。売るお酒は、焼酎、日本酒、ウイスキー、ラムだ。とりあえずこれだけあれば良いだろう。
「月詠。そっちの棚卸しは済んだか?」
「はい!終わりました!」
「よし、じゃあ開店だ!」
そうして、扉を開くとザワザワと人が入ってくる。一応商品に説明書きを書いているが分からない人は聞いて来るだろう…まぁ俺も酒の作り方なんぞ知らんが…。
「御使い様!ようやく酒を扱うようになったのですね!」
「コレは買って味見せねば!」
「飲みすぎないようにな?」
「はっはっはっ!美味ければ飲みすぎるかもしれませんな!」
「おいおい…」
そうして酒を買っていくのは常連さんが多い。やはりタバコだけでは物足りなかったか…。
「御使い様、こちらの黒い飲み物もお酒ですか?」
「いや、そっちはジュースだよ。普通に飲んでも良いし、お酒を割るのにも使えるよ。」
「なるほど…」
「お酒がもしキツイようなら、それで割って飲んでみても良いかもな。」
「ほうほう…」
「邪魔しますぞ。」
「お、これは酒家の旦那さんじゃん!どうしたの?珍しい。」
「御使い様が酒を扱うと聞きましてな。その酒がどのようなものか確認しようと思いまして。」
「なるほどねー…買ってく?」
「よろしいので?」
「もちろん!」
「では今、扱っている酒を全種類頂きましょう。」
「おいおい、そんなに買って大丈夫なのか?」
「値が張るのは当然ですが。これも研究の為です!美味ければウチにも卸してもらいたいですな!」
ガッハッハッと笑う酒家の旦那さん。うーん…酒家に卸すか…定期的に買ってくれそうだし、考えておくか。
そうして、1日中お酒やら元々扱っていた商品を売って…売り上げの計算をする。
「ンな…40万銭の売り上げ…」
「これは…凄いですよ!三船様!」
「ううむ…さすが酒の力と言うべきか…」
「やはり、お酒は売れますね…」
「いくら、酒が人気だからって…なぁ…ウチは酒屋じゃないぞ。」
「確かに…そうですね…」
「酒は1日に売る数を制限するか…」
「その方が良さそうですね…」
いくらタバコが広まったとはいえ、元々根付いている酒には勝てん。タバコや他の商品を売るためには酒の購入制限を設けなければ…ウチは酒屋になってしまう…。それだけは避けたい。そう考え、何か妙案は無いかとウンウン唸るのであった