「こんなモンか…」
「あの…三船さま、何を…?」
「ん?ああ、もっと娯楽を増やそうと思ってな。」
「娯楽…ですか?」
「おう。娯楽と言っても、俺が知ってて、ある程度分かりやすいモノをな。」
「コレが…ソレですか?」
「おう。将棋とオセロだな。」
「将棋…?おせろ…?」
「まぁ、将棋は象棋と似た感じで、オセロは、同じ色で挟んで、自分の色を増やしていく遊びだな。」
「なるほど…将棋は文官さんに人気が出そうですし、おせろの方は仕組が分かれば誰でも楽しめそうですね。」
「うむ。それを目的として考えたからな。それに娯楽なんだから大勢に楽しんでもらうのが一番だし、子供から大人まで楽しめるのがミソだ。」
「三船さまってたまーに、頭の回転早いですよね。」
「それは貶してるのか?褒めてるのか?」
「褒めてます。」
「普段の俺が使えないみたいに聞こえたけど…?」
「そんなことありませんよー。嫌ですねー…」
「まぁ、取り敢えず、遊び方を皆に教えて面白いか反応を見てみよう。」
「そうですね。でも、自分は遊び方が分からないですが…」
「あ、そうだった…月詠にも遊び方教えておかないとな。」
そうして、まずは従業員である月詠に将棋とオセロの遊び方を教えてみる
「どうだ?遊び方としては。」
「そうですね…おせろの方は簡単ですし、将棋の方は、慣れるまで少し時間が必要かと…」
「まぁ、そうだよなぁ…。」
当然だ、遊びとしては完全に所見だし、ルールを覚えるまでに時間が掛かるのは当然だしなぁ…
「じゃあ、将棋とオセロの遊び方の説明は俺が担当するから、月詠はいつも通り接客してもらって良いか?少し負担が増えるが…」
「はい!お任せ下さい!」
「元気だな…」
そして自分の店の飲食スペースでお試し用に押オセロと将棋を置いておく…と早速、興味を持ったお客さんから説明を求められる
「旦那ー!こりゃ、何ですかい?珍しいモンが置いてありますが…」
「お?早速来たなー?」
そうして、次々と来るお客さんに遊び方を教えると…皆、大ハマりしていった。体感では少しややこしい将棋よりもシンプルなオセロの方が人気はあるな。お年寄りは将棋の方が楽しいらしいが…
「御使い様、コレはおいくらで?」
「え?」
しまった…まずは店で試してから需要があるかどうかと思っていたのに、買いたいなんて言われるなんて…
「えーっと…そうだな…」
5銭くらいで設定しておこう。オセロや将棋が流行ればいつか、大会とかを開くのも面白いだろうし…
「御使い様?」
「おっと、すまん。コイツは5銭だな。」
「案外、安いんですな。それじゃあ、一つ頂きます。」
「おう。毎度あり。」
あっさりと売れてしまった…まぁ、それだけ気軽に遊べる娯楽が少ないのもあるのか…
「三船さま、お菓子の補充をお願いします。」
「おう。任された。」
商品の補充に説明、そして店が閉まれば売上げの計算…いくら月詠が居るとは言え、2人では出来る事も限られてくるが…だからと言って、ホイホイと従業員を増やすワケにもいかんしなぁ…
「三船さま!飲み物の在庫もありません!」
「うわああ!大変過ぎる!」
俺が店に出てる時はまだ俺と月詠の2人体制だし、何とか店は回るが、月詠が1人の時はどうなっているんだろう…この忙しさを月詠1人で捌いているんだとしたら月詠が超優秀だと分かるな…
そんなこんなで閉店し、在庫の補充と売上げの計算…肉体労働の後は頭を使う仕事…アレ?案外ウチの店ってブラックな感じ…?マズい、本当に何とかしないと…
店の運営に城での仕事、そして新たに売り始めた、「オセロ」と「将棋」この二つを広めるべく気合いを入れなおすのであった