(またしても)原作を知らないオリ主inキヴォトス   作:朧月夜(二次)/漆間鰯太郎(一次)

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なんでこんなもの書いてんだろう……
日時を確認すると一応ホシノのご褒美回の流れで書いた様だ。



シンタロウ、あなた疲れてるのよ……

 

 

 小鳥遊ホシノはアビドス・ロジスティックス社の社員寮の最上階フロアにいた。

 校舎の正門の前に走る通りを挟んだ向かい側の区画なので徒歩5分ほどではあるが、最近アビドスの生徒は放課後、何となくこの部屋にやってきてはタムロするのが日常だったりする。

 

 社員寮は地上12階建ての大きなビルだが、各階層には6戸の部屋があり、11階には4つの会議室がある。

 そして最上階がアビドス・ロジスティックス社のCEO、伽賀心太郎の占有フロアになっている。

 これは10階までの部屋に女子社員が住んでいるため、ワンフロアの空白を挟んで唯一の男性である伽賀の住居スペースにしているという配慮だ。

 

 とは言えアビドスの主だった生徒は12階フロアの生体認証が登録されているため、男女の性差への配慮というのは形骸化している。

 そうなったのは伽賀に拾われアビドスに学籍を持ち、現在1年生として入学した砂狼シロコと十六夜ノノミが原因だ。

 

 シロコは保護者として伽賀に対し依存に似た絶大な信頼を置いているし、ノノミは実家がアビドスに多大な投資をして焦げ付いてたのをノリと勢いで好転させた不思議人間を見て。本来は実家の方針でハイランダー鉄道学園に入学するはずが、こうしてアビドス高等学校に進学している。それゆえの執着に似た感情を見せていた。

 

 そんな二人が手を変え品を変え伽賀に絡み、面倒くさいな……と日和った結果、フリーパスを手に入れた訳だ。

 そこには狐坂ワカモの存在も関係するだろう。

 かつて伽賀がエンジニア部の作ったサンドボードの専用機で砂漠に出て、不幸な事故で自爆装置が発動。

 あわや遭難という、ホシノにとってはトラウマ物の状況になった時に、偶然通りかかったワカモが水を与えて事なきを得た事がある。

 その時にワカモは伽賀に懐いてしまい、それ以降付きまとうことに。

 幸なのか不幸なのか、ワカモは戦闘能力はホシノが目を見張るほどだし、一人でキヴォトスを放浪していた事から、世渡りも上手いし教養も高い。

 結果、仕事に関しては合理的な手段を取りたがる伽賀の秘書に収まっている。

 これがシロコ達の対抗心を擽ったのだ。

 

 とは言え伽賀当人は周囲から向いてくる様々な感情を知ってか知らずかのらりくらりと躱しており、憎たらしい大人と言った所か。

 その為特定の生徒とねんごろになる事もなく、それでいて謎の包容力がある物だから、いつしかその感情は父性に似た雰囲気で、特に修羅場になる事はない。

 

(……そろそろ三日が過ぎたかな?)

 

 伽賀が生徒達のために故郷から持ち込んだニンテンドースイッチでマイクラをしながらチラリとカレンダーを見るホシノ。

 横目で見ればノノミもシロコもポケモンをしながらどこかソワソワしている。

 加賀の謎能力である転移魔法。

 彼はクールタイム明けに必ず戻るので、ここにいる生徒達はそれを知って集まっている。

 

(シロコちゃんが飛びつくか、いやノノミちゃんが”お疲れみたいですね☆”と膝枕に引きずり込むか、どっちかな? ユメ先輩は……気を抜きすぎだよねぇ。アホ面で寝てるよ……)

 

 実際梔子ユメは生徒会長の威厳もなく、ボリボリと腹を掻きながらソファーで寝ていた。

 ちなみにホシノは伽賀が唐突に買ってくるヨギボーなるビーズソファの一番大きいサイズを占拠している。

 ここに来る生徒の中で、青いクソデカヨギボーはホシノの物という暗黙の了解が成立している。

 ちなみに赤はワカモ、シロコは緑、ノノミは黄色が定着しているが、伽賀は別に生徒達のパーソナルカラーを狙った訳じゃない。

 全部同じ色はなんかアレという理由でこのカラーを選んでいるが、結果的にパーソナルカラーになっているのが彼の天性の危機管理能力と言えるかもしれない。

 そんな時だった。

 

「うへえ……どうしたのシンさん」

「面白いヤツだ。気に入った。殺すのは最後にしてやる」

「ん、シンの気がふれた」

「シンさん……? どうなさいました? お膝に寝ます?☆」

 

 リビングのど真ん中にアンティーク調のドアが出現。

 そこから出て来たのは伽賀……なのだが様子がおかしい。

 迷彩柄のパンツ。オリーブドラブのミリタリーシャツ。

 そこに色々ついてるタクティカルベストを装備。

 胸には手榴弾、そして反対側にはグレネード弾がついている。

 さらに何故か顔にはペイントを施してあるし、方にはクソデカいバルメM78が担がれ、反対の手にはM79 グレネードランチャーが。

 腰の左右のホルスターにはデザートイーグルとコルトコンバットコマンダーが刺さってる。

 ただし本人は謎のセリフを吐いたままスカした顔で仁王立ちだ。

 その後ろから苦笑いのワカモが出て来た。

 

「もうあなた様……いい加減になさいまし」

 

 そう嗜めるも、

 

「連れを起こさないでくれ。死ぬほど疲れてる」

「連れはワカモですが!?」

「ワカモちゃんお疲れ……」

「ホシノさん……ええ……ワカモ、疲れました……謎の映画を何度も何度も見せられ、気が付くとシーンを再現させられ、まさかパイプが刺さって死ぬ役をさせられるとは……」

「ええ……!? ほらワカモちゃんこっちで休もう……?」

「ホシノさん……ううう……」

 

 そう言って涙目でホシノを抱えて丸くなるワカモ。

 相当疲れたようだ。

 あれだけ懐いているのにこの様子。

 面倒くさがりなホシノとてワカモに同情したらしい。

 されるがまま、尻尾が絡められて抱き枕になった。

 

「ん、シンどうした」

「ふっ、俺の事はメイトリクス大佐と呼べ」

「ん、分かった。メイトリクス大佐」

 

 唯一シロコだけはノリノリで絡みに行く。

 これにはいつも主導権を奪い合うワカモも苦笑いである。

 そしてリビングのクソデカテレビにブルーレイの玄田哲章版『コマンドー』を流し始める。

 その結果、

 

「残念だったな、トリックだよ」

「余裕の音だ、馬力が違いますよぉ☆」

「ただのカカシですな」

「何が始まるんです?」

「第三次大戦だ」

 

 アビドス高校とアビドスロジスティックス社ではコマンドーブームが起きた模様。

 なお、字幕版と別の吹き替え版は流行らず、ここに来て玄田版の凄さがキヴォトスにて証明されたのである。

 

 その後伽賀がさらに持ち込んだダイハードシリーズでは、野沢那智バージョンのみが人気を博した。

 結果、社員こと元ヘルメット団達の中でやたらとサスペンダーと白いタンクトップが流行した模様。

 

 そして伽賀が持ち帰ったコマンドーリスペクトのモデルガンたちは、白石ウタハの手によりホンモノに生まれかわったのである。

 遭難の一件で逆らえなかったのだ。

 勿論自爆装置はついていない。

 哀れウタハ。自業自得である。

 

 




連邦生徒会長を登場させたので、現在本編ストーリーを少し絡むオリジナルストーリーを執筆中
結構なボリュームになるので、投下までのつなぎとしてこの話を投げた。
きっとこれ書いてる時にコマンドー見てたんだろうなあ……知らんけど。
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