ロボゲーっぽいギャルゲーに転生したが整備科になってしまった   作:なんちゃってメカニック

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はぁ…犬かぁ。飼うとしても躾けとかめんどくさそうだし、ワクチンとかで金かかりそうだなぁ…………。

犬ッ!かわいすぎるだろ!反省しろぉぉぉぉ!!
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木星衛星機動上超巨大機動宇宙母艦

 

 木星衛星軌道上超巨大機動宇宙母艦。それが木星の人類生存圏である。

 学園が保有する母艦の、10倍じゃ効かない大きさのそれは、たった今、俺達が乗って来た母艦を飲み込むように受け入れた。

 

「いやー、壮観だった」

 

 俺は、少しばかり興奮しながらそう言って、額に汗をにじませている。

 入港の様子は、軽く()()程度では良く分からないほど、複雑で、大胆で、美しい。母艦の母、もはや港ともいえるその船に俺は圧倒されていた。

 

「凄かった」

 

 流星も同じようで、たった一言そう呟いた。

 

「流星もたいっちも、こんな所で驚いてちゃ心臓が持たないっしょ」

「木星には、まだまだ凄い所が一杯あるよ~」

 

 胸を張ってそう答えるのはゼリアとピール、2人はニコニコしながら故郷を誇るように胸を張っている。

 俺も極東観光案内していた時も、内心こんな気持ちだった、此方が悪いとか思う反面、お国自慢はやっている者にとってすごく心地いい。

 

「じゃ、寄港した所で、皆に棟梁紹介するし、ついてきて!」

「太一は気になる所があっても、悪戯しないでね~?」

 

「俺は子供か、しねぇわそんな事」

 

 全然、全く持って、そんな事しようだなんて思ってませんけどね?

 

「その顔してて説得力ありませんわ!?」

 

「ハッ!?」

 

 メリルに言われて、俺は急いで口角を両手で下げる。もしかしたら口角が突き刺さってたかもしれない。

 

「みんなゼリアについて行ってるよ~?」

 

 はっ!?

 

「じゃあな、お先!」

 

「ちょっとお待ちになって!?」

 

 そう言って、俺は急いでゼリアについて行った人たちの背中を追いかけた。

 

 

 

 ◇ ◇ ◇

 

 

()()を離れ、()()へと向かう母艦の内部。具体的には、シャワールームにて。

 

「一体いつまでそうしてるつもりだ?」

 

 クワトロと名乗った女が話しかけたシャワールームでは、尋常じゃないほどの摩擦音が聞こえる。

 

「汚れが! 落ちないんですよ! いくら洗っても!!!」

 

 異常なまでの摩擦で全身を洗っている様が、音だけでありありと聞こえる。そこに艶やかさなど一つも無かった。

 歯を食いしばりながら全身を擦りまくっている少女に向かって、クワトロと名乗った少女が、呆れたように話しかける。

 

「前から思っていたが、アレの話題が耳に入った瞬間鼓膜を破り、アレの顔を見たら目を擦りまくって失明一歩手前。無理は言わないが、今からでも関わるのを辞めたらどうだ? 土星にでも行けば、関わりも無くなるだろう?」

 

 諭すように言った内容を聞いた少女は、その擦る手を止めた。

 

「なんで私が! アレの為に約束された地位まで捨てて! おめおめと逃げるような真似をしなきゃいけないんだよ!!」

 

 普段の口調とは似ても似つかない、ヒステリックな声を少女が上げた。

 

「アレは太陽なんだ! 何もしなきゃこっちに来るに決まっている! 人間以下のくせして! 人間みたいな面して! こっちの気も知らずに! なんで私が! なんで私を助けたんだよ!!! 助けんな! 助けろよぉぉぉぉッ!!」

 

 怒りか、悲しみか分からない叫び声を上げた後、シャワールームでの破壊音。

 

 一時の静寂と、出しっぱなしのシャワーの音が聞こえる。

 

「…………これが無きゃ結構いい奴なんだけどなぁ」

 

 クワトロは独り言を言った。それと同時に、力なく体を擦る音が聞こえて来る。

 

「ま、そうでも無きゃ、私達に合流してくれないか」

 

 目を伏せながら、その場を去るクワトロ。

 

 彼女らが向かう先は地球。彼女たちは、敵としてすれ違う。

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