ロボゲーっぽいギャルゲーに転生したが整備科になってしまった   作:なんちゃってメカニック

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学園預かりのSEを許可なく整備してはならない。学園預かりのSEは整備科(メカニック)1年が修理するものとする。

 全治2日の怪我が治った俺は大会用の依頼に駆り出されていた。

 今の地球は固定された居住区はヨーロッパ、アラスカ、日本しかない。残りの土地は今回のように、SEの大会やスポーツ会場を随時建設している。

 

「おい、にーちゃん! こっち頼むわ!」

 

「分かりましたー!」

 

 流星、メリル、イルシア、ベローナのパイロット組はSEを使って建設作業をして、アリアはそのサポート、俺は会場の全ての建機用SEの修理と小間使いをしていた。

 

「悪いな、防塵は高めたつもりなんだが」

 

「いえいえ、100機単位でいれば幾つか出てきますよ」

 

 ビルの建設とその土地を開ける為の解体作業、どちらも粉塵が出まくる作業だ。それに今回は木星の建築作業団が来ている。

 作業のスペシャリストとは言え別の惑星では勝手が違うんだろう。

 

『アレがヴァリアブルか、カッコいいな!!』

 

「流星、遊んでんじゃないよ。ただそれには全面的に同意する」

 

 通信で流星が俺にそう話しかけてきた。

 

 木星機ヴァリアブル。正式名称ヴァリアブル・フォーチュン。全惑星で唯一の可変合体SE。

 本来なら数人が1組になって合体可変を繰り返して宇宙開拓をしてるのだが、今回は訳が違った。

 

『重機型から人型に可変するのか!! …………太一?』

 

「流石に今は出来ねえよ!!」

 

「がははは、うちの機体褒められてわりぃ気はしねえな」

 

 合体機能をオミットされた代わりに建設機械としての汎用性を高めているようだ。

 

「あとこの整備なら1人で5分、いや10分で行けます」

 

「早えな、頼んだぞ」

 

「はい! オペさん! マニュアル操作で右腕だけ上げてください!」

 

 チリを除去して2分、地球用にOSを軽く書き換えて1分、俺は重機SEオペレーターに話しかけた。

 

「オペさん」

 

『どうした?』

 

「チリは取り除いたんですけど、追加で防塵改造しますか?」

 

『いいけど、操作感が落ちない程度にしておくれ』

 

「了解です! 今日の()()()()()に重機アーム部分にガタ来てるんでそっちも直しておきますね!」

 

 そう言って重機アームと人型股関節駆動も気になる所があったので()()()()()

 

()()終わりました、いつでも出れます!」

 

『了解、発進するよメカニックは気を付けて』

 

 そう言って俺が修理した建築用木星機(ヴァリアブル)はドックから出て行った。うん、ちょい手こずって11分、親父だったらどやされてるな。

 

「こっち終わりました!」

 

「おう、こっち頼むわ!」

 

 木星の建築作業団の整備士の元へ駆け寄って俺は作業を再開した。

 しばらく作業に没頭すると、棟梁が飯休憩を知らせに来た。

 

「ふぅー、お疲れ。俺たちはキャンプに行くがにーちゃんはどうする?」

 

「俺の星進隊(プロトン)もキャンプで飯の予定です」

 

「お、じゃあ一緒に行くか!」

 

 俺はその誘いに快諾しメカニックと一緒にキャンプへ到着した。

 キャンプと言っても、体育館程の大きさの建物となっていて休憩室まで作られている。体育館程度ならキャンプと呼べる程に技術が高まっていた。

 

 そんな中でご飯はビュッフェ形式になっていて普通にうまそうだ。

 

「今日はなんか豪勢だな」

 

「そうなんですか?」

 

「ああ、結構地球産の奴が多くて」

 

「あっ」

 

 机に乗せてある大皿の横を見ると小さなポップで『オウムアムア寄贈 購入元:大萩倉内商店街』の文字があった。

 

「コルデーか、うちの星進隊(プロトン)卸売科(セール)が仕入れたみたいです」

 

「にーちゃんの所は気が利くなぁ! じゃ、全部取られない内に頂くとするか!」

 

「いただきます」

 

 そう言って俺達は飯を食べた。

 しばらく話していると木星メカニックが情報端末に目を落とすと俺に声を掛けた。

 

「にーちゃん、お前成績は?」

 

「中位ですね」

 

 そう言うとメカニックが何かを理解したように大きく頷いた。

 

「なるほどな、そういう所か」

 

「?」

 

 メカニックが理解した物が理解できず俺は首を傾げた。

 

「午後からこっち(木星)の人間を1人お前の()に付ける。顎で使ってやれ」

 

「良いんですか?」

 

「いいさ。だがソイツに嘘はつくなよ」

 

 俺は冷や汗を流した。

 勝手に直したSEがいくつかある。それがバレたっぽい。

 

「で、どうだ? 卒業後ウチに来ないか?」

 

「嬉しいっすけど、将来は実家継ぎたいんで」

 

「おお! そうか! …………実家ごと吸収できるか? 

 

 なんか怖い事言ってる!?

 苦笑いしながらスルーして俺は皿の料理を食べ進めていく。しばらくして休憩室へと解散する流れになり、俺はオウムアムアにあてがわれた休憩室に向かった。

 

「よっ、流星依頼はどうだ?」

 

「結構順調、俺SEレーシングのテストパイロットになってさ! いやー楽しかったな!」

 

「へぇ、どんな事したんだ?」

 

 そんな話をしている内に次々とミーシャとネルを除く全員が集まった。そして俺はこの瞬間に温めていた話題を出した。

 

「なあ、皆、これが終わったら打ち上げしたいんだが? どうだ?」

 

「おお! 良いじゃん!」

 

 流星が食いついた。

 

「良いですね、そういえば星進隊(プロトン)の発足式もしてませんでしたし」

 

「してなかったのですか!?」

 

「ああ、誰かが喧嘩売ったせいで忙しくてな」

 

「すみませんでした」

 

 ノータイムで頭を下げるメリルを落ち着かせていると、コルデーから話が飛んできた。

 

「店は決まっているんっスか?」

 

「特に決まってはいないな」

 

「じゃあ、バーベキューっス」

 

「え?」

 

 またしてもノータイムで返事がやって来た。

 

「バーベキューっス」

 

「バーベキューかいいなそれ!」

 

「おー、じゃあ俺が」

「バーベキュー狂のアタシを超えるバーベキューを出せるとでも?」

 

「殺すぞ」と目が訴えている。コルデーお前は何時バーベキュー狂になったんだ?

 

「…………お任せします」

 

「アタシに任せるっスよ! バーベキューを超えたバーベキューを見せてやるっス!」

 

 超えないで欲しい、超えたら何になるというのだ。

 

「そしてそれに関しては隊費からお金を頂きたく」

 

 コルデーの発言に俺は肩を落とした。

 そして休憩時間は終わった後の話をして盛り上がって終了した。




ちょっとした設定。

テラマキナ学園学科別校則

搭乗科(パイロット)校則
①許可なくSEに乗ってはならない。シミュレーター訓練は全面的に許可する。

②SEを使い人体に向かい攻撃してはならない。

③学園預かりのSEを許可なく整備してはならない。学園預かりのSEは整備科(メカニック)1年が修理するものとする。

④個人所有のSEと星進隊(プロトン)のSEはそれぞれで管理し、破損等の補填は学園側では行わない。
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