ロボゲーっぽいギャルゲーに転生したが整備科になってしまった   作:なんちゃってメカニック

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生徒会は自治を可能にするほどの影響力を有する星進隊(プロトン)の1つから選ばれる。

 ウォーゲームの依頼を終えた後、自分たちの学園に戻った。

 俺は流星たちに声をかけた。

 

「全機小破以下に抑えて依頼達成! 俺の整備も楽になるイヤッホウ! 本当によくやったな!」

 

「なんか久しぶりに太一の笑顔見たよ」

 

 俺が喜びを抑えられないでいると、流星とネルを除くパイロット組が白けた目でこっちを見ている。

 ええい、本当にぶっ壊れるかと思ったんだからな!! 結構敵の攻撃過激だったし!

 

「あと爆雷の調合データとかいっぱい貰っちゃったし、もうホクホクですよ」

 

「向こうに差し出せるのがそれぐらいしかなかったからな…………」

 

「あ、ミーシャ。出迎えに来てくれたのか」

 

 流星がそう言うと、ミーシャはバツが悪そうに頬を掻いた。

 

「連絡だ、どこぞの馬鹿が頑張り過ぎたおかげで、星進隊(プロトン)内部の評価が上がって受けられる依頼が多くなった」

 

「おお」

 

 いやぁ、皆獅子奮迅の活躍だったからなぁ。俺もなんだかんだ楽しかったし。ミーシャ、何でこっちを見てるんだ?

 

「そして、今回と前回の依頼をこなして名が売れたのか…………どこぞの馬鹿に客だ。入ってこい」

 

「ちょ、待たせすぎだし?」

「ホントね~、あ、たいっちいたー」

 

「え? 俺?」

 

 なんかギャルギャルしい2人が隊室に入って来た。二人はなんか妙にくっ付いてて軽いノリで自己紹介を始める。

 

「木星居住船団のゼリアと」

 

「ピールだよ~」

 

 なんだか、猛烈に嫌な予感がしてきたぞ?

 

「うちらの機体直してくんない?」

 

「帰れ」

 

 だろうと思ったよ!!

 

「太一、話だけでも聞いてやっても良いんじゃないか?」

 

「ふー、流星さ。今回君たち5人が小破以下で帰ってきて、全部直せるのが1日だ。なぜだか分かるか?」

 

「え? 損傷が少ないから?」

 

「それもあるが、SEの構成の部分で慣れが発生しているからなんだ」

 

 納得したように相槌を打つ流星を尻目に、俺は仰向けで寝っ転がった。

 

「だから、流石に木星機(ヴァリアブル)まで網羅していたら小破以下でも3日はかかってしまうんだよ?」

 

「フツーじゃね?」

「やっぱたいっち腕良いんじゃん!」

 

 俺は木星機(ヴァリアブル)乗り2人の言葉に仰向けになりながらため息で返事をした。

 万感の思いをこめて、俺はこう言ってやったのだ。

 

 

「やだ!やだ!やだ!やだ!やだ!やだ!やだ! タダでさえ木星機(ヴァリアブル)なんて整備性すっごい悪いんだからやだ!!」

 

 

「16歳の駄々ってこんなに見苦しい物なんですわね…………」

 

「正直、気持ちは分からない訳ではないのですが…………」

 

 ブルンブルンと腕と足を振りまわして全力で駄々をこねた。皆があまりにもドン引きしている。

 

「わ、分かったから! せめて1回だけで良いから」

「たいっち疲れてたんだね~」

 

「先っちょだけとか言ってずぶずぶにするんでしょ!!」

 

「言ってないし!?」

「セクハラは許さないよ~」

 

 くそう、これでも駄目か…………。立ち上がって服の埃を払った。

 

「しかし、何でまた?」

 

「急に冷静になるな」

 

 そうは言われても話を聞かない事には。俺が妨害してましたねそうでしたね。

 

「いやぁ、うちら1年なんだけど成績上位になっちゃってぇ」

星進隊(プロトン)に入れって言われたの~」

 

「成績上位者なんですか」

 

 俺と流星のように中位と下位は除外されているが、1年の成績上位者は星進隊(プロトン)に入る事を義務付けられている。

 だが、普通の成績上位者であれば、もう既に高ランク隊の星進隊(プロトン)に入っているはずなのだが。

 

「そーなんよ、うちら2人一緒に入れてくれるトコなくてさ」

「困ってるの~」

「そりゃそうだろ」

 

 この口ぶりからするに、純粋な木星機(ヴァリアブル)を使っていそうだ。

 この間の建設用SEとは違い、宇宙探索用に調整された物。つまり合体可変機だ。

 

「変形機ってだけでも手にあまるのに、合体までされたら手に負えないって」

 

 この間の建設用SEは可変機構だけを備えていたし、木星のメカニックが他にもたくさんいたから出来たのであって。俺一人ではなぁ…………。

 そう思っていると、急に隊室の扉が開かれる。そこには1人の男性が立っていた。

 

「失礼する」

 

「ん? えーっと誰?」

 

「テラマキナ学園生徒会長、アレン・ジャッチメントだ」

 

 なんか大物が来たな。

 

「端的に言おう。星進隊(プロトン)オウムアムアに星進闘争(アンティバトル)を申し込む」

 

「いい」「良い訳あるかぁ!!」

 

 俺は流星の口を急いで手でふさいだ。生徒会長に向かって必死に弁明する。

 

「ちょっと待ってください! コイツ馬鹿なんです! とりあえず賭けはナシかだけでも聞け!!」

 

「賭けはナシですか?」

 

「もちろんアリだ、こちらから望むのは地井太一の2か月活動停止だ」

 

「俺?」

 

「じゃあお断りします」

 

「そうか、では失礼する」

 

 そう言ってアレンとか言う生徒会長が隊室から出て行った。

 ふと見るとミーシャが頭を抱えていた。

 

「どうしよう」

 

「どうしたんですか?」

 

「見ろ、ウォーゲームの対戦依頼が大量だ」

 

「全部断れば?」

 

「断ると自動的に単位と金が消えていくんだ、技術交流の一環で星進闘争(アンティバトル)しろと言っているのに、何もせず断り続けて依頼だけでランクが上がったら何してるんだって話になる」

 

「つまり、俺達は生徒会に目を付けられたと?」

 

「そういう事になる…………だが、なんだ? アンティの内容が太一の2か月の活動停止?」

 

「今5月下旬だから、7月下旬までって事になるな」

 

 うんうん唸っていても仕方が無かった。

 

「か、勝ちゃええか?」

「それだけだとどうにも…………」

 

 とりあえず日程と相談して勝てる奴からやっていくしかないか? とりあえず頭数を増やすをしようか。

 

「ゼリアとピールだっけ? なんか変な事になったから頭数増やしたいんだが、オウムアムア入る?」

 

「え? いいの? 逆に大変なんじゃね?」

「そうだよ~、めちゃ空気呼んで黙ってたんだから」

 

「ま、きちんとSEの面倒は見るさ。いいよな流星?」

 

 流星はもちろん快諾、急にやって来た木星の2人に生徒会長。

 何か変な事になっているが俺は整備科(メカニック)。直す事しか出来ないし、難しく考えても仕方が無かった。

 




 ちょっとした設定。

 全惑星学園生徒会概要
 ①生徒会は自治を可能にするほどの影響力を有する星進隊(プロトン)の1つから選ばれる。

 ②生徒会長は星進隊(プロトン)のチームリーダーと兼任する。

 ③学園をよりよくする為に自治権を行使し、あらゆる星進隊(プロトン)の模範となるように努める事。
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