ロボゲーっぽいギャルゲーに転生したが整備科になってしまった 作:なんちゃってメカニック
テラマキナ学園では、終業式が各学科に分かれて行われる。地球最高峰の学園とはいえ、そもそも受け入れている母数が多く、1つの学科だけで学校が作れるほどだ。
(そういえば成績悪くて、去年は終業式も出れなかったな、補習してくれた先生には感謝しないと)
(結構頑張ったけど表彰はもらえなかったか)
流星が肩を落とした。次に生徒会長挨拶の番になった。
「あまりこういうのが得意じゃないから手短に行かせてもらおう。
ステージ上に立っている生徒会長が端的に挨拶をした。次に生徒会長は大きく深呼吸をして、緊張した面持ちで言葉を発した。
「次が本題だ、
「俺?」
困惑しながら歩いてステージに立つ流星。
「彼らオウムアムアは、過去最高の速さでランクを上げた
オウムアムアの事を知らなかった人間もいる、その言葉に講堂がざわついた。
「静粛に。知っての通りランクの上昇速度に関する表彰は無く、我々と戦った事による表彰も無い。だが、目覚ましい程の躍進と我々との健闘を称え、生徒会から賞を与える事にした」
(俺何にも聞いてない!!)
大勢に注目され、流星は混乱しながら次の言葉を待った。生徒会長が取り出したのは、折り紙で作られたバッチを高々と掲げた。
「この頑張ったで賞をじゅy」
ミラに飛び蹴りされ1mほど吹っ飛ぶ生徒会長。
額に青筋を立て、小声で「満足に挨拶も出来ないのですか?」と呟き、睨みを効かせている。
「えー生徒会より、生徒会特別敢闘賞の設立の発表、そして、こちらの真壁流星君に同賞を授与します。正式な物はまだ用意出来てませんので後日送ります。生徒会長挨拶は以上になります」
長台詞をまくしたてるように言い切るミラは、のびている会長の足を引きずって舞台袖に下がった。
「とりあえず降りて良いですか?」
その後はつつがなく終業式が進み、閉式の辞を持って全員が解散した。
オウムアムアのパイロットたちが皆集まって、先ほどの出来事を眉間に皺を寄せながら話した。
「何? どういう事?」
「俺も分かんない」
「わたくしの感覚ですと生徒会が表彰とはかなり珍しい事ですわ」
「火星でもあまり無いな」
ゼリアとピールは無言で首を横に振り、ネルは流星の背中で眠っている。
全員が体験した事無い出来事で、全員が首をひねっている。
「とりまアリアかミーシャに相談するっしょ」
「良く分かんないし~?」
2人の言葉に頷いて隊室に向かおうとしたその時、ミラに呼び止められた。
「先ほどはすみません、
「いえ、驚いただけで別に。逆にありがとうございます、みんな頑張ったのに表彰されないって、ちょっと寂しかったんで」
ミラは流星の言葉に驚きを隠せなかった。目を丸くしながら流星に真剣な顔で言った。
「生徒会による賞の設立とその授与、これは史上初めての快挙です。そのことをお忘れなきよう」
そう言って立ち去るミラ。その背中を見送って流星たちは改めて隊室に向かおうとした。
そしてその道中、怪しげな人間を見かけた。
大量のバッチを全身に付けられ、その重みで動くことに苦戦している生徒がいたのだ。
その生徒を遠巻きに見ながら小声で相談する。
「なんだアレは? 場合によっては戦うぞ?」
「なんかバッチいっぱいつけてる?」
「見た所
「ちょっと怖いね~」
ネルはまだ流星の背中で寝ている。
メリルがベローナを抑えながら、その生徒を避けるようにして端っこを通った。
「太一じゃん!?」
「お、おうそっちは、はぁはぁ、終業式、はぁはぁ、終わったのか?」
バッチの重みで息が絶え絶えになっている太一。
「みんな、ちょっと持ってあげて!」
「やめろ、勲章外したら爆発する」
「どんな勲章!?」
「勲章授与してから爆殺する気ですの!?」
「おれが、俺が悪いんだ」
そう言って太一は自分の身に起こった事を説明し始めた。
◇◇◇
それを上書きする様な大音量が、マイクを通してスピーカーから放たれているカオス空間。
バカみたいな速さで進む終業式だったが、表彰授与…………
「ボディビルコンテストU20の部、準優勝4年サクロン・テリヨキーノ」
「学生パンクラチオンヨーロッパ大会、優勝3年ゼノン・グラディウス」
などと紹介された者が壇上に上がるたびに、フゥー!! みたいな歓声上がって、ぴゅーぴゅーと指笛が鳴る。てか男臭すぎないか?
ロボコン部等の
「えー、最後に2年地井太一。これは詳細は省くが結論から言うと、お疲れさま、よく頑張ったな。あとで職員室に来い」
「何されるんだよ!?」
よく知らないだろうに、聴衆たちの歓声や拍手が鳴りやまない。俺だってよく知らないのに、何でそんなに盛り上がれるんだ!!
その後爆速で終業式が終わり、足取りは重かったが足早に
「静先生! なんですか一体!!」
「おー、早いな。ちょっとまってくれ、プロテインの時間だ」
「飲んどる場合か!!」
俺が話しかけたのはオールデストロイヤー静先生。
「んで、何用ですか?」
「私にそんな口きくのはお前位だぞ太一、お前が得た勲章の事についてなんだがな」
「要らないですよそんなもん」
「そういう訳にも行かない理由があってだな」
そう言って静先生が物置からマネキンを持ち上げて持ってきた。マネキンが来ている服には大量の勲章が張り付けられていて、勲章に勲章を付けて居る始末だ。
「なんですかコレ?」
「全部お前の勲章だ」
「マジすか?」
軽く首を振って肯定した静先生。
「あー、元々学園が、宇宙大戦戦後のドタバタした時に作られている、って言うのは知ってるだろ? その時の名残でな、別の惑星のSEを整備した時の勲章が多いんだ」
「にしたって多くないですか!? 少ないですけど、他星SE持ってる
「そういう所は整備チームとして
「じゃあ俺もそうすればいいじゃないですか!?」
「…………だって
「いやだぁ! せめて1個に纏められないですか!?」
「無理だ、許可出来ない」
「クソ! 柔軟性が無い! そんなんだから婚期逃すんだ!」
「で、ぶん殴られて気絶して、無理やり着させられてこうなった、学園黎明期系の