ロボゲーっぽいギャルゲーに転生したが整備科になってしまった   作:なんちゃってメカニック

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文化祭オープニングセレモニー

 テラマキナ学園文化祭。

 それはただの学生よって開催された祭りではない。若い芽の成長を誇る、惑星の威信でもあり、他惑星へのアピールの場。政治的関心、技術的関心、それらを一身に請け負った、戦いの場である。

 

 そのはずなのだが。

 

 

「「「「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」」」」

 

 

 文化祭開会式。それはテラマキナ学園で唯一、全校学生が一か所に集められる唯一のイベントであり、始まる前からテンションが最高潮に達している。

 祭りの前に、青春は止まれない。

 

 壇上に、生徒会長アレン・ジャッチメントが現れ。台本をじろじろと見ながらも、開会を告げる。

 

「これより、テラマキナ学園文化祭、オープニングセレモニーを開催いたします」

 

 次に、教師陣からの激励が入る。初めは初老の女性が登壇する、学園長だ。

 

「このような日を無事に迎えられて、大変うれしく思います」

 

 そのような言葉を皮切りに、5分ほどのスピーチの後、降壇した。それを5学科分繰り返す。

 

搭乗科(パイロット)の皆さんが普段の力を十二分に出せれば、文化祭の成功は約束されたも同然です! 頑張って、そして楽しんでいきましょう!!」

 

 搭乗科(パイロット)の学科主任クロエ先生がそう締めくくり。

 

管制科(オペレーター)の情報処理能力、連絡能力が無くては、文化祭の成功はありえません。気を引き締めて仕事に取り掛かるように」

 

 管制科(オペレーター)の学年主任パメラ先生が、檄を飛ばす。

 

「マーカス・マサ・マッスラー学年主任は全惑星ボディビル大会及び、ワンルールパンクラチオン全惑星大会の調整期間の為、私、静が代読します。

 

整備科(メカニック)諸君の筋肉には疑いようもない、だからこそ、文化祭では技術で殺せ!! 以上!』

 

 えーこれは私からですが、君たちの戦いは準備期間には9割は終わっている、座して待つのも力の内だ、客前であまり暴れないように。以上です」

 

 整備科(メカニック)のオールデストロイヤー静先生が、頭を下げて降壇した。

 他の学科とは違い、きつく釘を刺して終わった。

 

「僕たち卸売科(セール)も、準備期間に5割は終わっています。残り5割はトラブルへの対応、緊張と緩和を上手く使いこなして、この2週間を過ごしてください」

 

 卸売科(セール)のヴィクト先生が、そう言った瞬間、経営科(ビジネス)の学年主任ゾーイ先生が駆け込むように登壇する。

 

「儲けなさい。儲けて儲けて儲けなさい。以上」

 

 全校学生が押し黙ってしまう程の非常に圧の強い言葉に、戸惑いながらミラが登壇した。

 

「続いて、オープニングショーになります」

 

 そう言って、降壇する生徒会長。校舎全面にプロジェクションマッピングで動画を流し、地球産小型SEでの剣劇や、技術モデルであるホログラムエフェクトをふんだんに使って、開会を盛り上げる。

 学生たちのテンションは留まる事を知らない。

 

 10分弱の観劇の後、締めの言葉を残して、文化祭が本格的に始まった。

 

 

 ◇◇◇

 

 そして、オープニングセレモニーが終わった1時間後。

 

「やることがっ! やることが多い…………ッ!!」

 

 俺は汗水たらしながら作業をしている。

 

 本当に、本当に、完璧だったのだ。俺達の出し物は喫茶店に決まってから、ネット予約のシステムも、配膳ロボ、会計ロボの全機作成だって済ませ、プレオープンだって完璧だった。

 パイロットスーツの改造もパイロット全員分作って、論文までまとめた! これで、後は現場のトラブルに対処するだけで、全ては完璧だったはずなのだ。

 

 開店と同時に突撃してくる奴だって想定はしていた! だけど、これは想定できる訳ないだろ!!

 

「星壁真流流ちゃんはココですか?」

 

「写真集が買えるって聞いてきたんですけどハァハァ」

 

「あの、撮影良いですか? ローアングルで」

 

「ご飯ならいくらでも食べるんで、握手券とかってないですかね?」

 

「テメーらぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

 整備科(メカニック)の皆様たちの大襲来。そんな物を想定できる訳が無いのだ。

 

「俺、そんなに人気なの?」

 

「顔を出すな!」

 

「むっ! 声が!?」

 

 只今、星壁真流流写真集鋭意製作中。

 

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