ロボゲーっぽいギャルゲーに転生したが整備科になってしまった   作:なんちゃってメカニック

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文化祭10日目

 文化祭10日目。

 地球外から来た客が多く、俺達は対応に追われる形となった。

 

 それでも、まだまだ前半と比べ余裕はあったが、余裕とは消費されるためにある。

 

「太一さん!」

 

「どうした?」

 

 俺は配膳ロボの穴を埋めるべく、短時間ホールに出てたのだが、よほど慌ててたのか、アリアが大声を出して俺に駆け寄って来た。

 

「ミーシャさんが倒れました!」

 

「…………マジ?」

 

「マジです、どうしましょう!?」

 

 アリアの焦りは俺にも良く分かる、そもそも、ミーシャは星進隊(プロトン)のお財布管理を一手に引き受けている。

 文化祭活動中でも、喫茶店の売り上げ管理、仕入れ費用の計上、他星進隊(プロトン)とのすり合わせに、マーケティングを担当し、それが出来るのはミーシャ1人だけだ。

 

「一旦、ミーシャを保健室まで運んでくる」

 

「分かりました、ミーシャさんはバックヤードに居ます!」

 

 そう言われて、手早く配膳を済ませてバックヤードに突撃した。

 

「大丈夫か!? って、こりゃあ…………一旦、失礼するぞ」

 

 ミーシャに声をかけるが、一目見ただけで顔色が悪い事が分かる。

 俺はミーシャをおんぶして、俺に出来る一目散で保健室へ目指した。

 

「失礼します! うちの星進隊(プロトン)のメンバーが倒れまして!」

 

「んー? これはメディカルポッド案件だね、そっちのベッドに寝かせて、私がひん剥いてぶち込むから」

 

 そう言われるがまま、ベッドに寝かせ、アリアに通信を入れた。

 

「とりあえず、保健室にはぶち込んどいた」

 

『分かりました、倒れた原因は分かりませんか?』

 

「何にも、死にはしないと思うが…………とりあえず、俺はこのまま付き添うから、何か問題があったら連絡をくれ」

 

 そう言って俺とアリアは通信を切った。

 通信越しに心配そうなアリアの声を聴いて、気休めにもならない言葉を吐いてしまった。

 

 実に、打算的な心配事をしよう。

 このまま3日も起きなかったら、ライブは失敗する。ウェスタ・モーロックの単独ライブでは、コルデーの負担が大きいし、星壁真流流INミーシャが居なければ、学園内で暴動が起きる可能性がある。

 

 それに、バレていないだけで、中身が別人であるのだ。流星がピンピンしている所は今でも、喫茶店で仕事している所をみられているし、このまま出演しなければ違和感に気が付く者も出て来るだろう。

 

 底にたまった不安をかき回すように、そんな思考をする。そして、しばらく経って俺は保健室の先生にミーシャの容体を告げられた。

 

「過労と風邪でダウンだ。元々働きすぎてて免疫が落ちている所に、ちょっとした風邪をひいてしまったんだろう。とりあえず3日とか寝てればよくなると思うよ、逆に3日は絶対安静だね」

 

「3日ですか…………」

 

 倒れたと聞いた時から予想はしていた。

 まあ、忙しくて倒れたからその位は寝てなきゃダメ、という経験測なのが悲しい所だが。

 

「とりあえず、メディカルポッドで出来る範囲はやっといたから、後は寝るだけだベッドに空きが無いんだ、さっさと持っていきな。ここより自室のベットの方が安心できるだろう」

 

「分かりました、女手を連れてきます」

 

 再び通信を入れて、容体の説明と状況の説明をする。担架を女子寮の前まで連れて行って貰って、そこまでは俺がおんぶして運ぼうかと、提案したが却下された。

 

『すみません、人手が足りなくなりそうでして、寮の方にゼリアさんを向かわせますので、ゼリアさんに案内してもらってください』

 

「ん、分かった」

 

 そう言って、俺は再びミーシャをおんぶして寮まで運んだ。

 寮の入り口にはゼリアが立っており、俺を見ると駆け寄ってきた。

 

「たいっち! ミーシャ大丈夫なん!?」

 

「大丈夫、とは言えないな命に別状はないが、過労と風邪のコンボだとさ」

 

 ゼリアは心配そうに顔をしかめた。

 男子禁制の女子寮に入る為、ゼリアが中の人間に説得をして、俺が女子寮の中に入る許可を取り付けてくれた。

 

「たいっちこっち!」

 

 手招きして向かうのは、女子寮長室、中に入るのは久しぶりだ。急いで中に入ってベッドに寝かした。

 意外にも部屋は生活感があり、少し散らかっている。

 

「じゃあ、ゼリア、後はよろしくな」

 

「うん、ばっちり任せて!」

 

 そう言って、俺は女子寮から離れた。

 これからどうなってしまうのか、不安を抱えながら、本日の営業を迎えたのだった。

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