ロボゲーっぽいギャルゲーに転生したが整備科になってしまった   作:なんちゃってメカニック

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わたくし事で恐縮ですが。
本作でガンプラより簡単だ、とか書いていましたがカトキZZを作っていると、ガンプラ難っ!?と嘆いております。
ゴメンな太一、合体変形する木星機(ヴァリアブル)って機体を生み出してしまって…………。

だけどZZ素組でもかっちょよすぎる…………。よーし、全塗装の時間かな(白目)


蒼き星には紅き空!紫煙を振り切り!闇を裂く!

 土星機(シャニヌス)襲撃より、少し前の事。

 文化祭の出店から離れた空き教室で、コンピュータとにらめっこしながら、ゼリアとピールは調べものをしている。

 

 

「うーん、情報無いね…………」

「そろそろ交代だね、あきらめちゃだめだよ~」

 

 

 両親の死の真相、転じて自身のルーツを知るために、()()()()()()()()()企業の情報に目を通している。

 

「こんなの、またとないチャンスだよ~」

「分かっているけどさ…………」

 

 SE、ソラール・エクスプローラーは、宇宙開発を主として開発されている。

 だが、そこに戦闘能力がある理由は、企業同士の衝突や、各惑星政府による思惑の交錯による、戦闘行為の発生が避けられないからだ。

 

 そして公宙における戦闘行為は、大体星進隊(プロトン)のルールに則っており、その規模を拡大させ、そして、殺傷が起こるのは大体この戦闘行為。

 

 加えて、作業中の事故であれば、自身の故郷となる木星建築作業団も、言葉を濁さない。それが、両親の死を、他殺である事を裏付ける。

 

「あ」

「ん? あったの~?」

 

 両親の出産可能年齢を加味しても、当時から企業に在籍していた可能性が高い。

 だからこそ、今回のハッキングの一件は2人にとっては、またとないチャンスであった。

 

「これ」

「ゼリア! 伏せて!」

 

 突如として、空き教室を破壊しながら土星機(シャニヌス)が訪れる。

 

「一体何っ!?」

 

 土星機(シャニヌス)の光学センサーが、無機質に2人を映す。明確な命の危険が、2人の脳内を突き動かす。

 

(…………もしかして、お父さんやお母さんも、こんな感じだったのかな~? それなら、ゼリアだけは逃がさないとね~)

(もしかして、逆探? …………流星たちに迷惑はかけないと思ってここに来たのが、裏目に出た? それならピールだけは逃がさないと!)

 

 致命的なまでに、2人はすれ違っていた。だがしかし、そのすれ違いは土星機(シャニヌス)に差し出された、1つのモニターによって解消されることになる。

 そこに映っていたのは、たった一文。

 

『私は君たちの両親の死の真相を知っている』

 

 2人の思考が停止した。

 それを知ってか知らずか、土星機(シャニヌス)のハッチが解放され、そこには2人分の座席が用意されてあった。

 

 これの意味する所は『乗れ』この1言に集約される。

 

 

 そして、2人は見つめ合う。言葉は不要、後は1歩踏み出すだけ。

 

「ゼリア?」

「ピールだって」

 

 前なら、自身の納得の為、迷いなく踏み出せた。

 しかし、今では、木星建築作業団から旅立ち、心の中で別れを決めたはずだったが、もう1つ大切な物が出来てしまって、それが足を竦ませていた。

 

 死ぬかもしれない、監禁されるかもしれない、そんな事より自分たちの中に芽生えたみんなが、悲しい顔をするのが嫌だった。

 

「じゃあ、逃げるよ!」

「うん!」

 

 そうして、2人は踵を返すが、土星機(シャニヌス)に捕まってしまう。

 土星機(シャニヌス)に捕まれ、ハッチへ乱雑に押し込まれる2人。

 

「これでいいよね~」

「うん、きっとね」

 

 2人は、必死に生きたと、言い訳をするように、捕まるのを分かっていて逃げた。仲間と呼べる人間にせめてもの顔向けできるように。

 

 そうして、土星機(シャニヌス)は赤い空を翔る。

 ゼリアとピールを焼くように、後悔も悲しみも焼いてしまう様に。

 

 

「フゥーハハハ!!! 土星機(シャニヌス)か! 相手にとって不足無し!!」

 

 

 こうして、モーターサイクル部は熱く燃えている天空を駆る。

 

「我がライバルに後れを取るまいと3カ月! ライバルは天才だ! だがしかし! 凡人が天才に勝てぬ道理など無いわ!!」

 

 本来ならば、モーターサイクル部で扱うバイク(空を飛ぶものを指す)は、SEを追いかけるのに適さない。

 

 しかし、比較対象が各惑星と比べてベーシックな性能をしている地球機(ゲイザー)である事に加え、土星機単体のそもそもの出力が低い、そして何より個人の狂気!!

 

「フゥーハハハ!! 土星くんだりからよく来たな! 地球の狂気! とくと味わうと良いわ!!」

 

 加速に次ぐ加速、夏休みから形状を大きく変化させたバイクが、ソニックブームを切り裂きながら猛追!!

 そして、ライトのある部分が開口し、ミサイルが飛び出て来た!

 

 それは、モーターサイクル大会用の人命救出キット、着弾と同時にEMPを放ち、機能を停止させながら地上へと軟着地させるための装備。

 

 

「蒼き星には紅き空! 紫煙振り切り! 闇を裂く! どうしよう! 勢いで来たけどこんなのバレたら退学になる!!」

 

 

 最後には情けない声を出しながらも、きっちりと2人を救出するモーターサイクル部の知り合い。その後、太一に連絡を入れたのだった。

 

 

 

 ◇ ◇ ◇

 

「なんでかなぁ…………」

「なんでだろうね…………」

 

 俺とスミス先輩は、その報告を受けて遠い目をしながら夕日を見つめ呟いた。

 

「ていうか、キリキリ働いてよ、早く解析しなきゃどんな下手人か分からなくなっちゃうでしょ? 流石にうちの学園舐めすぎだよ…………。屋上でヤキ入れなきゃ気が済まないよ…………」

 

 スミス先輩は、文化祭をめちゃくちゃにされた事を怒っているようだ。手の平で手の関節を鳴らしながら、闘志を燃やしている…………折れたんじゃなかったんですか?

 

「あ、って言うか。もう、解析自体はわかりましたよ?」

 

「そう言うのは早く言え! …………で? どうだった?」

 

 俺のチートで楽々解析。と言うかプログラムの方は簡単に突破出来た、実に分かりやすい構成をしていたからなぁ………………。

 そして、俺が差し出したデータを元に先輩が、下手人の位置を割り出した。

 

「これは…………地球宙域内に、土星機(シャニヌス)の元が居るんだね」

 

「はい、明日になれば宙域を離脱してしまいますね」

 

 実は今日が実質的な文化祭最終日なのだ。

 何故、ミーシャが5日と12日と言う微妙な数字にしたのか?

 

 それは文化祭13日目と14日目は、全星進隊(プロトン)が一堂に会して戦う、交流戦に並ぶ一大イベント【Cauldron(カルドロン)】が始まるからだ。

 

「明日の為に、既に宙域にはどこの企業も居ないとは言え、流石に…………」

 

「何とかなるかもよ?」

 

 スミス先輩は不敵に笑った。

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