ロボゲーっぽいギャルゲーに転生したが整備科になってしまった   作:なんちゃってメカニック

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経営科(ビジネス)は賭けの胴元になってはならない

 3日の間太一は整備三昧だった。一方で流星は3日間の間に女子寮の寮長室の窓の前に立っていた。

 

「ここが寮長室なのか?」

 

「はい、滅多に顔を見せませんが」

 

「そういえば入学してから見た事ありませんわね」

 

 そう言って見つめる窓には強いスモークが掛かっていて中の様子は見れない。

 

「えっと、3回ノックした後、窓を強く叩かれたら三々七拍子でノックする。周りに誰もいない事…………」

 

「本当にそれで大丈夫ですの?」

 

「太一がそれで出てくるって言ってた」流星はそう答えて行動した。結果的に窓は強く叩き返された。

 

「何の用だ?」

 

 窓から顔をのぞかせたのは銅の色をした長髪を乱した髪型の女子生徒が出て来た。小柄だが出る所は出ていて、人形を思わせるようなくりくりとした目が可愛さを演出してる。

 

「俺は」

 

「知っている。流星、アリア、メリル。聞いているのは用件の方さっさと言って」

 

 その口から出た言葉は可愛くなく。急かして必要以上に交流をしようとしない姿勢が表れていた。

 

金星機(マクスウェル)とそのパイロットをデブリとして回収したので、経営科(ビジネス)の貴方なら金星側に伝手があるんじゃないかと思いまして」

 

 そのような対応に流星は混乱した、アリアはそんな流星に代わって説明をした。

 すると、次第にミーシャとアリアが口論のように言い合う。

 

 

「厄介ごとに首を突っ込むな、さっさと送り返せ」

「伝手が」

「水際で情報を止めているだけだ、情報を流せば来る」

「…………ですがパイロットの未来が」

「ロディテアなら私達に不利益は無い」

「伝手があるんですね!?」

「理由がない」

「転入させれば!」

「時間」

「デブリです」

「…………屁理屈」

「お金は!?」

「デブリは無理、金の量的にメンツの問題になる」

 

 

「ちょっと待って!? 何!? 圧縮言語過ぎて分からないんだけど!?」

 

 流星がそういうと、ミーシャはしっしと追い払うように手を振りアリアは続けて口論している。

 

「私が説明しますわね」

 

 メリルが流星の手を引いて、少し離れた所で説明をした。

 

「まず、金星企業がなぜまだ来てないかと言うとデータベースに登録していないからですわ」

 

「あ、そうなの?」

 

「登録期限は3日なのであと1日登録までに時間がありますわ。問題がデブリの扱い、惑星法には人をデブリとして回収した記録がないのです」

 

「そうなんだ」

 

「デブリは基本的に回収した者の所有物になり、それはまた基本的には不可侵。ですが、所有物扱いになってしまいますので、金や星進闘争(アンティバトル)の対象となり。奪われる可能性が出て来るんですわ」

 

「え?」

 

「このままですと、企業と私達の星進闘争(アンティバトル)になる可能性がありますの」

 

「勝てばいいじゃないか?」

 

「ほぼほぼ不可能に近いですわ。企業や政府の星進隊(プロトン)星破隊(バタリオン)は金星ですと最悪100程度のSEは出て来るでしょうね」

 

「あー、じゃあ転入って言っていたけど」

 

「成績優秀者ですと他星からテラマキナ学園へ転入手続きが取れますわ。テラマキナ学園は地球政府直轄の学園に加えて、直轄の学園は学園同士でしか干渉し合えないという法律があってですね」

 

「転入すれば時間の問題は解決じゃん!」

 

「最短でも1週間はかかりますわ」

 

「oh…………」

 

「金星はお金でしか動きません。ですが企業的に失態を犯した社員を処分する事無く無罪放免にしてしまえば企業の信頼も落ちてしまうのですわ」

 

 ウーム、と考え込む流星を温かい目で見ていたメリル。

 

「どうにかして助けられないかなぁ…………」

 

「今はまだ事の成り行きに任せるしかありませんわね」

 

 そう言って口論をしている2人を見たら話し合いも終わったようだ。

 アリアが2人に近づいてきて一言。

 

「交渉は決裂です。ほかの手立てを探しましょう」

 

 どうやら前途多難の様だ。

 

 

 

 そしてデブリ回収から4日目。その時が来た。

 星進隊(プロトン)オウムアムアの部屋で流星、アリア、メリルとあと一人。

 

「金星企業ロディテア、デブリ回収部門会計課課長アフロ・ジョーです」

 

「…………アフロ・ジョー」

 

 流星はそう繰り返し目の前の人間を見る。

 

 オールバックにタイトな白いスーツ姿、神経質そうな眼鏡をかけた壮年の男が不機嫌を隠さないまま椅子に座り机に脚を載せている。まさにインテリヤクザそのものだった。

 

「以後はお見知り置きしたくない物ですが、一応ビジネスです」

 

 名刺をトランプのように投げ捨てて敵意をむき出しにする。

 

「まずはデブリの回収ありがとうございます。デブリの登録がとても遅かったですね。さて、今日はそのデブリを買い取らせて頂きたいと思います」

 

「嫌です」

 

 流星がそう答えるとアフロは頭に血を上らせたが一度深く深呼吸をした。

 

「なるほど、それでは失礼」

 

 そう言うとアフロは立ち上がり部屋を出て行ってしまった。

 

「あっさりと帰っていきましたね」

 

「他に何か目的があったのでしょうか?」

 

「さあ? 後をつけてみるか」

 

 そう言って流星はアフロを追った。

 すると、アフロは一人の生徒の元へ行った。

 

「何をしているんでしょうか?」

 

「もしかしたら何かのついでで来たのかもな」

 

 そしてアフロと一人の生徒は別れ、生徒はこちらに向かって歩いてくる。

 

星進隊(プロトン)イドナのチームリーダー、メティス・フィナーレです。オウムアムアに星進闘争(アンティバトル)を申し込みます」

 

「いいよ」

 

「かるっ!?」

 

 いきなり星進闘争(アンティバトル)を仕掛けられた流星はそれを快諾した。アリアはそれに頭を抱えた。

 

「あと、伝言です。『これが最後通告だ』だそうです。アンティの内容は追って話します、追いかけた方が良いのでは?」

 

「ここまでするんですか!?」

 

 アフロは学園内部の星進隊(プロトン)を使ってアンティを仕掛け、本当にデブリとして回収するつもりだ。

 

 学園に直接働きかける訳ではない為違法ではないが、脱法的な手段であった。

 

「流星さん! このままじゃ助けられなくなっちゃいますよ!?」

 

「逆だ、いま、そいつは逆転の目を作ったんだ」

 

 別の所から声が掛かった。そこに居たのはミーシャだった。

 

「ミーシャさん!?」

 

「連日ご苦労様だ流星。私も折れる事になった」

 

「こっちこそありがとうミーシャ」

 

 アリアが状況を飲み込めてないようでミーシャに説明を求めた。

 

「流星はあれからどうするべきかと私に相談してきたんだ、暇さえあればな」

 

「流星さん!」

 

「あとは私が頑張る番だ。イドナのリーダーついてこい、話が早くなる」

 

 そう言ってミーシャは歩みを進めた。

 

 

「デブリ回収室ってどっちだ?」

 

 

 明後日の方向に。

 道案内をしながら話す流星とミーシャ。

 

「ありがとうね」

 

「礼はまだだ。私の交渉が成功するまで取っておけ」

 

「分かった」

 

「あと、あのバカにも感謝しておけよ」

 

「太一の事か?」

 

「あれがはしゃがなければこの勝ちの目は無かったからな」

 

 友人を褒められて嬉しいのか顔を綻ばせる流星だった。

 アフロを追いかけて、ついたデブリ室。そこで一行が見た物は。

 

「いきなり殴んなよ。女だぞ」

 

「前時代的ですね、流行りませんよ?」

 

 殴られる直前でそれを止める太一の姿だった。

 

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